2009.07.08
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カテゴリ: 要するに日記
ヴァーチャルでの知り合いと実際に会うというのは、昔流行ったテレクラで会う約束をする(やったことが無いのであくまで想像だが)というのに比べると、たぶんどきどき感は低いだろう。ヴァーチャル世界であってもある程度の期間付き合っていれば、どんな人物かは見えてくるものだし、そこで何かしらのアラームが鳴ればリアル本人に会おうとは思わない。
とはいえ、やはり生身とヴァーチャルの間にはそれなりのずれがある訳で、そのずれがどういうものかを実際に会って確認するのがオフ会の楽しみなのかもしれない。ずれ方がマイナスの方向に働けばまた会いたいとは思わないのだろうが、幸い今回はプラスの方向だったので、要するに非常に楽しかった。


書店や図書館に行けば何時間でもいられるので、早目に待ち合わせ場所に行き、欲しい本の目星を付けつつ店内を徘徊する。『 大麻ヒステリー 』を読みふけっていてふと顔を上げると、一目で ハルジさん と分かる人を発見した。彼も(見た目が説明通りだったからだろう)私を認識。
異性同性に関わらず目に真っ当な力のある人間を良しとする傾向がある私の基準からすれば、ハルジさんは私が好意を持つタイプの人物であった。彼はブログで鬼畜を標榜しているが、鬼畜であろうが何だろうが実生活で他者に危害を及ぼさない紳士淑女であれば、むしろまともである事を誇ってフリークに対し抑圧的になる多数派よりもよほど真っ当というものだ。

久々に日本に帰ってきたハルジさんが本を見たいのではないかと思ったのだが、食事時であることに気を使ってくれたのだろう、とりあえず以前も行ったことがあり、ハルジさんリクエストの犬料理の存在を確認済みの 金王府 に向かった。店は昼時だががらがらでなかなかナイスである。店内のテレビは中国のドラマが流れ、スタッフはもちろん全員中国人。中国語しか聞こえてこない。

ところでハルジさんは私が中国を愛していない、と感じていたようだが、実はこう見えても屈折した愛着を感じているのである。あの国と国民が持つ多様性や多面性は日本の比ではない。利害と関係ない形で個人的に中国人と付き合うと、日本では絶対にありえないようなものすごく感動する場面に時々出会える。精神性はインドのそれとは全く異なるが、ある意味ストレートかつ即物的なのが痛快と言えなくもない。鬱陶しくてうんざりさせられる愛人ではあるが、けっこういいところもあって何だかんだ言いながら離れられない、という感じに近いかもしれない。それがモチベーションといえばモチベーションなんだろうなあ。あの国の行く末を見続けたい、と思ってもいるし。


とりあえず今日の最大の目的、犬料理を選ぶ。犬はスープ、皮の和え物、鍋もあったが比較的とっつきやすい拌狗肉(犬肉の和え物)をチョイス。値段がこの店としてはかなり高いので量が多いかもしれない、とあとは抑え目かつとっつきやすい酸菜粉絲、水餃子、合子をオーダ。

塩辛く脂っこい、というハルジさんの感想はまさしく中国東北料理の特徴。豊かで食材にバリエーションのある中国南方の料理の対極にある。少しのおかずで大量のマントウないしは米飯を喰らう、という中国の友人との日常の質素な食事をふと思い出した。

昼食のハイライトである拌狗肉は、ゆでた犬肉を香菜とピーマン、ねぎ、唐辛子などで合えてあった。昔、中国東北の町の朝鮮族の食堂で食べたのに比べると味付けは全体的に穏やかだが驚くほど味が似ている。数年前昆明で食べた 狗肉火鍋 もまあそんなに悪くはなかった(正確に言えば、鍋のほうれん草とミントが。肉自体ははっきり言って東北のよりも不味い。味覚のストライクゾーンが異常に広い自分にもさすがにそれは分かる)が、拌狗肉の方がはるかに食べやすい。
基本ベジタリアンのハルジさんにとっては決して美味いものではなかったとは思うが、話の種には十分なるだろう。ただ、カナダではそう簡単に周囲の人に犬を食ったという話は出来ないんじゃないかなあ、うっかり話すと袋叩きにされそうな気がする。


河岸を変えることにして店を出るが、実は池袋にはほとんど土地勘が無い。知っているのは新中華街化しつつある池袋北口から西口一帯のごく狭いエリアのみ。西口メトロポリタン方面や東口方面は完全に未知の領域である。

ハルジさんとともに何となく人波に乗って東口に向かってはみたが、こっちに行くとサンシャイン、ぐらいのぼんやりした記憶のみ。あまりにも小奇麗でお洒落で静かな店に入ると、禁止薬物や排泄物やセイ的な話がし難いため店の選択が難しいが、適当に選んだ喫茶店というかカフェバー(死語?)っぽい店に入る。

図らずもこの店が、あまり人様にお聞かせできないような話をするにはうってつけの舞台を提供してくれたのだが、そのあたりはハルジさんの写真のアップを待ってからにしたい所存である。いやほんと、喫茶店であんなユニークな空間に入ったのは半世紀近く生きていて初めてですわ。





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最終更新日  2009.07.09 00:50:46
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