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トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦の2番目のシリーズである。 このシリーズはどれもそうだが、今までの常識の枠から外れて、前向きの言葉が次から次から出てくる。 どんなプロジェクトでもいい。ステレオタイプの社会から抜け出て面白いことを!! ここでいうプロジェクトとは、日常のタスクや業務等を含んだニュアンスととらえている。 例によって、数ページの「コメント」と『やってみよう』の構成で50編からなる。 以下、一部抜粋引用 ”あなたの本当の仕事は、一見つまらない任務や業務や雑用を、 カッコいいもの、忘れられないもの、すごいものに変えることだ。” ”「言われたとおりに」仕事をやっていては、いつまでたっても プロジェクトは創造できない。” ”強い好奇心をもち、何でも吸収してやろうという気持ちでいると、 不思議なことが起こる。往々にして、思いもよらぬことが起こる。 ちょっとしたことを思いつくと、ひらめきがひらめきを呼び、頭の中で ばらばらになっていたものが次から次へとつながりはじめる。そして、 つまらない仕事をときめきのプロジェクトに変える能力が幾何 級数的に高まっていく。” ”あなたの辞書から「小さい」という言葉を抹消しよう。「小さい」 問題はない。目に見えるところが「小さい」だけで、背後に大きな 問題が隠れている。” ”私たちの最大の義務は、すべてのプロジェクトを(たとえ つまらない仕事に思えても)、やる価値がある仕事、大事な仕事、 世界を変える仕事、長くインパクトが残る仕事に変えることである。” ”これだけは覚えておいてほしい。金太郎飴のチームからは 絶対にすごいプロジェクトは生まれない。” 本書は原本がそうなのか、翻訳の影響か?わからないが、形容詞の使い方が、いまひとつなのがただ残念である。
2007年08月23日
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「気」について以前から気になっていた。 「気」がつく字は皆、目に見えない。だけど、非常に大切なものばかり。目に見えるものばかりを追い求める現代において、忘れてはいけないものばかりがある。 陽気、元気、気配、気立て、気軽、気候、本気、勇気、人気、気力、意気、気心、心意気、短気、空気、覇気、気象、気色、気転、意気地、天気、気晴らし、気質、やる気、気がきく、気配り、等々 まだまだたくさんあるが、何故か、不思議と目に見えない。 「気」については、科学で解明されていない世界が未だたくさんあるのだろう。 「気」は目に見えないが、いろいろな「気」がそこらじゅうに流れていると感じる。 本書は『気のセンスを磨くこと』の大切さについて説いている。 「気」というと、戦後教育の影響からか、ひとつ間違えば、なにか誤解を受けそうなイメージであるが、今こそ、「気」という言葉を真正面から考える必要がある時代であると感じる。
2007年08月22日
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月刊「武道」にエッセイで連載されていたものをまとめたもので40編から成り、文語体で纏められているところに、一つのこだわりを感じる。 一編が原稿用紙4枚程度の内容なので、細切れ時間に大変に読みやすい。 以下、第七編「本と出会ふ」から引用抜粋 ”出会ひというものが、人生の大事だった。‥‥まづ、人との出会ひがある。同じ年頃の、同じ学校にゐる学生。しかし、これが年中あるものではない。相手が限られているし、会ふタイミングがある。つまり、縁といふものがあって、これがなかなかむつかしい。 しかし、本は、こちらから出向いて行けば、会ってくれる。話が合えばよし、合わなければ、縁がなかったものとして、あっさりあきらめることができる。さういふわけで、本との出会ひが、楽しみになった。人との出会ひがさうであるやうに、本との出会ひは、自分自身との出会ひでもある。” そして ”私の年齢は、いかに生きるべきかを問ふよりは、いかに死ぬべきかを考へる境涯に移った。死は生を含むのである。”とあとがきに書いているが、筆者が現在の世相にギャップを感じながら、書き残しておきたいことを気の向くままに記したということを感じさせる本である。
2007年08月20日
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著者は長年の商社勤務から57歳で大学教授に転職した経歴を持ち、商社時代は米国、欧州など外国勤務も長く経験している。 経験豊富で70歳過ぎの著者の後悔なども要所要所で紹介されていて、素直に読み進めることができる。 過去の経験を生かして、グローバル的な視野で現在の日本の状況をとらえ、示された、これからの生き方には、参考にするに余りある内容となっている。 著者が「不作為の後悔」であげているひとつに、ロバート・B・ライシュが上程した「ザ・ワーク・オブ・ネーションズ」を読むのが遅かったことをあげている。 ここには21世紀の資本主義をイメージし、その中で三つの職種類型が描き出されている。 とくにシンボル(表象、記号、符号など)を操作して問題発見、分析、解釈、媒介をする専門家であるシンボリックアナリストに21世紀の知的職業の典型を指摘した。キーワードは三群から成り立っており、それぞれの群から一語ずつ取り上げて組み合わせると、シンボリック・アナリストが活躍できそうな職業がイメージできるように工夫してある。 著者にはこれを知っていれば、必ずしも教授の道でなくても良かったという思いがあるようである。 この組合せとは ・コミュニケーション、システム、ファイナンシャル、クリエイティブ、プロジェクト、ビジネス、リソース、プロダクト ・マネジメント、プランニング、プロセス、ディベロップメント、ストラテジー、ポリシー、アプリケーション、リサーチ ・エンジニア、ディレクター、デザイナー、コーディネーター、コンサルタント、マネージャー、アドバイザー、プランナー このようなキーワードが15年以上前から注目されていたとは‥‥。 しかしながら、今でも十分に通用しそうな語群である。 人生80年時代に、読んでおいて損はない本である。 到知出版社発行 安岡正泰著 「安岡正篤 一日一言」から引用 8月20日 神秘の因縁 精神を集中し、寸陰を積んでこれを練磨すると、非常な感覚力を 生ずるものだ。平生研究問題を持たぬ人では、なにも見つからないが、 平生なにかに集中していると、意外な「発見」をする。そこに神秘な 因縁を感知するものだ。こういうところに人生や、事業、学問の秘訣が ある。
2007年08月19日
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現代日本がまるで「うつ」という名の化け物を社会全体で抱え込んでしまったようだ。という観点から、その根本問題として「人間の寿命」と「戦後教育」を取り上げている。 人生50年時代から、あっという間に80年時代を迎えて「死生観」から「生老病死観」への新たな人生観を確立できない。 また、戦後の宗教観を払拭した教育により、軽佻浮薄な言葉の氾濫が人々の心を荒ませているという。 まずは心の落ち着きを取り戻すためには、この軟弱化しきった言葉をいったん放擲し、沈黙して坐り、自分の言葉が強さを取り戻すまで静かに考えること。人生80年の時代を生き抜く知恵や覚悟も、そこから生まれるに違いないという。 姿勢を正し、呼吸を整え、坐る、歩き、自然とひとりで向き合うこと。 筆者は自然との向き合い方に、庭にたたずむ、河原で風に吹かれる、山道を歩くことをあげている。 忙しさにかまけず、そんな時間を持つことが現代人には必要なようである。 10数年前に会社の帰り道に泉岳寺で座禅の疑似体験をしたことがあるが、機会をみて手軽に早朝座禅にチャレンジしてみたい。 ---------------------------------------「透明ふせん」パッケージデザイン公募中です。http://www4.ocn.ne.jp/~etiquett/seisaku.html---------------------------------------
2007年08月19日
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ここのところ、本屋を覗いても守備範囲、視野の狭さから食指が動く本があまり見つからない。 こういう時は、誰かから紹介してもらうに限る。手っ取り早いのが本に紹介されている本を読むことである。 ということで、この本を購入した。 結論として、近藤誠氏の「成人病の真実」柴田博氏の「中高年健康常識を疑う」を買って読むことにした。 他、印象に残った部分を引用 ”伝記に書かれている人生のターニングポイントの話には、だいたい他人が絡んでいる。こういう話を読むことは、人との出会いの大切さのようなものを学べる可能性も高い。読書嫌いの子供だった私が言うのも何だが、こんなふうに教育の観点から言っても、子どものころには伝記を読ませるべきではないかと思っている。” ”少数意見を知らないことには、やはりその情報について立体的にとらえることは難しい。その意味では、情報を収集する際には、少数意見のようなものにも積極的にアプローチした方がいいに決まっている” ”『捨てない新聞はまとめ読みに回す』‥‥ まとめ読みをするたびに、自分の持っている「ストック」と「フロー」の両方の情報が増えていく実感がある。また、私が感じているまとめ読みのメリットには、情報の取捨選択が楽になるというのもある。何が必要で何が不必要かが、時間を置くことで自ずと明らかになるのだ” 著者によると、本を最初から最後まできちんと読むというような完全主義の落とし穴に陥らないことが大切‥‥。とのこと。確かに完璧を求めると、行動のタイミングが遅れる。場合によっては行動そのものができなくなる原因になることがある。 最後に ”情報は、持っているだけではそれこそ宝の持ち腐れになってしまう。外に向かって発信する機会のない人は、こんなふうに自分の持っている情報を使ってみる機会を意図して持った方がいいだろう。それは日記風のブログのようなものでもかまわない。 大切なのは、得た情報をどんな形であれ使うことなのである。それによって価値ある情報が記憶として強く根づき、また、情報発信を行っている中でその情報がより使いやすい形に再加工できれば申し分ないだろう。” このブログもそんなこんなで恥を偲んで書いている。
2007年08月01日
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何とこれはあのトム・ピーターズが書いた本。 今から20年ほど前に発刊された、「エクセレントカンパニー」は面白くて何回か読み返した記憶がある。 その著者が書いた本にしては、筆致が激変している。20年の歳月を感じさせる。この間に筆者に何があったのか?いや、それだけ時代が変わったのだろう。きっと‥‥。 5~6年前に職場で回し読みされた。あまり長く保有するわけにもいかず、さっと見て回してしまったが、何となく気になっていた本であり、再度読み直してみた。 これからの時代は個人がブランドで生きる時代との時代的な読みが感覚的にとっても受容しやすい。 以下の冒頭部分での引用が良い。”新しい経済の基本単位は、会社ではなく、個人になる。仕事は固定化した管理組織によって与えられ、コントロールされるのではなく、既存の組織外で個人事業主の集団によって遂行される。電子で結びついたフリーランサー、すなわちEランサーが、流動的な臨時のチームをつくり、製品を生産・販売したり、サービスを創造・提供したりする。仕事が終わればチームを解散して再び個人事業主にもどり、次の仕事を求めてさすらう。 --トーマス・マローン、ロバート・ローバッカー 「Eランス経済の夜明け」ハーバード・ビジネス・レビュー 50項目にわたる刺激的なテーマと「やってみよう」のコーナーが良い。 一度しかない人生「自分ブランドをつくって楽しもう」 到知出版社発行 安岡正泰著 「安岡正篤 一日一言」から引用 7月27日 明師良友 明師良友は我々の隠れたる内在の性に通ずる道を拓き、 我々をこの道に鞭撻する。我は何であるか。真実何を有つかを 徹見(徹底的な理解)せしめる。 人には種々の豊富な潜在的能力(才徳)があるが、ちょうど 色彩に対する鋭敏な感覚を有する画家の作品によって、はじめて 我々も自然における色彩美を感知し、今まで単純な音響しか聞く 耳を持たなかった者が、微妙な音楽家の弾奏によってはじめて 音楽の世界を発見するように、人の潜在的能力も明師良友を 待ってさまざまな風情を現じ、徳音を発する。
2007年07月31日
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山本七平といえばイザヤベンダサン。 学生時代にベストセラーということで「日本人とユダヤ人」を読んだ。 記憶に残っているのは、日本人は水と安全をただだと思っているという一文のみ。 読んだというよりも、ただ、ベストセラーというだけで、買って読んだ気分になったというほうが正しいのかもしれない。 だいぶ後になって、イザヤベンダサンなる者は山本氏であるということが報道された。 以来、山本氏の著書は「空気」の研究など、何となく気になっていた。 というわけで氏の著書を購入したが、あまりよく理解できない。休みやすみ読んで何とか読み終えたというか、最後まで何とか目を通したというほうが正しい。 最後のほうに興味深い記事が載っていた。 トサフィスト文化という言葉である。「過去を棄却して新しい発想をする」ことではなく、「過去への長い検討の集積を編集しなおす」という考え方である。これが西欧文化の基本であり、われわれ日本人に決定的に欠けている考え方であるという。 そう言われると「なるほど」と頷いてしまう。 山本教といわれる氏の考え方は、思考領域を広めるために、引き出しに入れておくべきものであると感じる。 山本七平読者連絡会
2007年07月22日
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時間‥‥決定的に「赤字」だということに気がついたのはここ10年ほど。 特にインターネット以降、時間は圧倒的に足りない。 この本では、各界で活躍している16名の方々のいろいろな時間活用術が紹介されていて興味深い。 よく聞く話であるが、本書から主なポイントとして挙げてみると、 ・夢に日付を入れろ、そしてそれをカラーでイメージしろ ・必ず中間地点を設ける ・こまめに計画を修正する ・仕事、家庭、教養、財産、趣味、健康の六本の柱で夢を描く ・計画や企画の立案に際しては人、金、もの、時間、気の 構成要素を考える ・クリティカルパスを考える ・自分で「やめない」と決める ・人間が変わる方法は三つある。それは、時間配分を変える、 住む場所を変える、付き合う人を変える ・三年連用日記をつける ・後ろから決めていく ・優先順位とメリハリをつける ・優先順位とは逆の劣後順位をつける 等々 また、時間分析ツールなるものもアドレス付で紹介されている ドラッカーが「暇なときには何をされているのですか」と聞かれたとき「私に暇な時間などあるわけがない」と咆哮したという。 確かに、何が大事かと言われれば、「時間」がなんと言っても一番大事である。
2007年07月21日
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副題にワーキングマザーが見つけたバリューのタネとある。 ひとつのコンテンツが見開きの2ページ。工夫をこらした独創的な見出しと副題、概略紹介、本文の読みやすい構成になっている。これが100コンテンツ。 豊かな知識と経験と語彙と表現力でコピーライトを楽しんでいるのが文面から伝わってくる。 コンテンツは以下。 アーリーバード・ウォッチング / アカデミキシング / アクセシブル・ゴージャス / アグリかあちゃん / 1億総メンター / e戸端コミュ / 癒しβ / 駅ナカ実験場 / エグゼステ / エグゼペリエンス / S席アティテュード / エブリデリバ / 縁居利孝行 / お家ご飯 / Oh!取り寄せ / お受験ママ / お試シーズ / オトナ・トーイ / おもてな紳士 / 感トリー体験 / 帰国ジャパメイド / 絆リッジ / キッズ・フィットネス / 逆リエイト / 際メルト / 蔵ウド知 / グリーター・スマイル / 限定仕様 / 子どなマーケット / 個分け / コンビニ書店 / コンビニ・ボヘミアン / サイエンス・キッズ / サウンDOSOKAI / さなぎ願望 / しずハレ / 視ズル感 / 時短価 / シニアクティブホーム / 自分ギフト / ジャスト・ミディ / 小1バリアフリー / 除菌列島 / スイッチ・ファーマー / 背のB / セブンスター泊爵 / セブンポケット家族 / セルフィニッシュ / セレブ犬 / 訴嗅香果 / 即チェン / 総ムリエ / そもサピエンス / 近食 / 地産地惣 / ついデリバ / 坪ビズ / トリビアン / なりきリバイバル / ネスト・ワーカー / NO!機能 / NOYA間 / バーチャリアル / ハイ・エスコート / ハイテクタッチ / 背徳ジョーク / ハッとフェイク / 百様エンディング / ピンキリ・ウォンツ / 風土パーク / フェアトレード品質 / ビューティフル・ラーニング / ブラック・プロダクツ / ブラッサム世代 / プラネトリップ / フリー・メンテ / プレ商人 / プレミアッド / プロワザ・ケータリング / ほっトイレ / ボディ・マネー / 街アスリート / マチュア・クラフト / 学Re場 / ママ友カフェ / ミシュランス / 見たメン / ミヂカリスマダム / ミュービジアム / メセナ2.0 / ゆりかごビズ / リストリー / リ・ディトリアル / リフレッスン / リ・ボーン / 緑化シティ / 路地ウォーカー / ロハス・キャリアー / ロングライフ愛テム / ワンダ古本屋 さすがに企画畑のプロ。発想が柔らか。こんな見方もできるんだという新鮮さ。 今を有効に生きるヒントとアイディアがそこに山ほど埋め込まれている。使うも使わぬも読者次第。 それにしても、業界同士、プロとアマ、リアルとバーチャル、男と女等々、境目がない時代だとつくづく思った。
2007年07月19日
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以前から、はがきに興味を持っていたことと、軽く読めそうな本だったので購入してみた。 最近、いろいろな方が本を出版しているが、その特徴のひとつとして、プロローグなどで、その著者の今までの経歴が簡略に紹介されていることが少なくない。 本書もそうである。ピーディーアールの社長である沼澤氏の経歴と、文面に表われている人柄に魅せられて、一気に読んでしまった。 ここでは、葉書をひとつのツールにしたドラマが展開されている。 近年は、便利なメールや携帯、印刷物で済ますことが多くなったが、そういう時こそ手書きの葉書がひときわ光る。 とにかく書いている最中は、その人のことを思いながら書くわけで、そのひとときが貴重であり、それが文面に表われる。 著者は年間6000枚書いているという。 そこから生まれる様々なドラマ。 「めくりんこ」とのコラボも素晴らしい。 葉書を媒体にして人と人がつながり、新しいものが生まれていく。 そのツール、葉書ひとつで繰り広げられていることが、面白い。 そんなツールをひとつ見つけ出して何かを発展させて、展開していくことができれば‥‥。 これを葉書でやれば、二番、三番煎じになるが、でも、そこに何かプラスワンすれば、また、新しい方向が見出せそうな気がする。 ----------------------------------------------------★ 『会議』に使える、『ファシリテーションセミナー』 ★ 【 主な内容 】 1.会議が盛り上がるか否かが決まる、 “最重要な事前準備”とは? 2.会議の進行役である、ファシリテーターが優秀でも、 会議がうまくいかない理由と、その対応策とは? 3.ほとんどの会議ではやられていない、簡単にできる “理想的な会議の展開”とは? 4.こんな言い方で、人のやる気を削いでませんか? 言い回しを覚えるだけで、雲泥の差が出る、 “モティベーションUP法”とは? 5.模擬の会議を行い、“ファシリテーターを実際に体験” できます 日時 : 2007年 8月18日(土) 9:00~12:00 場所 : きゅりあん ( 東京・JR大井町駅から徒歩1分 ) 費用 : 2,000円 ☆ ★ ☆ 更に詳しい情報は ★ ☆ ★ 以下のURLで、さらに詳しい情報が、 動画付きで、見られます。 http://www.nextstandard.jp/article/13161701.html#comment----------------------------------------------------
2007年07月12日
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レバレッジコンサルティングというレバレッジを切り口としたコンサルティング会社を経営している著者。 レバレッジリーディング、レバレッジ時間術などの著書を持ちレバレッジといえば本田氏とのブランドができつつある。 レバレッジ。日本語で表現すれば「てこの原理」 小さな力で大きな成果を生むにはどうしたら良いかという視点から書かれた本である。 「労力」「時間」「知識」「人脈」という四分野に自己投資をし、パーソナルキャピタル(自分資産)を構築し、レバレッジをかけて、効果を上げ、”Doing more with less”(少ない労力と時間で大きな成果を獲得する)を狙いとして書かれている。 常に忙しく、時間が不足している。しかも、活用できるソフトやハードがふんだんにある今の時代、参考になる。
2007年07月08日
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著者は先月東京都の副知事に就任した猪瀬直樹氏である。 まえがきは、あの「人生曰く不可解」の藤村操で始まる。自分探しの第一号として紹介されている。 以下、本文では樋口一葉、尾崎紅葉、田山花袋から平塚らいてう、夏目漱石、森鴎外、菊池寛、横光利一、川端康成、大宅荘一、芥川龍之介、太宰治、を経て三島由紀夫まで、連綿として作家の流れができていることが窺い知れて面白い。 事前調査も良くできていて、鍵括弧の会話形式がふんだんに盛り込まれている。そのため、臨場感のある内容であり、思わず時代がフィードバックして当時の情景が浮かんでくるようである。 この本を読むと、時代背景を考えながら、今までと全く違った角度から作品に接することができそうで、また、改めて作品の数々に接する時間が持ちたいという意欲をそそられる。 時代は繰り返すというが、円本と百均を比べてみたり、当時の出版ブームと現在のネット社会での出版などを比較対比でき、現代を歴史的に客観的にとらえる上でも参考になる本である。 --------------------------------------------------7月7日は七夕。あなたもハートのタネに願いを寄せてみませんか?トップページのコメント欄に記入するだけでOK。7月8日24時まで。→ http://valuep.livedoor.biz/--------------------------------------------------
2007年07月07日
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「思考の瞬発力を磨くために」との副題がついている。 日付から曜日を当てる、来年の日付の曜日を当てる、外貨換算レート、割り勘算、時間計算など日頃、四苦八苦している計算が簡単にできる方法が紹介されている。 最後に「数独」というパズルが付録でついている。時々電車の中で解いている人を見かけていたが、内容は良くわからなかった。数独は(株)ニコリの登録商標とのこと。 錆びついた頭を活性化させる刺激になる。 ----------------------------------------------想像してみて下さい。たった一日のセミナーで成幸を確信できるとしたら「今までは、成功とは、根性や気合だけがあれば、手にできるものだと信じていました。しかし、このセミナーに参加して、心だけでなくからだや魂も必要だということに気がつきました。やっと自分の成幸を確信できました。」 あるセミナーに参加した人の感想です。続きは、 http://tinyurl.com/2mldea ----------------------------------------------
2007年06月27日
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物事が複雑に絡み合う現代社会において、従来どおりの分析思考では解決できない問題がますます多くなってきた。 本手法は環境問題に関心が深い筆者がアメリカから仕入れてきた手法である。 以下””部分 文中から一部抜粋引用 ”システム思考とは目の前にあるものだけを見続けるのではなく、物事や状況の全体像を把握し、システム自身が持つ力を活かし、小さな力でも大きく構造を動かせるポイント(レバレッジ・ポイント)を見つけ、変革をデザインする方法論である。これは社会や人間にとって、真に望ましい変化を創り出すためのアプローチなのである。””状況や問題の「変化」そのものの構造を理解することで、変化を予測し、自ら望ましい変化を創りだしていくための考え方が身についていれば、どのような変化がやってきても動じずに対応できる。” 文中では特に、生態系の変化や地球温暖化問題などについて、大変に面白く、連鎖を紐解いている。 レバレッジポイントについては、地下鉄の落書きを消すという些細に見える取り組みから、見事安全な街によみがえらせたニューヨーク市の例をわかりやすく取り上げて解説している。 以下「おわりに」から引用 ”システム思考の七か条 1.人や状況を責めない、自分を責めない 2.できごとではなく、パターンを見る 3.「このままのパターン」と「望ましいパターン」のギャップを見る 4.パターンを引き起こしている構造(ループ)を見る 5.目の前だけではなく、全体像とつながりを見る 6.働きかけられるポイントをいくつも考える 7.システムの力を利用する チェンジ・エージェント作成” 著者は、欧米では多くの企業が・組織がシステム思考を採り入れているが、日本企業や日本社会におけるシステム思考の普及は、国際競争力の観点からも、国際社会の一員としての共通言語としても、非常に必要であると述べている。 今までの考え方のメニューを増やす上でも、最近の回答のない回答を導き出す上でも、大変に参考になりそうな内容であり、お薦めの本である。 ★★★★☆(買いましょう。素晴らしい本です) 「変える」メソッドを経営に Change Agent ecology,english,empowerment 「変えよう」とする瞬間に立ち会うために チェンジエージェント裏 いろんな会社で出会った社長の経営手法を紹介します。 <私の評価基準> ★★★★★(お薦めです!家宝となるでしょう) ★★★★☆(買いましょう。素晴らしい本です) ★★★☆☆(社会人として読むべき一冊です) ★★☆☆☆(時間とお金に余裕があればぜひ) ★☆☆☆☆(人によっては価値を見い出すかも。) ☆☆☆☆☆(こういう本は掲載しません)
2007年06月23日
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ざっと目次は以下のようになっている。 第1章 二一世紀のメディアの主戦場は何だろう? ・テレビが二一世紀メディアになるとき ・未来のテレビ ・メディアとの付き合い方の変化 ・メディア企業が生き残る道 第2章 ユーチューブ旋風でテレビが変わる ・ウェブ2・0時代の動画配信 ・ウェブ2・0時代の広告 ・強まり始めたユーチューブ包囲網 第3章 テレビとネット、呑みこまれるのはどっち? ・姿が見え始めた「放送と通信の融合」―通信事業者の戦略 ・民放の広告モデルが崩壊するとき ・変化を受け入れられるか―テレビ局の戦略 ・国家プロジェクト破綻の危機感が引っぱり出した「放送と通信の融合」 第4章 合意された放送と通信の近未来 ・小泉政権下で変化を生んだ仕組み ・放送と通信の融合はバラ色か?―ネットの競争ルール ・光ファイバーは誰が引く? ・「合意」は実現されるか ・ネットで全国放送できないわけ ・IT政策の揺り戻しが始まった? 第5章 “群衆の叡知”の真実 ・ネットの時代にはスクープに価値がなくなる? ・ブログによって事件が解説されてしまう時代が本格的に始まった ・踊る世論と「メディアの死」 ・「みんなの意見は案外正しい」というのは本当か? 見出しを見ただけでも、利害関係を含めて、難易度の高い問題をたくさん含んでいることが推測できる。 現在起きている変革の真っ只中にある世界で、放送局、通信会社、政府、広告主、消費者、生産者等、これに通信法、著作権などの諸法律が絡み合って、放送と通信の融合が、いつごろどんな形でどう整理されていくのか?予測するのが難しいことが何となくわかった。 今日の新聞にも、 『ネット・放送 垣根は低く規制は強化 情報通信新法 メディア発展阻害も』 との見出しで、総務省が制度設計に乗り出した報道がされていたが‥‥。 ブリンクX 本書に紹介されている各局のネット配信サイトなど フジテレビOnDemand 第二日本テレビ テレ朝日bb ドガッチ ワッチミー TV TBS BOOBOBOX ---------------------------------------------------------あのキキダス・マーケティングの中山マコトさんの 新刊キャンペーン、始まります!!---------------------------------------------------------売る側の都合だけで書かれた、「お得ですよ!」「安いよ!」だけの「売り手都合」POP。食欲をまったくそそらない、工夫も何も感じられない「無味乾燥」なメニュー名。ポイントの絞れていない、すべてが目玉商品だぞ!と言わんばかりの「総花的」な売り場。そんなお店が溢れています。あなたのお店はどうですか?他方、いつも行列が出来、素晴らしい常連客に恵まれ、一切安売りをしない。そんなお店もわずかですが、ちゃんと存在しています。あなたのお店はどうですか?そんな「お客を引きつける魅力に溢れた店」と、「全然伝わるものの無い、魅力の感じられない店」とを分かつ、たった一つの境界線。それが「お客の気持ちを知る技術を持っているかどうか?」です。売るつもりで、買って欲しくて、売り場につけたPOPが、実は客を拒絶しているとしたら。全然お客の目を捉えていないとしたら!「おすすめ」のつもりの商品が「押し売り」に見えているとしたら!だとしたら、あなたの店は、即刻その状態から抜け出さないといけない!それはまさに死活問題です。では、どうすれば、「お客の気持ちを知る技術」を身につけられるのでしょうか?そのための、唯一・絶対の方法が「お客の心の動き」を理解し、「行動の意味」を知り、「共振」を呼び起こすことなんです。売れるヒントなんて、お客さんと接するすべての場所に、ザクザク埋もれています。毎日が「ネタ」の宝庫。まさに金の鉱脈です。でも、それに気づいていないのは・・・・・・・・・あなただけ。あなたは、その「金の鉱脈」を掘り起こす、スコップを手に入れればよい。そのスコップを手に入れる方法のすべてがこの本には書かれています。あなたはその方法の中から、あなた自身やあなたのお店に、一番合った方法を見つけ出し、実践するだけでいいんです。それが出来た瞬間に、あなたの店は、「競争の日々」を抜け出し、「安売り」の必要の無い、「お客さんが勝手にやってくる!」そんな磁力のある店へと変身するでしょう。この本では、その「お客の気持ちを知る技術」を、あなた自身や、あなたの店や会社のスタッフが早速明日、いや今日から実践できるように、約240ページに亘って、ギッシリと、しかもシンプルに解説しています。これまで、誰一人として教えなかった、「お客の気持ちを知る技術」だけに絞った初の手引き書。読んで、実践して、その威力を実感してください。と言うことで、発売を(勝手に)記念して、アマゾンキャンペーンをやります。今週の後半、21日(木)と、22日(金)の2日間で、「プレミアム特典付きキャンペーン」を実施します。このキャンペーンのために、それだけのために、「バカ売れするPOP&メニュの開発術!」と言う「音声テキスト」をつくりました。キャンペーンの参加方法は簡単!この2日間に「アマゾン」で、この本を注文してください。そして、アマゾンから届く、「注文確認メール」を、僕のアドレスに転送していただくだけでOKです。たった、それだけです。それで、それだけで、あなたの元に「バカ売れするPOP&メニュの開発術!」がダウンロード出来るアドレスが届きます。少し遅れて、もちろん「本」も届きます。(笑)必死で書いた本です。どうか、あなたの清き一票を僕に下さい。キャンペーンの詳細は、コチラをご覧下さい。http://www.kikidasu.jp/point ---------------------------------------------------------
2007年06月20日
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副題として’10年後に生き残る働き方’とある。 最初に本書の「はじめに」から抜粋引用 ”知識社会の到来とそれに伴う大きな社会変化の中で新たに 誕生する「ゴールドカラー」についてのお話です。 ‥‥競争社会に生き残ることのみを目的に働くわけでもなく、 かっての猛烈サラリーマンのように会社のために滅私奉公する わけでもない‥‥。 そうした職業人としての生き方がゴールドカラーに見る新しい 生き方であり、21世紀の新しい職業人の生き方です。この本で 私がお伝えしたいことは、社会がどうあるかではなく、「自分は どうあるべきか」です。” 本書にも書かれているが、21世紀は、ジャーナリストのダニエル・ ピンクが「フリーエージェント社会の到来」で提唱した「フリーエージェント」が 活躍する時代と考えられる。 自分ブランドを確立した個人が、自身の強みを生かして ITなどを活用してネットワークを形成し、生き生きとすごす時代である。 そんな人が増える時代になると感じる。 副題の方が本書には似合うような気がする。 到知出版社発行 安岡正泰著 「安岡正篤 一日一言」から引用 6月27日 五交 世に五交というものがある。 一を勢交(勢力者に交を求める) 二を賄交(財力ある者に交を求める) 三を談交(能弁家に交を求める) 四を窮交(困窮のため苦しまぎれに交を求める) 五を量交(利害を量って得な方に交を求める) いずれも恥ずべきもので長くは続かぬが、かく挙げてくれば真の交わりというのも人世には得難いものである。
2007年06月19日
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世間の人には宗教団体の内側はなかなかわかりずらい。 噂などではいろいろと聞くが内情はよくわからない。 本書は客観的な立場で書かれているので、概要を掴むには良い本であると思う。 とかく宗教関連については二極分化しやすい気がする。 物事は、いろいろな角度から見ることが重要である。
2007年06月17日
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新聞の書評に掲載されていたので購入してみた。 帯に愛子流・爆笑絶滅風俗事典と「ある。 著者とは30年以上の隔たりがあるが、文化の変化の時代を考えると、かなりの部分でラップしているところもあり、書かれていることは、ほとんどが理解可能である。 しかし、今の若い人には、何だか分からないことがほとんどではないだろうか? 昔、古典や明治時代の文学などを授業で習ったとき、理解するのに骨が折れたが、まさに昭和に存在したものが言葉も含めて、その領域に入っていってしまったのだと感じる。 蚊帳、押し売り、火鉢、釣瓶井戸、蠅、縁側、煙管、盥、焚き火、etc 生活様式の変化と共に、風情を感じさせるいろいろなものが、気がついたらいつの間にか消えていた。
2007年06月17日
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帯には佐藤優氏絶賛!国家もマスコミも内側から壊れていくと大胆なことが書かれている。 本書の構成は以下。 第1章 もみ消されたスキャンダル 第2章 組織メディアの内実 第3章 悪のトライアングル 第4章 官僚たちの思惑 第5章 情報幕僚 第6章 検察の暴走 第7章 NHKと朝日新聞 第8章 最高裁が手を染めた「二七億円の癒着」 今までメディアから流れ出る情報に対しては、基本的には鵜呑みにしてはいないつもりではあったが‥‥。 根底から否定するようなことは‥‥。 当然ながら、私たちが普段接する情報源は多いようで限定されている。 疑問を持つ視野が狭いというか、範囲が限られているというか、このような仕事に関わっていないので、なかなか踏み込んでは考えられないのが現状である。 以下「あとがきにかえて」から 一部抜粋引用 ”この数年、マスコミの論調や世論がいつのまにか変わり、一昔前だったら反発を受けたに違いない国策(たとえばイラク派兵や教育基本法の改正、そしておそらくは近い将来に実現するであろう憲法改正)がすんなりと受け入れられる現象が相次いでいるが、その裏には政府や最高裁とメディアが一体となって仕掛けたプロジェクトがあったことが次第に浮かび上がってきたのである。” いつの世も庶民は情報統制の中で生きていくものなのだろうか? メディア出身の著者がその立場を離れて書いた本だけに説得性がある。 新聞やテレビなどを見るにあたって、この本を読んでおくとニュースの見方に幅が出てくるので、お薦めである。
2007年06月17日
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早いもので定年という言葉が人ごとではなくなってきた。 「終わりよければ全て良し」ではないが、定年後の準備を少しづつしておくことは大切なことである。 以下、本から一部抜粋引用 ”‥‥他人との接点のもてる自分の居場所を確保することである。人間とは人と何かを一緒にすることで、そこから刺激を受けて元気に生きていける。社会と関わる接点を持つことは世の中で考えられている以上に重要なことなのである。 自分にとって心おきなく過ごすことの居場所と、そこで一緒に過ごす仲間を見つけること。このふたつが健康な定年後を過ごすためには欠かせない。シニアのための居場所を自分たちで創り出すことが、になるための第一歩なのである。” 居場所は一朝一夕ではできない。今から準備しておくのにこしたことはない。
2007年06月10日
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個性的な学者である森毅氏の著書。 「人間万事塞翁が馬」を地で行くような内容である。 独自の言葉使いと論法と筆圧で書いている文章が、何ともユニークで面白い。 以下、各章の小見出しを列記 1章 あれもこれもありなら変化も恐くない 2章 安定志向などはさらりと捨てて、中高年よ野に出でよ 3章 森流「一匹こひつじ」のススメ 4章 人生の極意は肩の力を抜いて末広がり 5章 すみっこに固まるよりも交じりあおう 6章 のんびり、ゆったり、心地よく 7章 ボケも死も見つめず 8章 ぼくはかくして自由人を謳歌している 「自然体」で生きることの大切さを訴えている。
2007年06月10日
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氏は週間子供ニュースで、子供を対象にわかりやすく伝える仕事に長い間取り組んできたので、内容が具体的で、紐解かれていて理解しやすい。 以下、中から一部抜粋引用 ”第六章 わかりやすく伝える (8)矢印を使い分ける 図解は急速に広がっていますが、不明瞭な図解も少なくありません。とりわけ感じるのは、矢印の使い方が曖昧なことです。 矢印には、いろいろな意味があります。 たとえば、「時間の経過を意味する矢印」「論理の流れを示す矢印」「因果関係を説明する矢印」などです。あるいは、単に、「デザインとしての矢印」もあるでしょう。 これらを区別せずに混在させて使うと、受け手は理解しにくくなります。 矢印を使う場合は、これはどういう意味合いで使う矢印か、ということを常に意識することが大切なのです。 たとえば「時間の経過を意味する矢印」に⇒を使うとしたら、ほかの場面でも、時間の経過はこの矢印を使ったほうが受け手にはわかりやすい。 江戸時代⇒幕末の動乱と明治維新⇒明治国家の成立 バブル経済⇒失われた10年といった具合です。‥‥‥ ‥‥‥矢印は図解で頻繁に使われるわりに、安易な用法が多いように思います。基準を決めて使うなどで、自らの理解が深まり、受け手にもわかりやすい図解ができるようになるはずです。” 矢印は便利な記号であり、たやすく使ってしまいがち。最近のプレゼンの道具であるパワーポイントなどでは、見栄えや目の引きやすさで独りよがりに、よく考えずに、あいまいな意味合いで使うことが多かったと反省。 この本には「話す」「書く」「聞く」の基本的なことが書かれていて再度、足元を見るのに良い本である。
2007年06月10日
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数学という名前が題名に入っているが、本書は軸足を敢えて社会、ビジネス、教育に置かれていると、前書きに書いている通り。幅広く社会や教育界の事象から数学的思考で世の中を正しく理解することの必要性や重要性を説いている。 数学教育の正しい動機づけの必要性、最近のゆとり教育への疑問、諸外国との比較しての基本学力の低下への危機感などから、数学の視点を大切にする思想が広く国民に浸透することを期待して書かれた本である。 著者の出前授業で社会に役に立つ数学、面白く興味を持てる話題を提供しているが、本書にもたくさんの面白く興味深い事例が紹介されている。 以下一部引用抜粋 ”数学を使っていろいろな課題を解決しようとするとき、様々な数学の事項の中身を熟知しているだけで十分でしょうか?それだけでは不十分で、「何か良い方法はないか」とよく自問して、様々な事項を常に思い起こしていることが大切です。それは数学の世界ばかりではなく、落語家も「何かよい一言はないか」とよく自問しているそうです。要するに、「熟知していること」と「よく自問すること」が大切です。” 「3」に注目した教育に目をむけよ から ”すべての自然数に対応して成り立つ性質を理解する上で、3番目まで観察することがとても大切です。 ‥‥3次元の空間図形を嫌う生徒が年々増えていることをよく聞きますが、子ども達の遊びに深く関係しているように思います。かっては、積み木や綾取りのように空間図形のセンスを育む遊びがたくさんあったものの、最近は幼少から平面的なディスプレイを見つめる遊びが多くなり残念でなりません。 ‥‥「私達は『3』の教育を大切にします」という学校や学習塾が現れてくることを期待します。” 著者の数学を中心とした教育全般への並々ならぬ情熱を感じさせる本である。
2007年05月20日
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本を読むことにより、いろいろ人の頭の中で考えていることを垣間見ることができる。 人、皆それぞれの、スタンスと切り口で、同じものを見るにしてもいろいろな見方、もののとらえ方があることを教えてくれる。 この本を読んであらためてそんなことを感じた。 この本のキーワードは、ティッピングポイント、スモールワールドネットワーク。以下一部抜粋引用1.ティッピングポイント 流行などの大きな変化は、たいていの場合、さまざまな小さな要因が関係し合って、それまでの状況が傾く(ティップ)、つまり転換点(ティッピング・ポイント)を超えることによって引き起こされます。 大切なのはどこをもう一押しすれば傾くのか見極めることなのです。 業種を問わず作り手と売り手には情報の非対称性があり、それがティッピングポイントを見極めるのを妨げていることが多々あります。 Web2.0ではサイレントマジョリティから情報を掘り起こしてそうした情報の非対称性を小さくし、ティッピングポイントを見極める道が開けたのです。2.スモールワールドネットワーク スモールワールドネットワークは「強いきずな」「弱いきずな」「コネクター」によって構成されています。 自分の変化にとって重要な情報は、強いきずなの仲間内からではなく弱いきずなを通じて外の世界からもたらされるのです。実は、この弱いきずなこそが、世界を狭くする上で決定的な役割を果たしています。弱いきずながクラスターとクラスターを結ぶ架け橋となることでスモールワールドができるのです。 興味深いものとして、強いきずな、弱いきずなのどちらが転職に役立ったかという調査では、転職に役立ったのは弱いきずなの方だったというアメリカの社会学者の話も数字でもって紹介されている。 Web2.0的な世界における成功にとって重要なのは、「ネットワークを俯瞰すること」と「ティッピングポイントを見極める努力を続けること」だと著者は言っている。 Web2.0では、スモールワールドネットワークを利用して、情報を発信し、より能動的に流行を生み出していくことも夢ではありません。これには弱いきずなとコネクターが重要になるが、これに加えて、ある特定の分野に詳しい「メイヴン(通)」とメイヴンが目をつけた情報を一般の人に分かりやすく伝える「セールスマン」の存在も鍵となる。 この3つの条件がそろえば‥‥。 夢が広がるWeb2.0の時代!
2007年05月19日
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”すべてのサラリーマンは職業的絶滅の危機にある。時代が変わりビジネスのやり方が変わったからだ。”とブック裏の内容紹介に書いてある。 この文には共鳴する。少し前にサラリーマンという言葉はなくなると直観したから。これからはビジネスマンの時代。 自分は何で稼ぐのか?自分の「強み」は何か?これに答えが出ないと、これからの時代にフィットして生きていくことは難しい。 「はじめに」に書いてある。 21世紀を迎えて、すべてのビジネスマンはオーバーホールを必要としている。その理由は、ITのさらなる伸展、企業の経営資源の選択と集中、諸外国のスキルアップ、企業組織のグローバル化、世代間のギャップの表出、物流や通貨革命など、これらすべてが同時に進行しているからである。 我々は何でメシを食っているのか、がますます問われる時代になっている。 工業化社会で身につけてきたビジネス力を一旦棚卸しして、論理思考、仮説思考、戦略思考、英語、コミュニケーション、といった能力に加え、本書で述べている「方向性の探り方」「能率」「スピード」「効果」「影響力」「壁の破り方」「人間性と合意の形成」といった21世紀におけるビジネス力習得に取り組まなければならない。 先見力を磨けの中では、自分の周囲のみならず、さまざまな場所、異業種などで起こっている、ありとあらゆる事象を観察することが、先見力の第一歩である。そして、兆しを発見し、FAW(Forces At Work:そこで働いている力)を捉える。これらに基づいて早送り(FF)して考えることが先見力という定義は分析順序が具体的でわかりやすい。 著者は新聞の購読を10年前にやめ、今は毎朝、もっぱらRSSで集めた500の記事を15分間で目を通すという。テレビや新聞というでき合いの幕の内弁当ではなく、素材選びから料理の仕方まですべて自分でやるという手法をとっている。 また、話を始める前に最後の1分で何を言うか決めておけば、講演の絶賛を得られるとの大前流講演の型も披露している。 著者独特のテンポの良い文章に引きずられて一気に読んでしまった。
2007年05月19日
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短く含みの深い言葉がある。古来の美しい言葉がある。 特に語るを要しない。「はじめに」から以下引用したい。 ”「人間の品格」を創り、「人物」を大きくする言葉 人は、一つの言葉との出会いによって救われ、奮起もし、自分を高めます。古くから」「言霊」と言われるものも、この言葉の持つ力を言ったものです。 この本は、安岡正篤先生の膨大な著作の中から、現代の読者に是非、日々味読、再読して人生をよりよく生きるための指針としていただきたい言葉を厳選したものです。 安岡先生は、東洋思想研究の第一人者として、歴代首相の指南役をはじめ、政財界のリーダーたちの精神的支柱として指導的役割を果たしてきました。また、平成の年号の考案者としても広く知られています。 先生の言葉は、現代を生きる私たちの心の支えとなり、必要とされ続けているのです。 さきに、いまなお読み継がれている著書や講演録から、私たちの心の奥底に響く言葉を選び出した小冊子「天籟の妙音」を作成したところ、多くの方々から、一般の書店で入手できるようにしてほしいとの希望が殺到しました。そこで、新たな内容を加え、体裁も新たに刊行したものが本書です。 「天籟」とは、「風の音などの自然の音のこと」や「詩歌などの絶妙なこと」を表します。先生の文章は、いずれも心の高鳴りに溢れたもので、格調が高く豊かな韻律があります。日常の瑣事に憔悴した心を浄化し、思索を深め、これからの自分の行くべき道を示唆するものばかりです。 一度限りの自分の人生を、より大きく、有意義に生きるためには、いまどうすべきか。何を考えなければならないのか。 本書をよりよい人生への座右の書として活用いただければ幸いです。 ---財団法人 郷学研修所・安岡正弘記念館” 安岡教学をじっくり味わうには、他の本をじっくり読むと良い。 これはエッセンスを集めた本である。読むというよりも、常に脇に置いておいて、時々パラパラとめくって、いま歩いている道が確かであるかどうか、歩く道が曲がっていないかを確かめるのに適した本である。 言葉を大事にして、言葉の美しさもつかんで、ものの真髄・本質をわかりやすくを示している。
2007年05月13日
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副題に「個人シンクタンクの時代が始まる」とある。 田坂氏の講演を3月に聞いたばかりなので、内容についてはある程度予測がつく。歯切れのよいテンポで文章が展開している。 本書の結論が、冒頭にいきなり紹介されている。 ”これからは「知のネットワーク」を活用した一人のプロフェッショナルが、一人で様々な分野の「シンクタンク機能」を発揮し、その「個人シンクタンク」の機能を身につけたプロフェッショナルが、縦横に結びついて活躍する時代になっていく。 それが本書の結論であり、25年余り、シンクタンクの世界を歩んできた一人のプロフェッショナルが辿り着いた結論である。” ウェブ2.0革命によって、それが可能になった。今、そのとばくちに立っている状況である。 ”時代は全ての働く人々が社会企業家となる時代に向かっていく”とある。 ”ささやかな試みでも良い。いま、何かを始めるべきであろう”とある。 まったくもって、共感できる内容である。 自分らしさを見出し、発信して、個人ブランドの構築につなげていきたい。生涯のライフワークにつながる楽しい夢である。 著者のメッセージ・メールである「風の便り」も早速、購読の登録をしてみた。 ----------------------------------------------透明ふせんのモニターを募集中です。(残りわずか)透明ふせんの活用例その1、その2、その3、その4、その5いろいろと楽しく活用できます! 便利です!!傍らにどうぞ!!----------------------------------------------
2007年05月12日
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ちょっとしたコツを掴んで、難しそうな計算も暗算で答えを出せる。その暗算で使えそうなパターンが種類別に載っている。 例えば、(5の倍数)×(偶数)という式を見つけたら、偶数の2だけ先に掛ける方法 例題)14×45=? 14×45=(7×2)×45 =7×(2×45) =7×90 =630 和差積のパターンにもっていく方法 (a+b)(a-b)=a^2-b^2 例題)27×13= 27×13=(20+7)(20-7) =400-49 =351 何事も掛け算が計算の基本で、足し算のキーワードは掛け算への持込を図るというもの。掛け算への持込のための手法として、「平均」を使う方法と「まんじゅう数え上げ方式」がある。 引き算は「両替方式」が有効などなど。 計算する上での心構えとしては、とりかかる前に、ちょっと考えてみることが大事。 そして概算や検算も間違い防止に重要であるとのこと。 あと、πは3.14として計算するのではなく、22/7とした方が何かと計算しやすい。なるほど‥‥。目から鱗!! 付録として計算力を強くする遊びとして、Mattix(マティックス)、Numero(ヌメロ)などが紹介されていた。 生活していく上で、知っておいて損はないことが書かれている書である。
2007年05月11日
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故郷、記憶、運命、笑い、人生行路の諸段階、死、理性性格、読書、自然、戦争体験、遊び、そして時間。 人生にまつわる13のテーマについて著者が古今東西の古典や、テレビドラマや流行歌の一節までを交えて語っている。 現在80歳に近い著者が生きてきた時代は歴史的に見ても大きな変化に富んだ時代。その時代をスルーして振り返ってみた味わい深い人生の書である。 各章、読みやすいところ、難しいところがあり、一時、積んでおいたが、少し時間がかかったが、気に入った章から読み進めて、何とか読み終えた。 終章の「それぞれの秋」も人の行き様を考える上で味わいがある。昔、テレビでの木下恵介劇場でやっていた小倉一郎主演の同名ドラマのなかで語られたせりふ「物事には季節がある」を思い出してしまった。 各章、著者の思いのまま、自由な筆記が良い。著者が仲間と飲んでいたときに「新人生論ノート」を書いてみないかと言われたのがこの本を書く動機になったという。 人生論といえば三木清だが、昭和20年9月に48歳で獄中死していることをはじめてこの本で知った
2007年05月10日
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タイトルの脇には「人生の予習復習はたんねんに」とある。 著者は、言葉を創作する力がある。人生観に深い造詣がある。若いころに培ったものが今、一気に花開いたという感じがする。 幅広く、いろいろな詩の歌詞や文芸作品をたくみ取り込んでそれを解説することにより、人生の予習とは?復習とは?を考えさせる、この方の切り口は従来のものには見られない面白さがある。 以下、著書から一部抜粋引用 ”人の幸せは、自分自身への肯定感にかかっている。” ”私が所属していた高校のテニス部の部室には、「この一球」という教訓的な言葉が貼ってありました。「この一球」という言葉は早稲田大学テニス部OBの福田雅之助さんの言葉に由来するのだといいます。早大の部室にはいまでも「規」と題して、次のような福田さん直筆の言葉が額に入れて掲げてあるそうです。 この一球は絶対無二の一球なり されば心身を奉げて一打すべし この一球一打に技を磨き体力を鍛へ 精神力を養ふべきなり この一打に今の自己を発揮すべし これを庭球する心といふ 精神のエネルギーをどこに注ぐかというのは、非常に重要な問題なわけです。” ”私が思いますに、核家族化が進んで、世代間のつながりが希薄になっている現代では、ややもすると「予習のない人生」がおこなわれているのではないでしょうか。” ”予習というのは「布石」です。‥‥布石を打っておかないと、のちのちどこかにコマを置いたときに、布石との間のコマをパタパタとひっくり返すことができないんです。 さらにいえば、ちょっと前に置いたコマがあって、しばらくして別のコマを置いたら、パタパタと二つくらいひっくり返るというより、「あのときのコマがいま効いている」と実感できるぐらいに、一つ置いただけで10個くらいひっくり返るほうがダイナミズムを実感できるということがあります。こちらのほうが感慨が大きい。感無量というふうに思える。感無量と感じることを収穫とするならば、予習をしておくということは、人生を俯瞰的にみたとき、のちの収穫のために事前に網を張っていることになります。‥‥予習の網の質量が大きな鍵を握ることになるのです。” ”世の中の九九パーセント以上の成分であるグレーをどう感じとり、彩るかで人生の味わいはきまってきますので、これを自分で言葉にできればどんなに楽になるかと思います。 国語の先生が「語彙を増やせ」というのはこのことを指している。言葉を上手に使える人ほど楽に生きているんです。” ”ヘビー級王者の伝説的なボクサー、モハメド・アリがパーキンソン病になって体の自由がきかなくなってしまった。そんな体でハーバード大学の卒業式で講演しているときに突然、会場の学生から「詩をつくってください」と言われた。そのときに、アリがカウンターパンチで放った詩は、 『Me We (みい うぃ)』という、たった二語でした。‥‥ 「Me」がわたし、「We」がわたしたち、という言葉の意味は中学生の英語の時間に習います。そんな簡単な単語を使ったアリの詩が最上たりえたのは、「Me Me Me」でもなく、「Me」と「You」でもなく、「Me」があり「We」がある、ということだったからです。 これはもともと「Me」という概念、「We」という概念が持つ深みでもあります。 人と人が出会って「Me」と「You」が生まれる。ここまではよしとしましょう。そこから「We」という概念を獲得するまで、どれだけの長い年月がかかっているか。「We」の概念は、数でいうと1,2,3‥‥と整数で数えられない。グループか?群れで数えるか?とも言えない。一つ増えようが、二つ増えようが、どこからかは「We」と呼べる。しかし、他者が現れたとしても、受け容れなければ、まだ「We」ではない。じつはものすごくむずかしい概念なんです。 私たちはモハメド・アリの「Me We」という言葉によって、「We」という概念を手に入れるに至る、人間の認識のプロセスと転換点をはっきりと突きつけられたのです。彼は言葉の天才です。” 生き方を考える上で参考になる本である。
2007年05月03日
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15年ほど前に上司から良い本だということで単行本を貸してもらった。ほとんど読めずに時間が経過してしまったので返却したが、それ以来、気になっていた。 本屋にいっても置いていなかったが、先日、ネットで検索したところ、見つかったので早速購入した。 代々、受け継がれてきた知恵を裏づけとして、その道を極めた人の言葉には「真理」がある。スパッと核心を突いた言葉がいろいろなところに出てくる。 口伝にある「堂塔の建立には木を買わずに山を買え」西岡棟梁がいつも色紙に書いていた「塔組みは木の癖組み、人の心組み」等の言葉は、現在の諸技術や組織などを見るときに、比喩としていろいろと考えさせられるものを含んでいる。
2007年04月30日
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「直観でわかる数学」のハタムラ先生が、とっておきの”数の極意”を伝授と帯に書いてある。 何でも数に置き換えてみるといろいろなものが見えてくる。という観点から、随所にわかりやすい解説図と”蛇足”を交えて親しみやすく書かれている。 最後の「数をつかう」の章では、毎日の生活の中から数を引き出して、法則を見つけ出す試みをしてみよう。ということで「自己評価は2割増しの法則」「6%の原理と7-10の法則」「大入り満員7掛けの法則」「ニッパチの法則」など覚えておくと役立ちそうな法則が紹介されている。以下「おわりに」から引用”数は人をワクワクさせ、人を夢中にさせ、人の気持ちを豊かにしてくれる。私は昔から、数の大ファンだった。私たちの身の回りには、数が息づいている。そんな数と向き合って、その声に耳を傾ければ、まったく見たことのない違う景色が見えてくる。” 今までにない切り口で数をとらえた面白い本である。
2007年04月18日
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「イノベーション」とは何か? それは単なる技術革新にとどまらず、従来の常識を覆し、社会の大きな変化を起こすことである。そのためには、日本は根底にある文化から、ものの考え方、そして法律の作り方まで、ありとあらゆるものを変える必要があると説いている。以下一部引用 ”そして大切なのはベストエフォートという哲学。各人ができる限りの最大限の努力をすることを前提に、全体についての絶対的保証はないことを知った上で利用する、すなわち「自己責任」を負うということです。 ‥‥ところが、日本人は、このベスト・エフォート的な考えが不得手です。完璧を求めるあまり、サービスを提供する側も使う側も腰が引けてしまいがちです。” ”知識はストックとなった瞬間に限界を迎えます。ですから、ここで注目していただきたいのが、結果よりもそのやり方、すなわちプロセスという「フロー」なのです。インターネットの普及に伴って知の変化が加速し、知の範囲も爆発的に拡大しています。そうした流れの中では、文字通り「フロー」から考察していく以外にないということです。 ”確固たる答えは存在しません。大量のケーススタディから汲み取っていく訓練が重要なのです。” これを行動する側から端的に考えれば、最近よく言われている仮説検証型のやり方と一部共通的な面があるのでは。 走りながら考える、考えて100%ではなくても実行する、そしてそれを検証する、検証した結果を学んで、また100%ではなくても実行。このサイクルを絶え間なく、早く回していくこと。より早く‥‥。 回りだしたものは止められない。より早く回ることが求められる。これの行き着く先は‥‥‥、 あまり考えたくない。 この本について、うまくポイントや概要を整理できないが、上記の考え方に則って、まずは発信!
2007年04月14日
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会社をとことん活用するという感覚を持って社内での日常でのいろいろの仕事に当たる。この意識を持っていれば会社の中でも生き生きとしてくる。 著者が「なんでもっと早く会社の活用に気がつかなかったんだ!」という思いが、本書の根底にあると書いている。 30歳そこそこでこの感覚を持ちえたというのは、素晴らしいの一語に尽きる。 面白いと思ったのは、通勤定期を少し先まで買うという発想。 「会社から指定された通勤ルートに、自腹でプラス一駅して、定期の区間を長めに買うと、自分の行動範囲を広げることができます」というクダリ。 少しの金額を自己投資して自身の幅を広げる。コレである! 著者が この方のセミナーで知り合った方であるのと同時にこの発想が面白くて、買ってしまった面もある。 これからの会社と個人の関係を端的にわかりやすく示唆している本ともいえるのではと感じる。 会社に入ってなるべく若いうちに、2~3年のうちに是非とも読んでほしい本である。
2007年04月11日
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本の題名「読書の腕前」という題名からも読書について強気の姿勢を感じさせる。というよりも本当に本が好きなんだということだろう。 ここでも本の読み方として「見知らぬ土地で本を読む贅沢」「鈍行列車に揺られ‥‥日帰り読書旅」が紹介されている。 遠出の旅行はさておいて、近場をこの本でも紹介されている青春18切符でも買って今度是非試してみよう。 なお、この切符は「青春」「18」とあるので年配の人は「私ら関係ない」と思うかもしれないが、年齢制限はない。老若男女、誰でも使える切符であるとのこと。以下一部引用 ”片岡(義男)は、自分の部屋で改まって読書をするのが好きではなくて、どこか本を読むための場所を作ることで「本を読むことにつきまとう束縛的な要素を逆転させる」という。つまり、読書には時間を束縛されるという欠点があるが、それを逆に、自分から進んで束縛する時間を演出しようというのだ。その最良のシチュエーションが「旅行」である。 たしかに旅に出れば、移動を中心に多くの時間を奪われることは避けられない。それを読書に生かせばいい、という提言だ。しかも「なにか目的がある旅行のあいまに、というのではなく、本を読むだけのための旅行」を推奨している。「新幹線のなかで読んで、到着した町のホテルで読んで、町を散歩して、そして歩いていると必ず雰囲気のいいコーヒーショップがみつかるので、そこでまた読んで。どうしてこんなに楽しいんだろう、と不思議な気持ちになるほど、これは楽しいです。感動というものを体で感じますよ」 読んでいるだけで幸せな気分になる文章である。” この本にはありとあらゆる書籍についての名前、著者についての固有名詞がふんだんに出てくる。 何か読む本の展開に詰まった時に、参考にしたい本である。 青春18切符のページ
2007年04月08日
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当たり前のことであるが、年を重ねていくということは誰にとっても初めての経験である。 子どもの頃に、あるいは若い頃に40、50代の人を見ていたイメージと実際に自分がなったイメージはどうも違う。 そしてこれから、生きている限りは60、70代を必然的に迎えるわけであるが、今までの経緯からある程度の予測は立てられるが、老化するということに対する想像はなかなか難しい。これはその案内本として大変にためになるものである。 著者の歩んできた人生が正直に表現されていて、そのことが読み進める上で、内容を素直に受け入れやすくしている。 下り坂を心身のバランスよく、いかに緩やかに、いかにうまく下っていくか、その準備や心構えが出来る本である。
2007年04月07日
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あとがきに一番主張したいこととして書かれている。 ”人間の根源には表現欲求があり、自分自身を表現することは最大の喜びである――。 これが私が一番主張したいことだ。だれもが自分自身を表現するようになり、人々のクリエイティビティは爆発する。これがこの本の主旨であり、これまでの本の中で私が「特権的なマスメディアの時代から、だれもが自ら情報発信を始める参加型メディアの時代が来る」と一貫して言い続けてきたのも、自己表現欲求が本能だと信じればこそである。” 表現する形は人それぞれ様々であるが、人は皆、何らかの形で自己を表現しようとしてもがいている。 この仮説は正しいような気がする。
2007年04月02日
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本を読む動機はやはり著者略歴の欄にも書かれているが、リクルート卒業者の多くが政治、経済、、スポーツなどの幅広い分野で活躍していることが気になったからである。 以前にリクルートでは「この指とまれ」方式で、やりたいPJに手を上げて、参加する仕組みで仕事が進んでゆくと聞いたことがあった。面白い会社であるとのイメージを長いこと抱いていた。 この本には江副氏が創業から今に至るまでの歩んだ道筋が失敗談も含めて書かれている。いわば、「私の履歴書」の企業編とも言える内容である。 ドラッカーの理論を参考に、情報誌をひとつの業態として社会に役立つ新たな分野を切り開き、社会に認知させた江副氏は、頓挫した時期はあったものの、その後の多くの活躍者を輩出したことも併せて考えれば、歴史に名を残す人として評価しても良いのかもしれない。 才覚ある人は時代を先走る点もあり、そのための失敗も幾つか見受けられるが、やはり時流を上手くとらえ、それに乗せたことが読み取れる。また、これが後日のつまずきにもつながったのであろうが‥‥?? 本書は企業の発展と人つながりが時系列でわかり、興味深く読み進めることができた。
2007年03月27日
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本業が教育学者であり、専門が教育方法の研究をしている氏が20代から30代にかけて無評価の研究者生活時代に蓄えたノウハウを惜しむことなく紹介している。 「教育は国家百年の計」といわれるほど大切なものでありながら、何かが物足りないと感じる昨今である。 以前は先生というと、人格者で知識や経験が豊富で生きる模範となる人であった。 いつの頃からか、就職できなかったら先生にでもなろうかなどというレベルになってしまった。今は、先生の仕事もいろいろと忙しく、型どおりのことをするだけで手一杯の状況らしいが‥‥。 これでは未来を担う若い人々への動機付けに不安を覚える。 好奇心、研究心、勉強心旺盛な人々を育成するには‥‥。教員になる人や現在教師をしている人には必読の本である。 もう子供も大きくなってしまったが、自分でももう少しこんな意識があったらよかったなどと、半分後悔の念もあるが、それはこっちに置いておいて、親となる人、会社の中で指導的な立場にある人にも役に立つ。 至極当然なことであるが、人の育成こそが、社会の発展の礎になるものである。 これまた、大変によい本である。
2007年03月18日
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帯に「常識、決めつけ、思い込みを反転させれば、世界がスッキリ見えてくる」と書いてある。 まさに世界が恐いほど見えすぎてくる本である。 非常にものの見方が広がる良い本である。 第三章では、逆説的な生き方として漱石とその門下生三人衆を取り上げている。夏目漱石を逆説のアクロバットとしてとらえているが、このような見方を知って、漱石への理解が少し深まった気がする。門下生である寺田寅彦、内田百聞、芥川龍之介にしても然りである。 最終章の「文明という逆説」は圧巻である。 「人類はもはや変化のリズムに追いついていけなくなった」というアプリーレの言葉にそれが象徴される。 最近のいろいろな法律による縛りで身動きができなくなっている状況、読みきれないメールの量、絶え間ない携帯、溢れかえる本やメディア情報など‥‥、誰がこれをどう止めるのか、その答えが見つからない状況を見ているとそう思う。
2007年03月16日
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ひょんなことで知り合った方が、本を出版したというので早速購入して読んでみた。 その名は「ハヤリもの50年」 副題が「あのころ夢中になった映画・音楽・商品・本など」となっていて、昭和32年から平成18年まで、毎年の特徴をコンパクトに表現して、見やすくまとめてある。 「○○年はこんな年でした」でその年の概略紹介に始まり、キーワード、ヒット商品、ベストセラー、人気マンガ、人気テレビ番組、話題の映画、流行語、ヒット曲と並ぶ。 これだけ多面的に取り上げられると、いろいろと情報同士の相乗効果によって、忘れていたことなどが思わず蘇ってくる楽しい本である。最後は、「そのほか、こんなこともありました」とおまけつきで締め括られている。 才能豊かなコピーライター樫原さんの力作である。 是非、手元においておきたい1冊です。
2007年03月13日
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全体を通して平易な記述で、楽に読み進められる文章になっている。 今の日本の社会が進もうとしている方向に対して「果たしてそれでよいのだろうか」という疑問と、考える手がかりとなる情報が提示されている。 時代の転換点にあたって、お金、自由、仕事、平和、幸せなど10項目について、メディア報道に付和雷同的に流されるのではなく、自身の頭で考え、いろいろな人と話し合い、自身の考えで動くことが大事だと述べている。 どう生きるのか?何を求める価値と見なすのか、それは何によって実現されるのか、そのために何をしなければならないのか、そんな問題提起が一人ひとりになされている。 今、それをしていかないと‥‥。
2007年03月11日
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外形は通常の新書と同じだが、一部、数式などが含まれるためであろう。左めくりで横書きの本となっている。 本を一冊書くのも相当な知識がいる。引用参考文献として74冊の本のリストが記載されている。そのうち9冊は洋物である。 本書はたとえ話や身近な例を通して、確率統計の根本的な考え方やそのイメージを数式なしでの説明で伝えようとしたと著者は「おわりに」で記している。 確率統計は1冊の本だけではなかなか理解できない点が多々ある。 本書を読んで認識が深まった点をいくつか以下抜粋。 ”確率は掛け算で計算するのだということを、日本人は江戸時代から体感的に会得していたことになる。” ”ある確率を掛け算で計算し、余事象の考え方から、その結果を全体の確率1から引くという方法は、とてもよくある典型的な確率計算のパターンである。” ”統計学の根本は、分布を考えることにある。「平均の神話」にとらわれず、まずは分布を考えることが大切だ。それが統計学の基本である。” ”「標準偏差の何個分だけ平均から離れているのか」を表す数字を10倍して50足した数字がかの有名な「偏差値」の正体なのである。” ”母集団が正規分布をしていて、そこからサンプルを無作為抽出したという条件のもとでは、両者の間に数字の上で、いろいろと有益な「一定の関係」が存在する。たとえば、「サンプルの平均」は取るたびにゆらゆらするものだった。しかし、「サンプルの大きさ」が大きいと安定して、取るたびにゆれる「ゆれ方」の程度は小さくなるだろう。実はその「ゆれ方」は、「中心極限定理」という定理から、「サンプルの大きさ」に反比例する。その「ゆれ方」、つまり「サンプルの平均の分散」は、「母集団の分散」割る「サンプルの大きさ」になる。” ”証明したいことと反対の仮説をまず立てる。現実に起きていることを調べる。とても珍しいことが起きているとわかれば、前提のはじめの仮説を棄却し、反対の本来証明したかった仮説を採択する。” ”全体としての「現実と理想のギャップ」の総合的な評価値のことを「カイ二乗値」という。” ”「t値」とは、現状の起きていることが、標準偏差の何倍分、ずれた出来事なのかという評価の数字になる。” ”分散の違いを比で表した拡大率のことを「F値」という。” 歴史や雑学が随所に織り込まれ、楽しく確率統計の理解を深められる本である。
2007年03月09日
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持続可能で「豊かな社会」―という副題がついている。 冒頭、よく言われるジャン・ボードリヤール氏が95年に語った言葉が紹介されている。「日本という国が豊かなのは日本人が貧しいからだという逆説も成り立つように思える」 氏が穿った見方を披露したと著者は書いているが、最初にこれを紹介しているからにはそれなりに本質を突いた鋭い言葉でもあるのだろう。と思う。 環境問題に造詣が深い著者は、かなりのページを割いて環境への取り組み方を提起している。 最後に京都議定書を有効に機能させるためにということで、以下のように記している。 ”第一に、アメリカの参加を実現させること。そのために、長期的な技術開発へ向けての、国際協力体制を具体化すること。第二に、参加のインセンティブをしつらえたうえで、途上国の参加を促すこと。これが唯一、実現可能なポスト京都議定書の国際的枠組みではなかろうか?” 環境問題の解決なくしては、持続可能で「豊かな社会」の実現は不可能である。
2007年03月04日
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25年以上にわたって3000人以上の定年退職者の取材を続けてきた人の著書である。 この仕事に意義を見出し、みずからを励ましてきたのが、夏目漱石の一篇の講演録であるという。 それは漱石47歳のときに大正3年(1914年)に学習院で行った「私の個人主義」と題する講演である。 漱石は「自己本位」という言葉を得たことにより、金鉱を掘り当てたような思いにとらわれ、その後の自分の進むべき道を見いだしたという。 筆者も「自己本位」という視点を得、数多くの定年退職者を描くことによって、あらためて人間の真価や底力を知らされた。本書は拙いながらも、漱石の「私の個人主義」に触発された私なりの立証であると最初に書いてある。 次から次から、小気味良く個々の個性を見つけ生かしているシニアの方々の姿が紹介されている。まさに百者百様である。 退職とともに始まるもう一つの人生を、どのように生きるか?心得ておくべきことは何か?注目すべき具体例を豊富に紹介しながら、その要諦を語る。 仕事・ボランティア活動や楽しみ・学びから家族・地域とのかかわりまで、実践的なヒント満載の本である。 ところで、漱石の言う自己本位とはどういうことなのか?いまひとつ理解できていないが‥‥。
2007年03月03日
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日本史においては、ここ数年が大きな歴史のうねりの分岐点になっているのだろう。 高みから見るとその構図が見えてきそうであるが、大前氏は2006年は日本にとって、今後の20年を決定づけるきわめて重要な転換の1年になるだろうと冒頭に述べている。 以下一部引用 ”私が「もし、ひとつだけ改革するとしたら何をやるか」と 問われたら、迷わず「教育」と答えるだろう。」 今、世界はビル・ゲイツのような一人の天才が経済を動かす時代、人材競争の時代に入っている。ここでいう人材とは、日本でいう「勉強のできる子」「人に言われた通りのことを器用にやる子」ではない。「自分の力で考え、行動できる」自立した人材だ。新しい経済の「見えない大陸」では、自ら未開の大地を開拓していく能力が求められるからである。 今の日本の学校教育では、そうした新しい世の中では役に立たない人間が大量生産されるだけだ。日本が長期衰退から脱却し、新たなる繁栄の道を切り開くためにも、教育改革は最重要のテーマなのだ。” ”教育の面では北欧に学ぶべきだと私は考えている。 これらの国の教育現場では、「teach(教える)」という言葉が禁じられ、「learn(学ぶ)」を使う。「教える」とは、答えがあることを前提とし、それを知っている人間が教えるという考え方だ。だが、21世紀の今日、世の中では答えのない問題だらけである。だから、北欧では教えるのではなく、子供たちが自ら学びとるという考え方を徹底しているのだ。 デンマークの学校教育関係者の話では、デンマークの教師は「ひとクラス25人全員が違う答えを言ったときが最高だ」と話していたほどだ。自ら考え、自分で答えを見つけ出す。それこそが現実の社会で役立つ能力であり、その力をつけさせることこそが、本当の教育なのである。 北欧諸国ではIT教育、英語教育、リーダーシップ教育、起業家教育などに特に力を入れている。” 一人ひとりが自身の個性・強みを社会に活かしていくことにより、社会が活性化し、日本の繁栄につながる。一人ひとりが改革者になることである。
2007年02月25日
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”日記を書くことで成長が加速し、思いが伝わっていきます。あなたのまわりに素晴らしいことが起き始めます。ぜひ始めてみて下さい”と帯に書いてある。 本の中で”ブログで信頼を重ねていくことはブランドを確立することと一緒です”とも語っている。 エクセレントカンパニーの著者であるトム・ピーターズも言っていたが、今は自分ブランドの時代。 日記ブログは自己成長の道具にもなり、全方位への情報発信、自己ブランドの確立にもつなげられる。 これを上手く使わない手はない。 最終章にある、サイバーエージェントの藤田晋氏、ドリコムの内藤裕紀氏との対談も、起業家が持っているアイディアの一端が垣間見られて面白い。
2007年02月24日
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物品購入も、チケット・切符手配も、チラシも、辞書も、時刻表も、求人も、電話帳も、調査も、疑問点も全てがインターネットが解決してくれる時代がやってきた。 そんな時代に、ネットマーケティング手法として、検索に欠かせない「キーワード」をターゲットに書かれた本である。 帯から引用すると ”インターネット黎明期から「ネットで売れる言葉」を研究し続け、自らも年商一億円を達成した著者が話題の「ロングテール」をお金に変える「キーワードマーケティング」を初公開”とある。 10年前には想像もできなかった本である。そのようなマーケットが、ここ数年間で新たに創出されたということでもある。まだまだ日進月歩、試行錯誤、未開の部分が地が多い分野である。 以下、「おわりに」から一部引用してみる。”コンピューターシステムが人の労働にとって変る流れは、もはや変ることはないだろう。起業の首切りにおびえ、ちっとも儲からない副業に無駄な時間を費やすのはもうやめよう。自分の職は、会社ではなく、地域ではなく、ダイレクトに市場から求めよう。 それこそが、お客がインターネットに望んでいることだ。 21世紀は、情報に投資し、スモールビジネスで細分化されたこだわりの市場に対応する人が成功する時代だ。一つの100億円企業を100人で目指すよりも、100人が1億円プレーヤーを目指すほうがはるかに実現は簡単なのである。 「大きな市場がまだ存在する」と幻想を追い求める大企業。その大企業にぶら下がる奴隷根性の中小企業、天下りシステムに甘やかされた国家公務員とそのとりまきはどんどん解体され、切り落とされていくに違いない。あなたはそこにしがみついたまま一生を終えるのか。小さくとも確かに存在する「言葉の市場」に挑戦し、お客の需要に応えるヒーローになることを目指すのか。どちらを選ぶかは貴方しだいである。” 何とも挑戦的で極論的な文章も含んだ締め括りであるが、今の時代の変化を読み解く上で、的を得ている部分も多い、示唆にとんだ言葉である。 到知出版社発行 安岡正泰著 「安岡正篤 一日一言」から引用 2月20日 機と経絡 人間に最も大切なものは「機」というものであります。これは人間のみならず、自然もすべて「機」に満ちている。したがって人生というものは、すべて「機」によって動いているといってよろしい。のんべんだらりとしたものではなくて、常にキビキビとした機の連続である。機というものは「つぼ」とか勘どころとかいうものであって、その一点ですべてに響くような一点を「機」という。そこで機を外すというと響かない、つまり活きない。人間の体もそういうつぼ、点で埋まっているわけであります。
2007年02月24日
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「江戸しぐさ」との出会いは電車内の公共広告機構の広告がキッカケだった。 「江戸しぐさ」の代表的なものが、車内の席を融通しあう「腰うかし」や「傘かしげ」「肩引き」など。 このようなことが江戸時代から社会通念として一般的に行われていたとは‥‥‥ 驚きであった。 著者の越川禮子さんは、と、ある時、新聞のコラムで「江戸しぐさ」の紹介記事を見てそれに魅せられてしまう。追い求めているうちに「江戸しぐさ」の言葉をネーミングした師である芝三光氏に出会う。それから「江戸しぐさ」を伝承することを使命に感じ、口伝を書にまとめたのがこの本である。 「足組みしぐさ」「あとひきしぐさ」「頭越しのしぐさ」「うたかたしぐさ」「逆らいしぐさ」「女しぐさ」「男しぐさ」「うかつしぐさ」「念いりしぐさ」「年代しぐさ」「用心しぐさ」「六感しぐさ」「少々しぐさ」「~ごろしぐさ」「韋駄天しぐさ」「駕籠とめしぐさ」「七三歩きのしぐさ」「仁王立ちと横切りしぐさ」「無悲鳴のしぐさ」 「江戸しぐさ」には実に数え切れないほどの「しぐさ」がある。 「江戸しぐさ」はノブレス・オブリージュの精神から生まれたといってよい。地位や階級の高い人々は勇気、博愛などの精神や徳をもって、一般人に対して実践しなければならないという意味である。 「江戸しぐさ」の根底には、生まれたことに感謝し、相手を人間として尊重し、思いやる心、生きるために大事なものをみんなの共有物と考え、刻(時間)さえも共有する思想がある。 繰り返し出てくる「共生」という言葉がこれを端的に物語っている。 そして、この「江戸しぐさ」を育てたのは「講」であるという。講は江戸町方のあいだに組織されていた一種の相互扶助会で、そこではその時々の重要な問題が真剣に語られ、どうしたら解決できるか英知が集められた。 講にはいろいろな種類があったという。「頼母子講」「富士登山講」「オランダ講」「姉様人形講」「宿かえ講」等々 江戸280年の英知は素晴らしいものである。 この『共生』の考え方を突き詰めれば、日本人の血の中に流れているはずの日本人のアイデンティティー、心の故郷そのものであると言っている。 21世紀、少子高齢化の時代、これからの日本を活性化させるヒントがこの本の中のいたるところに隠されていると感じた。今こそ、江戸の文化を再考し、国つくり、街つくりの参考にできるのではと思う。 そうすれば、必ずや魅力的な街が生まれ、魅力的な日本が蘇る。 いきで素敵な江戸しぐさ 躾の原点を考える(江戸の躾)
2007年02月21日
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