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先日、録画しておいたNHK・Eテレ「オックスフォード白熱教室」の
「第1回 素数の音楽を聴け」を見た。
数学の世界の最も基本的な単位であり、“数の原子”ともいわれる「素数」。
基本単位でありながら、素数はなぜてんでんばらばらに並んでいるのか?
その並びには、意味はあるのか?
数々の数学者が挑んでは敗れたこの謎に迫るのが、数学史上最大の難問「リーマン予想」。
デュ・ソートイ教授が素数の世界を音楽にたとえて、その不思議の国へ誘ってくれたので
その主な内容を紹介したい。やや難しい内容も含むが。
以下の画像は全て放送画面である。
数学者とは?
「その質問に私はいつも、数学者とは『物事のパターンを探す人だ』と答えていると。
数学はパターンや法則を見つける科学。つまり数学とは『秘められた法則を探す科学』だと。
そしてまずは導入として「次にくる数字は?」と問う。
最初はこの問題、皆さんも考えて欲しい。
正解は36
三角数(さんかくすう)と呼ばれる多角数の一種で、正三角形の形に点を並べたときに
そこに並ぶ点の総数に合致する自然数。
n n とすると、定義より(n(n+1))/2で
表せると。
次は有名なフィボナッチ数列。
これは小説『ダ・ヴィンチ・コード』でも広く知られるようになった数列。
正解は1.1.2.3.5.8.1.21. 34 で 34 。
「フィボナッチ数列」とは,「前の2つの数を加えると次の数になる」という数列。
次の数列は2種類の正解 32 と 31 があると。
一つは、2の累乗で32
そしてもう一つは円の領域の数であると。
円周上にn個の点を取るとき、それらを結ぶ弦によって円はいくつの領域に分割されるか?
(ただし、どの弦も平行でなく、また3本以上の弦が1点で交わることのないとする)
よってこちらの正解は 31 。
次にくる数字は?
正解は23。これが素数の数列。
そして2.9.11.13.16、 □
□
に入る数字は何か?。答えは26であると。
もし当たった人がいたら、今週末の宝クジも必ず買うべきだ
そう、これは宝クジの当選番号だとジョークも。
すべてのことに規則があるわけじゃない。じつはこうしたランダムな数列の
研究も進められているが、残念ながら私はまだこの数列を見破る式は持ちあわせていない。
もしあったら、ここにはいないだろう。南の島で暮らしているはずだと。
そしていよいよ素数の講義が始まった。
素数(そすう、英: prime number)とは、正の約数が 1 と自分自身のみである自然数で、
1 でない数のこと。
即ち1より大きい整数のうち,1と自分自身以外の整数では割り切れないような整数。
50までの素数は小さい順に次のようになる。
2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23, 29, 31, 37, 41, 43, 47
全ての自然数は素数の乗算で表されると。
たとえば105=5×3×7と。
素数が心臓の鼓動だったら
このような不規則な脈拍にと。
1回休んだり2~6回の休みが不規則にの重病状態。
ところで、素数は計算で見つけることは可能なのか。
これは大議論を生む命題として、数学界にいまだ残る「難問」。
一見無秩序に表れる素数に、なんらかの規則性があるのではないかと数学者は考えていると。
素数の規則性につながるとされているのが、数学界にいまだ横たわる難問「リーマン予想」。
数学は美しい、という大前提のもと、数学が哲学に変わるかのような存在、それが素数。
素数を最初に発見したのは誰か?
「正解は、この小さな虫だ。どんな数学者よりもずっと昔に、彼らは素数を見つけていた」
ソートイ教授が指差すのは「17年ゼミ」という素数ゼミという昆虫だと。
周期ゼミ(素数ゼミ)は世界で最も長生きする昆虫の1つだが、寿命が奇妙なほど
正確である理由は誰も知らない。周期ゼミはきっかり13年または17年だけ生きるのだと。
もちろん13も17も素数。
周期ゼミは多くの昆虫学者の好奇心を掻き立ててきた。「なぜ17年なのか?
どうして周期が揃うのか?」の問題に対しては、小鳥などの捕食者に対する防衛戦略
として進化したという説が有力であると。 事実周期ゼミには有力な天敵がいないのだと。
長い年月を経て突如大量に発生するこのセミに対応できた天敵がいなかったと。
もし天敵が6年周期で、セミが9年だったら、その最小公倍数である18年ごとに
セミは危機にさらされる。ではセミの周期がより短い7年だったら?
その最小公倍数は42となり、セミの周期が短くなったにも関わらず、セミが天敵と
出会う確率は半分以下に激減するのだと。
人間として、初めて素数を発見したのは、古代ギリシャ人だと。
素数が無数に存在することの証明は、古くは紀元前3世紀頃のユークリッドの
素数の一覧表があれば便利だが、実は素数は無限にある。
それを証明したのは古代ギリシャのユークリッドだ。彼はまず「素数が有限」の場合を仮定した。
1)例えば、素数が、2から43までしか無いとする。
2)全ての素数を掛け合わせ1を足す。
3)この数は2~43のどの素数でも割り切れない。つまりこの数自身が素数か、またはリストに
無い素数で割り切れるかどちらかだ。つまり、素数が2~43までしかない、
という仮定が間違っていた。
4)ではこの数を素数リストに追加すれば良い? 新しいリストの素数全てを掛け合わせた数に
1を足した別の数で同じ問題が起きる。つまり、リストをいくら増やしても、ユークリッドは
それに1を足して同じ問題が起きることを示した。つまり最初の仮定が間違っていた。
素数は無限に有る、と。
素数を見つけるのは簡単ではない。「素数を掛け合わせて1を足せば素数になるだろう」と
思うかもしれない。確かに「2×3×5+1」=「31」でこれは素数だ。
ところが「2×3×5×7×11×13+1」は「30031」で、これは素数ではない。
何故ならば59×509=30031。
2から13までの間の素数のどれでも割り切れないが、しかし素数ではないのだ。
もし素数を求める方法を見つければ君の名は歴史に残るはずだ と。
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