仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2007.09.05
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カテゴリ: 仙台
仙台弁の代表とも言えるのがコレ。「んざねはぐ」は物事に骨が折れて難儀すること、という意味だろう。

私は岩手県の旧仙台藩領で生まれだが、地元でも使われていた。音としては「うざねはぐ」が近いように思うが、「う」か「ん」かその中間音か、よくわからない。ところが盛岡では使わないのだという。代わりに「へっちょはぐ」「せっちょはぐ」と表現し、三戸郡や九戸郡では「うざねはぐ」が通じるという。ちなみに、怠けることを仙台では「かばねやむ」というが、盛岡は「せっこぐ」というそうだ(盛岡タイムス 記事 )。

さて、その「ん(う)ざねはぐ」の語源だ。諸説あるようだ。

(1)沼地や海岸で泥地を渉るのに用いた「うざに」と称する幅の広い一種の木製下駄(田下駄)があった。これで泥の上を歩行はできるが極めて難渋するので、難儀することを「うざにはく」と言った。
(2)前九年の役の頃源の頼義義家親子が安倍頼時貞任を討伐した際に、「うざに」を履いて深雪の奥羽の山野を難儀して越えたことから。
(3)身実(うさね)を吐く、すなわち己の精魂を出し尽くすの意(藤原相之助氏: 過去の日記 )。
(4)浜荻の「うざね」の解(喉仏の骨)から、喉仏を吐くこと、すなわち骨を折ると同類の比喩的表現( 小林好日博士
(編集部注:浜荻のうざねの意味がわからなかったが、例えば南部弁で喉仏を「うざね」というようだ。青森県 資料
(5)憂さ音(うさね)吐く、の意味。

■出典 菊地勝之助『仙台事物起原考〔再編復刻版〕』1995年、株式会社ヨークベニマル
(原著は昭和39年発行(郵辨社)。復刻はヨークベニマル仙台古内店開設記念の非売品)

なおこの本では「うざにはく」として解説されています。





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最終更新日  2007.09.05 00:15:50
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