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2007.12.28
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カテゴリ: lovesick
部屋に入ると、宗太郎と彩は、私たちにソファーをすすめ、2人でキッチンに立ちました。
悠斗がお土産を渡すと、宗太郎は、中身をカウンターに順番に出して並べました。ワインとハムとチーズ、宗太郎の好物ばかりです。
「お~、どれもうまそ~、て、あれ?」
宗太郎が、こちらを不審気にみながら言います。
「ミルスに行ったの?」
彩も、驚いたようにこちらを向きました。私が、うなずくと、悠斗は、
「ああ、ミルスの丘。俺、悟さんと行った事なんて知らないから、普通に誘っちゃってさ」
続けて、
「それで、楓は、なんだかうっかり誘いに乗っちゃったってわけ」

「楓らしい。。」
「俺らでも、まだ行けないぞ」
と同時につぶやきました。
「だから、行ってから、ちょっと大変だった」
「だろうなあ。それで、楓の目が腫れてるのか。無理もないわ」
宗太郎も何か思い出してしまったのか、ちょっと無理して笑っているように見えました。
彩は、多分、泣きそうになりながら、
「ミルスにいったんなら、汗かいちゃったんじゃない?お風呂先入っちゃう?私用意してくるね」
と言い、お風呂の方へ行きました。
宗太郎は、そんな彩を優しく見送ってから、
「今日はお前ら、泊まっていけるのか?」

「いや、別々の部屋だぞ。もちろん」
と付け足しました。私は笑って、悠斗の方を見ました。悠斗もこちらを向きながら、
「どうする?楓が帰るなら、俺も帰るよ、家まで送るし」
少しあごを上げて、悠斗が決めて、と示すと、
「ちょっと、明日のスケジュール確認するわ」

「加藤さん?お疲れっす、悠斗です。忙しいとこすいません。今いいですか?うん。明日の、俺のスケジュールってどうなってましたっけ?」
私も、そういえば、フジシマくんに会う予定がありました。携帯を取り出してメールしました。
楓→フジシマ『明日、何時に会う予定だったっけ?』
「14時にスタジオ入りですか?了解です。ではでは、明日もよろしく~」
悠斗は電話を切って、
「こっちは午後からだから、泊まっても大丈夫だよ」
といいました。私の携帯が鳴りました。メールの返信です。
フジシマ→楓『13時にそっち行くよ。ボードに書いといたと思ったけど』
楓→フジシマ『ごめん、まだ、家じゃないんだ。13時ね、了解。じゃあ、お泊りしても大丈夫だね。それまでに帰ってるね』
フジシマ→楓『なに~?!初デートでお泊りなんて、駄目だぞ!どこにいるんだよ、迎えに行ってやる。ていうか、隣にいるやつに電話させろ。怒鳴ってやる』
私が、メールを見て吹き出すと、宗太郎と悠斗が「?」の顔でこちらを向きました。メールの画面を見せると、宗太郎は、
「誰これ?フジシマくん?今日のデートのこと知ってたんだ」
私がうなずくと、悠斗も、
「おいおい、めちゃ俺に怒ってるじゃん」
なんて言い合っていると、待ちくたびれたのか、着信音が鳴り始めました。画面には、「フジシマくん」の表示です。
「おっと、きたぞ~。悠斗、出る勇気ある?」
宗太郎が茶化します。悠斗は、
「いや、出てもいいけど、もうちょっと落ち着いて自己紹介したいな。楓にとっても大事な人なんだろ?」
「だよな。俺、変わりに出てやるわ」
と、宗太郎は、私の手から携帯を取ると、
「もしもし。フジシマくん?俺オレ、宗太郎。久しぶり。ごめんごめん、楓のやつ、紛らわしいメール送ったみたいだな。今、楓と悠斗、ふたりでうちに来てるんだよ。で、楓、うちに泊めようかなって。ああ。悠斗も泊まるかも知れないけど、一緒の部屋で寝かせたりしないよ。大丈夫だって。はは。了解了解。それはもちろん、俺も同じ気持ちだよ。ああ。じゃあ、またうち来てよ、広いとこに越したからさ。うんうん。じゃあ」
宗太郎は、にこっと笑って、私に携帯を返し、悠斗に言いました。
「中途半端なことしたら、フジシマくんも、許さないってさ、悠斗」
悠斗は、天井を見上げ、
「ったく、肝心の楓の気持ちだって、まだこっち向いてないっていうのに。すごいプレッシャーだな、おい」
「あれ?そうなの?悠斗の片思いかよ。なんだなんだ、楓、いいポジションキープだな」
宗太郎が笑いながら言います。
「宗太郎な~、ほんと、へこむわ、お前の言い方」
私は、つい、笑ってしまいました。悠斗は、こちらも見て、ため息をつき、
「楓、お前が、笑うな」
と言い、そこに彩が戻ってきたので、宗太郎が、
「おい、彩、悠斗の片思いらしいぞ、まだ」
というと、彩は、
「え~、そりゃあ、当然でしょ。お兄ちゃんが、そんな簡単に悠斗に、楓の恋人の座を譲るわけないじゃん」
と、真顔で言い、悠斗を更にへこませました。
「楓、悠斗がへこんでる間にお風呂入っといでよ。着替え持っていくから」
と彩が笑いながらいい、私はお風呂に行きました。


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最終更新日  2007.12.29 10:45:40
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