仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2005.12.14
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カテゴリ: 仙台
ある資料を見ていたら、今年2005年はアインシュタインが相対性理論を発表した1905年からちょうど100年で、世界物理年だそうです。

アインシュタイン夫妻は大正11年(1922年)11月17日神戸港に上陸、12月上旬には、仙台・松島を訪問しています。
このとき、アインシュタインは、自らの理論が政治的思惑と絡みついてしまった欧米から逃れ、日本を訪問することを楽しもうと考えていた様であり、また来航途上の船中でノーベル賞受賞の報を受けるなど、印象深い旅となったに違いありません。

12月2日に東京を離れ、仙台に向かう。東北大学で熱狂的な歓迎を受ける。12月3日、仙台市公会堂で、午前9時から午後2時半まで、相対性理論に関する一般講演。当日は、仙台市内はもちろん近県や東京からも詰めかけた聴衆は超満員で、講演会は非常な盛会だったそうです。通訳は愛知敬一教授(愛知揆一元蔵相の父)です。講演後アインシュタイン夫妻は午後3時仙台発の列車で松島に向かい、松島を遊覧。実際に海岸を散歩したそうです。仙台に戻って、その日は仙台ホテルで土井晩翠らと夕食の後、宿泊。翌12月4日の朝8時半に仙台を出発し、日光で来日以来はじめて2日間の静養の時間をとったそうです。12月29日に門司港から離日するまで、名古屋、京都、大阪、神戸、博多での講演と、奈良と宮島を観光しています。

アインシュタインの来日日程の一環に仙台が組み込まれ、講演が行われたこと、そして松島を観光したことを、仙台人として大変誇りに思います。氏は帰国後、「仙台は学術研究に最も向いた都市であり、東北大学は恐るべき競争相手だ」と述べたのだそうです。

アインシュタインが来日したのは、京都帝国大学の西田幾多郎と東北帝国大学の理論物理学者石原純の両氏の功績によるものです。石原博士は、日本における相対性理論研究の第一人者で、大物の理論物理学者でした。

そして、このとき石原博士とともにアインシュタインに同行したのが、宮城の生んだ女流歌人として有名な原阿佐緒です。阿佐緒が道中でアインシュタインと直接話を交わすこともあったそうです。(物理学者は生活を乱してはいけない、とか言われたらしい。)

アインシュタインが具体的に仙台でどのような行動をしたのか、詳しく市史や新聞を調べてみようと思います。





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最終更新日  2005.12.15 02:11:34
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