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■LBH 新作公開予定

「Misconduct(ミスコンダクト)」
旧題:「Beyond Deceit(ビヨンド デシィート)」
邦題:「ブラック・ファイル 野心の代償」
韓題:「미스콘덕트」
公開日(米):2016年2月 26日 ⇒5日
公開日(韓):2016年3月30日 149,095名
公開日(日):2017年1月7日
配給(米):Lionsgate Premiere
配給(日):松竹メディア事業部
監督:Shintaro Shimosawa
役名:The Accountant
撮影期間:2015年4月撮影終了
米公式サイト
IMDb
미스컨덕트-나무위키
미스컨덕트-Daum 영화
日本公式サイト
Blu-ray/DVD:2017年4月26日発売

「밀정(ミルチョン/密偵)」
邦題:未定
英題:「The Age of Shadows」
公開日(韓):2016年9月7日
公開日(日):未定
配給(韓):Warner Bros. Pictures
配給(日):未定
監督:김지운(キム・ジウン)
役名:정채산(チョン・チェサン)/義烈団団長
撮影期間:2015年10月22日-2016年3月31日
・公式サイト(韓)
・公式サイト(日)
밀정-나무위키
밀정-Daum 영화

「The Magnificent Seven(ザマグニフィセントセブン)」
邦題:「マグニフィセント・セブン」
韓題:「매그니피센트 7」
公開日(米):2016年9月23日
公開日(韓):2016年9月14日
公開日(日):2017年1月27日
配給:Columbia Pictures
監督:Antoine Fuqua(アントワン・フークァ)
役名:Billy Rocks
撮影期間:2015年3月18日-8月18日
米公式サイト(SONY PICTURS)
IMDb
Wikipedia
매그니피센트 7-나무위키
매그니피센트 7-Daum 영화
日本公式
Blu-ray/DVD:2017年5月27日発売
TSUTAYA先行レンタル:2017年3月24日開始

「마스터(マスター)」
撮影開始:2016年3月末
邦題:未定
英題:未定
公開日(韓):2016年12月21日
公開日(日):未定
配給(韓):CJエンタテイメント
配給(日):未定
監督:조의석(チョ・イソク)
役名:진현필(チン・ヒョンピル)
마스터-Daum 영화

「싱글라이더(シングルライダー)」
邦題:未定
英題:未定
公開日(韓):2017年2月22日
公開日(日):未定
撮影期間:2016年3月21日-5月
制作:パーフェクトストーム
配給(韓):ワーナー・ブラザーズ
配給(日):未定
監督:이주영(イ・ジュヨン)
役名:강재훈(カン・ジェフン)/証券会社のエリート支店長
싱글라이더-Daum 영화
撮影中(シドニー)

■「남한산성(南漢山城)」
邦題:未定
英題:未定
公開日(韓):未定
公開日(日):未定
撮影期間:2016年12月-
制作:
配給(韓):CJ E&M
配給(日):未定
監督:황동혁(ファン・ドンヒョク)
役名:최명길(チェ・ミョンギル)/和親派
남한산성-Daum 영화
参考:仁祖(wiki)

■「그것만이 내 세상(クゴッマニ ネ セサン)」
邦題:未定
英題:未定
公開日(韓):未定
公開日(日):未定
撮影期間:2016年12月-
制作:JK필름
配給(韓):未定
配給(日):未定
監督:최성현(チェ・ソンヒョン)
役名:未定
그것만이 내 세상-Daum 영화


■LBH 2016年の軌跡

2012 / 2013 / 2014 / 2015

2016.07.12
・LBH46才のバースデー in USA

2016.09.01
・韓国映画アカデミー長編課程10周年:KAFA十歳傳 出席

2016.9.7
・特別出演した「密偵」韓国公開

2016.09.12
・「Mag7」メディアプレビューと記者懇談会
・「Mag7」VIP試写会

2016.09.14
・「Mag7」韓国で世界初公開

2016.10.07
・釜山国際映画祭オープントーク出席

2017.02.25
・CGV清洞にて舞台挨拶

2017.04.
・LBH ON TOUR 2017


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2008年09月10日
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カテゴリ: 奴x3

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林檎 9








星も無く、砂粒を巻き上げた風が吹き抜ける荒野




岩が崩れかけた崖のふもと
ちらちらと揺れる炎が見え隠れする


風にあおられ、今にも消えそうな小さな焚き火


黒いジャケットの男が小枝に刺したチーズのかけらをかざしている
チーズの表面がちりちりと焦げはじめた


風下の岩の陰で、何かが動く気配がした


男はチーズの様子を見ながらつぶやいた

「 いつまでそこにいるつもりだ? 」

その声は風に乗って届けられた。

「 えへへ、気がついてたんスか? 兄貴 」

岩陰から若い男が顔を出した
カウボーイハットを胸に当て、一応敬意を表しているらしい
ひょうきんな笑顔で駆け寄ると、男の隣に腰をおろした

「 いい匂いにたまんなくなっちゃって。 へへへ 」

言いながら、若い男は袋の中から紙包みを取り出した
がさがさと音をたてながら開くと、硬そうなパンがひとつ現れた

「 これ、どうっスか!? 」

しゃべり続けながらパンを薄くスライスする

「 はい、兄貴。遠慮せずどうぞ。お近づきのしるしに 」

男は目の前に差し出された薄いパンを3枚取った
一番上のパンに程よく焦げたチーズを乗せる
ぱくぱくと、みくちで平らげた

若い男はよだれをたらしそうな顔で見ていたが、男と視線が合うと顔をそむけた
惜しそうな目をしながら、自分のパンを火にかざす
手を伸ばした格好のままで、顔だけ男に向けて笑った

「 俺、ミンファンって言います。ヨロシク 」

男は返事をせず、小さなボトルに入った酒を口にふくんだ
ミンファンは男の様子を伺いながら話し続けた

「 兄貴はどっから来たんです? 旅行って感じじゃないっスね!?
  俺は西です。本当は南の生まれなんスけどね
  流れ流れてなんとやら。用心棒稼業はひととこに落ち着けないんで 」

男は聞いているのかいないのか、黙って火を見ている

「 お!? 兄貴、いい銃持ってますね! 」

男のガンベルトを見て、ミンファンの目が輝いた
自分の銃を取り出し、眺めながら話し続ける

「 仕事柄、俺もちょっと銃にはうるさいんスよ!
  これまで何人も、同業者や賞金首と渡り合ってきたけど
  俺が認めたのはたった一人っス
  兄貴は知ってますか? 」

男は少し関心を示したように、ミンファンに視線を移した
ミンファンは得意げな笑顔で名前を告げた

「 パク・チャンイ 」

男は片眉をピクリと動かした

「 兄貴も聞いたことくらいはあるでしょう!?
  確か・・・、一ヶ月くらい前だったかなぁ、東の街で大立ち回りしたって
  たった一人で30人もの追っ手を片付けたんだそうですよ!
  それを聞いた時、さすがだと思ったっス
  今度会ったら、もっと詳しく話を聞いときますよ 」

ミンファンはまるで自分のことのように、誇らしげだった

「 そんなに強いのか? その、パク・チャンイって奴は 」

初めて口を開いた男に、ミンファンはさらに目を輝かせてうなづいた。

「 そりゃぁ、もう! 兄貴も会えばわかるっスよ!
  パク・チャンイは本当にカッコ良くて、すごい奴なんス! 」

男は口の端をあげてくくっと笑った

「 そうか、そんなにすごい奴なら、一度会ってみたいな 」



それから小一時間程、ミンファンはしゃべり続けた
まだ二十歳に満たない若者は恐れを知らず、広い世界への夢を語る
男はただ黙って聞いていた

時折、砂でかすむ地平線を見つめ、酒をあおる

「 あぁ、やっぱりパンだけじゃ足りないっス 」

ミンファンが袋の中からまた紙包みを取り出した

「 兄貴もどうぞ 」

ひょいっとミンファンが何かを投げてよこした
男は左手で掴み取った

それは、まだ青味の残る林檎だった






砂嵐はすっかり止み、地平線の彼方に連なる山肌が少し明るくなった

崖のふもと
薄いコートを巻きつけて眠るミンファン
焚き火はすっかり消え、小さな燃えかすになっている






にぎやかな街

道には石が敷き詰められ、2階建ての建物が並んでいる
身なりの良い大人が馬車に乗って行き交う



黒いジャケットの男を乗せた馬がカツカツと蹄を鳴らしてやって来る
男はこぎれいなホテルの前で馬から降りた
そこに10歳くらいの男の子が駆け寄って来た

「 アジョシ、馬は僕がつないでおくよ! 」

男はたずなを渡し、荷物を降ろした
ポケットから小銭を出し、男の子に渡す

「 ありがとう! 水とかいばもやっておくね! 」

男の子の背中にくっつくように、小さな子が隠れていた

「 弟か? 」
「 あ? うん。末っ子なんだ 」
「 何歳だ? 」
「 えっと、3歳 」
「 そうか 」

男はかばんの中から真っ赤な林檎を取り出し、弟の前に差し出した

「 いいの? 」

兄が確かめる
男は黙ってうなづいた

「 いいって、もらいな 」

兄の言葉に弟は満面の笑みを浮かべ、両手を伸ばして林檎を受け取った

「 ありがとう! 」

男は馬を引いていく小さな兄弟の背中を見送った












満州平原

あたりを見渡せる小高い丘

男が二人



空から白い粒が落ちてきた
黒い手袋の上で粒は水になって消える

隣に立つ男が身震いして歩き出した

「 どうりで冷えるはずだ・・・ 」

黒いロングコートに手袋の男が煙草をくわえ、ライターで火をつける
深く吸い込み、まっすぐ煙を吐き出した

きびすを返し、先を行く男を追うように歩き出す

「 サンカルはそんなに寒がりだったか? 」

前を歩く男が振り返り、にやっと笑った

「 パク・チャンイほどじゃありませんよ 」














 end






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Last updated  2017年03月03日 22時26分53秒
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