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昨年12月、世間があわただしくなり始めたころ・・・
交差点の前のビル、角地、1階の携帯電話屋が店じまいして、いきなり工事が始まりました。
「わ、なんだなんだ・・・何ができるの?」と騒いでいるうちに、建築屋さん・・・そして内装工事屋さんが出入りしはじめ・・・
「大掛かりな改装工事らしい」
「あそこ、家賃高いでしょうに」
「あれだけ大掛かりな工事するなんて、お金持ちなのね」とご近所や通りがかりの野次馬が噂していると・・・
やがて、正面のウィンドウに花のイラスト・・・
「花屋さんか~」
「でも・・・なぜ・・・このへんには大きな病院もホールもないし・・・ちょっと行ったら飲み屋街があるけど、あそこには花屋さん何軒もあるし・・・なんでここに・・・」
などとがやがや言ってるうちに、12月中旬・・・いよいよ開店。
ぎっしり並べました・・・
鉢植えの蘭、植木、切花、花苗、観葉植物、鉢に鉢カバー、金の一杯入った花器がずらり・・・あの金ぴかになんの花入れるんだろう・・・
・・・立錐の余地も無い、という言葉思い出しました・・・
店の中に入りきらなくて、外にも棚を作ってぎっしり・・・
そして・・・バックに流れる、スマップの「世界にひとつだけの花・・・」
クリスマスが近くなるとクリスマスアレンジ・・・これも外にはみ出し
12月25日には「クリスマスアレンジ2割引」・・・バックは「世界にひとつだけの花」・・・ずっとこれ、1日中これ・・・
クリスマスが過ぎると、お正月用の金銀の柳、菊、センリョウ、松・・・これははみ出した分、蘭やバラや百合は店の中
そして・・・「世界にひとつだけの花」
ウィンドウには「バラ00円」「菊00円」その横に「シキビ(ご仏前用)00円」と大書した張り紙・・・
師走の街に響く「世界にひとつだけの花」・・・信号待ってるあいだに覚えてしまいました・・・
そして新年
なぜか、大根と白菜とキャベツが並んでいる・・・バックに流れる「世界にひとつだけの花」・・・テープだったらとっくに擦り切れ、CDは強い・・・
「00の大根00円」「白菜00円」ボール紙に大書・・・安い、良く売れてるらしく、2時間後に通ったらほとんどありませんでした。
そして・・・
大根、白菜、キャベツ、のうえに葱やみかんも加わり・・・野菜コーナーは徐々に広がって・・・今では店の左半分が野菜とシキビ・・・
「花屋やめて八百屋にするのかしら」
「いや、お金持ちみたいだから、このまま続けるんじゃない?」
「しかし・・・なんだって花屋してみよう、なんて気になったのかしら?」
「きれいで、儲かる、って思ったのかしら・・・」
しかし、なんにしろ・・・
あの「世界にひとつだけの花」はもうやめて欲しい、このままだと、店員さんたち(3人くらいいます)がノイローゼになってしまう・・・というのが一致した意見でした。
今日夕方通ったら・・・小松菜と水菜が増えていました・・・