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あっ、そう言えば6月はすごい記録を達成しました。それは何かと言うと、全ての日にちにブログを書いたのです。でも、その記録を達成した途端に、ブログを1週間サボってしまいましたが・・・(苦笑)。
さて、アルザスの旅日記の続きを書いていきます。次に訪れたのは、リクヴィール(Riquewihr)という小さな村です。この村の歴史の始まりは11世紀で、そのときエギスハイム伯の領地の一部として所有されていたという記録があります。この後、領主が代わり、1291年になると村を囲む城壁が築かれ、敵の侵入から村を守っていました。
午後4時過ぎ、ぽんカノが運転する車は緩やかな坂道を登って、集落の外に位置する駐車場に停車しました。リクヴィールは何百年も前から品質の高いワインで名を馳せています。1520年に設立されたぶどう農家の組合の本部が、現在も同じ場所(42番地)にあり、約500年も前から村のぶどう栽培をずっと支えています。
ワインの取引によって富を得た村は、古い建物を取り壊し、新しい町へと発展させると同時にどんどん拡大していきました。町の発展に伴い、最も大きな変化があったのは教会だったのかもしれません。何故かと言うと・・・
12世紀に創建された教区教会は俗事に転用されました。さらにゴシック様式のノートルダム教会は、宗教改革時にプロテスタントの司祭館に生まれ変わりました。また、聖エルハルト教会は、何と一般住居として利用されることになり、小さな村にある3つの教会の機能が失われました。かつての領主は宗教に対する意識が薄かったのかなぁ?
現存するリクヴィールのほんの一部の建築物は15世紀のもので、それ以外の物は16~17世紀に創建されたものです。と言うのは、三十年戦争の影響や、1635年にロレーヌ公の軍隊の侵略によって、村は破壊されてしまったからです。戦後、町の復旧が急速に進み、16~17世紀にかけて元の村の姿を取り戻しました。それ以来ずっと町の景観が変っていないそうで、中世時代の民家が建ち並ぶ人気の観光地である理由がよく分かります。
メインストリートである石畳の緩やかな坂道には、たくさんのテラス席が設置され、リクヴィールの良質のワインを味わう人や、蒸し暑さを忘れるためにアイスクリームを食べる人で賑わっていました。確かにこの日も暑かった。我々も喉の渇きを潤すために、小さなパブに入りました。パブに入ってしばらくすると、大粒の雨が空から降ってきました。まさに、グッド・タイミング。この雨のおかげで、随分と涼しくなりました。
この町を歩いてみれば、いかに歴史が深いかがよく分かります。もちろん、現在もたくさんのぶどう農家が暮らしています。観光客のいないシーズンオフは、昔と変らない中世時代の雰囲気が漂っていそうな気がします。
リクヴィールにどうしても行きたかった博物館があります。そこは、アルザス地方の民族画を描くあの画家の博物館です。次回はその博物館について書いていきたいと思います。
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