仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2007.12.02
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カテゴリ: 東北
明治の町村制施行以来一度も合併しない村は、平成の大合併でも単独を貫いた。原発の固定資産税収入があることが理由だが、近隣の市町村はむつ市との合併をした。

東通村は、また全国でも珍しい、役場庁舎を自村内に置かない村だった。集落が点在するために、明治22年の村制施行時に庁舎の位置を決定できず、田名部町に役場を置かざるを得なかった。その田名部町は1959年に大湊町と合併(大湊田名部市、翌年むつ市に改称)。東通村は1965年に原発誘致を決め88年にやっと村内に庁舎を建設。

100年の悲願を達成した訳だが、このような他市町村の役場設置は、鹿児島県十島村、沖縄県竹富村などにも例はあるが、これらは島嶼自治体であり、内陸部としては異例。

東通村の次の難題は、単独村を貫くために、合併新法の基準である人口1万人をクリアすること。人口増加策として職員220人の内むつ市に住む61人に、村の分譲団地に住むよう勧めているという。職員も、むつ市内にあった役場に勤めるため家族も市内に住んだのに、今さらという思いもあり、効果は現れていないそうだ。
(以上、『imidas2006創刊20周年記念別冊付録 ニッポンが変わる!平成の大合併地図帳&都道府県データマップ』2006年1月、集英社)

村の人口は7,678人(村のHPから。今年10月末現在)だが、青森県の合併新法についての当面の対応では(青森県 資料 )、平川市と田舎館村、また新郷村と五戸町、の組み合わせが構想として示されている。東通村は県の構想には入らずセーフというところだが、本当にセーフかどうかは難しい。明治以来の地域の共同体を守るという意識はすばらしいことだろうが、原発の固定資産税収入も期限があるはず。

ところで、村の分譲住宅の ひとみの里 のサイトを見てみた。坪3万円を切る値段で、各区画130坪から140坪前後。電線類地中化。役場、診療所、小学校、老健施設などが近隣にあるという。考えようでは素晴らしい居住環境だ。

説明 を読むと、特に特産品や食材に惹かれる。老後に検討しようか。積雪が気になるが。

■関連する過去の日記(青森県の市町村合併)
トリプル飛び地の青森・津軽地方 (07年12月1日)





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最終更新日  2007.12.02 23:59:40
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