メートル・ド・テル徒然草

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エルネスト1969

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Dec 11, 2005
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最近、義父が亡くなったのですが、、、

で、亡くなって早々に、つてがあった「石材屋」さんが訪ねて来られました。
義父のお墓を建てる必要があったからです。

この方、歳の頃は私と同じくらいですので、35、6といったところでしょうか。

いろいろと、写真を見せて説明されます。使用する石の種類や形状、大きさ、先代のお墓などとの比較など。
地所のお墓にも一緒に足を運んでもらい、相応しいであろう形状などを相談しました。

彼の見積もりなどを拝見して、さて、お願いして良いものか、どうか、、、

彼は、製作に取りかかって良いかを急かします。
少し訝しくなって、なぜ急がせるのかをそれとなく聞いてみました。



現代は、機械で石を彫るところが多いと聞いていました。コンピューターに文字を入力して、機械で彫るところが多いのだとか。

彼の手を見ると、ゴツゴツした職人の手に、いくつも絆創膏が巻かれていました。

「オヤジもお祖父さんもそうしてましてん。ウチの石屋はずーっと手でほってるんですわ。この写真に映っている蓮の台も私が手で彫ってますねん。」

確かに、そのようです。しかし、この現代において墓石を手で彫り続けるというのは、大変な仕事です。細かい石の粉塵も吸い込みますので、肺がやられるそうです。実際、私の近所の石材屋のお祖父さんは、長年肺に吸い込み続けた粉塵がもとで亡くなったそうです。

私は、彼を「かっこいい」と思いました。
職人として素敵だと思います。

確かに、墓石というのはその後、何十年か、何百年かそこに存在します。しかし、その「作品」に刻まれるのは縁りの無い「故人」であり、石材職人の名前ではありません。

傷だらけの手のひら。
粉塵と汗まみれの仕事場は容易に想像できます。
父や祖父の仕事を受け継ぐ気持ち。

そこに、職人としての「誇り」を感じました。



私はなんだか彼が「かっこいい」なぁ、と思うのです。

そこに「誇り」があるからです。







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Last updated  Dec 12, 2005 03:06:09 AM
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背番号のないエースG @ チョコレート 「風の子サッちゃん」 ~ Tiny Poem ~…
坂東太郎G @ 「辛味調味料」そして考察(01/16) 「石垣の塩」に、上記の内容について記載…
エルネスト1969@ Re[1]:ホスピタリティは「人」ありき(10/04) はな。さんへ コメントありがとうございま…

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