北京五輪「金メダル」獲ってもらえるお金 香港は 7400
万円、 強豪ノルウェーは “
まさかの額 ”
2022/02/13
2
月 4
日に北京冬季五輪が開幕した。日本選手団の活躍を中心に現地での熱い戦いが連日報道されているが、冬季五輪ではメジャーではない競技も多いため、オリンピックに参加している選手たちの “
懐事情 ”
も気になるところだ。
選手たちが過酷な環境の中で五輪まで登りつめたのは間違いないが、果たしてメダル獲得によってどのぐらいのお金が支払われているのだろうか。
北京五輪が開幕した同日に米経済紙の『
Forbes
』が掲載した記事によると、今回の五輪では「
91
」の国と地域からアスリートが参加しているが、メダル獲得に対してお金が支払われると確認できている国は、少なくとも
32
カ国
あるという。また、
91
カ国中
4
カ国
に関しては、仮にメダルを獲ったとしても、それに対して金銭的な報酬はないとのことだ。
金メダルに対して最も高い金額を設定しているのは、中国から独立して選手を派遣している 香港
の
64
万
2000
ドル(約
7400
万円)。続く
2
位の トルコ
は
38
万
3000
ドル(約
4400
万円)、
3
位の マレーシア
は
23
万
8000
ドル(約
2700
万円)となっている。高額となっているが、いずれの地域の選手たちもこれまで冬季五輪では
1
度も金メダルはおろか、メダルすら獲得できていないのが実情だ。
当然と言えば当然でどの地域も南半球に位置しており、送り出している選手の数自体も少ない。北京五輪では香港が
3
選手、トルコが
7
選手、前回の平昌で初めて選手を派遣したマレーシアは
2
選手のみ。日本からは
124
選手が参加していることを考えるといかに少ないかが分かるだろう。昨年の東京五輪ではフィリピン政府が同国初の金メダリストとなった重量挙げ女子のヒディリン・ディアスに
1000
万ペソ(約
2200
万円)を報奨金として授与したことが話題となったが、可能性の大小は別として、国家の史上初となる快挙に対しては、それに見合った大金を支払う準備があるという現れだろう。
なお、香港選手団の金メダル獲得に対して支払われる報奨金は東京五輪でも同じ額が用意されており、男子フェンシングフルーレ個人の張家朗が香港代表としては史上
2
人目となる金メダルを獲得し、
64
万
2000
ドルを手にしている。
金メダルの可能性がある国として最も高い報奨金を用意しているのが イタリア
。今回の金メダリストには
20
万
1000
ドル(約
2300
万円)が支払われることになっている。前回の平昌では
3
人が金メダルを獲得しており、北京でも
9
日終了時点ですでに金メダリストが
2
人誕生している。イタリアは昨年の東京五輪でも
“
太っ腹
”
なところを見せており、金メダル
10
個、銀メダル
10
個、銅メダル
20
個と合わせて
40
個のメダルの報奨金として、総額で
900
万ドル(
10
億
3000
万円)以上をを支払ったようだ。
その他、平昌で最も多くの金メダル( 14
個)を獲ったノルウェーは金メダルを含めメダリストに対して報奨金はないとのこと。平昌ではノルウェーと同じ 14
人の金メダリストが生まれたドイツも 2
万 2000
ドル(約 250
万円)と上位に比べて少ない金額となっている。また、女子フィギュアスケートで注目が集まるロシア(
※
北京では ROC
/ロシア・オリンピック委員会として出場)と開催国である中国は、過去の五輪では報奨金は存在したとのことだが、北京については『 Forbes
』の問い合わせに応じておらず、金メダルに対して報奨金があるのかは明らかとなっていないようだ。
ざっと金メダルの報奨金の額を紹介したが、上位の国は高額ではあるが生涯が保証されるような大金を得られるわけではない。そのため、 メダルの報奨金以外でオリンピアンたちの収入の大きな柱となるのがスポンサーからのお金となる。
先述の通り、冬季五輪ではメジャーなスポーツは少なく、夏季に比べ
“
儲けているアスリート
”
の数は多くないが、金メダル獲得をキッカケに名誉だけでなく、大金を手にしたアスリートも存在する。
その中でも額がケタ違いなのが、米国出身のスノーボーダーの ショーン・ホワイト
。今回の北京五輪で現役引退を表明しているホワイトだが、五輪では男子ハーフパイプで
3
度の金メダル(トリノ、バンクーバー、平昌)を獲得している同国の英雄だ。最初の金メダルとなったトリノ以降はスポンサーからの収入が急激に上昇し、世界で最も稼ぐスノーボーダーとしても知られている。
2022
年現在までにスポンサーなどから得た収入を合わせると、その額は
6900
万ドル(約
79
億
7000
万円)に上ると言われている。
他にもバンクーバー五輪のアルペンスキー女子滑降で金メダルを獲った米国の リンゼイ・ボン
は、金メダリストになって以降、アンダーアーマー、レッドブル、
GoPro
などのスポンサーがつき、そこから得たお金の総額は
1200
万ドル(約
13
億
9000
万円)と金メダルの報奨金では遠く及ばない収入を得ている。
日本人にも馴染み深い選手では、浅田真央のライバルとして君臨した韓国女子フィギュアの キム・ヨナ
もバンクーバー五輪での金メダルをキッカケに大金を手にした選手。自国の大企業であるヒュンダイなどがスポンサーとしてつき、
2018
年は『
Forbes
』の女子アスリートの長者番付で世界
7
位となる
900
万ドル(
10
億
3000
万円)の収入があったとされている。
今回は金メダルに対しての報奨金、そして金メダリストになったことで大金を手にした選手について触れたが、北京五輪では誰が名誉だけではなくお金も手にするのか。競技だけではなく、こういった側面から五輪を観戦することで、さらに面白さが増すかもしれない。
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