ハワイのレイ

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アロハフロムハワイ来日


プルメリアグリーン ハワイのレイ プルメリアグリーン

レイ・デー


ハワイ語で「レイ」は、花、葉、木の実、果実、貝殻、その他の材料を使って作った花冠または花輪を意味します。英国の探検家ジェームス・クック船長は、1770年代にハワイを訪れたとき、島民の中にククイノキの実で作った花輪を首にかけている者がいることに気づきました。

その後、あるハワイの作家・詩人が、レイを作って身につけるハワイの伝統を尊ぶ特別な日の制定を提案しました。そして1928年5月1日、ハワイの首都ホノルルでは、全市民に対し、最初の「レイ・デー」を記念して、レイを身に付けるよう呼びかけが行われました。

毎年5月1日には、公立学校でハワイの歴史と文化を尊重する文化祭が行われるほか、フラ・ダンスのショー、コンサ-ト、そしてレイ作りコンテストなどのさまざまなイベントが催されます。


フラとレイ


最初にフラを踊ったのは女神「ヒイアカ」といわれています。詩人の「ホポエ」が、体をゆるやかにゆすり踊る「フラ」を始めて、「ヒイアカ」に教えました。彼女は、キラウエア火山のハレマウマウに住む、姉である火の女神「ペレ」に、海岸で「レフア」の花飾りを捧げました...

この時から、ハワイでレイを贈る習慣が始まりました。その後、偶像崇拝を禁ずるキリスト教の普及などで、フラは一時衰退しますが、カメハメハ5世を中心とした文化復興運動により再び甦りました。

そして、現在に至るまで、レイはフラに欠かせない飾りになっています...


レイについて・・・


レイを首にかけてもらったら「マハロ」と笑顔で言いましょう。

レイは、首にぶらさげるのではなく、両肩から胸にゆったりとかけましょう。

レイの着用には、冠婚葬祭、慶弔等の機会を問わず、まして理由は要りません。

レイを差し出されて受け取りを拒否するのは、失礼に当ります。

レイは、種類によっては、男性が着用する方がふさわしいもの、女性が着用する方がふさわしいものもありますが、ほとんどは男女どちらが身に付けてもよいものです。

妊婦にレイを贈るのは避けた方がよいでしょう。
 中には、不運を呼ぶと信じている人もいるからです。
 ハワイでは、妊娠している人は「クローズ・レイ」(輪になっているレイ)をしてはいけないと言われていますが、マイレのようなオープン・レイであれば身につけることができます。


レイの作り方


 レイ作りには、主として、6種類の技法があります。

クイ(Kui)
 針を使って、一本の糸に材料を通していく技法。
キプウ(Kipuu)
 蔓や茎を結んで輪状にする技法。
ヒリ(Hili)
 ひもに通した特定の材料を編みこむ技法。
ウィリ(Wili)
 長さの短い材料を巻きつけながら長くしていく技法。
フム・パパ(Humu-papa)
 基礎となる輪に花や葉を縫いつけていく技法。
ハク(Haku)
 葉・枝などで基礎を作り、この上に花、果実、葉などで装飾を施す技法。


各島を代表するレイの花


ハワイ諸島は8つの主な島から成り立っており、それぞれの島にはかなり違った個性が宿っています。
レイにも島の歴史等にちなんだそれぞれの島のレイの花というものが存在します。今回はその各島のレイをご紹介します。


オアフ島 「イリマ」黄色

黄色というより山吹色に近い小さな花「イリマ」のレイがオアフ島のレイです。
このレイは“ロイヤル・レイ”と呼ばれることがあり、昔は大変貴重な花で、王族をはじめ、高い身分の者だけが身につけることを許されていました。
現在はそれほどの希少価値はなくなったものの、紙のように薄いデリケートな花びらを何百枚も丹念に重ねて作るのは大変な作業のようです。


ハワイ島 「レフア」赤

「オヒア・レフア」の木は、ハワイ島の火山周辺の溶岩台地に、深紅の花を咲かせます。
このふさふさした赤い花は、火の女神ペレにまつわる神聖な花とされています。
伝説では、女神ペレがオヒアという美青年にひとめぼれし、彼の恋人だったレフアという娘に嫉妬して木にしてしまったとか。
嘆き悲しむレフアに、神様が同情して、オヒアの木に咲かせるようにしたといわれています。
火を思わせるこの赤いレイは火山の島ビッグ・アイランドにぴったりのレイです。


マウイ島 「ロケラニ」ピンク

マウイ島の花は、「ロケラニ」という幻のピンクの八重咲きのバラ。
今日では少し赤みの強い桃赤色の八重咲きのバラをロケラニと呼んでいます。
“天国のバラ”という意味(ロケはバラ、ラニは天国を意味する)の名を持つこの花のレイは、シダや他の花と合わせたものが多いようです。


カウアイ島「モキハナ」バイオレット

「モキハナ」はカウアイ島にしか生息していない木で、その小さい実は薬草系の香りがします。この実は最初グリーンですが、後に紫色に変わります。
レイは、この実をビーズのように糸に通して作ります。
たいてい、このレイを何重かにするか、グリーン・レイのマイレと合わせることが多いようです


モロカイ島「ククイ」シルバーグリーン

「ククイ」のレイは、葉と小さな白い花を一緒に編み込んで作ります。
新葉は、きれいなシルバーグリーンをしています。
ククイの実の仁は油分が多く、昔はランプやトーチ(松明)に使われたことから、別名“キャンドルナッツ”とも呼ばれています。
また、この木はハワイ州の木にも指定されています。


ラナイ島「カウナオア」オレンジ

オレンジ色の茎を持つ寄生つる植物で、背の低い植物の上に覆いかぶさるようにつるを広げます。
レイには、このつるの部分を取り、ルーズにねじりながら作ります。


カホオラベ島「ヒナヒナ」シルバーグレー

カホオラベ島はハワイアンにとって神聖な島である一方、米軍の訓練地として使われ、現在も一般の立ち入りが禁断の島。ヒナヒナはこの島の海岸の砂地に育つ宿根草で、花は白色、細かい毛がついている葉は銀色に輝くように見えます。


ニイハウ島「ププ」ホワイト

「ププ」は花ではなく白い貝の名前です。
ニイハウ島は今もロビンソン一族の私有地となっている秘密の島。
天候の関係で花々はあまり育たない地ですが、ニイハウの海岸でとれる白い小さな貝は、昔から高く評価されてきました。
レイには白だけでなく、様々な色の貝を合わせ、穴を開けて糸でつなげます。現在は希少価値が高く、かなりの値段がつきます。

以上、8島のレイの花(&貝)でした。
少しは、レイについて、お分かりいただけたと思います。


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