へそまがりの読書日記

へそまがりの読書日記

2012年02月21日
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いつ読んでも引き込まれてしまいますね~。



ざくっと簡単にあらすじを紹介しますと…

四千年前の戦乱のエジプトが舞台になっていまして、

ウルジナ国に攻め入られ、家族を殺され、国を滅ぼされた

エステーリア国の第二王子・サリオキスが

ウルジナ国王・スネフェルに敵対するムーラ族を率いる「砂漠の鷹」となり、

様々な勢力を味方につけ(アビドス国もそのひとつ)、

スネフェルを討ち、エステーリア国を再建するまでの物語です。





国を追われ奴隷にされながらも誇りを失わず、

指導者として自分を律していくサリオキス。

片や、深い孤独にさいなまれ、運命を呪い憎むことしかできず、

流れに押し流されていくスネフェル。

どちらがファラオとしてふさわしいかは一目瞭然なのですが、

どうもスネフェルの脆さ、人間臭さに魅かれてしまうのですね~~。



スネフェルとサリオキスの妹・ナイルキア(ナイル)は

お互いの素性を知らないまま恋に落ちるのですが、

ナイルがスネフェルがウルジナの王だと知ってから

二人の恋は破滅へと向かっていきます。

平和な時だったらこれ以上ないくらいの婚姻なのに、





スネフェルも魅力的ですが、脇を固めている登場人物もいいんです。

まずサリオキスの腹心ともいうべきイザイ。

サリオキスが「砂漠の鷹」となったのも この人に救われたからこそ。

まさにエステーリア再建の陰の立役者です(と私は勝手に思っている)。



そしてウルジナのメネプ神官。



ナイルキア(ナイル)の命の恩人です。



それからトキさん。

国がなくなってもエステーリア人として生きる気風の良いお母さん。

やっぱり女はこうありたい!

個人的にはこのお三方が 脇キャラBEST 3です。





この小学館叢書を読んで驚いたんですが、

『風と木の詩』を描くにあたって「まだ早い」と編集者に受け入れられず、

それなら「実績を積んで読者の支持を得るしかない」と

覚悟して描かれたのがこの『ファラオの墓』だそうです。

支持を得ようとして描いて、実際に支持を得てしまうところが

竹宮惠子さんのすごいところですね!



あ、『イズァローン伝説』もオススメです!

『ファラオの墓』が面白い!!と感じた人は きっとこれも面白いと思います。







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最終更新日  2012年02月21日 22時02分34秒


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