へそまがりの読書日記

へそまがりの読書日記

2012年01月07日
XML
カテゴリ: 読書記録

人質の朗読会



遠い異国の地で、反政府ゲリラに拉致された日本人8名。

彼らは監禁生活の間に、それぞれの人生の中で起こった

出来事を語り始めます。

読み手は、彼らが犯人の仕掛けた爆弾によって既に亡くなっていることを

知らされたうえで、読み進めていきます。



八つの話は、「杖」「やまびこビスケット」「B談話室」「冬眠中のヤマネ」

「コンソメスープ名人」「槍投げの青年」「死んだおばあさん」「花束」。

9番目の「ハキリアリ」は、盗聴していた特殊部隊通信班の兵士の語りです。



語られる話は、いままで人質たちの心にしまわれていた出来事。



読み手の心に沁み込んできます。



今まで当たり前だった日常が、崩れていく恐ろしさ。

明日も今日のように過ごせることを何気に信じていますが、

明日も明後日も生きていられるなんて まさしく奇跡なのかもしれません。





【内容情報】(「BOOK」データベースより)

遠く隔絶された場所から、彼らの声は届いた。

紙をめくる音、咳払い、慎み深い拍手で朗読会が始まる。

祈りにも似たその行為に耳を澄ませるのは人質たちと見張り役の犯人、そして…

しみじみと深く胸を打つ、小川洋子ならではの小説世界。








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012年01月07日 17時44分19秒


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

サイド自由欄


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: