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2016.04.16

『三蔵、妊娠したってよ』シリーズ第四十八段　～ネクスト１１　俺はあいつを守りたかった～　映画『西遊記之孫悟空三打白骨精』によせて

カテゴリ： ◆映画・TV・華流・韓流・ショービズ

↓前回です♪
第四十七段　～ネクスト10　『男の趣味はいいぞ』～

★☆★☆
第四十八段

私のアドバイスを聞きたいか？

ポールは言った。

『もちろんです。』ジョンは一も二も無く飛び付いた。

『シアンが今も優秀なネクストならば、誰がどう探そうと

見つかる訳はあるまい？そうだな？』

『ええ』

アルビノ牧場はと言えば、ネクストタイプの生産を終了しているから

誰もシアンの上を行くものは居ない』

『そういうことです。』

『シアンはとんだ食わせ者だぞ。そうだろう？あの天使の顔の裏では、

総帥を追い詰める策を着々と練っていたというわけだ』

ジョンはポールの顔を驚いてじーっと眺めた。

『そんなこと彼にできるでしょうか？ネクストたちを狂わせたのは、

シアンだということですか？』

可能性の話しだ。ポールは言った。

もし私がお前なら、とっとと彼をものにする。

あの小僧は面白い。

『シアンを手中にすることができれば、世界はお前のものだ』

ジョンは竦み上がった。

『サー。私は望んでいません』

『何を恐れているのだ？男なら誰もが望むことだ』

ポールはジョンに身体を寄せた。肩に腕を回し、引き寄せた。

『シアンには嘘だと分かりますよ。彼の能力が無事なら』

『そうだ。だが、いずれアレクはお前を殺すぞ。

シアンが生きて戻ろうと、死んで戻ろうと、

あるいは何も戻らなくともお前は殺される。

一か八かだ。

お前はシアンを手に入れ、彼を盾に命を守るのだ。

お前が生き残れるか否かは、シアンの愛情次第だ。

シアンがお前を本当に好きなら、嘘とわかっていても

お前の前に現れるだろう。』

ポールの顔は恐ろしかった。鬼の顔だ。

『恋とはそういうものだ。嘘にでもすがるのだ』

ジョンには理解出来なかった。

そんな目をしていたのだろう。ポールは笑い声を出した。

『今は分からなくても、やってみる価値はある。そうではないか？

命が危ないのだ。生きるか死ぬかだ。釣り竿にぶらさがってみろ。

呑み込まれたら、相手の腹を食え』

ジョンはぞくっとした。ポールから血が匂った。

彼の眼の中の自分を見た。鬼は俺もだ。

彼と俺とは同類だ。

血に飢えて彷徨っている。

そんな手でシアンに触れたくなかった。

違う世界で生きていて欲しい。

あの時にそう思ったのだ。

思い出した。

俺はあいつを守りたかった。

つづく

風の花2.jpg

ウィリアム・フォン、馮紹峰、フォン・シャオフォン、ペン・シャオペン　以上全部同じ人（笑）

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Last updated 2016.08.29 16:01:28

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すみれゆきの

いつのまにか母娘でやることになったブログです。娘は主に音楽関係を2017.04あたりから担当。 '17.07.22現在『アジアの音楽』『アジア以外の音楽』の両カテ以外の音楽の記事は娘です。私は映画やドラマなどを中心に気功や太極拳などの情報ファッションや猫や人間の健康に関することなどを発信してます。混乱します？そうでもない？娘は几帳面。私はイイカゲン。そんな感じの見分け方で(笑)

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