薔薇色のつぶやき

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2020年01月16日
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​​​​​​​​​​​​​​​​​ついに最終巻。
これまでの感想は​ こちら ​。



【内容情報】(出版社より)
響、大きな世界に向け新たなる道へ…!!
デビュー小説『お伽の庭』が、芥川賞と直木賞をW受賞するという快挙を 成し
遂げた鮎喰響。

常に己の信念を曲げない響は、その行動で世間の価値観を揺さぶってきた。
そしてそんな彼女も高校生活の最後を迎える。
『お伽の庭』のコミカライズを目論む天才マンガ家との対決や、50年ぶりに
文芸誌が創刊される中、響は自分の将来に向け大きな一歩を踏み出そうと
する…!!

相変わらずのブレ無さぶりでしたね。
クリエイティブではあるけど、まるで協調性がないというか一切の妥協を
しない響の書く小説は一体どんな内容なのだろうと最後に思いましたわ。

これで人間描けるのかしらん?と。

現実には苦悩する人間やウダウダやりながら生きてる人間が多いわけで響の
ようには生きられない。


作中、響の小説が凄い!!ってことは語られてますが、文体が優れている他
具体的に響がどのように人物描写をしているとかはあまり描かれてなかった
ですよね。

ま、漫画だからこそできるストーリーであり、面白さってことですけどね。

ラスト、涼太郎も全くブレてなくて安心しました。
一番響に近くて響の 理解者 でもある彼が、これまでのストーカー生活を一時
休止して、 未来 の響のために動き出してました。

響と常に一緒にいたいという自分の気持ちを優先するのではなく、これからの
響のことを考えて、自分ができる 最善の選択
さすが涼太郎ですね。

しかも結婚するとか、そういうことではなくてずっと一緒にいるつもりで40
過ぎたらドイツでパン屋をやらないかって提案してるのも、これから先も響の
一番近くにいるってことは 絶対 で、響もそれを否定しないという何とも独特な


この二人なら有り得るよね、って思えちゃうのですよね。
むしろ、二人にとっては 自然 って感じで。

それにしても約束だとはいえ、紫の原稿を響が燃やしてしまうのはさすがに
しんどかったですわ。

そこに至るまでの多くの人の努力が一瞬で葬りさられるのは辛過ぎる。
響には関係のないこととはいえ、 非情 だよなと改めて思いましたね。
ま、元々は響の許可を得ずに進めていたことが問題だったわけですけど。

結局、紫の作品自体は響も面白いと認めたし、約束通り原稿は焼いたのだから
コピーを掲載したというのは有りでしょうね。
さすが、大人はあざとい。

とはいえ、ホッとしましたわ。
人が精魂込めて作り上げたものが無にされるのは気持ちよいものではないですし。

これまで響と 衝突 したり、響から 危害 を受けた人たちはもれなく響をかっこいい
と思ってしまって、最終的には かれていってますよね。
自分には出来ないことをしていく人間や、自分の信念を曲げずに貫く人間に人は
憧れ を持ったり、 めたりしてしまうわけです。

あまりに響は 傍若無人 ですけどね。

紫も響と同類のようでしたが、より上位互換が響だったってことでしょうかね。
明らかに体格差があるものだから油断をしてしまったのが徒になりましたね。
油断するところに響よりずっと 人間味 を感じましたけど。

一度くらい響が負けても面白かったかなと思ってみたり。

今後はイギリス留学しながら執筆活動も続けていくようですが、響の世界が広がる
ことでまた彼女の作り出す世界も幅が広がりそうですね。

狂人的 な響の行動が 刺激的 で楽しめたので、もう少し読みたい気持ちもありますが
卒業によって、 現役高校生の小説家 ではなくなりますし、ちょうどよい区切りだと
思います。

ラストは描き下ろしでしょうか。
響が「高校生はこうでなきゃね」って言ってますが、10年後の響も相変わらずの
ように見えますけど、ちょっと変化もあったんでしょうかね。

綺麗に纏まってました。
オススメ 作品​ ですv​​​​​​​​​​​​​​​​​





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Last updated  2020年01月16日 23時40分46秒
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