二日目の日曜日、雨が屋根を打つ音で目が覚めた。しっかりと降っている。ああ、今日は外岩はきっとだめだろう。
出発する時間になっても雨はあがらず、小川山の室内ジムオンサイトで練習することになった。思ったほど寒くなく、時々は陽が照って温かい小春日和のぬくもりも楽しめたものの、その日差しの中で同時に雨も降っているという不思議な天気が一日続いた。
ここのホールドは5.8とか5.9辺りから私にとってはとても遠い。アップする時から苦労するのはいやなのだが、ルートの設定者が長身でかつルートそのものが短いので最初からこうなってしまったのだろう。
今回の参加者はネパールから帰国したばかりのAさん、久しぶりのFさんとYさんに紅(?)一点の私、それに先生とクララさんである。


ベテランの男性陣 リードするクララさん
私はFさんと組んだ。短いルートからアップし、うす被りのルート、最後にハングのあるルートと難易度をあげながら登った。二人一組で待つ時間がないため、幸か不幸かどんどん登る順番が回ってきてしまう。もちろん幸に決まっている。
10.aをメインにかなりの本数登り、10.cも何とか登った。ランナウトで10.bにすら一度も登ったことがない私に10.cにトライする機会が巡ってきたのは、又とない貴重な経験だったし、今後のトレーニングの励みになった。
私の身長と手足ではスタティックに取れない遠いホールドをどうやったら取れるのかムーブを工夫することと、それに伴う新たなテクニックが必要だった。もちろん絶対的に腕の力は不足している。でも先生とクララさんにアドバイスと励ましをたくさん頂きながら曲がりなりにも終了点まで抜けられて安堵した。
私の場合、10.cというグレードをクリアするのに必要なものは腕の筋力、高いホールドに飛びつく決断力と確実性、登るスピードだと感じた。そして安定して体を支えられるガバホールドはあまりなく、次々とあまいホールドばかりが連続して出てくるので、それに耐えるには指の力がもっと必要。
あせらずじっくり練習を重ねればいつかできるようになるかもしれない。
一日たくさん練習して、から松や白樺の深い黄葉に晩秋の残照を感じながら、今度こそ本当に最後の小川山を後にした。さようなら、小川山、すてきな思い出をありがとう。また初夏になったら来るね。

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