JINさんの陽蜂農遠日記

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2021.03.23
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「観音禅寺」を後にし、県道401号線を「阿久和川」に沿って下っていくと左手奥にあったのが
横浜市認定歴史的建造物「中丸家長屋門」。
横浜市泉区新橋町1290。
右手の手前には「 い(いこい)のまほろば」が。



川沿いの中丸家長屋門のたたずまいに河川の風景が融和するように、また、人々が憩える
ように配慮して、あずまや・ベンチ等の休憩施設、車椅子利用者対応のトイレや広場も
整備されていいた。阿久和川は平成5年の「まほろばの川づくりモデル事業」(国土交通省)に、
全国に先駆けて認定され、整備されていると。




「阿久和川」は、横浜市泉区から戸塚を流れ、柏尾川と合流する。
さらに境川と合わさり、片瀬江ノ島の海に注ぐ川。 
その区間を5つに分けて、それぞれ,「☆☆☆のまほろば」と名づけられているとのこと。
川沿いは,遊歩道が整備されて、散策に適しているのだ。
それぞれの「まほろば」はミニ公園のように整備されていると。
この場所が「 いのまほろば」そして下流に向けて「ふれあいのまほろば」、
「出会いのまほろば」、「集いのまほろば」、「古のまほろば」があるとのこと。
「まほろば」は、「素晴らしい場所」「住みやすい場所」という意味の日本の古語。
「まほらば」「まほらま」「まほら」ともいうと。
ネットからわかり易い地図を。




「中丸家長屋門」を正面から。
手前に「阿久和川」に架かる「阿久和めがね橋」。1999 年12月竣工。



明治時代中頃に建築された「中丸家長屋門」は、平成13年度には、「横浜市認定歴史的建造物」
に選ばれ、また、「中丸家長屋門とその周辺」が「横浜・人・まち・デザイン賞
(まちなみ景観部門)」を受賞するなど泉区を代表する建築物。







「中丸家長屋門」前の「長寿地蔵尊」。
コロナ対策として「face Shield」を着けて。



「中丸家長屋門」下から内部を。人力車も展示されていた。



中は一般の住居のため、これ以上は立入禁止のようであった。
左に中丸家母屋と正面に土蔵が見えた。



「ぴんころ地蔵の案内板」
「長寿地蔵尊(ぴんころ地蔵)
信州佐久地方は、日本でも有数の長寿の里として知られています。
住みやすい風土と、千曲川の清流、そこで育った佐久鯉、新鮮な果実、野菜などの食物と
昔ながら勤勉さ、信仰の深さが健康長寿の秘訣とされています。
健康で長生きし(ぴんぴん)楽に大往生(ころ)を願ってここに長寿地蔵尊として
【ぴんころ地蔵】が建立されております。
毎月第ニ土曜日を縁日とし、健康長寿だけでなく子供たちの健やかな成長、家運隆盛などの
功徳がえられます。」



「中丸家文書にみる新橋地域の文明開化」
中丸家長屋門建築頃の阿久和
阿久和村は、天正19年(1591)5月より旗本安藤領であった。江戸時代、中丸家は代々名主を
務めた旧家で代々定右衛門を名乗る。定右衛門は明治初期第17大区4小区阿久和村村用掛
(当時の村長に相当)の職にあり、明治15年7月~ 16年3月迄阿久和村戸長兼学務委員を命じられ、
屋敷内に戸長役場があった。中丸家には戸長役場時代の村に掛かる税金などの請求書や
村用掛時代の地租改正に関する上申書が残されている。その後、明治17年5月、
阿久和・岡津・上矢部・秋葉・名瀬の各村が岡津向導寺に連合戸長役場を設け、明治22年
これらの村々が合併して中川村となった。



「鎌倉郡阿久和村戸町 中丸定右衛門」申付書。



幕末から明治期の中丸家婚姻関係図 」。



横浜市歴史的建造物指定の中丸家長屋門
桁行8間・梁間3間の出桁造。瀬谷の大岡家長屋門と同じ頃建築された。中丸家と大岡家は
姻戚関係にあり、定右衛門妻サキと鶴吉妻タイは二代にわたり大岡家から嫁いできている。
関東大震災でもビクともしなかったケヤキ材の長屋門は入口の木組が珍しい鳥居の形をしている。
「中丸家付近の航空写真」。



長屋門は入口の木組が 珍しい鳥居の形



キリスト教 阿久和教会と中丸家
明治18年3月、定右衛門は横浜に出ていた次男の鈴木彦太郎の導きで、長男鶴吉と共に横浜海岸
教会の宣教師バラと稲垣牧師により受洗してキリスト教徒になった。翌19年には中丸家邸内に
信徒60余名の阿久和教会が出来た。
下記は明治30年迄の阿久和教会構成員推移表(大橋俊雄著・戸塚区の歴史下巻より)



中川村の経済を支えた横浜貿易・一族協力し農業経営
養蚕・製糸・百合根栽培と中丸家
◎明治28年(1895) 9月には、北井要太郎の改良合名会社に1,600円(出資率23分の1)を
 払込み、有力社員として近隣10名の取りまとめをしている。
◎明治45年6月には明治44年操業を開始した下和泉の清水製糸場と生繭の売渡契約を行い、
 200円(1貫目に付約4円50銭)を約定している。清水一族には中丸家から道三郎が養子に
 出ている。(現清水美宏氏宅)



昭和15年頃の中丸家の養蚕風景
母屋一杯に蚕棚を並べて家族総出で蚕を飼う。鶴吉夫妻も健在」
写真の左右に「蚕棚」が写っている。



中川村歴代村長一覧
中丸鶴吉は関東大震災当時の村長で倒壊した村役場で机の下にいて災難をのがれた」。



明治31年当時の泉区域の製糸業
改良合名会社と中丸家
瀬谷の長屋門公園付近には、区役所の建てた「製糸場跡」の看板が建ち、【この付近には
相州改良社と大剛社があり、その為人の出入、車馬の往来が激しく賑やかなことから
『江戸阿久和』ともいわれていた。】とある。
改良合名会社の設立は「神奈川県統計書」によると明治二十四年二月で、当初から蒸気機関を
用い、生糸製造高は創業後増加し二十九年~三十八年頃までの十年間が全盛期で、以後減少
している。工女数は百数十名、最盛期にはニ百名を越えていた。経営者は阿久和の素封家
北井要太郎で、工場はその邸宅門前にあった。」



輸出用百合根の栽培と新橋町
新橋町の中丸家と横山家二つの長屋門は、製糸、百合根と横浜貿易盛んな時代に建てられた。
百合の球根は、キリスト教の復活祭にはイースター・リリーと呼ばれ、百合の花は欠かせない
もので、中丸一族は横浜植木と契約栽培を行い、2月頃種の球根を受け取り、花の咲く頃まで
畑で栽培し球根を採取、汲沢にあった試作場で土を入れ梱包しアメリカなどに輸出された。
昭和7年を頂点に満州事変で衰退した。下新橋の相原家・大貫家・柳畑の横山一族は新井商店と
契約栽培を行っていた。」



横浜市認定歴史的建造物『中丸家長屋門』保全活用計画 」と
横浜・人・まち・デザイン賞(まちなみ景観部門) 」を受賞。



「1. 歴史的建造物の概要
 (1)名称   中丸家長屋門
 (2)所在地  横浜市泉区新橋町1290
 (3)建築年代 明治中期と推定
 (4)所有者  中丸定昭
 (5)施工者  不詳
 (6)建築規模 桁行14.56m(8間) 梁間5.46m(3間)
 (7)建築面積 面積:97.46m2(29.48坪)
 (8)建築概要 木造、2階建、入母屋造、銅板葺(元トタン葺き)
 (9)台帳登録 平成2年3月

中丸家は旧中川村の旧家で屋敷地の西側を流れる阿久和川沿いにあり、かっては石積みの
眼鏡橋を渡って屋敷に入ったので屋号は「めがね橋」と言われた。現当主て18代目を数え
中丸一家は近在に14 、5軒ある。
屋敷前の阿久和川沿いにはかって谷戸田と呼ばれた水田が続き、裏山には杉林や竹林があって
田畑合わせて約14 ~5町歩ほどあり、製糸場の経営や質屋も営んでいた。主屋の前には質蔵が
2棟あったが、平成9年(1997)年に1棟は建替え、残りの1棟は取り壊した。
当初、菩提寺は岡津町にある西林寺(浄土宗)で、その本堂は当家の祖先が建造したが、その後
戦時中に改宗し観音寺(曹洞宗)となった。代々の墓が裏山にあり、内墓(屋敷墓)形式を
とどめている。その中には横浜海岸教会の信者だった祖先も見られ、当時としては進取的で
あった事が伺える。」



「中丸家長屋門」左側には住居スペース(隠居部屋)があるようだ。



「中丸家長屋門」右側には川に沿って白壁が続いていた。



「阿久和川」を渡って。
「阿久和めがね橋」は以前は「眼鏡橋」であったが現在は普通?の橋になっていた。
橋の欄干が眼鏡のようになっていたが、これが昔の形なのであろうか?



そして次に「新橋」交差点を右に折れ、白梅の花を楽しみながら進む。



そしてここを左に入る。



前方にもう一つの長屋門・「横山家長屋門」を訪ねた。
横浜市泉区新橋町。



横浜市泉区新橋町にある横山家長屋門は中丸家長屋門よりは新しく、大正時代に建てられた
ようだ。関東大震災でもびくともしなかったと伝えられている。
背が高く、二階建てだ。
中丸家とよく似て向かって左側が住居になっているのも共通。
ガラス窓にカーテンが掛けられているのだが、ここに何方かがお住まいなのであろうか?



門を入った直ぐ左側に海鼠壁(なまこかべ)の土蔵が見えた。



良く見ると、母屋は長屋門の右側に直角に建っている。母屋も最近になって建てられた
ものではないから、もともと、長屋門と母屋を直角に南向きで建てているようだ。




                              ・・・​ もどる ​・・・

                   ・・・​ つづく ​・・・





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Last updated  2021.05.25 16:21:39
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