ぬこまとillust自由帳(´・ω・`)

ぬこまとillust自由帳(´・ω・`)

2007.12.28
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テーマ: アニメ!!(3881)
カテゴリ: ◇ef


〔ef - a tale of memories〕12話(最終話)〔love〕。

OPの人の形が水玉となって飛び散る絵の所が、無くなっている!  この水玉、初めはお洒落系の演出で好きだなぁと思っていたのですが、心が千切れ存在が消え去る感じなのだと、後から気付きました。けれど最終回のOPでは、2人が抱き合う絵、鎖が砕け散る絵に変更されていました。 演出、凄いなぁ 、本当に。

前回の最後、千尋が日記を破り捨てばら撒いたのには、心が痛くなりました。風に散らばった日記は、千尋の〔記憶〕其のもの。私は彼女の様な記憶障害では無いから、其の気持ちの全てを慮るのは無理だけれど、でも 手にしたからこそ知ったからこそ失うのが辛い、大好きな人を傷つけたくない と云うのは、判る様な気がしました。

久世さんの〔行動の結果が必然となり、其れが偶然と重なって、図らずも夢が叶う〕には、頷いて仕舞いました。如何しても何をやっても駄目な時だって有るけれど、何もしないより何か〔思い〕を持って行動した方が、絶対良いに決まっていますよね。でもね、けれどね、 心を挫けさせずに思いを持ち続け行動する事って、本当は凄く難しい事 ですよね。だって、人は弱いから。

屋上で気持ちを爆発させる蓮冶。風景が良いんですよ。黄味がかった夕暮れの風景。3Dで作られた雲が凄い勢いで流れる空。強い風の表現。リップリンクで叫ぶ蓮冶。揺らいだ視線の先に見える紙飛行機。色数の少ない線画で表現された暗い階段。駆け下りる。全てが秀逸。凄い。



蓮冶も号泣。私も号泣。。。

そして少年は行動を始める。もうこの時には、私は蓮冶側の気持ちも持っているし、記憶を投げ捨てた千尋側の気持ちも持って仕舞っているから、凄く心が痛い。痛いよぉ。

そうだよね。10代で恋愛の真っ只中に居る時は、朝から夜迄、相手の事を考えているのですよね。だから消えなかったんだね、千尋。T_T... 神様、ありがとうT_T... モノクロームでぶわっと羽が生えた演出、極彩色のステンドグラスの輪の中に閉じ込められた千尋の鎖が弾けた表現、本当に良かったなぁ。

ラスト。この蓮冶と千尋の二人、そして、景とみやこの二人、彼ら自身が云っていた様に、今、始まったばかりなのですよね。彼ら自身の本編はこれから。やっとスタートラインに立ったと云う事。何て云うか、若いなぁ、清清しいなぁ。そして最後にあの謎の女性(幽霊?)と火村さんも、何やら何やらで。この2人の謎はanimationの視聴者には、謎の儘で終了の様です。

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総括。

〔ef - a tale of memories〕、万人受けする作品では無いけれど、私の琴線には触れた 作品でした。

この手の恋愛ゲーム原作のanimation群の中では、頭一つ抜けている様に思いました。其れは、美術面やデザイン面での秀逸さが有り、演出全体を通して斬新さが有り、けれど、ただ奇抜なだけでは無く其の デザイン表現がキャラクターの心情を補完する役割 を持っていたからだと思うのです。

其の自由な表現。〔animation〕をただstoryを追うだけのものと捕らえず、絵1枚1枚が物語や登場人物を表現する為の道具と捕らえ、〔音〕や〔カット割〕や〔線画表現〕や〔切り抜き〕や〔絵無しの画面〕や〔タイポグラフィ〕や〔画面分割〕、普通のanimationでは使わないであろう表現を用い、演出されていました。

色彩設定の美しさ。空が変わる、動く。空と海が3Dで制作されているのですが、他の部分との親和性も高かったです。其れは、全体の色彩設定が上手く統一されていたからだと思います。この色使い、好きだなぁと思っていましたが、理由を探れば何の事は無い、 ゲーム版のムービー制作が〔新海誠〕さんで、多分、其のテイストを引き継いだのだと理解 しました。濃いピンクがかった空色は、彼の得意とする所ですものね。だから好きなのか、私。作品全体の色使いも〔新海〕カラーを意識している様に感じられました(作画其のものは、新海作品のクオリティ程では有りませんが)。

主題歌〔euphoric field feat.ELISA〕も凄く良かった です。凄く耳に残る歌。可也気に入ったので、1日中部屋で流していたりもしました。バックに映るOPのanimationもデザイン的に良かったです。popなお洒落系ですが、storyが進むに従い、意味が有る絵だと判る所も。因みにEDの方は歌も絵も数種類も有って、何度も変わっていました。

制作会社シャフトの話。前にも書いたのですが、シャフトの作る作品、特に最近の〔さよなら絶望先生〕や〔ねぎマ!?〕が、デザイン設定や美術設定が凄く良いのにも拘らず苦手でした。如何しても好きになれないのです。其れらの監督の〔新房昭之〕さんと云う人が使う〔黒板ネタ〕が好きになれないのです。全く本編と関係無い部分で興味を引こうと云う其の、大人の汚い手法。また〔絶望〕でのマイノリティを笑いのネタに引き出す視線の方向性。ブラックジョークと云う言葉では片付けられない、何というか、視線のイヤラシサを感じました。其れと作画の90%を紙芝居みたいな絵で構成して、残りの10%にクオリティをブチ込む手法。其の10%が物語的に重要な部分なら良いのですが、全く関係無い、けれど凄く印象に残る様な所に突っ込んで、手抜きな90%を頭からすっ飛ばすと云う、大人のずるい手法だったのも苦手でした。

けれど、この〔ef - a tale of memories〕では、其の大人のペース配分が、良い方向で動いたと思いました。例えば7話のタイポグラフィで画面を埋め尽くして感情を表現する所、10話のテレフォンカードの度数が0に成る迄の表現、 心がぎゅうと掴まれる表現で有るにも拘らず作画枚数のコントロールも同時にしている 、上手い場面でした。animationなのに絵の無い表現・絵の動かない表現、凄いの一言です。所々に色数の少ない線画が差し込まれるのも、良かったです。すぅと気持ちが引かれる感じがして。殆んど動かない〔切り絵〕表現も良かったです。結局、其れらの 〔手抜き〕とも取れる表現を、演出面との密な連携でもって、感情を表す上手い表現に〔昇華〕 出来ていたからだと思うのです。

シャフトの作品が時々良いのは、色彩設計の〔日比野仁〕さんと云う人や美術監督の〔加藤恵〕さんやビジュアルエフェクト〔酒井基〕さんと云う人達の能力が高いから、なのかな?  私はシャフトの内情は知らないので、まぁテロップに上がっている名前での想像でしかないのですが。

脚本としては2本の話を交互に切り張りし混ぜつつ、進んでいったと云う感じです。2本のルートは其々には接点が殆んど無く(兄弟と云う接点は有るけれど)、最後迄交わる事は有りませんでした。〔景とみやこ〕の話よりは〔千尋と蓮治〕の話の方が面白かったかな、私は。少しづつ判る真実と、 事実を〔知っている〕事と〔理解する〕事が〔違う〕と云う事をどんどん感じる蓮治の視点と、私達視聴者の視点が同じ だと云う事もあったからかな。この〔知っている〕事と〔理解する〕事のくだりは、本当は景への問いかけの言葉、なのだけれど。〔景とみやこ〕の方の話は、結局、みやこの依存性は其の儘で話が終って仕舞ったから、普通のlove storyと云う感じでした。それでも景は、一つのステップを上がったと云う風でしたが。

わざとらしい〔ハーレム設定〕が無い所も良かったです。絞られた人物だけにスポットを当てて、他をごっそりと切り取ったのも、良かったかな。普通なら、少ない人物のみで進むstoryは作品が軽くなりがちですが、心理描写に絞った作りなのでそうは感じなかったし。まぁ、原作プレイ済みの人には如何なのかは判りませんが。他の感想site様では、ちらほら〔○○ルートかぁ〕と嘆きも書かれていたりしていましたから。けれど、 1話を視聴した時には、こんな良い作品に成るとは思わなかった なぁ、本当に。普通の作品だと思っていたので。けれど1話からデザイン的な演出が〔何か違うな〕と感じさせる所は有りました。そして後半、もう、泣いたり心を掴まれたり。凄かったです。因みに、私の評価としては、今期animationの中では短期で2位を付けました。

確かに 完璧な出来と云う訳では無い、けれど、勢いや荒削りな魅力が有る 、そんな作品です。

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今年の総括ですが、 12/21に〔ひぐらしのなく頃に〕も総括と梨花のillust を書いています。興味の有る方はどうぞ。

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絵の話(※3ヶ月後の2008.03.11に修正しました)。

千尋です。一番可愛いから。結構頑張って何度も体を書き直して描いてみた。正直、1話の時点ではこの甲高い無理に出した様な声がアレだなぁと思っていましたが、12話目では、ああ此の人で良かったんだなぁと思いました。

この手の絵はアニメっぽくと云うか、PC絵っぽくした方が良いと思ったので、ロリっぽくなる様に塗ってみる。近い感じだと 12/3の神霊狩の都の絵 も、此れに似てるかな。いや、今回の千尋の絵の方がキてるね。上にもリンクを貼っている 12/21のひぐらしのなく頃にの梨花の絵 も、今回のテイストみたいにロリっぽく描けば良かったなぁと、少し後悔。

---2007.12.28. 11:55 up → 2008.03.11. 13:33 修正up ---





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Last updated  2008.03.11 13:36:24 コメント(2) | コメントを書く


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