かりん御殿

かりん御殿

July 4, 2006
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カテゴリ: 旧(英国生活内情)
W杯で一番嫌なのは終盤に近づく頃です。

ついW杯漬けで充実させてしまった毎日が(一戦もミスってない)
手のひらから砂がこぼれるように一日、二日と放映が無くなり
一体どうしたらいいんだっ?と放心状態で弱ってるところに
ぶちまけられるのが...
ウィンブルドン......
サッカー試合の後(合間)に放映されるテニスって
拷問なみに思いっきり退屈なんだよぉぉぉぉ

育児が一段落し巣立つ子供を見送った母親の心境.....(涙)

イングランド敗退で周囲も思いっきり盛り下がってるかと思えば
確かにイングランド国旗つけて走りまくる車は
目につかなくなりましたが、通学路にある一軒の家の
窓から下げられた大型国旗はいまだ健在。

白地に赤十字の聖ジョージ旗にマジックで、でかでかと
「No To E.U. (欧州連合反対)」
W杯に便乗しての政治的主張なのか
「こないだのデモで使った旗でいいじゃん」なのかは
不明ですが(おそらく後者)、いつまで掲げられるのか
じっくり観察させていただこうと思います。


W杯の度に「今年は絶対っっカップ獲得」って大騒ぎ。
W杯の度に、毎度おなじみ40年前の栄光に懐メロ酔いするメディア
テレビも新聞も雑誌も本もDVDも1966年大会の画像ばっか...
特に、今回は、ラグビーとクリケットに続いて...に加えて
40年ぶりというキリの良さもあるのか(さすが英国、息が長い!!)

異常に盛り上がっておりました.....

同時に盛り上がっていたのは、
スウェーデン人監督スヴェン・エリックソンへ批判。
そっくりさん大活用パロディ付きドキュメントまで作られて
これで「万が一」優勝でもしたら、メディアは、どう反応するか
(おそらく「スヴェンのおかげ」ではなく「スヴェンにもかかわらず」だろうな)
若干楽しみでもあったんですが、同時に
「でも、やっぱ負けるだろうな」と、な~んとなく思っていました。
特に、対ポルトガル戦....

2004欧州杯ポルトガル大会の霊が蘇るんじゃないかと......

日本では、あんまり放映されてなかったかもしれませんが
英国、ポルトガルにPK戦で負けたのよねぇぇぇ
しかも勝負を決めたゴールを蹴った6人目は
ポルトガルの自信満々ゴールキーパーのリカルド大帝でありました。

で、今回も、PKになったらリカルド大帝に斬られると予想してたんです。
(ポルトガルの勝ちに賭けときゃよかったなぁぁぁ)
でも、迷子の子犬デコちゃんが黄カード2枚で出れなくなったんで
ひょっとして?と思っていたら、
ルーニーが赤カードつきつけられて退出。
PKになっちゃいましたねぇぇぇぇ

英国、PK戦で勝ったことありません。(W杯3戦3敗)
PKでは必ずはずすと選手が決めているイタリアに等しい記録です。
さすが両国とも個人主義で名高い国でございますね。
あくまでも自分で決めた目標に向け我が道を進むっ!!(ToT)
反対にPK戦で負けた事が無いのは
ドイツ(4戦4勝)。

翌日の新聞で「PK戦は運だ」って書かれてたけど本当か??!!

ドイツのキーパーLehmannは
キーパー・コーチAndreas Kopkeから渡された
各アルジェンティン選手のキックを細かく分析した作戦メモ(すごい)を
全て記憶してPK戦に臨んだって同じ新聞に報道されてるじゃん??

リカルド大帝の場合は、野生の勘って感じもするが.......

だいたい、イングランドで唯一決めたのは
カナダ生まれで選手人生の全てをドイツ(バイエルン・ミュンヘン)で
過ごしている為、イングランドチームに選抜された時から
コケにされまくっていたOwen Hargreavesだけなんだよっっ!!!

本当に運なのか?????

それにしても、確かにPK戦って変だよな~~
第二ラウンドも勝ち抜き戦じゃなくてグループ戦のような
プール式にするってのは、50年ブラジル大会当時ならともかく
今は参加国が多いから時間的にも経済的にも無理なのか~~??


ま、ともかく、英国敗退の責任者として
メディアに斬られたのは、もちろん、英国で働く「外国人」だよっっ!!!
だが、お決まりの英国サッカー界の叩かれ役スヴェンを越えて
「イングランド最大の悪役賞」に輝いたのは
ルーニー赤騒動の立役者とみなされた
Manchester Unitedのロナウド(Christiano Ronaldo=CR)。
もう、彼はマンチェスターの土地を踏めないでありましょう。
(踏む気も無さそうだが)

やれ「チームメートを裏切った」だの
「最初からルーニーをヤる企てだった」だの
その証拠とされる「ルーニー退出後、監督にウィンクするCR」やら
試合前に「愛をこめて【友人】ルーニーを頭突きするCR」やらの姿が
テレビでも新聞でも出まくって血祭りにあげられております。

だけど、このルーニー赤騒動
英国年少児童教育界には最大に貢献するはずですっ。
英国の幼稚園に、ルーニー赤騒動ビデオを配ろう!
こんな感じの紙芝居もいいかも。

ルーニーちゃんとロナルドちゃんは同じクラスのおともだちです。
ある日、クラスのみんなでフットボールゲームをしました。
クラスで一番うまいルーニーちゃんとロナルドちゃんが
それぞれチームに分かれて戦うことになりました。
ところが、あいてのチームにちょっかい出されつづけて
ついに怒ったルーニーちゃんは、おともだちの足のあいだをふんでしまいました。
それをみたロナルドちゃんは、先生に言いつけに行きました。
仲のよいおともだちにチクられたルーニーちゃんは
怒って、先生の目の前でロナルドちゃんの肩をおしました。
先生はルーニーちゃんに赤いカードをわたしました。
ルーニーちゃんは一週間、休み時間に遊べなくなりました。

【教訓】
どんな理由があっても暴力はいけません。
***
ちなみに、うちの子供達の学校は規則破りに
「イエローカード」と「レッドカード」を使っています。
レッドカードを渡されると、親に連絡が行くうえ、金曜の
「Golden Time」という他クラスに遊びにいける特別の時間に
先生と自分のクラスで謹慎しなくてはいけなくなります。
***

98年のベッカム赤騒動(寝そべったまま足蹴り)も
地味でしたが、今度の肩押し(F言葉つき)も
暴力度としては英国らしからぬ地味さではあったものの暴力は暴力。
幼稚園児にはぴったりの刺激度で
これを活用しない手はありません!

ところで、98年で、ふと気づいたのですが....
2006W杯ドイツ大会って「Deja Vu(いつか見た光景~)」が
多くありませんか???
特に1998年W杯フランス大会の亡霊が蘇ったかのような
いや、私、98年は美しい思い出なんで、亡霊って
呼ぶのは適切ではないんですが....
痛い目にあってる国にとっては亡霊だろうなぁぁぁ

まず、上であげたイングランドの赤騒動。
そして
ブラジルがフランスに敗退。

(あ、二つだけ?)

でも、ジダンがW杯に戻る決心をしたのは
草木も眠るうしみつ時、
「ある人」に起こされ説得されたからだそうなんですが
(それがナポレオンの霊という噂も.....^^;)
(注:その後、実際は兄弟からの電話だったと言っているものの
憶測の嵐は止められず...フォフォフォ)
それって、ひょっとしたら98年大会の霊か??

98年の亡霊さん、是非、味方して
フランスを勝たせてくれ~~~っ
フランスのあつ~い移民問題のためにも
是非、フランスチームに勝ってほしい~~。
移民二世の星ジダ~ン、最後に一花大きく咲かしてくれ~~~っっ

======

今さっきドイツ・コーチ就任後もアメリカに暮らし続けたままで
批難されていたクリンスマンの記者会見が報道されていたのだが
この人、W杯が始まって、記者会見するたびに
英語のドイツ語訛りが強くなっていく気がする。
祖国に戻ってドイツ語を聞きドイツ語を喋りまくっているうちに
英語の勘が衰えてきたんじゃないだろうか~~

....なんて事を考えていたら、その次のニュースが、なんと
「外国訛り症候群( Foreign Accent Syndrome)」!!!!

なんでも、ニューキャッスル出身の初老の女性が
卒中の発作から回復したら、外国訛りでしか喋れなくなっていたというのだ。
過去65年のうち同じ症例が50件報告されているらしい。
家族・友人にはからかわれているらしいが
知人以外にはニューキャッスル出身とは信じてもらえず
「アクセントを失うことはアイデンティティを失うことだ」と
本当に絶対英国出身とは思えない訛りの強い英語で訴えていた(涙)。





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Last updated  July 4, 2006 10:00:27 PM
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