安定した高収益を生み出す”田舎戦略”のススメ
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マニアックな話で申し訳ないのですが、かつて”スポーツザウルス”という会社がありました。かつて、と書いたのは今はもうないからです。3年前の2003年、倒産。最盛期には年商18億あったそうです。このスポーツザウルス、何の会社かと言うと釣具です。特にルアーと呼ばれる疑似餌のメーカーとして、ルアー釣りをする人は必ず知っている、でもしない人には全く無名の、正にキラーブランドと言って良いメーカーでした。かく言う私も釣り好きの1人としてスポーツザウルスのルアーには随分お世話になりました。芦ノ湖で釣ったブラウン。瀬戸内で釣ったハマチ。山陰の山の中でかけたスズキ。スポーツザウルスのルアーで釣った魚のことは良い思い出になっています。この会社の倒産の原因は、”ブーム”でした。10年ほど前、ちょうど私が釣りばかりしていた頃、世の中は釣りブームと言われ、特にバスフィッシングを中心にしたルアーの世界が一気に広がったのがその頃でした。そのブームに乗って業績を拡大。しかし、ブームが去った後に売り上げの不振に陥り18億あった年商が12億へ減少。さらに事業縮小のタイミングも失っての倒産。少し釣りから離れていた私は少し後になってその情報を知ったのですが、「まさかあの会社が」と言う想いでした。商品品質の良さと言う意味では非常に優れた会社でした。ファンも多かった。そんな会社でも倒産することがある。商売の恐ろしさを感じたスポーツザウルスの倒産劇だったと思います。この話を聞いて”ブーム”に乗るもんじゃないと言う結論を出すのは簡単です。もし、そう感じた人がいれば、自分の会社を振り返られてみてください。自分の会社にブームに乗れるだけの力量があるか?ということを。あるいは、ブームに関係ない世界で商売をすることの意義を感じられた方もいると思いますが、ブームに関係ない世界で商売を構築するには、実はブームで痛い思いをすることも大事なんじゃないか?とも言えます。実は、このスポーツザウルス、倒産して2年後に社長は復活しました。昨年の末に”ザウルス”として再生。HPにその社長さんの復活の挨拶が掲載されています。則弘祐氏 いまふたたびザウルスの名のもとに2年間の自宅での逼塞。そして体重も15kg減。この文を読んで、よくぞ帰ってこられた、と感じます。(もちろん、倒産に巻き込まれた人の中にはこの文を読んで「無責任」という感想を持たれる人もいらっしゃるでしょうが)このザウルスが復活して半年。まだこの会社の方向性は見えてきていません。前回と同じ路線の中で同じことを繰り返すのか?あるいは、前回と違う商売の世界へと進むのか?もし前者ならば、そこには則社長のトラウマが明らかに潜伏しています。(トラウマは同じ問題を繰り返します)もし後者なら、3年前の倒産劇はただの失敗ではなく則社長にとっては必要な成長のステップだったと言えるようになるでしょう。自分の好きなジャンルにある会社の1つとして、そして同じ商売人であり経営者の1人として、今後のザウルスの動きを、注目しています。しかし、復活したザウルスのルアー、実は使っていますがやはり良いですね。それだけの実力があるからこそブームに乗れたし、それだけファンがいたからこそ復活できた。失敗の前も、実は大事なのかもしれません。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・この楽天で頂いたご縁を形にするために、プライベートメルマガを発行しています。プライベートメルマガ”魅力的な商売をしよう!” 詳しくはこちらをご覧下さい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・繰り返しの中から商売人の基礎実力を叩き上げる”商売人の寺小屋”チャーミングビジネス研究会第1回東京開催は7月11日(火)第13回山口開催は7月19日(水)です。詳しくはHPをご覧下さい♪
2006.06.27
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