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2022/10/17
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カテゴリ: 音楽
みのさんの動画をあれこれ見てたら、明治・大正期の演歌師・唖蝉坊(あぜんぼう)のCDが出てきてびっくり。

私が敬愛する「あぜんぼう」を、現在の邦楽のルーツとして紹介してくれたのは嬉しいです。この演歌師による「演歌」については私も昔にあれこれ語ったので、ご興味ある方は文末のリストからご一読頂ければ幸いです。
しかしみのさんは近年になってからの「演歌」についても語っていて、この動画がとっても面白かったので紹介します。
私には初耳だった「演歌」の実態ですが、この話題は3年も前にNHKの「ちこちゃんに叱られる」で取り上げられたそうです。なのでもう大概の人がご存じの話題かも知れませんが、一応概略を説明させていただきます。





その内容は、現在、我々が「演歌」と呼んでいる唄のジャンルは、1966年に五木寛之が小説「艶歌」で定義付けしたことから始まります。「庶民の怨念悲傷を歌った艶なる歌」という設定です。
その「演歌」という呼称が社会的に広く認知されたのは1970年に入った頃で、レコード会社のジャンルに設定され、新聞などの媒体では「艶」の活字が使えないために「演歌」と表記されて広まりました。 だから音楽史的には「演歌」は「ロック」や「グループサウンズ」よりずっと後になって登場したジャンルとのこと。
演歌はそれまでに生み出された沢山の歌謡曲も取り込んで大きなジャンルとなります。 そしてこぶしを効かせた独特の 歌唱法で、恨みや哀愁を歌い、日本人の根源的な歌というイメ―ジに染められて行きます。

しかし五木の小説で描かれた時点で、演歌はすでに衰退し始めているとされ、時代と共に新しい傾向の歌に圧倒されつつありました。そして絶滅がささやかれる頃に起こった中高年のカラオケブームがその寿命を延命させて今に至っているそうです。

なるほど、演歌というものの歩みが見えてきました。
洋楽系の私には歌謡曲や演歌は苦手な分野なので長年避けてきましたが、こうやって再考するとなかなかにユニークな歌のジャンですね。

ヒアダイン氏も、演歌を今の音楽との対比させて適格な考察をしています。
こうして演歌というものの位置づけを再確認できたのはとても面白いことでした。





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最終更新日  2023/05/02 11:19:48 PM
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