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NHK大河ドラマの 『花燃ゆ』 。歴史がどこかへふっ飛んだ「大河ドラマ」です。このドラマを私なりに例えてみると、こんな感じです。しゃぶしゃぶを食べたいと思って、肉料理で有名な老舗の料亭に入ってみました。ここなら十分に肉料理を味わえるであろうと期待して。しかしどういうわけか、白湯のような出汁に、安っぽい肉が申し訳程度に出てくるだけで、あとは野菜と、そしてなぜかおにぎりはよく出てきますさらにはデザート系のものは、料理人が「どうだ」と言わんばかりに、手変え品替えでこれでもかと出してきます。すみません。あのー、食べたいのは肉料理なんですけど。私だけでなく、世間の多くの人がそう思っているようです。一部の肉嫌いな人は喜んでいるみたいだけど。この店は「今年は」なんかおかしい。そう思って口コミサイトを見ると、今の複数いる料理人は肉料理(歴史)がキライまたはニガテだというのです。えー、そんな人がここの料理人に!?うん、まあ、人それぞれ好みはあるから、キライなものがあってもいいですよ。でもね、依頼を引き受けたのだから、キライでもなんでも勉強して、その場にふさわしいものを出すべきなのでは?そもそもデザート系は、メインの料理(歴史の物語)の合間にちょっと口直しに出てくれば十分です。もしくはメイン料理に十分満足したうえで、デザートとして味わえるなら嬉しいのです。歴史の中でも幕末史が好きな私は、かつて松平健さんが主演したドラマ 『奇兵隊』 の再現が1年かけて見られると、このドラマに期待していました。最初の頃は幕末ムードからやや遠い感じがしても、そのうちに幕末史に残る大きな事件が次々と出てくるから、そのときには「大河ドラマらしい」ものを見られるだろうと思っていました。しかし、いくら回が進んでも繰り返されるのは、主人公が不必要にウロウロと各場面に出てきて、そのときの彼女の思いつきで相手かまわず、自分の都合のいいことをエラそうに言うわ、行動するわです。しかもそれが、なぜか周囲には極めて好意的に受け止められて、うまく物事が運び、そして称賛され感謝されるのです。そんな場面ばかりです。これは、同じく井上さんが主演した朝ドラの『おひさま』のときと展開がまったく同じで、そのときに多くの視聴者からさんざん怒りを買った部分でした。それがまた、繰り返されているのです。NHKは世間の声をまったく意に介さないのでしょうか?あるいは井上さんが主役だったら、何やっても視聴者は喜ぶと思っているのでしょうか?少なくとも『花燃ゆ』では、主人公と、まもなくその夫になる人物は、「出しゃばり、手柄横取り」って、視聴者から思いっきり嫌われているのですが。結局は、歴史が嫌いと公言できる脚本家と、共演者たちが歴史の話で盛り上がっているのをつまらないと思う主演女優が作るドラマだったようです。実際、同じ台本でも、吉田松陰という人物に惚れこんだ伊勢谷友介さんの演技は好評でしたから。さて、先日放送の第36回から脚本家が変わり、少しは改善されるかと思ったら、今までの流れがさらに酷くなりました。これまで以上に「美和と伊之助ワールド全開」になってます。あー、もう録画で早送りしても見る気がしないです。なので、もう録画予約を消しました。NHKも、なんで歴史がキライな人を脚本家に選んだのかなあ。他の歴史好きな脚本家で「たとえ無名の主人公でも、自分なら大河ドラマらしく!」という方もいたと思うのですが。華やかでない控えめな花でも、人々の心をとらえる花はたくさんあります。そんな主人公だったらよかったのになあ。
September 10, 2015
NHK大河ドラマの 『花燃ゆ』 。主人公の言動に「え?」と疑問だらけになり、そして歴史の部分は「なんだ?これ」がいっぱいの「大河ドラマ」です。まともにドラマを見ていると落胆して疲れるだけです。なので私の最近の視聴の仕方は、「録画する」⇒「ネットでレビューを見て、その回の見どころをチェック」⇒「大奥と美和(文)の場面は面白くなさそうなので早送り」と、こんな感じになってます。そうすると、ラストの『花燃ゆ紀行』を入れて、十数分で視聴が終わります。でもそれでちょうどいいぐらいです。高杉晋作が挙兵して【このドラマでは貴重な戦闘シーン】がチョロっと出た先週では、もう録画を消してしまったのでうろ覚えの記憶ですが・・・。高杉晋作が敵軍の前に一人立ちはだかり、短銃でバンと撃って、なんかポーズをつけた瞬間が。ん?隊を率いての戦闘なら敵軍にも鉄砲隊や弓隊がいるはずだから、こんなことやってると弾やら矢が晋作めがけて飛んでくると思うのですが。果ては、晋作さん、戦場で三味線ひいてます。絶対に勝てる戦じゃないのに、指揮官がこんな余計な荷物をもって戦場に来ているの?もう激動の時代の、しかも戦場での緊迫感ゼロ。脚本家や演出の方は、これがカッコイイと思っているの??話はそれますが、「戦場で三味線」というシーンも、状況によっては悪くないときもあります。その昔の幕末から明治にかけてを描いた 『田原坂』 。その中で、松村雄基さん演ずる宮崎八郎が戦に出ることになったとき、お浪という女が恋しい宮崎八郎を追いかけてずっと行軍についていき、男たちが戦っている戦場で三味線を奏でていました。そのお浪は、戦況が悪化して八郎も戦死したときに、「敵の男どものなぐさみ者になったら可哀想だ」と味方の老兵たちによって最期をとげます。こんなシーンなら、切なくて感動がありますね。さて『花燃ゆ』に戻って。今作の主人公は、行動は思いつくままの好き勝手が多いし、たいしたことやってないのにセリフだけはご立派なので、もう見る気が起きません。なのでレビューを見るだけで映像はスルーです。今週の第33回では、失脚した椋梨に美和(文)がここぞとばかりにあれこれ言ってました。でも私には、内藤剛志さん演ずる椋梨の「お前もわしも、大きな流れの中では無力じゃ。」この言葉のほうがよほど説得力を感じましたが。ただそんな私でも、唯一、文が実家に戻ったときの、家族との場面では穏やかに見ていられます。おそらく、杉家の一員となったときの文は、出しゃばらずに家族全体の中にとけこんでいるからでしょう。今回は、長塚京三さん演ずる父・百合之助の命がもう長くないと聞いて、美和(文)が家に戻ってきた場面がありました。父と娘で畑仕事している場面は素直に感動でした。長塚京三さんは不思議な方です。『篤姫』のときも、『花燃ゆ』では吉田松陰が江戸に送られる前に一時帰宅を許されたときも、そして今回の文の里帰りも、長塚京三さん演ずる父の前では、若手の俳優さんたちがみんな、ただの娘や息子に戻ります。やたら威厳をチラつかせて家族を従わせる父なんかではなく、穏やかで控えめで優しい父です。それでも家族の中では家長として自然と敬われ、家族全体がバランスのとれた理想的な姿になります。なんというか、これぞ芸歴が魅せる技でしょうか。で、たまーにこういう見どころがあるから、歴史を台無しにされたこのドラマでも、とりあえず録画して、もう少し見てみようかなと思うわけです。でも内藤剛志さんも長塚京三さんも出なくなったら、この先見どころのある役者さんはいるのかな・・・。よろしければ、コチラもどうぞ。 ↓ ↓ 最近の『花燃ゆ』は・・・やっぱりダメだぁー。(落胆) 文の義兄である伊之助も、恰好つけてそこらじゅうに登場しますね。この人よりも、他の志士たちの活躍がもっと見たかったのに・・・。
August 18, 2015
毎週日曜日の夜9時からNHK-BSで放送されていた韓国歴史ドラマ 『奇皇后』 。先日の日曜日が最終回でした。(前回の日記の続きです)※今回の日記はおもいっきりネタバレですので、ご覧に なりたくない方は、どうぞスルーでお願いします。自分たちと敵対してきた勢力がこの世から消え、摂政として治世を進める皇后ヤン(スンニャン)。ある日、宮廷内に高麗からの貢女が連行される場に出くわし、貢女は要求していないのに何故か?と側近に問います。すると、高官たちが妾にするためだと。ヤンは「あの者たちを休ませた後、高麗に帰すように」とトクマンに命じ、高官たちを集めて「貢女を妾にした者は、いかなる地位の者でも容赦なく厳罰に処す」と言い渡します。また高麗を元の一部にしようと思わないようにとも。そして次の高麗王を江陵大君(後の恭愍王)とし、パン内官を側近につけ、パク・プルファの進言で、ヤンの兄を恭愍王の監視役につけました。(突如ヤンに兄上が登場。ただこのあたりは話がブツ切りでよくわからないので、 コチラ で脳内補完をしました。)しかし、1368年に大乱が勃発。侵入軍をくいとめるために丞相タルタルは出征するのですが、ヤンはタルタル戦死の悲しい知らせを受けます。ヤンの知略の師でもあるタルタルは出征前に、「もし自分が大都に戻らないときは、大都が危うくなれば、 北へお逃げください。今なお広大なモンゴルの草原です。 そこなら、再起をはかることができます。」とヤンに言い残してありました。北へ逃げる決意をしたヤンは、病で伏せっていたタファンのもとへ行き、タファンには「ご安心ください。丞相から勝利の知らせがきました」とウソの報告を。そして「私と一緒に、馬で北方の草原を駆けませんか。そこは元の 礎(いしずえ)でしょ。陛下と一緒に、行ってみたいのです」と。タファンは絶え絶えな息で「わかった、皇后が行きたいのであれば、どこへでも行こう。」そして「耳がかゆくてならぬ」とヤンに言いました。タファンを膝枕しながら、ヤンは雑用係だったときのことを思いだし、タファンに語ります。タファンは「そなたが愛しい。愛しくてならぬ」と。そしてヤンも「私も陛下が、好きです。心からお慕いを」と。その言葉を聞いたタファンは安堵したのか、身体から力が抜け、ヤンの腕の中で安らかな気持ちであの世へ旅立ちました。愛するヤンを守り抜いた、もう一人の男の死でした。その後、大都は明の初代皇帝となる朱元璋により征服され、奇皇后ヤンは北方に逃れ、息子のアユルシリダラを皇帝の座につけました。物語の最後は、元という国の最期でもありました。側室や皇后になってからのハ・ジウオンさんに見慣れてしまうと、スンニャン時代は汚い恰好でしたね。ラストは黒地に金の衣装でしたが、私はこの方の、白地や赤地に金の衣装が好きでした。
August 6, 2015
毎週日曜日の夜9時からNHK-BSで放送されていた韓国歴史ドラマ 『奇皇后』 。先日の日曜日が最終回でした。(前回の日記の続きです)※今回の日記はおもいっきりネタバレですので、ご覧に なりたくない方は、どうぞスルーでお願いします。側近コルタが死に、残るは皇太后と悪党ヨム・ビョンス。皇太后は、自分の部屋で服毒して自害でした。寺で静かに暮らすとか、ましてや誰かの手にかかって死ぬなんてことは、自身の誇りが許さなかったのでしょう。さて、ヨム・ビョンスはどのような最期を?あれだけ大勢の人に極悪非道なことをして苦しめてきたのだから、まさかラクに死ねるってことはないであろう。そう思って見ていました。皇后ヤンの側近として仕えるパク・プルファ。かつてはヤンの父キ・ジャオの忠実な部下でした。そのキ・ジャオがヨム・ビョンスによって陥れられ、そして残虐な仕打ちを受けたのを知っている人物です。ヨム・ビョンスを誰よりも憎んでいる一人です。だから、ヤンが母の仇のタンギセを自らの手で復讐したように、今度はパク・プルファがヨム・ビョンスをあの世に送るのかと思っていたけど、意外な展開がありました。パク・プルファたちの襲撃を受け、逃れるために高麗村に身を隠したヨム・ビョンス。しかしパン内官らがそれを見逃すはずもなく、ヨム・ビョンスは常に行動を共にしてきたチョチャムとともに捕まり、宮殿まで連行されていきます。同朋をさんざん裏切り、己の利のために食い物にしてきたこの二人を、高麗の人々が許すはずはありません。高麗の人々は宮殿まで同行し、その道中は「殺せーっ!」、「裏切り者ーっ!」の大合唱でした。宮殿に着き、ヤン(スンニャン)と対峙するヨム・ビョンス。「他の者を踏みにじって生き延びてきたのは、お前(ヤン)も同じじゃないか。(俺は)運がなかったことだ。高麗みたいにどうしようもない国に生まれてしまった。」皇后ヤンを面罵し、己の罪を何一つ悔いて反省することもなく、さらには悪事を働いた原因を高麗の国のせいにする。高麗の人々は怒りが爆発し、兵たちに遮られた向こうからヨム・ビョンスとチョチャムに石を投げつけます。「お前ら、何もわかってない愚か者じゃないかーっ!」額から血を流しながらヨム・ビョンスが民衆にそう叫んだとき、「ヨム・ビョンスを殺せーっ!!」と怒りをもう抑えられなくなった民衆が兵の制止をふりきり、宮殿になだれ込みます。そして手に手に持っていた棒で、ヨム・ビョンスとチョチャムを力いっぱい殴り始めます。やがて息絶える二人。ヤンたちが手を下すことなく、この二人を恨んで憎悪する民衆によって殴り殺された、哀れな最期でした。(長くなるので、話の続きはまた次回に)「国を支えるのは民たち」と、ヤンは権力をもったとき、常に弱い民衆を守るようにしてきました。その民衆の力が、ヤンたちの味方となったのでした。
August 5, 2015
毎週日曜日の夜9時からNHK-BSで放送されていた韓国歴史ドラマ 『奇皇后』 。一昨日が最終回でした。※今回の日記はおもいっきりネタバレですので、ご覧に なりたくない方は、どうぞスルーでお願いします。この回はさぞや感動がと期待してたのですが、正直、思ったほど感動はなく涙うるうるにはなりませんでした。それでも随所に見どころがあり、「この人はこういう最期か」とそれぞれに納得の回でした。側近のコルタが出す薬を飲むと急に眠たくなり記憶がなくなることに疑いをもった皇帝タファン。次のとき、薬を飲んだ後で気を失わないようにし、コルタの前で寝たフリをしました。そのときコルタが本音をささやきます。「新たな皇帝をたてるまでは・・(中略)・・準備が整えば、そのとき楽にあの世へ行かせてさしあげます。」そしてコルタの部下でタファンの護衛がやってきて、コルタに向かって「お頭(かしら)」と。タファンがコルタの反逆を確信した瞬間でした。コルタが出す薬を調べるようトクマンに命じたタファンは、後日トクマンからの報告を聞きます。解毒できない薬であり、もう症状がかなり進んでいることを知ったタファンは、「死ぬ前に、皇后とアユを脅かす勢力を一掃する」と決意し、コルタの薬を飲んでも意識を失わない薬を煎じるようトクマンに命じます。「皇后にしてやれるのは、もうこれだけだ。」とつぶやいて。コルタは皇太后に近づき、結託します。皇太后側にのせられたフリをしているタファンは、皇后ヤン(スンニャン)たちの勢力を遠ざけ、皇太后に従う者たちをすべて集めさせます。この後どうやってタファンが反対勢力を一掃するのか、私はまったく見当がつかなかったのですが・・・タファンは譲位を発表するフリをして、集まった一同に対して「逆族どもは、聞け!この場において厳しく罪に問う。」と。そして丞相タルタルを呼び、「私の目の前にいる邪悪な輩を、すべて殺せ。」と命じます。その場にいた皇太后側の者はほとんど兵たちに殺されました。タファンはコルタに「なにゆえ裏切ったのだ」と問うも、「金は裏切らない。くたびれたロバから元気そうなロバに乗り換えただけだ。」と言い放つコルタ。そして「皇后とて、見返りがなければ、いくら皇帝でも、心を与えると思いますか?」それまでコルタの言葉に堪えていたタファンだけど、ヤンを疑うことを言われた瞬間に、我慢の限界を超えました。「黙らぬかーっ!」と叫び、涙とともにタファンは自らコルタを刺し殺しました。長年自分の側で仕え、どんなときも自分の味方で唯一の友でもあると信じてきたコルタのあまりの裏切りに、怒りと悲しみの涙が止まらないタファンでした。(長くなるので、話の続きはまた次回に)最高位の者でさえ、いつ何時どんな目にあうかわからない。反逆者は血で一層しないと安寧が保てない、恐ろしい時代でした。
August 4, 2015
毎週日曜日の夜9時からNHK-BSで放送されている韓国歴史ドラマ 『奇皇后』 。(前回の日記の続きです)※今回の日記はおもいっきりネタバレですので、ご覧に なりたくない方は、どうぞスルーでお願いします。長いドラマの序盤から、高麗王に復位するためとはいえ、ワン・ユとその側近たちはこれまでに幾度となく、戦場で命をかけて戦い抜き、政治的にも命がけの行動をしてきました。ただワン・ユの行動の奥底には、元の宮廷で生きるヤン(スンニャン)を陰ながら助ける意味もあったのですが。ドラマの終盤ではワン・ユたちは大罪人に陥れられ、高麗との国境からの遠い道のりをタンギセにいたぶられながら連行され、酷い拷問を受け、危うく死ぬ寸前の目に遭いました。それでも元の貧しい弱い民たちのために、苦労の末に手に入れた大量の救済米を配って皇室を助けました。そんなワン・ユたちだから、最終回ではきっと、国に戻って高麗王に復位して、苦労を共にした側近たちとともに立派な姿を見せてくれるだろうと思っていたのですが・・・第50話では、ナント!!、ワン・ユと側近のチェ・ムソンとチョンバギが、タファンの手によって、まさかの死となりました。どんなに武術の達人たちでも、あまりにも多勢に無勢でした。最初にチョンバギがやられ、そしてチェ・ムソンがワン・ユを守るために我が身を盾としました。背中に幾本もの矢を受けて立ち往生の死でした。そしてワン・ユが剣を抜き、「なぜこのようなことをするのか」とタファンに詰め寄りました。タファンは護衛を下がらせてワン・ユと対峙しました。タファンが「マハが誰の子か、知っている。そなたが死ねば、ヤンは生きられる。」そう言ったとき、ワン・ユは悟りました。そして剣を捨て、タファンの剣を我が身に受けました。血を吐きながらワン・ユは最後の力を振り絞って言葉を残します。「私が死んでやる。ゆえに、もうスンニャンを苦しめるな。」「私は死んでも、最後までスンニャンを守る・・・。」そして青い空がかすんで絶命したのでした。愛するヤンを守るために、ワン・ユを殺したタファン。ヤンを愛するがゆえに、自分が死ぬことに納得したワン・ユ。何の落ち度がなくても、誰かに陥れられれば拷問と死があるこの時代だから、しかたがないことなのですね。皇后たる者に一点の曇りもあってはならないし、ましてや、死んだとはいえ前王子が実は現・皇后と誰かの子だったなんて、あってはならないことでしょうから。あー、でも、チョンバギさん。ならず者だったのをワン・ユに拾われ、文字も読めないけど王様ワン・ユのために幾度となく戦場で命がけで戦ってきて、やっと王様の親衛隊長という、とんでもなく名誉ある地位につけるはずだったのです。立派になった姿を母に見せるシーンが見たかったなあ。死ぬ間際につぶやいた「母ちゃん」の言葉が哀しいです。そして王様ワン・ユの側近で、護衛長としてこれまた幾度となく命がけで働いてきたチェ・ムソンさん。戦闘シーンでこの人が戦っている姿は大好きでした。長身でハンサムで、華がありました。この方が大将軍になった姿が見たかったなあ。明日の日曜日、いよいよ最終回なのですね。他のサイトをチラ見したら、皆さん感動で大絶賛でした。どんな展開なのか、ますます楽しみです。ヤンは一つ前に進むために、必ず哀しみを乗り越えなければならない運命なのですね。ワン・ユの死のことで皇帝タファンのもとへ行こうとしたのをタルタルに止められて、冷静になりました。あー、タナシルリは「陛下っ!」よくカンカンに怒ってたなあ。
August 1, 2015
毎週日曜日の夜9時からNHK-BSで放送されている韓国歴史ドラマ 『奇皇后』 。(前回の日記の続きです)※今回の日記はおもいっきりネタバレです。 ご覧になりたくない方は、どうぞスルーでお願いします。ドラマの2/3過ぎまでは、悪役ヨンチョル一家との戦いでドキドキハラハラしましたが、残り1/3では、宮廷内での対立に高麗王ワン・ユたちと悪役の闇の商団メバクが複雑に絡みながら、ドラマが進んでいきました。メバクの壊滅を狙う高麗王のワン・ユとその側近たちが、メバクの頭(かしら)に成りすまして配下たちに偽の指示を出し、メバクの力を削いでいきます。計略がうまくいき、ワン・ユはそれで得た大量の穀物を元の貧しい民たちに配るようにと、匿名で宮廷に送ります。町で救済米をもらって民たちは大いに喜び、皆で「皇帝陛下、バンザーイ!」と連呼します。感動の場面です。しかしその後で宮廷に戻る道の途中、皇帝タファンとヤン(スンニャン)たちの行く手をふさぐ2人の僧侶が。それはヤンたちを殺そうと狙っていた、ヨンチョル一家の生き残りのタンギセでした。タファンが親衛隊にタンギセを討ち取るよう命ずるも、実は親衛隊はタンギセの配下の者でした。ヤンたち、危うし!しかしそのとき、囲いの上から弓を持った覆面の部隊が現れ、ヤンたちを襲う親衛隊を次々と倒していきました。それはワン・ユと側近たちでした。ヤンも馬から降りて戦闘態勢に。弓と矢を確保し、憎きタンギセを狙います。ヤンの放った矢がタンギセに命中し、その後もタンギセに向けて矢を放ちました。その昔、大切な母を矢で射殺(いころ)したタンギセを、長い年月をかけてやっと、自らの手で射殺して復讐できたのです。タンギセが死ぬ方法はいくらでもあるけど、あえてこの形をとれば、回想シーンの映像なんかなくても視聴者は自然と前のことを思い出します。感慨に浸れるストーリー展開がいいですね。ただこの後、死んだと思ったタンギセに近寄ったタファンに、実は絶命してなかったタンギセがタファンにつかみかかり、マハの秘密を暴露します。これによってワン・ユの運命があんなことになるなんて・・・。このとき私は、まったく予想だにしていませんでした。(長くなるので、話の続きはまた次回に)ハ・ジウオンさん、どの色の衣装を着ても、とっても素敵です。濃い色、淡い色、赤系、青系、それに金銀の装飾が入って、彼女の姿を見るだけでも楽しみです。
July 30, 2015
毎週日曜日の夜9時からNHK-BSで放送されている韓国歴史ドラマ 『奇皇后』 。次回がいよいよ最終回なのですが、ドラマの終盤になってから思いがけない展開が次々にきています。もう「え~、そうだったの?!」、「そんなー!」の連続です。でも面白くて、ますます目の離せないドラマになってます。例えば、ややネタバレですが、ドラマの中で何度か出ていたメバクという悪の組織。その頭(かしら)が宮廷内での高位の人物らしけど、それがいったい誰なのかというのが、ドラマの登場人物たちの中でも語られていました。頭は配下の前に出るときには仮面をかぶって声を出さず。命令は紙に文字を書いて指示していたので、男か女かでさえもわからない人物でした。で、第47話で配下がいないときに仮面を取ったのですが、それがナント!、「あの人」だったのです。頭の側近も、宮廷内で常にあの人と一緒にいる人。うわー、びっくり!視聴者(私)はこの段階で予想外の展開でびっくりでした。でも第49話で悪役ヨム・ビョンスが、目の前で頭の正体を知って腰を抜かした場面は見てて笑えましたが。この人物は、主人公のヤン(スンニャン)と皇帝タファンのために、今までふだんのときも戦闘シーンでも、いい感じで活躍していました。だから「この人は悪役ではないだろう」と思っていたのが、・・・見事に裏切られました。この人が悪役の姿を現してからはコワイ顔ばかりになりました。視聴者にも悪役であることをアピールしているようです。この第47話以降は、ホントに展開がくるくる変わります。タファンが突然倒れて意識が戻らなくなり、これでヤンたちの立場が危うくなるのか?!と思いきや、逆にその機会を利用してヤンが摂政になり宮廷内を掌握します。ヤンが反対派を黙らせる場面のやりとりは圧巻です。第48話で丞相ペガンが甥のタルタルの手によって死ぬ場面。ここはドラマの中盤であった、ヤン(スンニャン)を演じるハ・ジウオンさんが来日したときの『奇皇后スペシャル版』で、予告篇として数秒間、紹介されてました。ああ、あれはこの流れだったのかと納得でした。しかし、それに怒った皇帝タファンが第49話では、ヤンを宮廷から追放して寺に追いやります。権力がなくなり、ヤンの命も危うくなりました。伯父でもあるペガンを殺したタルタルは、幸い重罪に問われることなく、野に下ることで許されましたが。でもその49話の後半では、ヤンはタファンに許され、再び元の地位で宮廷に戻ります。しかもその後、タファンから『皇后』になるよう言われます。「恐悦至極に存じます」と皇后につくことを受けるヤン。重臣たちからも「恐悦至極に存じます、陛下!」と復唱です。タルタルは、政界に復帰でイキナリ最高位の丞相です。ヤンと側近たちとタルタルさんは、もう天国と地獄を行ったり来たりしている感じです。(長くなるので、話の続きはまた次回に)泥の中から芽を出して、水面で美しい花を咲かせる。スンニャン/ヤンの生涯をイメージすると、こんな感じでしょうか。
July 29, 2015
NHK大河ドラマの 『花燃ゆ』 。歴史的にはほとんどどうでもいい主人公の個人的事情が話の大半を占め、歴史の醍醐味を味わうのに“辛抱”が必要な「大河ドラマ」です。私は幕末が好きなので、当初はこのドラマに期待していました。GW明けまでは、ドラマをネタにせっせと日記を書いてました。しかし期待される歴史的場面が次々とカットされていくのに失望したので、もうリアルタイムでは見ないようにしています。さらには、主人公の文のおかしな言動にすっかり嫌気がさしてしまったので、最近の視聴はというと、「録画する」⇒「文のシーンは早送り」で歴史的な部分だけざっくりと観ています。個人的には井上さんに恨みはないのですが、文が出てくると観ていてイラついて疲れる場面ばかりなので。さて、これまでの『花燃ゆ』を振り返って思ったことです。松下村塾の皆さん、あのダラダラほわほわのエネルギーで、本当に世の中をひっくり返す維新ができるのか?と。高杉晋作の高良健吾さん。『おひさま』のときも存在感が薄かったけど、今も高杉晋作という重要な役なのに線が細いです。力説するときに目ぇむいて迫力を出しているようだけど、力強さを全然感じないです。あれでこの先、奇兵隊を率いて戦えるのかな?久坂玄瑞の東出昌大さん。お顔がマイルドで声が通らないせいか、政治的な議論をしていても迫力がないです。最大の見せ場になる「禁門の変」の鷹司邸での場面も、まるで緊迫感がなくてとても戦場とは思えない感じでした。自害の場では敵が邸内に攻め込んでくることもなく、もう情感たっぷりな「だけ」の最期の場面でした。私が期待したのは、入江九一の要 潤さん。『龍馬伝』の沢村惣之丞のときはさほど印象になかったけど、この『花燃ゆ』では出番は少なくとも存在感を感じました。なのでこの「禁門の変」で、どのような最期を魅せてくれるのかと思ったのですが、妙な演出で頭の中が???だらけに。鷹司邸の門を出たところに敵が待っていて槍で刺されてしまうのですが、そもそもここは戦場なのに、まるでお使いの帰りかのように2人でのほほんと歩いて邸内から出てきました。ふつうだったら、いつでも戦えるよう抜刀して、どこかに敵が潜んでいないかと、あたりを探りながら出てくるでしょ?その後、槍で刺されながらも大立ち回りをして品川弥二郎を逃がすのですが、あれだけたくさんの敵がいながら、入江が品川に手紙を渡すまで敵はみんな親切に待ってあげてました。あの状況でふつうだったら、敵が一斉に襲いかかって2人とも討ち取ってオシマイか、あるいは半分の兵が品川を追うでしょ。やはり「私は歴史は嫌いだ」と公言する脚本家さんが、得意のお涙頂戴を狙って?描くドラマだから、こんな感じになってしまうのでしょうか。前回と今回、文がお国を思ってではなく、やれ家さがしだの、やれ久坂家を助けてくれだの、己のみの目的で椋梨家を訪れた場面では、文の言動にはただただビックリでした。上級武士の奥方に当たり前のように平気でお願いに上がる、言葉使いは一応下位にあるけど気持ちの上では対等のつもりか「恐れながら」と断りもなく平気で言い返す。椋梨に叱責されたら睨みつけて他家の庭先で泣きわめく。「私は家族のために頑張っているのよ!」アピールをすれば、自分の考えがなんでも通ると思っているのか?この時代なら夫の失政で藩が大混乱に陥ったのなら、家族が責めをおうのはやむなしだし、しかも出世した武家の妻ならそのくらい承知で覚悟もあるはずです。それがあの態度。いや、現代でも、状況を客観視できずに自分のことで頭がいっぱいになって感情的に動いて、しかも他者に無理を言ってわめくような人は、男女問わず敬遠されると思うのですが。主人公のこういう姿が、行動力と勇気があってカッコイイと、脚本家さんは思っているのでしょうか。単に無神経で図々しくて品がないとしか思えないのですが。なんか「文はあまり記録がない人物だから自由に描ける」と脚本家さんがワクワクした分、『大河ドラマの王道』を期待した視聴者はゲッソリして呆れている、そんな感じがします。来週からは「大奥編だー」って張りきっているけど、時代が大きく動いた幕末~明治をちゃんと描くのでしょうか。ここは民放の娯楽時代劇じゃない、「NHKの大河ドラマ」なんですが。ちなみに前回の『花燃ゆ』日記はこちらでした。 『花燃ゆ』第18回 ~ 拍子抜けの連続で、もう限界・・・。 他の感想のサイトを見ると、今年があまりにもヒドイこともあって、2年前の『八重の桜』がすごく評判がいいです。ああ、『八重の桜』は録画してなかった。残念!
July 8, 2015
おとといの月曜日に、里見浩太朗さん主演で 『水戸黄門』 スペシャル版 が放送されました。里見さん主演、助さん格さんが原田龍二さんと合田雅吏さんのシリーズは私がいちばん好きだったときなので、この放送が決まったときは、もうウレシイの一言でした。ホント、首を長~くして待っていました。で、おととい放送されたスペシャル版。正直、すごく面白いとか感動したとかはなかったのですが、自分が若いころにはわからなかった、人のさまざまな思いを感じることができました。また出演された役者さんたちが、皆さん魅力的でした。まず徳川綱豊に仕える田代一郎兵衛役に秋野太作さんで、 老中・柳沢吉保役に田中 健さん。昭和の『俺たちの旅』を知る世代には、もうたまらないです。菊井善右衛門役の田村 亮さんと、黒藤紋太夫役の石橋蓮司さん。ドラマのはじめに思った悪役と忠臣役が実はまったく逆でした。お二人のふだんの役柄のイメージもあってでしょうか。私もわかりませんでした。そして悪の忍びの親玉の六平直政さん。BS-TBSの『THE 歴史列伝』で進行役をしているので最近はよくお見かけするのですが、今回もやはり?悪役でした。ただね、いくら忍びとはいえね、異次元空間からワープするように出現し、またワープして消え去るあれ。ありえない~って、なんか笑っちゃいました。ま、これが楽しいと思えるのも『水戸黄門』ですね。 でもなんといっても、ご老公一行が素敵です。里見浩太朗さんは80歳手前のお歳だというのに、殺陣のシーンでの動きはまだまだ身体が十分動きます。お顔の表情も、いいですね。一生懸命に生きる下々に見せる笑顔、悪に立ち向かうときの厳しい表情、津川雅彦さん演ずる紀伊国屋文左衛門に自分たち親子のことをボロクソ言われて、ムッとしつつもまいったなという表情、などなど。助さん役の原田龍二さん、あら?お顔が丸くなった?格さん役の合田雅吏さんは、つい先日『ぴったんこカン・カン』で姿を見たばかりなので、違和感がなかったです。そして殺陣のシーンになったときの動きは、お二人とも以前と変わらずでカッコイイ!それに、決めゼリフの「この紋所が目に入らぬかーっ!」「ご老公の御前である。頭が高い。控えおろうー。」のときは、若い頃よりも落ち着いて貫禄が出ていました。それから小間使いで同行する八兵衛には林家三平さん。戦闘能力はまるでなくて、殺陣になったら(悪いけど)邪魔で足手まとい。でも「こいつがいた方が旅が楽しくていい。」って言ってもらえる明るい男なのも変わらずでした。そしてご一行を守る忍びには、風車の弥七役で内藤剛志さん、柘植の飛猿役で野村将希さんが登場でした。飛猿の野村さん、「ご隠居、弥七さんに頼まれました。」と石の牢を拳で突き破って参上。(これもありえない・笑)野村さんはこの後の殺陣だけで出番は終わってしまいましたが、現在62歳とは思えないほどの、全身見事な筋肉です。弥七役の内藤剛志さん、全体的に数度の要所で登場でした。男の忍びだけでも十分にカッコイイのですが、忍びにも華があったほうがいいのでしょうか。お恋、お雪という可愛い手下を連れていました。私は内藤さんの弥七は好きなので、登場すると嬉しいです。ラストで光圀と頼常が打ち解けたシーン。以前のSP版で高松行きがあったときも、父・光圀に殴られた後、頼常が、「父上のゲンコの痛みが、嬉しゅうございました。」とありました。今回も、「ゲンコで殴られたこと、幼き頃を思い出し、嬉しゅうございました。」とあったので、脚本家さんはこのシーンが好きなのでしょうね。ああ、あっという間に終わってしまった2時間SP。里見さんもさすがにお歳を召された感じはありますが、願わくば、年に一度でいいから、また『水戸黄門 SP』をやって、ご老公一行の姿を見せてほしいものです。すっかり時間枠が減ってしまい、衰退が危ぶまれる日本の時代劇です。里見浩太朗さんが愛してやまない時代劇を守っていくためにも、また黄門様一行に旅をしてほしいものです。『水戸黄門』の主題歌の『あゝ人生に涙あり』も、いい歌です。「人生 楽ありゃ苦もあるさ 涙の後には虹もでる」「人生 涙と笑顔あり そんなに悪くはないもんだ」さりげなく歌詞にあるけど、心の支えとなる名言だと思います。
July 1, 2015
毎週日曜日の夜9時からNHK-BSで放送されている韓国歴史ドラマ 『奇皇后』 。もう46話まで進み、残すところあと5話となりました。ホントに、毎回毎回、緊張が走るドラマです。対立する敵との優劣がくるくる変わるし、敵に少しでも攻撃する理由を与えてしまうと命を狙われる、あるいは敵に陥れられて恐ろしい拷問が。例えば第43話では、主人公のヤン(スンニャン)の味方の高麗王ワン・ユが陥れられ、パン内官とチェ護衛長も一緒に、罪人として元に連行されました。私はあらすじサイトをチラ見していて、この3人は助かると知っていたからまだドラマを見ていられたけど、第44話でワン・ユが拷問され、処刑されようとした場面では、もう見ているのがキツかったです。でも反対に、敵のワナで窮地に追い込まれたヤンたちが、これまた見事な策略で難を逃れ、危機を脱していく場があるのが、見ごたえがあって面白いです。まあこのとき私は、ヤンの指示を受けて動く臣下たちが、悪の手先たちに見つかって捕まったりしないかと毎回ハラハラしていますが。(それだけ感情移入してしまうのです)この『奇皇后』、登場人物のキャラクターが興味深いです。特に悪役陣がすごいです。悪役の代表のヨム・ビョンス。恐ろしく利己的で悪知恵のかたまりで、己の私利私欲のためなら裏切りも残虐なこともどんなことでも平気でやる男。そんな奴だけど、尚宮のヨンファを本気で好きになって、どうやら人並みの感情があるようでした。ヨンファもこれまた利己的な女で、ヨム・ビョンスと将来を誓い合うシーンでは、なるほど、この二人は気が合いそうだと思いました。ヨンファは長年ヤンを苦しめてきた小憎らしい女だけど、ヨム・ビョンスの「一生幸せにする」という言葉にウキウキする顔は可愛かったです。ただその後すぐに皇后パヤンのワナにはまって、幸せになることなく死んでしまいましたが。そしてスゴイのが皇后バヤンフト。人前では「私はいいのです。私にはそんな力はありません。」的に控えめで優しい皇后を演じているけど、腹の中は真っ黒で実は残虐な超ぶりっ子女。どうやってヤンを陥れようかと、常に隙をうかがってます。このバヤンフトと皇太后とヤンは、権力的にはほぼ同じで、この3者が互いに自分以外の二人を戦わせ、生き残ったほうを自分が潰そうという画策を何度もやってきました。第45話でヨンファが「皇后様からもらった」と言っていた指輪をヨム・ビョンスに渡していたので、この指輪をヨム・ビョンスがまた悪事に利用するかと思っていました。でもこの指輪は結局、第46話で皇后の悪事を暴く証拠となってしまい、皇后は廃位で流罪となりました。皇后が宝石箱を見て「指輪がない!」と言っていたから、もしかしたらヨンファがこっそり持っていっちゃったのかな?さて、これから最終回に向けて、ドラマの主要だった人物(主に悪役)が、だんだんと死んでいくようです。昨日の第46話では、ヤンの味方のヨンビスが悪役たちと戦って死んでしまいました。密かに高麗王のワン・ユを慕っていたヨンビス。ワン・ユの命を守るために、飛んでくる矢を我が身に受け、ワン・ユを逃がすために気づかれないよう、苦しくても声も出しませんでした。男同様に戦い、恋心は表に出さず、でも女として心から慕うワン・ユのためにヤンに対する嫉妬心も抑えて、あらゆる場面で命をかけて働きました。最期はワン・ユの腕の中で絶命しました。このあたりは同じく韓国ドラマの『太陽を抱く月』にあった、女の身でありながら大好きな若様を守るために悪党と剣で戦い、若様の腕の中で死んだソルと同じ感じでした。さあ、あと5話でこの先どんな戦いが展開されるのか。悪役たちの最期/最後はどうなるのか?親子の愛、男女の愛は、それぞれがどうなるのか。8月2日の最終回まで、ドキドキハラハラ、そしてワクワクしながら、楽しんで見ていきたいと思ってます。主役のハ・ジウオンさん、本当に綺麗な方です。高位になってから着ている衣装が、どの色も映えて素敵です。
June 29, 2015
昨日の放送ですが、毎週金曜日にTBSで放送されている『ぴったんこカン・カン』のスペシャル版を見ていました。私はいつもはこの番組は見ていないのですが、この日は、あさって月曜日に放送される 水戸黄門 スペシャル の関連だったので、ちょっと見てみました。新聞の番組紹介が笑えます。「祝!復活 水戸黄門が300年ぶり日光東照宮を詣でる」どんな内容かというと、あさってのスペシャル版に出演する黄門様役の里見浩太朗さん、 格さん役の合田雅吏さん、八兵衛役の林家三平さんがドラマでのあの恰好に扮し、TBSアナウンサーの安住紳一郎さんが助さんの恰好になって番組進行で同行して、日光江戸村と日光東照宮を案内するというものでした。途中で野村将希さんと大場久美子さんも合流しました。最初はまず日光江戸村を軽く散策。途中お食事処で皆さんがそれぞれに炭火焼き料理を注文して軽く腹ごしらえです。黄門様の里見さんは付け髭があるため、大口を開けて髭がはがれないよう、白い髭に料理のタレなどが付かないよう、気を遣うということでした。お食事の後は日光東照宮に移動です。一般の観光客もいるけど、日光東照宮に時代劇スタイルでの参拝が、ほとんど違和感ない感じでした。東照宮の名所を一行が見学していきます。五重塔にある干支の彫刻の意味、めったに撮影許可が下りない『日光の鳴竜』でのロケと里見さんの鳴竜体験。上神庫にある象の彫刻の意味、白馬のご神馬がいる神厩舎を守る「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿の意味、眠り猫の彫刻の意味など。そして陽明門は現在工事中で覆いがかかっているけど、工事によって出現した壁画が見学できること。さらには鳥居の中央から陽明門を結んだ延長上には北極星が見えること、逆に鳥居から反対の方角のほうには江戸城があることなど、紹介されました。この後、東照宮を出て車で3分のところにある和菓子店で「ゆばむすび」と水羊羹をおやつに休憩を。おやつの後は日光金谷ホテルに移動し、極上の西洋料理をそれぞれが注文してお食事でした。そしてその次は、ナント、日光猿軍団のところへお邪魔を。黄門様ご一行が猿軍団とコラボしてのお楽しみでした。思いがけないゲストで、お猿さんを見にきた観客の皆さんはもう大喜びでした。最後は里見さんが大好きな鮎料理をゆっくりとお食事です。皆さん、時代劇スタイルから普段着に着替えてご登場。モデル出身の合田さん、やっぱカッコイイ~~『水戸黄門』で原田龍二さんとコンビを組んでいたときも、私は合田さんのほうが好きでした。ふだんはこういう恰好をしているのかと思うと、もうドキドキうっとりしちゃいます。ご一行は鮎料理を堪能し、食事の後は長年この『水戸黄門』に出演してきた里見さんの深い思いや、撮影の1ヶ月間がとても楽しく幸せだったことなどのお話がありました。里見さんは誰よりも『水戸黄門』を愛しておられるのですね。番組全体を通して、安住アナの日光東照宮での解かりやすい解説と、進行の中でのマイルドで冷静な突っ込みが楽しいスペシャル版でした。安住アナのこういうところが好きで、安住アナが出ていると、つい番組を見たくなるのですよねー。さあ、あさって放送の 水戸黄門 スペシャル 、どんな展開になるのか楽しみです。若くてまだまだ遊びたい盛りのリリーちゃん。あまりに素早い動きで、私は思わず「サル!」と呼ぶこともあります。
June 27, 2015
前回の日記の続きです。嵐の相葉君が主演のドラマ 『ようこそ、わが家へ』 。感動の最終回の後半です。最後は、健太がやっとつきとめたニット帽の男との対決です。男は初めはしらばっくれ、次は「ささいなイタズラをしただけだから、示談金でどうだ」と健太を丸め込もうとします。しかしそんな話はとうてい受け入れられるものではなく、健太は言います。「僕は貴方を許しませんから。絶対に!」何を言ってももう逃れられないと知った男は、健太を殴ろうとつかみかかります。でも健太は、もう以前の弱腰ではありませんでした。あなたはもう、名無しさんじゃないんです。それでも殴れるんですか?ずっと陰でこそこそやってきたあなたが、面と向かって僕のことを殴れるんですか?こっちは、家族全員、正々堂々からだを張って戦ってきたんです。今さら殴られることぐらい、恐くもなんともないですよ。名無しでなきゃ、何もできない卑怯者の貴方に、僕は絶対負けませんから。ついに自分の負けを認めた男は、健太に深々と頭を下げました。その後、男(赤崎)は警察に連行されていきました。しかし!、この赤崎と明日香には、意外なつながりが!赤崎は以前、出版関係の集まりで明日香に一目惚れするも、明日香には相手にされないまま時間が過ぎたある日、駅のホームで明日香を見つけて近づこうとした。しかし、それを健太に割り込みと注意され、明日香には自分のことをまったく覚えてもらってなくて、逆恨みで倉田家への嫌がらせ行為となったということでした。結局、赤崎は在宅起訴の罰金刑であろうと刑事の予測。逆に赤崎の嫌がらせに便乗したフレネミー女2人(万里江と民子)は傷害、殺人・放火未遂という重罪を犯したのでした。また父・太一の会社では、真瀬の件では社長は自分の誤りを認め、太一に謝罪し、会社に残ってくれとお願いしました。でも太一は社長に、西沢を総務部長に推薦しました。母親の介護のためにお金がかかる西沢を思ってでしょう。契約社員から正社員の、しかも部長に推薦です。太一の優しさに感動した場面でした。明日香は倉田家での出来事を本にして出版しました。でも作ったのは、たった1冊だけ。それを倉田家に寄贈してオシマイでした。最終回はドラマの中のこの言葉が、最高に素敵でした。結局、悪意に満ちた人々は、愚直で真っ直ぐな人生を歩んでいる、お人好しの家族に負けたのだ。言ったもん勝ち、やったもん勝ちの今の世の中では、ズルをした人が得をすることが、たしかに多いかもしれない。だが、真面目に生きる人々が、最後には必ず幸せになれると、私は信じている。ドラマの全話を通して、たくさんの喜怒哀楽がありました。事件よりも竹中さんのほうが、恐くて憎たらしかったです。太一の会社での姿は、見ていて辛かったです。南果歩さん演ずる天然全開の珪子母さんには、何度もイライラさせられました。でも、おとぼけアンサーや陽気な早トチリで、これまた何度も笑わせてもらいました。観ている人の感情を揺さぶる。寺尾さん、南果歩さん、竹中さんは、やはりベテランの演技派である実感しました。でも相葉君が、自然な演技で一生懸命で、ホントによかったです。ドラマ序盤のころは次々起こる嫌がらせに怯え、どう対処していいのかわからない頼りない青年でした。しかし事件解決に向けて明日香とともに行動しているうちに、だんだん強くなっていきました。第5回では明日香を怪我させた男に立ち向かい、第9回では父に「こっちは俺にまかせろ」と決意して言い切り、そして最終回では赤崎の脅しに負けず罪を認めさせました。どの表情も、健太の成長を感じる印象に残るものでした。このドラマはいったい誰が悪いヤツなのかわからない部分があって、どの人も疑わしく思えました。でも八木や編集長や辻本君が悪い人でなくてよかったです。私の今回の思いがけない笑いの場面は、高円寺の町の銭湯。健太と編集長が裸の付き合いで並んで電気風呂に入っていて、相葉君がお湯にのぼせてフラフラでした。でも編集長の、「(円スタは)この町を元気にするのが仕事だからね。」という心意気が、いいですね。でもって、あの銭湯の壁画が、楽しい~。主題歌も明るくノリのいい曲で、歌詞も大好きでした。このドラマはたぶん主題歌のように、明るく納得できるラストだろうなと思ってたけど、そのとおりでした。たくさん優しいキモチになれた、最高のドラマでした。いいものを見ることができて本当によかったです。フジテレビのオンデマンドで、見逃した方のために1週間は無料で視聴できるそうです。 コチラ 「私は愚直者ですが、それでいいのですね?」岐阜市にある 岐阜大仏 様は、『OK』と仰ってます。
June 18, 2015
嵐の相葉君が主演のドラマ 『ようこそ、わが家へ』 。毎週楽しみに見ていたこのドラマも、いよいよ最終回です。倉田家に相次いだ嫌がらせのきっかけとなったニット帽の男は誰で、相葉君が演ずる健太はその男を捕まえて、事件に決着をつけられたのか。妹の七菜は、先週の予告では泣いていたけど、アナウンサー面接はどうなったのか。そして会社で毎回、真瀬にやりこめられて悔しい思いを繰り返していた寺尾聰さん演ずる父・太一は、今度こそ真瀬の不正を証明することができたのか。まず最初に決着がついたのが、七菜の就職試験でした。最終面接に臨んだ場で、フレネミー万里江が起こした事件のことがテレビ局に知らされ、七菜は関係者かと問われます。一人で対応しなければならない場で、七菜は大丈夫なのか?でも七菜は、強くなっていました。事件でたくさん酷い目にあったけど、自分にとってかけがえのない経験になったと、心から語れるようになってました。情けないと思っていた父が、いつも家族を危険な目にあわせないよう、家族の安全を最優先にしてくれていたこと。うっかり者の母は、どんなことがあってもいつも笑顔でいてくれて、家族が後向きにならずに済んだこと。頼りない兄だけど、話を聞いてもらうだけで自分が救われていて、今回の事件で気弱な兄が逃げずに戦って家族を守ってくれて、今は兄を最高のヒーローと思えること。七菜の脳裏には、あのときの「お兄ちゃんですから」の文字が浮かんでいました。そして事件の前までは、自分は家族の中で一番しっかりしていると思っていたけど、本当はまったく逆で、自分は家族みんなに守られていたと。私が今、この場所にいられるのは、本当に家族のおかげです。この言葉に、感動で、泣けました。しっかり者だと思ってたのが、事が起きたら何もできなかった自分であったと気付き、家族それぞれが自分を守って支えてくれてたことへの感謝にあふれていました。そして次に決着がついたのが、父・太一の会社のことです。前回、真瀬に脅され、太一を裏切って迷惑をかけ、役立たず呼ばわりの高橋君が、彼なりに頑張りました。太一と部下が一丸となって、そして元同僚の八木の協力で、やっと、真瀬の不正を社長の前で暴くことができました。太一は真瀬に、けじめをつけることを要求します。謝るべきです。西沢さんに。銀行を恨むのは貴方の勝手です。でも、私の部下は関係ない。謝ってください! 私の部下に!このドラマが始まったとき、この倉田家の父さんが昨年の大河ドラマで家康をやったあの人か?と思っていました。でもこのシーンでの目の表情は、昨年の家康と同じで、この瞬間、どちらも寺尾さんだと納得しました。ちょっと恫喝してやれば何も言えなくなって、この俺の意のままになると、今までさんざん見下してきたこの二人。なのに、この俺が謝罪しなければいけなくなったとは!真瀬は悔しくて言葉もでないまま、西沢に頭を下げました。西沢は、今までの悔しさや苦労が報われたことのうれしさと、太一が常に部下の自分たちを守って大切にしてくれたことへの感謝で胸がいっぱいになり、涙がとまりませんでした。(長くなるので、2回にわけます)フジテレビのオンデマンドで、見逃した方のために1週間は無料で視聴できるそうです。 コチラ 「お兄ちゃんたちは、アタチを守ってくれてるのよね?」「そうだよ。リリーは気が強いけど、ケンカは弱いからね。」
June 17, 2015
嵐の相葉君が主演のドラマ 『ようこそ、わが家へ』 。アブナイ人が次から次へと出てくるドラマです。今回はドラマのスタートから、倉田家の母親・珪子役の南果歩さんの演技に惹きこまれました。我が身の不幸から珪子を逆恨みした民子が、倉田家に灯油をまいて火をつけようとしていました。母親の身を案じて急ぎ帰宅した相葉君が演ずる息子の健太。火のついたライターを手に持つ民子と健太が対峙していると、殴られて気絶していた珪子の意識が戻りました。事の重大さにやっと気が付いた珪子は民子に懇願します。「この子は、関係ないですよね?・・・この子だけは、助けて ください。私は、どうでもいいんです。だから、健太だけは、 ・・・お願いします!」あの頼りない母が、もう大人の息子を必死に守ろうとする姿に、感動でうるっ(涙)ときました。そんな珪子の言葉がさらにカンに障った民子。でも「これでおしまいよ。」とライターを手から放そうとした瞬間、健太が飛び出して民子の腕を押さえました。幸いライターは灯油のない場所に落下。火事にはならず、健太が民子を力で押さえ、珪子に「母さん、警察に電話して! 早く!!」と。珪子は警察に電話するより先に、「いい加減にして!! 私の家族を、あなたの我儘に巻き込まないで!!」と、民子に大声で怒りをぶつけました。ふだんのピント外れの頼りない応答でイライラさせてくれたお母さんとは、まるで別人のようです。自分の大切な存在を守るときは、人は強くなるのですね。そして場面は、父・太一の職場へ。真瀬の不正取引のせいで会社が危機的状況にあることを社長に進言するために資料を用意するも、またもや真瀬が裏から手をまわしていて、責任が太一になすりつけられました。でもお父さんは、会社で辛い思いをしても、家庭はいつもあたたかい場所です。それはお母さんがいつも子どもたちに、「お父さんはね、家族を守るために、家の外で頑張ってくれてるのよ。」と言い聞かせているから。珪子は夫には、家の面倒なことや心配させるようなことは極力言わないでいました。昔の武士の妻が、夫が心置きなく戦えるよう常に心を配っていた姿勢が、母・珪子の中にあります。珪子母さん、素敵じゃあないですか。そして拘置所にいる民子のところに、陶芸教室の先生だった波戸が面会にきました。事件で社会的地位を失った男は、民子に思いを伝えます。「あなたが作った作品に、魅了されたんです。華やかで、 どこか壊れてしまいそうな危うさがある。 触れてみると優しさと、あたたかみを感じる。その作品は まさに、あなた自身ですよね。」「迷惑かもしれませんが、僕は待っています。 あなたのことを、ずっとずっと待っていますから。」この前、珪子に告白してフラれたばかりなのに、今度は民子にプロポーズめいた言葉です。空き巣も自分がやったと、嘘で民子をかばっていました。波戸は民子を愛してしまった自分に、気が付いたのですね。倉田父さんは帰宅して家族に、今の仕事がもう続けられないと打ち明けます。「お父さん、一年間お疲れ様でした。」妻・珪子からねぎらいの言葉を受けます。でも状況的には、息子は転職して今の仕事を頑張ってるし娘も来年は社会人。背負うものが軽くなったから、大丈夫でしょう。さて健太は、駅でニット帽の男を待ち伏せです。追いかけてやっと捕まえたものの、腹にケリを入れられ、刺された傷口に痛手をおいます。やっとの思いで帰宅し、父と二人、男同士で話をします。「ずるいヤツ、のさばらせておいちゃダメなんだよ。 俺は俺で、この事件を終わらせる。 だから、親父は親父で決着つけろよ。 親父は外で、ずっと戦ってさ。みんなわかっているから。」そして「こっちは俺にまかせろ。」と父に宣言します。迷いのない、力強い言葉です。そんな息子の言葉に、父は息子の成長を感じて、そして勇気をもらったのでしょう。2階に上がろうとする健太を「おい」と呼び止め「負けんなよ。」とエールを。健太も「そっちこそ。」と返します。父と息子が拳を合わせて、互いに健闘を誓い合います。そして翌朝。男たちの誓いを嘲笑うかのように、また倉田家に嫌がらせが。ショックで呆然とする家族たちです。次回がもう最終回なのですが、倉田家へのことと、父・太一の会社での真瀬のことがどんな形で終わるのか。このドラマの結末が楽しみです。フジテレビのオンデマンドで、見逃した方のために1週間は無料で視聴できるそうです。 コチラ 民子に飛びかかっていき。民子を押さえていたときの相葉君、カッコ良かったな~。画像は、我が家の “気弱ブラザーズ” です。人間じゃないから、愛らしくて優しくて、それでOKです。
June 9, 2015
嵐の相葉君が主演のドラマ 『ようこそ、わが家へ』 。毎回ドキドキハラハラ、ときにはイライラ。(←誰のことかわかりますよね?笑)そして笑いがあってホッと安心がくりかえされるドラマです。今回のスタートは、南果歩さん演ずる倉田家のあの天然全開母さんが、陶芸仲間宅の空き巣事件の容疑者にされてしまったところからでした、刑事とのやりとりが、言葉は悪いけど、とろい。見ていて、イライラがどんどん上がっていきます。幸い世間のことを知っている明日香が母・珪子の盾になって刑事に対応してくれてよかったですが。若くして結婚し、夫にこよなく愛され守られ、良く言えば純粋で優しいんだけど、おそらく人生の荒波にもまれていない女性ならこうなのかなあ、なんて思ってしまう展開です。次のシーンは、健太の会社で編集長が倉田家の事件の解明に張りきっているところです。一人ハイテンションなのがウルサいけど、怪しいとにらむ陶芸教室の先生の顔写真にイタズラ書き。ここは見ていて緊張が抜けて、笑えました。そして珪子に疑いをもつ陶芸主婦仲間が倉田家に押しかけてくるのですが、毅然とすることもできず余計なことを口走って火に油を注いで、ああ、イラつく。でも夫からの電話に、余計な心配をかけまいと「平気よ。お昼寝してたところよ。」と泣きながらウソを言います。このシーンは、ホントに優しい気持ちになれました。この事件は、その後の相葉君演ずる健太と明日香の活躍で、陶芸の先生の波戸の逮捕となりました。空き巣は趣味と実益を兼ね、珪子を犯人に仕立てたのはフラれた腹いせだったと。うん、まあそんなとこでしたね。寺尾 聰さん演ずる倉田父さんの会社での苦労は、相変わらず続いています。竹中直人さん演ずる真瀬が、異様なまでに青葉銀行を目の敵にする理由が、次回あたりに出てくるのでしょうか。「親が自営業をやっていて、青葉銀行のせいで・・・」とか。そして倉田家では、疑いが晴れた母・珪子。家族をわざわざ家の外に出して、自分は家の中から出てきて『無罪』と書かれた巻物をばっと広げ満面の笑み。裁判所前でやってるような弁護団ごっこです。よくこんなことを思いつくなあ。(笑)しかし健太と明日香は、珪子を陥れている影の人物が、もしかしたら陶芸仲間の民子では?と疑いをもち、調べ始めました。そして健太は、母の身の危険を直感。急ぎ母に電話するも、お母さん、非常事態なのに、まったくピンとこなくて反応がボケボケです。そして背後から民子に・・・。健太は、必死に自転車をこいで、母のいる家に向かいます。民子は倉田家に放火でもしようとしているのか。なんか回を増すごとに、事件が大きくなっていく感じです。フジテレビのオンデマンドで、見逃した方のために1週間は無料で視聴できるそうです。 コチラ 身体は大きいのに弱虫な、我が家の康太郎君です。相葉君演ずる健太は少しずつ強くなっていくけど、康太郎君はずっと最弱のままでしょうね。可愛いからいいけど。相葉君、第1回では全速力で走って、今回は自転車をこぎまくってました。
June 3, 2015
嵐の相葉君が主演のドラマ 『ようこそ、わが家へ』 。ごく平凡な家庭に次々といろいろな事件が起こり、その真相を推理するのが楽しみなドラマです。前回のラストで相葉君演ずる健太が何者かに刺され、大変な事態になっています。でも今回のスタートはそのことをまだ知らない母・珪子(南果歩さん)の天然ボケアンサーがさく裂で、あー、笑っちゃいました。陶器を焼く山中の窯の前で、先生とのやりとりです。先生:「健太さんから、何か、聞いてませんか?・・・ 以前、僕を訪ねてきたんですよ。彼。」珪子:「陶芸やりたかったんですかぁ?あの子。」そして先生から好きだと告白された珪子は、頭の中がわけわかんない状態になり、そのとき夫の太一から電話が。健太が刺されたことを夫から聞いて半狂乱になる母・珪子。ここから急ぎ病院に行くために、先生に駅まで車で送ってほしいと懇願します。窯の火の前から離れるわけにはいかないと先生が言うと、イキナリ水をぶっかけて消火。(=全作品が台無し)いつもは頼りないお母さん、いざとなったらスゴイです。唖然とする先生。でも、「命に関わるんです。息子が刺されたんです。駅まで送ってください」と先生に強く懇願。好きな女性から涙ながらに頼まれたら、陶芸作品をぜーんぶパァにされても、送ってあげますよね、先生。そして病院で健太の手術を待つ間、家族の皆は明日香から、自分たちの知らないところで健太が犯人を追いかけて動いていたことを聞かされました。父・母・妹それぞれに気持ちの負担をかけさせたくなくて、「自分がやるしかない」と決めて一人で動いていたことを、初めて知ったのでした。ささやかにジーンとくる場面でした。そして健太を刺した犯人が捕まりました。それがナント!、七菜の親友の万里江。モデルとしてどれだけたくさんの男にチヤホヤされても、好きな男(辻本君)が七菜を好きなことが許せなくて、七菜に徹底した嫌がらせをしていたのです。そのために、七菜と二人でいるときで、七菜が不在になった隙に、スマホからデータをコピーしたり、家に遊びに行って盗聴器を仕掛けたりしました。新しい鍵は、こっそり型をとって合鍵を作ってました。そして、倉田家への嫌がらせの数々。悪知恵がよく回るのですね。親友のフリをして相手を陥れる恐ろしいフレネミーでした。辻本君、先週「(七菜を)しっかり守って」って言ってたから、たぶん犯人じゃないと思っていたけど、やはりそうでした。七菜を陰ながら見守って、アナウンサー志望の七菜のために地方局の資料も取り寄せて、実はいい人でした。うん、よかったです。さて、寺尾 聰さん演ずる倉田父さん。会社では竹中さん演ずる真瀬と、毎度の攻防が続きます。でも、これはありえんでしょ?ってことでも、社長は真瀬の味方をして事を進めます。社長も真瀬との間に何かあるのかなあ。そして母・珪子が通う陶芸教室にて。先日、窯に水をぶっかけて作品を台無しにしたことを珪子は先生にお詫びします。でもそのときに、先生からのプレゼントのブローチをお返ししたら、先生がフクザツな表情に。こ、これは愛が憎しみに変わったか?そして番組のラストです。退院した健太が帰宅しました。家が暗くてまだ誰も帰宅していないのかと思いきや、実は家族に明日香も加わってのサプライズパーティー♪家族それぞれの「おかえり」の言葉が、ちょっと感動になるいいシーンでした。で、乾杯のビールを互いに注ぎ合うのだけど、お父さんは健太を差し置いて我先にと明日香へお酌です。やるなあ、お父さん。でもこの後、ムードが一転。刑事が家に来て、え?お母さんが空き巣事件の容疑者と?なんだかなー。部屋への侵入方法とあの荒しっぷりからして、この小柄で天然の女性がやったなんて、いちばんありえないと思うけど。来週、心労でお母さんが倒れるのかな?この家族らしい、ほんわかする場面があるといいのですが。フジテレビのオンデマンドで、見逃した方のために1週間は無料で視聴できるそうです。 コチラ エンディングの嵐の曲の『青空の下、キミのとなり』が楽しみです。いい曲だと思うし、サビで存分に大野君の声が聴けて、明るい幸せなキモチになって気分が上がります。(画像は、近くの公園のバラ “プリンセスミチコ” です)
May 28, 2015
毎週火曜日の夜10時から放送の 『マザーゲーム』 。けっこう面白いなあと思って見ています。第3回の放送あたりか?仕事からの帰宅後に何気にTVをつけたらやってたので、そのまま見ていました。見始めた頃は、幼稚園に通う子供と母親たちのドラマということで、 『名前をなくした女神』 と似たようなドラマかな?と思っていました。でも登場人物全体の役柄が私としては『名前をなくした女神』よりも好感が持てたので、じっくり見てみることにしました。『名前を~』のときの主人公は、家庭円満で仕事も順調、他に苦労もなく幸せでそれはけっこうなのだけど、それまでの人生で大した苦労をしていないせいか、悪気はないけど他人の心を逆なで、あるいは地雷を踏んでいく部分が多々あって、見ているとイラつくキャラでした。その点この『マザーゲーム』の主人公は、竜雷太さん演ずる父の助けを借りながら、シングルマザーで仕事も幼稚園のことも頑張って生きている姿があり、私としては好感を持ってます。昨日放送の第7回では、子役たちが頑張りました。しずく幼稚園の合唱発表会に向けて、それぞれの役割を毎日練習する子どもたち。バイオリン担当の優輝くんは、矢野家では息子である父でさえも逆らえないおばあさまから、「完璧を目指して!」とハイレベルの特訓を強いられます。ピアノ担当の小野寺家の信くんは、理由はわからないけど引きこもりになって部屋から一歩も出てこないお兄ちゃんを思い、心の中で「お兄ちゃんの分も頑張る」って誓い、自発的に何度も練習しています。そして本番のステージで。厳しいおばあさまから「失敗は許されないわよ」と何度も言われた優輝くんが、緊張から途中でパニックになり、演奏が止まってしまいました。本番のステージでフリーズする優輝くん。優輝くんの姿にオロオロするだけの観客席の親たち。そんな優輝くんを救ったのは、指揮者役の蒲原陽斗くん(主人公の息子)でした。優輝くんの異変に気づいた陽斗くんが、「優輝くん」と呼びかけて、曲のサビに入るときに(ふつうならたぶん入らない)「せーの!」って声を掛けました。それで我を取り戻した優輝くんはなんとか演奏に戻ることができて、曲を終えることができました。ハプニングを乗り越えやり遂げた子どもたちに、会場からは万雷の拍手です。それぞれの子どもの親たちは、感動の涙です。唯一、矢野家のおばあさまはブスっとしてましたが。その後の、主人公の「はっきり言わせていただきます」から始まる大人たちのやりとりは、まあ毎度のことなのでさほど感動はなかったです。その分、今回は子どもたちにヤラレました。陽斗くんが「せーの!」って声を掛けたとき、そして子どもたちの演奏が終わったとき、私も泣けました。会場の親役たちも感涙でしたが、あれは演技じゃなく、本当に泣けたのでは?と思ってます。子役たちの純粋な演技って、理屈じゃないですね。また今回はドラマの前半で、学生たちが水ロケットを飛ばす実験をやっていて、陽斗くんと信くんが目を輝かせてました。小野寺家の夫である隆吾は言います。『格差を超える、唯一の方法、それは教育だ』と。はい、私もそう思ってます。この後、まだあれこれ騒動が起こりそうですね。それがどうやって収まっていくのか、ドラマの成り行きを見ていきたいと思ってます。この番組では、放送後の1週間はオンデマンドで無料視聴ができるようです。 ⇒⇒ コチラ 近場の公園で見た、先週のアジサイです。今週はもっと咲いているだろうけど、雨が降らない気温が高い日が続くので、花がちょっとぐったりしていると思われます。
May 27, 2015
嵐の相葉君が主演のドラマ 『ようこそ、わが家へ』 。相葉君が演ずる弱虫だった主人公の健太が、事件をきっかけにだんだん強くなっていくのが楽しみなドラマです。このドラマが始まったときは、倉田家への執拗な嫌がらせと、寺尾 聰さん演ずる倉田父さんの会社での様子が、見ているだけでも緊張の連続でした。でも回が進むにつれ、笑いの場面やホッと安心できる場面が増えて、一連の事件の犯人が誰かとか、真相は何かを考えるゆとりも出てきました。今回は、番組が始まってすぐ、相葉君演ずる倉田健太と、ジャニーズWESTの藤井君が演ずる辻本が対峙するシーンがありました。これを見てふと思い出したのが、昨年の『軍師官兵衛』。官兵衛役の岡田准一君と、高山右近役の生田斗真君が、二人で対峙して話をするシーンが何度かありました。その時には、ふだんの映像にはない華やかさが画面全体にぱあ~っと広がった感じがあり、「さすがはジャニーズ」と思ったものでした。このドラマでも、相葉君と藤井君でジャニーズ対決になって、画面に華が広がる感じがあるかなと思いました。でもなんか、そんな感じはなかったです。これはもう、ジャニーズトップスターの嵐であっても癒し系代表の相葉君のキャラクターと、生田君ほどはまだキャリアがない藤井君との場面だから、『官兵衛』のときとは違う印象になるのでしょうね。そして、妹の七菜が就職試験ラストの面接に向かう朝。家族全員で七菜にエールし、面接試験に送り出しました。で、そのイチバン大事な面接に入る直前のまさかのときに、七菜に嫌がらせが入ってすべてが台無しに・・・。先週、明日香から「知らない人からのメールは開かないように」って言われていたのになあ。まあ油断して「つい開いちゃった」ってとこでしょうけど。でもそれからの、家族のフォローがいいですね。「やっぱり、ここだったか。」と七菜を迎えに行き、妹の話を聞いてやる健太兄ちゃん。帰宅した娘を、ただただ優しく温かく迎える両親。最初の頃はイラッときた倉田家の「ほんわかゆるゆる」な家族の場面が、私の中で最近ではけっこういい息抜きのシーンになってます。これも倉田父さんが会社で、竹中さん演ずる真瀬に少しずつ対抗できるようになってきて、前みたいにボコボコのやられっぱなしじゃない、という安心感があるからでしょうね。あー、それにしても真瀬の手先になって動き回る平井課長、早くなんとかしてくれないかなあ。さて、今回の後半では、妹の七菜を陥れた犯人をもう許せなくなった健太が、一計を案じます。犯人をこの家におびき寄せるために、「この日は家族全員、それぞれ一泊でどこかに行って、家の中には誰もいないよーって、盗聴器に聞かせてやれ!」の作戦なのですが・・・。家族が盗聴器を意識しずぎて自然なウソ話ができなくて、カチコチの棒読み会話が続きます。ベテラン役者の寺尾さんと南果歩さんが、肩に力を入れておもいっきりヘタクソな読みをしています。相葉君@健太が、画用紙と太ペン持って「自然に!」とかカンペ作ってAD(アシスタントディレクター)やってるし。あー、大笑いでしたわー。(≧∇≦)ぶぁっはっはっ!! でもこの後、事態が大変なことになりました。留守を装った家に侵入してきた何者かに、健太が刃物で腹を刺されてしまいました。妹を、この家を守ろうとした健太が「お兄ちゃんですから」と書いた言葉が、泣けますわ。さて、来週はどんな展開になるのか。ドラマも折り返しを過ぎて、ますます楽しみです。フジテレビのオンデマンドで、見逃した方のために1週間は無料で視聴できるそうです。 コチラ 我が家にも、優しいお兄ちゃんがいました。妹・リリーちゃん(白ニャン)の遊び相手になってやっている、小太郎兄ちゃん(茶トラ)です。
May 21, 2015
毎週日曜日の夜9時からNHK-BSで放送されている韓国歴史ドラマ 『奇皇后』 。全51回のうち39回まで放送が進み、残りがあと1/4となりました。先週までは、長年ヤン(スンニャン)たちをさんざん苦しめてきたヨンチョル一家との戦いが続きました。悪役一家との戦いでは、幾度となく主役側が危機に陥り、もうホントにドキドキハラハラの連続でした。私にとって最大の見どころは第37回の戦闘シーンでしたが、そこに至るまでにも様々な一進一退の攻防がありました。元の皇帝タファンの側室となったヤンが、皇后タナシルリの力を弱めるために仕掛けます。ヤンの計略はうまくいくものの、タナシルリには絶対的な権力者である父親のヨンチョルがついているから、大勢にあまり変化はありません。それでも一つ一つ、追いつめていきます。そして同時進行で、高麗王の復位をめざすワン・ユが、表面上はヨンチョルの姪の婿でヨンチョル側なのだけど、密かにヤンを助けて臣下とともに影で動きます。皇帝タファンとヤンと臣下たちと、ヨンチョル一家と悪の手先たち、そしてワン・ユたちの動きが複雑に絡んで、第30回以降は以前にも増して目が離せない展開の連続でした。でも私が感動したのは、第35回の放送です。ワン・ユが指揮する軍へ、ワン・ユへの嫌がらせのために軍人としてはとても使えそうにない浮浪者ばかりを寄せ集めて送りこんだ前指揮官。でもワン・ユは、「役立たずなど、この世にはおらん」と、卑しき身分の彼らをふつうの人として扱い、彼らとともに戦闘訓練に励みます。「俺たちもう、虫けらじゃあありませんよね。」と問われたワン・ユは、「よくやった。」と彼らを褒めて認めました。この後、元浮浪者たちは武術の訓練を重ねて、立派な軍人へと変貌していきます。そしてこの回のもう一つの感動は、悪役だけど、ヨンチョル一家の長男のタンギセ。悪夢に襲われて息子である自分に刃を向ける父を、自らの流血と涙で父を諌めます。誰よりも父を慕い、父を愛する息子の姿には、悪役だけど感動でした。さて、第38回でヨンチョル一家はタンギセを除いて皆死んでしまったのですが、この後ヤン(スンニャン)には、思いもよらぬ次の敵が出現しました。やっとの思いで強敵を倒しても、まだすんなりとはいかない。このあたりは、『トンイ』と似ていますね。この先どう展開していくのか、楽しみです。以前はこんな日記を書きました。よろしければお読みください。 ↓ ↓ 『奇皇后』~ 後半もドキドキハラハラの展開です 『奇皇后』~ 中盤に入り、どんどん面白くなってきています! これは明治村の 学習院長官舎 に展示されている貴婦人のドレスです。『奇皇后』では宮廷内の衣装の美しさも、見どころだと思います。
May 16, 2015
嵐の相葉君が主演のドラマ 『ようこそ、わが家へ』 。緊張と笑いが交互にある、目の離せないドラマです。今回は番組の冒頭から、楽しく笑えました。妹の七菜が怪しい行動をしているのを知って、相葉君演じる健太は七菜を自分の部屋に呼んで確かめるのですが・・・。健:「兄ちゃんさあ、ずーっとちっちゃい時からお前のことを 見てきてさぁ、・・・なんて言うかなぁ・・・」健:「なんでこんなことをしたんだよ。」大学生の妹を相手に話すのだから、自分のことは「俺」でもいいのに、一人称を「兄ちゃん」にして優しく語りかけます。実生活でも相葉君は弟さんがいるお兄ちゃんだから、子供の頃は弟さんに対してこうだったのかなぁ。健:「ばか。隠す場所がちがうだろ。」健:「お兄ちゃんの知らないところで、そんなことしてたのか。」七:「知ってるところでやるわけないでしょ。」健:「とにかく親父たちにさ。」七:「お父さんに見せられるわけないでしょ。寝込んじゃうよ。」この流れが、あ~。笑えるわ~。(ノ∇≦*) わっはっは!相葉君と有村さんの演技が絶妙でした。そして今回は、相葉君@健太が出版社の社員として高円寺の街を取材するシーンがあり、ここがまたよかったです。阿波踊りやオタたちに混じって一緒に踊って写真を撮ったり、幼稚園児の集団に引っ張られたりしながら、高円寺の街に自然にとけこんで仕事していました。お母さん役の南果歩さん。事件に絡むシリアスなシーンで、あの天然ゆるゆるふわふわ発言をされるとイラッときますが、ごくふつうの家族のシーンでは、いい味を出してます。息子・健太の恋愛に関しては、ジェラシーどころかノリノリで妄想も入って一人暴走しまくってます。母:「ほら、あれ、なんだっけ?『壁・・ゴン?』」(*≧m≦*) ぶはっ!南果歩さんって、こういうちょっとネジがところどころ抜けた感じの演技もお上手なのですね。新しい魅力を発見です。このドラマは、なんか倉田家への嫌がらせよりも、寺尾さん演ずる倉田父さんが会社で竹中さん演ずる真瀬と対峙するシーンのほうが、本当に緊張です。それだけ竹中さんの演技が強烈なのですよね。来週、またひと波乱ありそうです。(ドキドキ)でも今週の見せ場は、なんといっても相葉君@健太が、明日香を怪我させた男と対峙したシーンでしょう。臆病で気弱な青年が、自己中見栄っ張りで暴力的な男に、本当は恐くてしかたがないけど、勇気をふりしぼって、涙がでるほど全力で意見しました。そして殴られ蹴られながらも捕まえて警察に引き渡しました。サブタイトルの『最弱のヒーロー』、そのまんまです。ホント、よく頑張りました。最初から強いヒーローよりも、うんとカッコイイかも。さあ、倉田家への嫌がらせ事件と、会社での不正事件。この後どうなっていくのか、ますます楽しみです。フジテレビのオンデマンドで、見逃した方のために1週間は無料で視聴できるそうです。 コチラ 『最弱のヒーロー』といえば、私にはこのふたりです。ホント、小心者で気弱で、でも優しくてこの上なく愛らしいふたりです。
May 14, 2015
NHK大河ドラマの 『花燃ゆ』 。歴史の部分をよくよく避けたがる「大河ドラマ」です。なんというか、歴史ファンが感動して盛り上がるであろうと思われる場面は、ことごとくカットされていきます。例えば前回の放送で、吉田松陰先生が処刑となったのですが、2つ残した辞世の句のうち家族宛てのほうは、番組最後の盛り上がり的に紹介されました。そしてもう一つの弟子宛ての 『身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂』こちらは一応、前回のラストの「花燃ゆ紀行」のほうで、ホントに軽く紹介されていました。でもこれは弟子たちが志士として立ち上がるための、大きな起爆剤になったであろう句です。この句を松陰先生の映像と声で聞いて、弟子たちが墓の前でむせび泣くぐらいのシーンはあるよね?私はそう期待していました。でも流れた映像は百日祭で、文のナレーションで弟子たちが口々に「先生」とつぶやくだけでした。ああ、見事に裏切られました。江戸で松陰先生の遺体を引き取りにきた塾生たちが、師の亡骸とこの辞世の句を見て奮起して、師の志を自分たちが継いで世の中を変えていこうというと固く誓い合う。そんな場面は絵になると思ったのですが。そういえば伊之助が萩城で重臣たちを相手に、「(世の)熱をどうなさるのですか!?」と大きな声で力説していました、大丈夫ですよ、伊之助さん。松陰先生の弟子たちは、塾でまったりと松陰先生の思い出を語り合っているだけだし、塾生たちがちょっと世の変革に盛り上がってくれば、松陰先生の妹である「主人公の文」がちゃんと塾生たちに、というかドラマ全体に、冷や水をぶっかけてくれてますから。そして今回、歴史ファンや大河ファンへが一番びっくりしたのは、なんといっても、桜田門外の変の場面でしょう。大老・井伊直弼役の高橋英樹さんが、雪の中で襲撃を受けるあの場面をいったいどんな風に演じてくれるのか、楽しみにされてた方は多いと思います。しかし、たったあれだけのシーンでおしまいでした。その後の、事件を知った杉家の場面こそ、すっごくどうでもいいと思うのですが。ああ、ヘンな場面はまだありました。杉家を突然訪れた坂本龍馬を、不審者と思った文が背後から棒で打つシーン。武芸の心得がまるでない女が一人で、不審者らしき大男を棒でコツンなんて、何この演出、小学生の学芸会か?あれが先週の予告でも出すほどの場面なの?で、これだけさんざんしらけきると、ラストの文と龍馬の会話は、もうどうでもよくなります。情感を込めているだろうけど、単に間の長いセリフとしか思えず、録画の2倍速で見てちょうどよかったくらいです。つくづく思いました。この大河ドラマは、私の感性に合わないのだと。歴史の期待する場面はことごとく外され、どうでもいい気の抜けた場面はダラダラといつまでも続きます。思い起こせば、このドラマの感想を日記ネタとして書いてみようと思ったのは、第5回で本田博太郎さんが登場して、強烈なインパクトにびっくりしてからでした。その後は、なんだかなーと思いつつも、それなりにいいなと思う場面があったし、本田博太郎さん、高橋英樹さん、伊勢谷さんの登場が楽しみでした。でもどうやらこの先は、感動も楽しみもなさそうです。録画したのを軽くさーっと流して見てオシマイかな。『奇皇后』とか『ようこそ、わが家へ』とか、目を離せないワクワクするドラマを日記ネタにしようと思ってます。先日のNHK名古屋放送局で開催された『花燃ゆ 全国巡回展』での画像です。維新へのエネルギーは、やはり『大和魂』のほうですよね。
May 8, 2015
嵐の相葉君が主演のドラマ 『ようこそ、わが家へ』 。月曜日の放送が楽しみになるほど、いい感じで進んでます。今週は、倉田家への表面的な嫌がらせはなかったものの、ナント、家人が誰もいない間に家の中に侵入してイタズラをしていくという、大胆な行動に出てきました。でも、なぜそんなことができたのか?相葉君演じる健太が、思い当たることを考えます。そして、もしかしたら家の中に盗聴器があるのでは?と思い、明日香(沢尻エリカ)と一緒に家の中を調べました。そしたら、2つの盗聴器が出てきました。明日香の提案で、犯人をおびき出すためにも家族には内緒で盗聴器をそのままにしておくことに。やがて母(南 果歩)と妹の七菜(有村架純)が帰宅。父(寺尾 聰)も帰宅し、明日香も一緒に夕飯となりました。そのときに明日香が倉田家の皆に、「古い携帯電話は盗まれていないか?」と尋ねると、妹の七菜の携帯が盗まれていました。それによって、また次の恐ろしいことが起こりそうですが。さて今週は、倉田父さんの太一(寺尾 聰)が、会社でいつもホント嫌な思いをさせられる真瀬(竹中直人)に、ようやく一矢を報いることができました。前回は、部下の西沢が真瀬に弱みを握られてしまったために、土壇場で太一が裏切られて真瀬にやられてしまいました。でも今回は、その「弱み」が、私の頭では思いもよらない「大どんでん返し」の材料になりました。よく “ピンチはチャンス” なんて言うけど、実際にやろうと思うとなかなか(私の場合は、ぜんぜん)できないものです。ドラマの原作者さん、うまいこと考えますねー。倉田父さんは、「真瀬がなぜあんなにも金に執着するのか」と思いつつ、いつもボコボコにやられっぱなしの真瀬に対して、今回は少しだけ反撃・・・というか、真瀬を利用して西沢の困難を切り抜け、真瀬に悔しい思いをさせてやりました。たまにはこうして胸がスカッとするときがなくっちゃね。さて、来週は何が起こるのか、ドラマが楽しみです。フジテレビのオンデマンドで、見逃した方のために1週間は無料で視聴できるそうです。 コチラ 倉田家って、お母さんと妹が、良く言えば明るくて可愛いのだけど、あまりにも“ゆるふわ”で頼りない感じが。お父さんも家では、妻と娘には甘甘。だからその分、相葉君がしっかりして見えるので、良いことですね。
May 6, 2015
NHK大河ドラマの 『花燃ゆ』 。歴史の部分はホント、テキトーな「大河ドラマ」です。今回のメインはなんといっても、江戸の取り調べの場での、吉田松陰と井伊直弼の直接対決でしょう。そこまでの流れはこんな感じでした。初めての取り調べで松陰が、老中暗殺は否定するものの、「実は、ご老中・間部様を京にて待ち伏せ、云々」と自分から言ってしまいます。そんなブッソウな余計な発言をする松陰を諌めようと、伊之助が萩から江戸の牢獄へと向かいます。萩から江戸まで約1000kmを走って、走って。松陰先生のナニ考えているかわからない発言。奉行からの報告を聞いた大老・井伊直弼は、吉田松陰という男に興味をもちます。そして井伊直弼は次の取り調べに立ち会うことにしました。やがてボロボロの姿で牢に面会にやって来た伊之助。松陰(寅次郎)は伊之助に訴えます。「井伊大老と、思いっきり語り合いたかったんじゃ。 僕の言葉はどこにも届かん。悔しい。」そんな友の思いを聞いた伊之助は、かつて若い頃に「日本国を守りたい!」と互いに志を立てあった頃のことを思い出し、松陰に言います。「尽くし、動かざればなお尽くす。諦めるな。お前の 魂が不朽となる望みはまだある。生きろ。お前らしく。」そして次の取り調べのとき。物陰にいるあのお方は、もしかしたら井伊大老か?!と、松陰の胸は高鳴ります。松陰先生のように、凡人が見えないものが見えるお方は、勘が鋭くて、でも思い込みが激しいことが多いです。物陰にいる人物のただならぬオーラを感じて、「あれは、きっと・・・」と自分の中で確信したのでしょう。(そして、たまたま勘が当たっていた)そこで松陰は井伊大老を意識した声で、思いを語り始めます。「ならば、天子様のお許しも得ず、メリケンとの条約を結んだ 井伊様こそ、不敬の至りでござる。」言いたい放題の松陰なので奉行内は大騒ぎだけど、物陰から井伊大老が「続けろ」と、扇子がチョイチョイと動きます。松陰は臆することなく続けます。「徳ではなく、力で政を押しつけんとする井伊大老に、 この国の未来を託す事ができましょうや?!(懸命にいきる人々の)その営みを脅かすものがあるならば、 異国であろうと、ご公儀であろうと、私は戦いを挑む 覚悟にございます。」ここでついに、井伊大老が松陰の前に姿を現します。やっとこの時がきたか!と息をのむ松陰。「吉田寅次郎。ならば言おう。 国を混乱に陥れているのはお前たちの方ではないか?」松陰:「我らはただ、我らの思う一歩を踏み出し、国を救いたい と思うておるのみ。」井伊:「その一歩とは、攘夷か?」松陰:「異国の大筒に脅され、国を開いては、いずれ日本国は 異国の思うがままにされてしまいます。」井伊:「なればこそ、国は強くならねばならん。異国に国を 開き、異国の手を借りてでも。」松陰:「草莽の声に耳をお傾け下され!」井伊:「秩序を欠いては、国は国でなくなる。」松陰:「もはやこの国は、ただ一握りの者たちでは持ちこたえ られませぬ。万人が力を尽くし、守らねば。 徳をなくした政の果ては、亡国にございます。」この後、松陰先生は処刑となります。そして魂だけ、萩の父母のところに別れを告げに還ります。萩に戻った伊之助が持ち帰った、松陰の遺品。ドラマで出た辞世の句は『親思ふ こころにまさる 親ごころ けふの音づれ 何ときくらん』だけでした。クライマックスは、やはり家族愛なのですね。江戸にいて松陰先生の遺体を引き取るはずの利助は、萩で腕相撲やって遊んでいるし。『大和魂』のほうは、来週ちゃんとやってくれるのかな?ただ、「春に種をまき、夏に苗を植え、秋に実り、冬には蓄える。 人にも同じように四季があります」この部分は先週、父・百合之助が家族によく語っていた言葉でもあるので、父の言葉が松陰先生の胸に刻まれていたと思うと、いい場面でした。ところで先日、高橋英樹さんが案内役で『“花燃ゆ”井伊直弼 悪人にあらず』という特別番組がありました。その中で、井伊直弼が彦根藩主時代、領民を思いやる政治で領民から慕われていたこと。そんな井伊直弼の話を伝え聞いた吉田松陰は、井伊直弼をとても尊敬していたことなど、興味深い番組でした。5月3日(日)のEテレで午後3時から再放送があるようです。 高橋英樹特別講義『“花燃ゆ”井伊直弼 悪人にあらず!』 伊勢谷さんの吉田松陰への思いが、こちらに紹介されてます。「諸君、狂いたまえ!」の話とか。 インタビュー 伊勢谷友介さん
May 1, 2015
嵐の相葉君が主演のドラマ 『ようこそ、わが家へ』 。思いがけない展開がいろいろあって、目が離せないです。ただ私、このドラマに一つだけ不満があります。それはお母さん役の南果歩さん。明るく優しい専業主婦のお母さんで、夫(寺尾聰さん)からこよなく愛される妻って役なのだろうけど、天然ゆるゆるふわふわ過ぎる気が。前の回では、一連の嫌がらせ騒動でお巡りさんに家に来てもらっているのに、娘と一緒に自分の世界に入っちゃって事情聴取になりません。今回は4万円分のピザを大量注文されたのに、「嫌がらせなのに、ピザがたくさんあるとテンション上がっちゃうのよねー。」と母娘が同意。お母さん、精神レベルをもう少し上げてください。そしてその後は、娘のアナウンサー面接が進んだことで、母娘に父まで一緒になって話が盛り上がる家族。現実これだけの嫌がらせを受けていたら、もうちょっと恐怖や怒りが湧いてくると思うのだけど。「余ったピザは次の日にアレンジして食べればいいのよー」って問題じゃなくてさ。このお母さん像、私にはときどきちょっとイラっときます。だけど逆に、このお幸せなキャラが実は家族以外の周囲の反感を買っていて、フレネミーがいるとかって展開なのでしょうか。(勝手な想像だけど)ところで、お父さんが会社で真瀬(竹中直人さん)と対峙するシーンは、見ていて毎回実に緊張します。まあ真瀬のように要領よくて周囲を思い通りに支配したがる人は、他人の弱みを掴む嗅覚も鋭いですからね。世のどこにでもいる、恐くて嫌な奴です。倉田父さん(寺尾聰さん)、真瀬に毎回コテンパンにされます。でも真瀬に食い下がれるようになって、少し強くなりました。ただ今回は女子社員の裏切りで、また撃沈でしたが。健太(相葉君)の勤務先の編集長(佐藤二朗さん)も、毎回面白いことをやってくれます。偶発的だけど、真瀬の写真まで撮っちゃったりしてー。このように存在感のあるベテラン役者さんたちが多いので、どうしても主役の相葉君の印象が弱くなる感じがあります。まあしかたがないですよね。相葉君の本業は、歌って踊ってなのだから。でも相葉君が無理して力んだ演技をしても似合わないです。嵐の中では、いつもどんなことでも一生懸命。でも、出しゃばることはないのが相葉君です。このドラマの中でも、健太という人物を相葉君なりに考えて、頑張って演技をしていると思います。さあ、父・母・妹の関係者たちが少しずつ健太と絡みだしてきたので、誰がどんな理由で嫌がらせをしているのか、ドラマを見ながら想像が膨らんでいきます。これからの展開が、ますます楽しみです。そうそう、フジテレビのオンデマンドで、見逃した方のために1週間は無料で視聴できるそうです。 コチラ ドラマとは関係ない話ですが、この4月はせっかくの桜の季節なのに、曇りや雨の日が多かったです。なので晴れたときにやっと出会えた満開の桜が嬉しかったです。
April 30, 2015
(昨日の日記の続きです) 『花燃ゆ』 ドラマの後半で松陰(寅次郎)は、獄吏の福川の、他には内緒の厚意で、夜までには戻ることを約束して、一時帰宅を許されました。野山獄の門の外で待っていたのは妹の寿と子供たち。今生の別れの場だとわかっているけど、寿は松陰に向かって「兄上の妹であることが嫌でした。何もかも大嫌いでした。」と恨み節ブツブツ。でも「小田村に嫁がせてくれたんは、兄上でした」と感謝の思いで表情が和らぎ、「ここでお別れいたします。道中お気を付けて。」そして松陰(寅次郎)は、杉家に帰ってきました。家族と過ごした時間の風景は、純粋に感動でした。もうこれが最後のひと時と、誰もがわかっている。だからこそ、明るく互いを思いあって、一瞬一瞬のときを大切に過ごしています。三兄弟で泥んこになりながら畑仕事でした。そのとき父・百合之助が末っ子の敏三郎に一粒の種を見せて、「命は不思議なもんじゃの。こげぇな小さなものの中にも、 ちゃんと宿っちょる。そして、続いていくんじゃ。 つ づ い て く。」“命が続く”という父の言葉がきっと、寅次郎の、そして兄弟たちの心に深く残ったことでしょう。母は、息子の背を流しながら、「今度はどげぇな話を聞かせてくれるんじゃろね。そうそう、江戸の女子の話も、そろそろ聞きたいもんじゃねぇ。・・・・聞かせてくれますね。」もうここには戻れないと互いにわかっているけど、「はい、必ず、必ずお聞かせします。それまでどうぞ、 末永くお達者で。」最愛の母に親不孝をしてしまう松陰先生は、辛くて落涙でした。しかしこの後、文が松陰に逃亡をすすめます。これまでの感動が、一気に冷めました。こんなことをしたら厚意で帰宅させてくれた獄吏の福川をはじめ、周囲にどれだけ迷惑がかかることか。かつて一人で脱藩したときとはわけが違うのです。罪人を逃がしたとなると、福川さん、切腹ものですよ。もう文は、無思慮無分別の思いつきで、やることなすことズレまくってますわ。でもこの後は、ちゃんといい場面が戻りました。松陰が出立する日の、杉家の朝げのときに父がみんなに、「明日、晴れたら、新しい種をまこう。 秋には実をつけるじゃろう。 それをおかずに、みんなで夕げをとろう。」寅次郎とはもうこの世からいなくなるだろうけど、土に蒔いた種がやがて実を結ぶように、寅次郎がこの世に蒔いた種(志)はどこかで誰かが実らせるという、父の思いの表れでしょうか。江戸へ送られる途中、突如「止まれー」の合図が。「先生、涙松です。ここで萩は見納めとなります。」罪人の護送でも、ちゃんと「先生」と敬意を払ってくれました。雨煙で萩の町は何も見えません。でも松陰先生の “心の目” では、萩の町が、家族が笑って食事をしている風景が、ありありと見えました。今回は、長塚京三さんの言葉に、演技に、本当に感動でした。桜の花は散っても、桜の木が枯れるのではないのです。来週はいよいよ、あの辞世の句「大和魂」が出るのですね。
April 24, 2015
NHK大河ドラマの 『花燃ゆ』 。大河ドラマって、こうだったっけ?と思うことがたびたびある「大河ドラマ」です。それでもドラマの中でいいことを言っていると、その部分には耳を傾けて聞いています。ドラマの序盤、松陰先生が自分の肖像画を描いてほしいと頼み、塾生の皆が野山獄を訪れ、亀太郎が松陰先生の肖像画を描いていたときです。此度わたしは、江戸へ赴くこととなったひとたび送られれば、再び帰国はできまい : (中略)命のある限り、できるだけのことをするつもりじゃそういえば松陰先生は、寸暇を惜しんで本を読んで学び、考えて、即行動した人でした。ふだん勉強量も少なく腰が重い私には、耳痛い言葉です。さてその後日、夜中の野山獄に富永ユーリン先生が、風と埃(もや?)とともに突如ご登場でした。ユーリン先生には勝手知ったる野山獄だから、牢番の隙をついてこっそり入ってきたのか?いや、たぶんこれは松陰先生の夢の中でしょう。その夢の中でのお二人のやりとりです。ユ:「何をするつもりじゃ。江戸で。」松:「ついに来たんです。この時が。江戸で、幕府の 者たちを前に、直に、私の意見をぶつけるのです。 私の言葉、私の思うところのすべてを。」ユ:「ならば問う。お前の思う自由とはなんじゃ。」松:「在野の者たち、草莽こそが、この国にとって真の もののふ。世の中を変えることができる、ただ一つの 力なのです。草莽崛起。この国を守ることができるのは、 草莽だけじゃ。」ユ:「じゃが、今のお前の言葉に、従うものなんぞ誰も おらん。ゆえに、お前のもとから、人は去った、」松:「・・・・・(返答できず)」ユ:「光を見せろ。お前はかつて、わしに言うた。 人は変われると、人は善であると。ならば今こそ、 それを見せろ。お前の言葉で、活きるものを見せろ。」このお二人が真剣に問答するときの、表情や動きがいいです。松陰先生は自分の思いを夢中で熱く語りだすと、気持ちが一人ではるか先まで飛んでいって、まさに「現を抜かす」顔になります。ユーリン先生は第5回同様、右手で何かを訴えます。今回は、右手で天からのエネルギーを受けるような動きをしていました。そして私は、ユーリン先生がいつもなんで、あんなヨレヨレのボロボロの着物でいるか、やっとわかりました。想像してみてください。この右手で力説をするのに、フツーの侍がこれをやったら、話を聞くほうは手が気になって、肝心の話の中身が意識から飛んじゃいます。でもあの小汚い仙人のような恰好だったら、「もともと世界が違う人かな?」と思え、眼光鋭くポーズをつけて力説しても、さほど違和感はないですね。そしてユーリン先生は、幻のように消えていきました。松陰先生が一人でものを考えると、どんどんと独りよがりの世界に入っていきます。だから江戸に行く前に、ユーリン先生と問答をして、考えを練ることができてよかったと思います。(長くなるので、続きはまた次回に)先日、NHK名古屋放送局で開催されていた『花燃ゆ』全国巡回展での文と伊之助の衣装です。そういえば、ユーリン先生と伊之助さんの対話は、ありませんでしたね。
April 23, 2015
嵐の相葉君が主演のドラマ 『ようこそ、わが家へ』 。第2回も、いい感じでドラマが進んでいます。倉田家への嫌がらせが、まだ次々と起こります。まあ、ポストに入れられてた子猫は死んでなくて、たった1日で?元気になったのはよかったのですが。それにしても、寺尾 聰さん演ずるお父さんの、会社での日々は見ていても辛いですね。竹中直人さん演ずる営業の真瀬は、仕事のやり手なので、会社で不正も他者への圧力もやりたい放題。倉田父さんは忍従の日々です。しかし、寺尾さんと竹中さんが対峙する場面で、私は妙なことが頭に浮かびました。というのも、このおふた方。昨年のNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』で、徳川家康と豊臣秀吉として共演されています。家康VS秀吉のときは、秀吉が没するまで家康はひたすら臣下として耐え、その後で家康が天下を取りました。なのでこのおふた方が対峙していると、今は倉田父さんが真瀬から無理難題を言われてもじっと耐えているけど、そのうち倉田父さんが真瀬に勝つときがくるのかなーと、期待しちゃいます。そして相葉君が演ずる倉田健太。私が思う今回の演技の見せ場は、後半の「自分だけが知る、母の不倫疑惑」でしょうか。母への疑惑に心を乱された健太は、母が置きっぱなしにしたスマホが気になります。確かめたい・・・あ、でもそんなことしちゃいけない。葛藤しているところへ、母のスマホにメール着信。思わずスマホを手に取ったら、風呂上りの父がこっちに来る。慌てて母のスマホを置いて、「ボク、何にもしてませーん」ってアピールの相葉君の顔と不自然に前に合わせた両手が、笑える~。両親のことが心配な健太が父に遠回しな話をしだしたら、ヘンな誤解を生んで寺尾@父さんから「お前、親に向かってそういうこと言っちゃ・・・」ぶはっ!(*≧m≦)=3今回はあの子猫が生きていてドラマに安心したのか、笑い部分では気持ちよく笑っちゃいました。でも嫌がらせはキツイですね。特に竹中さんの演技は、よくある現実だから、相葉君や寺尾さんたちの優しいキャラクターに和みつつも、あの手この手の嫌がらせを、いったい誰がどうやって?と思ってしまいます。この先どうなるのかな・・・。ますます楽しみです。ミスドの前を通ったら相葉君の笑顔につられて、買っちゃいました。これ、キャラメルの味とサクサクの生地が、なかなかナイスです。
April 22, 2015
NHK大河ドラマの 『花燃ゆ』 。歴史的な部分がずいぶんと大雑把な「大河ドラマ」です。仕方がないので、自主的に補習をいたしましょうか。『花燃ゆ』白熱教室 第19回 赤鬼怒る! 一大政治弾圧 「安政の大獄」 先週は最後の予告篇で、「次週は文が活躍!」とありました。ああ、文よ、活躍よりも大人しくしていてくれ・・・。でも思ったより、おかしな目立った動きはありませんでした。これぐらいならOKね、よかったー。もぅ、ナレーションの池田さん、脅かさないでくださいよー。さて今回は、再び野山獄に入れられた松陰先生がいよいよ、現実を見ないブッ飛んだ世界に「気持ちだけ、独りで」行ってしまわれます。老中 間部を暗殺するしかないと、頭の中がいっぱいになります。自分は牢にいて動けないから、弟子たちに呼びかけます。しかし思うように動かない塾生たちに対して、松陰先生はただ苛立つだけです。江戸にいる高杉と久坂に「もはや志を持たん君たちとは絶交するしかない!」と激昂のお手紙まで。その後で江戸にいる桂から、「松陰先生の手紙は、幕府への批判の証拠となって危険」と。松陰は弟子たちと手紙のやり取りができないよう、筆と硯を取り上げられてしまいました。でもこの時、弟の敏三郎が夜分にこっそり、杉家から松陰の手紙を持ち出します。夜のお稲荷さんで待つ塾生たちの元に届けられたのは、「江戸に向かわれる(藩主の)敬親公を京の伏見で待ち伏せし、 そのまま天子様をのおられる御所にお連れし、攘夷の決行の お許しを願い出る」伏見要駕之策という手紙であり、あまりの無謀な内容でした。「誰が、いく・・・?」と弟子たちは困惑。「俺、行けん!、すまん」と亀太郎はその場を逃げ出します。弟子たちからの手紙は杉家で止められていることを知らない松陰は、皆からの返事が全然来ないことに落胆。そして「なぜわからん!」と激しく憤慨します。心の内は「長州を守らねば!」という思いなんだけど、でも先生、やり方がどうやっても無茶なんですってば。結局、伏見要駕之策は、やろうとした入江家の弟・野村靖が脱藩して京に向かうものの捕まり、兄の入江九一が「自分が首謀者」と自首して事態は収まります。その報告で獄に面会に来た伊之助を、松陰は責めます。「いつだってお前は傍で見物するだけじゃ。 口先だけは立派な事を言うて何の行動もなせず・・・。」そして「僕は何をなした?何をなす事もできん」と自分を責めて、牢内で暴れて嘆きます。そういえば松陰先生は第10回のときに、弟子たちに「諸君、狂いたまえ!」と檄を飛ばした人でした。己の考えは正しい、正しいと思うなら即、行動する。行動して事を成す。大事を成すためなら、狂うほどの勢いでやれ。これは私の勝手な解釈ですが、そんな思いだったのでしょうか。私は伊勢谷さんは、『龍馬伝』の高杉晋作役のときは、さほど印象にありませんでした。でもこの『花燃ゆ』での吉田松陰役は、まるであの世から吉田松陰の魂が乗り移ったかのような、御本人になりきった感じを受けます。ハマリ役と言ってもいいですよね。今回は、家族で手紙を書くシーンが、よかったです。父:「寅が退屈しとるじゃろうから」兄:「家族の手紙ならお咎めもなかろうと、今皆で話して。」文は母の手紙を見て「(たとへ野山やしきに御出候ても)」母:「“獄” やなんて言い方、母は好かんのです。」「私も、書きます」と文が寅次郎(松陰)の硯を取り出すと、父:「その硯、寅のそばに、ない日はなかったの。」あと、ドラマの中では、どんな状況下のことかは別として、今の時代にも通じるいいことも言ってます。番組の冒頭、牢に差し入れに来た兄の梅太郎が「(正月の)一日ぐらい、学問を休んだらどうじゃ。」と言ったら、松陰は答えます。「今日という日は、今日かぎりで消えていきます。 貴重な一日を、無駄に費やすことはできません。」日々たらたら生きている私には、実に痛いお言葉でした。はい、反省です。先日の「花燃ゆ」全国巡回展 で展示されていた、福堂策の書と硯です。今回の松陰先生は、福堂策どころではなくなってしまいましたね。
April 17, 2015
今週の月曜日から始まった、嵐の相葉君が主演のドラマ 『ようこそ、わが家へ』 。録画したのを見ましたが、相葉君が期待した以上にいい感じだし、ドラマ全体もドキドキハラハラして面白かったです。私は数年前に嵐が好きになり、メンバーはみんなそれぞれに好きだけど、中でも相葉君がイチバン好き嵐の出る番組をすべて見るほどの気力はないので、ときどきドラマを見ています。相葉君が主演したドラマは、『三毛猫ホームズの推理』で初めて見たものの、相葉君の刑事の役柄も、ドラマ全体も、「うーん、ちょっとなぁ。」次の『ラストホープ』では医師役を頑張ってやってました。医療現場の緊張の中にも「3時のおやつを欠かさない」ゆるキャラ的要素がどこか相葉君らしくて、このドラマ全体も好きでした。そして今作。最初は正直、あまり期待はしてませんでした。だけど番組のスタートから、ヤラレましたね。相葉君が演ずる倉田健太なる青年は、とにかく要領が悪い。仕事はボツになる。本屋では他人が崩した本の山を積み直すはめに。立ち食いそば屋では他人にぶつかられて汁をこぼして、ふきんを取りにいってる間に食べかけのそばを片付けられる。満員のエレベーターの扉が開いたら手荷物いっぱい持ったベビーカーの女性がいて、その人を手伝ってモタついている間にエレベーターが行ってしまう。そんな「気弱で、お人よしで、優しい青年」というキャラが、相葉君らしさそのまんまの感じでした。でも冒頭で和んだその後は、いよいよコワーイ展開に。倉田家に毎日のように、誰かからの嫌がらせが始まりました。また相葉君@健太だけでなく、健太の家族それぞれに日々を生きる中での苦悩があります。特に寺尾 聰さん演ずる父親の会社での日々が、見ているのも辛いものがあります。ただそんな緊張の中にも、時折りふっと息を抜くような笑いの場面もあったりします。この緩急が、なんか上手いですね。でも何より、相葉君の演技がすごくいいです。演技してるって感じじゃなく、微妙でフクザツな心情が、表情や身体の動きの中でさりげなく出ています。演技派はもう二宮君だけじゃないって感じですね。まだ始まったばかりのドラマだけど、この先どう展開していくのか、すごく楽しみです。あー、相葉君がますます好きになりそう♪ドラマの中で、相葉君が誰かに追いかけられて、住宅街や公園を全速力で走り回るシーンがありました。かなり長い距離を走ったと思うけど、相葉君、足が速いです。
April 15, 2015
NHK大河ドラマの 『花燃ゆ』 。やっと激動の時代っぽくなってきた感じです。今回も全体的にいい感じで視聴できました。でもやっぱ、不思議な箇所もいくつか。例えば番組の冒頭で、大老・井伊直弼による安政の大獄が始まり、京都にいる梅田雲浜らが捕えられるのだけど、なぜか久坂玄瑞には役人が誰も手を出さず。ふつうは、あの場にいた者はすべて役人が捕まえていくと思うのだけど、久坂の周囲には結界でもあったかのように、誰も来ませんでした。(だから逃げ延びた)また松下村塾内で「老中・間部を討つべし!」と塾生たちが盛り上がるのだけど、あの時代の夜はTVのある今と違ってしーんとしてたでしょう。老中暗殺なんて恐ろしい話は、ふつうは声を落とすのでは?さて今回は、この老中暗殺計画を通して、吉田稔麿役の瀬戸康史さんの演技がいいなあと思って見ていました。塾内で作った血判書に、どこか迷いを感じながらも押印。藩の重臣の周布に会ったときの、玄関の外で、家に上がっての話し合いでの、それぞれの細かい表情の変化。「松陰先生が、そう言われるんなら」と自分に言い聞かせて、老中暗殺は日本国のためになると周布に訴える。このあたりは現代でも、何かの宗教を信奉する人が、教祖から言われるがままに行動している姿と同じですね。しかし稔麿は心の奥底で、「でも何かが違う」と感じている自分がいる。そして周布からお役御免を言い渡され、母と妹がいる現実を思ったとき、もう一度『自分の頭で考える』ことをしたら、「先生のやり方では、世の中を変えられない」と悟る。それにしても吉田松陰は、萩の下級藩士でしかも罪人の身である自分が、幕府の老中を暗殺しようなんて、考えるだけでもクレイジー過ぎる人です。しかも自分たちの考えのように世の中が動くと信じている。少し冷静に考えたら「ありえない!」なんだけど、このときの松陰と塾生たちは。本気で考えていたのですね。そのクレイジーを演ずる伊勢谷さん、いい表情です。広く学問をしていたはずなのにいつしか視野が狭くなり、思考が偏っていき、周りがまったく見えなくなって己の考えこそ絶対であるとしか思わなくなる。結果、騒動を起こす。ラストの家族が集まった場面。ふだんは穏やかな父・百合之助が息子を殴って本気で怒り、そして「わしを殺してから行け。許す事はできん」と自分に刀を向けさせる。兄の梅太郎が捨て身で刀を奪う。このシーンは胸を打たれました。長塚京三さんの、『篤姫』で魅せてくれたあの父の感動の名演技が、まったく期待どおりでした。いつもはナゾの「世話ぁない」の母・壇ふみさんも、梅兄の原田泰造さんも、それぞれによかったです。でも文が「ここは人殺しの算段をする場所ですか?」と発言したところで、私の中で感動が冷めちゃいました。なんか恰好つけたセリフに思えるのです。個人が尊重される現代でも、身内に犯罪者がでると、家族や親戚は世間から冷遇されます。ましてや連座制のこの時代。玉木の叔父御の言うように、「一家断絶、死罪、藩の存続さえ危ぶまれる」のです。だから文が言うなら、「寅兄の脱藩や密航で、父上や梅兄がどんだけ苦しんで悩んできたか。それなのに今度は・・・」のほうが、さらに「何のための塾か」の言葉は年長者の誰かが言うほうが自然に感じるように思うのですが。さて来週の予告です。気になったのは「文が奔走」、「文が」のナレーション。先週までは、次回のカットがそのまま出るだけだったのに、今週は次回は文が活躍するとやたら強調しています。私は井上真央さんは個人的にはキライじゃないけど、文の役柄としては好感が持てないので、正直「えーっ(=落胆)」って思いでした。彼女のファンの人なら嬉しいのかな。あるいは人気の声優の池田秀一さんが予告をすれば、視聴者が喜んで期待して視聴率が上がるだろうという計算か?来週はちゃんとした幕末の歴史ドラマかな・・・。桜は散る姿もまた美しいのですが、やっぱ寂しい感じも。先日は思いがけない春の雪で、関東のほうで「桜と雪」の風景を楽しめた方が羨ましいです。
April 10, 2015
NHK大河ドラマの 『花燃ゆ』 。女性の人気集め?とかで、若いイケメン俳優さんたちが、よく上半身裸になる「大河ドラマ」です。 (個人的には、ちっともカッコイイと思いませんが)今回は全体的に、比較的穏やかに視聴できました。そう、歴史に関わることに文が無理やりな絡みかたをする場面がほとんどなかったからです。今回のテーマのコレラ騒動では、知識のない文が二人の医者(山根文季と松島剛蔵)から「近寄ってはならぬ」と叱られても、ついコレラ患者に接しようとし、そして相変わらず、おにぎり作りに精を出していました。公衆衛生が広く知られるようになった現代の感覚で見たら、「ありえない!」と非難されるでしょうね。でもこの時代なら、こういうこともあったでしょう。なんでもいいです。歴史に残る出来事を、いちいち文の発案で、文のおかげで~とされるより、100倍くらいマシです。行く先々で人助けをしたがり、おにぎりを握りまくる、このぐらいはOKとしましょうか。これで気が済むなら、どうぞ、ってところで。そうそう、杉家の居候の富永ユーリン先生。着物がいつ見てもヨレヨレのボロボロだったのが気になってましたが、ようやく小ざっぱりしました。あれだけ惜しみなく食費を使える杉家です。父か兄の着物の余っているのを1枚くらいユーリン先生に差し上げればいいのにと、ずっと思ってました。でもやっと替えの着物をもらって、古いのを洗い張りでもできたようで、よかったです。さて、この「軽くゆるく甘い」大河ドラマ。そのせいか、井伊直弼を演ずる高橋英樹さんのご登場が、私は待ち遠しくてしかたがないです。松下村塾内でも、筋が通る通らないは別として、それなりに松陰&塾生たちの議論の場があります。しかし、議論に重みも迫力もなく、やっと盛り上がれば文が絡んで気を散らされる。どうやら今年は、本来の大河ドラマのムードは江戸幕府内のシーンでしか味わえないようで。そして江戸にいる久坂玄瑞は、どうしても京都に行きたいと桂小五郎らに言い張るも、反対されたのでこっそり江戸の家から抜け出しました。京都での、久坂と高杉晋作との会話です。やっぱり内容のメインは文のことかと、ガッカリでした。大事な話の最後に軽く触れる程度の話ならいいのですが、話の目的はそっちって感じでした。まさか高杉晋作は、文の愚痴を聞いて、久坂に「文さんに手紙を書け」と言うために、わざわざ京都まで行ったのか?もちろんそうではないでしょう。とはいえ、話し始めたら結局は文との愛情物語になるので、ついそんな風に思ってしまいます。でも、今回のもう一つのテーマの「爆破実験」。伊勢谷さん演ずる吉田松陰の静かな狂気が、いい感じでした。凡人には見えないものが見えて、思い立ったら脱藩や密航といったブッ飛んだこともしてしまう松陰先生です。爆破実験に向かいながら、何かを感じたのでしょう。夜明け前、背負われた小野為八の背から降りて、うつろな目をして自分で走っていきました。気持ちが現(うつつ)からどこかにいってしまった、凡人の理解を超えた世界にいます。できたらその思いをセリフにしてほしかったけど。そして理科が大好き男子の小野為八を演ずる星田英利さん。いい演技だと思います。原田泰造さんもそうですが、本業はお笑いタレントだけど、役者としていい味を出してくれてます。これからの楽しみが、またできた感じです。桜のお花見シーズンも、後半に入ってきました。これから数日お天気がよくないのが、ちょっと残念です。
April 3, 2015
NHK大河ドラマの 『花燃ゆ』 。歴史の部分が希少価値になってきた「大河ドラマ」です。今回はドラマ冒頭の、文の「不美人ネタ」から夫婦喧嘩がエンエンと続き、そして終盤の、わざわざ塾の場所を選んでの夫婦喧嘩から始まる愛の語らいが長々とありました。こういった人間ドラマの部分もあっていいのですが、この『花燃ゆ』はそれが多過ぎ。中盤の寿と伊之助の部分を含めて、もう夫婦ネタの話ばかりなので、2回目に録画を見るときは夫婦パートは2倍速にして見てましたわ。でも歴史に興味のない若い視聴者の方々は、この男女愛のパートでキュンキュン感動し、涙を流しながらTVをご覧になっているのでしょうね。さて、文はもういいので、伊之助と寿の場面で。帰宅した伊之助と寿が話し合うとき、私は寿が「旦那様は、なぜ椋梨様を裏切ったのですか」と、理由(夫の考え)を訊くのかと思ってました。そしたら中身は、寿の “私だって裏で頑張った、内助の功アピール” と “私が思う、文の幸せ論”でした。私は、戦国時代のドラマや本や漫画に登場する、賢女の誉れ高い女人たちのセリフを聞くと、ホント感心・感動します。例えば、徳川家康の母・於大、豊臣秀吉の妻・おね、前田利家の妻・まつ、といった方々です。でも、そういう理性的なセリフは、この脚本家では無理か。この回のこの後は、「私がどんな気持ちで・・・いっつもそうです。あなたは、私の気持ちなどお構いなし。」「いっつもそうじゃ、お前は。私、私、私、自分のことしか考えとらん。」互いのキモチの部分の夫婦喧嘩でオシマイでした。あー、歴史ドラマが見たい。(泣)久坂玄瑞の江戸行きが急遽決まり、その前に稔麿と入江から江戸の情報を聞いていた塾生の間では、江戸への情熱で皆が盛り上がってます。文は久坂の妻だから大事な関係者であるのはわかるのですが、その場所にいちいち文を置かなくてもいいと思います。文の存在で皆の話が途切れ、なんか興ざめでした。結局この回では、高橋英樹さん、瀬戸康史さん、要 潤さんが登場した、人間ドラマ以外の大河ドラマらしい部分は、全体の中で合計しても、たったの5~6分だったように思います。愛の物語を主体にしたいなら、平日の昼間に民放で存分にやってくれ、ですわ。さて、私流に、今回のドラマを一日の食事に例えてみました。朝食:シロップと生クリームたっぷりのパンケーキとミルクティー朝10時:焙じ茶で一息(井伊直弼、吉田稔麿、入江九一の登場)昼食:惣菜パン1個とメロンパン1個にレモンティー午後3時:ハンバーガー1個とコーラMサイズ夕食:チョコレートチャンクピザ(L)とミルクコーヒー夜9時;濃いめの日本茶で、やっとすっきり(番組41分過ぎ)勝手ながら、こう感じてました。ホント、番組のラストで『花燃ゆ』が、やーっと幕末ドラマへ動いたかと、淡い期待を抱きます。吉田松陰@伊勢谷さんの目の表情がいいですね。富永有隣役の本田博太郎さんが、第5回の野山獄で「生きて、腐って、呪って」の狂気を演じ、第6回では、文からもらった筆が嬉しくて、はしゃいで獄内の廊下をカニさん歩きして、お茶目を演じました。本田さんが見事に魅せてくれた両極端な人間性です。さてこの後、今まで穏やかに過ごしてきた吉田松陰の、怒りと狂気の表現はどうなるのか。伊勢谷さんがどう演ずるか、楽しみです。徳川御三家の筆頭の、尾張藩・名古屋城の石垣と桜です。今週から来週にかけて、この風景が見られます。
March 27, 2015
毎週日曜日のお昼にNHK-BSで再放送されている 『坂の上の雲』 。放送時に90分1話だったのを45分2話に分けての再放送でしたが、いよいよ来週が最終回になります。私がこの再放送に気が付いたのはだい第12回からなので、残念ながらそれまでの部分を見逃したのですが、それでも毎週日曜日が楽しみになるほど、十分に楽しめました。特に第19回以降の、日露戦争の最も激闘となった、陸軍の旅順総攻撃で二〇三高地を落とすまでと、海軍の日本海海戦の部分は、大迫力の戦闘シーンでした。ああ、当時はこうやって戦っていたのかと、TV画面を食い入るように見てしまいました。また国家の運命を背負い、兵の命を預かる各登場人物たちの葛藤や苦悩が、言葉の重みとなって表され、そのセリフを改めて聞くだけでも十分に価値があったと思います。もう歴史好きなら名前を聞くだけでもワクワクする人物を、ホント豪華キャストで演じてくださいました。 ⇒ ⇒ 『坂の上の雲』 キャスト 今日の放送で日本海海戦の決着がついたので、最終回となる来週は各人の思いをしみじみと見る回になるでしょうね。当初は3年の歳月をかけて放送するなんて、いったいどんなドラマなのかと思ったけど、本当に丁寧に作られた、感動を呼ぶドラマでした。戦争で大勢の命が犠牲となっているので、戦いがカッコイイと言ってはいけませんね。でも日本、ロシア、清のどの国にもいた男気あふれる人たちに、武士道と騎士道に、熱く胸を打たれました。先人たちが日本の新しい時代を作るために、ひたすら学んで、命をかけてこの国を守ってくれました。男も女も、困難に出会い苦悩を抱えつつも、人々が己のいる場所で、真剣に生きた姿がありました。だから感動が深いのでしょうね。そういえば、以前こんな日記を書いてました。よろしければどうぞご覧ください。 ↓ ↓ 『坂の上の雲』 『坂の上の雲』その2 広島県呉市にある 大和ミュージアム に展示されている、日露戦争のときの戦艦の模型です。
March 22, 2015
NHK大河ドラマの 『花燃ゆ』 。幕末青春ドラマ的な「大河ドラマ」です。とはいえ、今回は視聴率がUPしたので、歴史的なことより恋愛ドキドキ青春ドラマを期待している視聴者が多いということでしょうか。今回のドラマでは、現代の生活でもよく見る、実に人間臭い部分を、私はあちらこちらに感じました。例えばドラマの序盤で、塾生が「どうにも腹が減って、先生のお話が頭に入りません。」と台所にくる場面。塾にいる間の腹ごしらえは、最初は「頂いていいのですか?」とありがたく頂戴していたと思います。でも腹ごしらえを出してもらえるのが当たり前になると、いちおう差し入れ持参だけど、自分から食事を要求するようになるのですね。あるいは、塾生のお世話に明け暮れる妹の文を心配して、寿が兄の寅之助にかけ合う場面。講義中に塾生を突き飛ばして突然ズカズカと乗り込む。久坂玄瑞を「指さし」して、茶話会で文に付き添うことを、言い方は依頼だけど、久坂を見下ろし中身は命令。なんとも立ち居振る舞いが粗野で失礼な姉になってます。夫が藩のご重役に取り立ててもらったら、夫の出世で妻である自分もエライ人になったかのように振舞う、かなり感じの悪い奥さまです。寿を、なにもこんな形にしなくてもねえ。文のお相手選びで、もし塾生たちの「オレじゃない」の場面を盛り込みたかったのなら、例えば塾生全員で、庭で何か作業をしているときにとか、無理のない場面もあったと思うのですが。寿が文に「罪人の兄がいる。何かあったときのために、後ろ盾となってくれるお相手に嫁がんと。」と言うことも、たしかにそうでしょうね。でも力に頼るということは、頼った相手が永遠に力があればいいのですが、何かの事情で力がなくなったら、自分も危うくなるのですよね。ドラマ終盤では、その頼りの椋梨さんが失脚しちゃったし。あー、それにしても、人間ドラマがこってりで、もっとワクワクするはずの、幕末の歴史が薄いドラマです。藩内の対立を論議する場もなく、終盤で伊之助が「恐れながら」と切り出して、殿のお許しを頂いて熱弁。すると椋梨以外の一同が「恐れながら」、「私も」、「同じく」と伊之助に賛同し、形勢が逆転。するとお殿様が周布に「早急に我が藩中の意見を集め、それをまとめよ。」と申し付ける。周布が「必ずや、毛利家の面目躍如たるものを。」と返答し、殿が「そうせい」でオシマイ。そして番組のラストで、伊之助が寅次郎に宛てた手紙の内容は、文と久坂玄瑞の、縁結びのものでした。藩政のことが書いてあるのかと思ったら、ははは・・・。拍子抜けしましたわ。この先、歴史の部分でちゃんと盛り上がってくれるのかな・・・。吉田松陰(寅次郎)を演ずる伊勢谷さん。第9回ラストで、高杉晋作が乗り込んできたときにお茶をこぼして「アッチッチ!」とか、今回の冒頭で、女子学を講義していたときに、義姉・亀の居眠りに、「ん、んーっ!」と咳払いとか。さりげない演技が優しくてカワイイです。
March 20, 2015
日曜日の夜9時からBSで放送の 『奇皇后』 全51話のうち、31話まで終わりました。次から次へとやってくる敵対するヨンチョル一家との戦いに、毎回ドキドキハラハラさせられてます。たかがドラマとわかっていても、かなり感情移入しています。正直、あまりの緊張にドラマを1時間をずっと見ているのがキツくて、録画を途中でとめて休憩することもあります。そのくらい惹きこまれてTVを見ています。(日本のゆるゆる大河ドラマとは違い過ぎる・・・哀)それでも、この話がどう展開していくのが気になります。また時折り表現される人の優しい心の部分に感動したり、主人公のヤン(スンニャン)が敵方の仕打ちに打ちのめされながらも、周りからの応援で再びよみがえったりする、そんな部分が面白くて、ついついドラマを真剣に見てしまいます。先日、主役のハ・ジウオンさんが来日して、日本のファンの方々と対談するイベントがあり、ドラマのスペシャル版で放送されました。その中で、視聴者から『奇皇后』の感想や意見が寄せられ、一部が紹介されるコーナーがありました。強烈な悪役たちは早く滅んでほしいとか、でも皇后タナシルリだけは、悪役だけどあまりヒドイ最後(最期)にはしないでほしい、とか。ああ、私と同じように感じる方が多いようです。皇后タナシルリは確かに冷徹で恐ろしい女。主役のヤンをはじめ多くの女性たちを苦しめてきました。だけど皇后として子を授かるために、堪えがたい苦痛を伴う不妊治療を続け、皇子を産んだと世に知らしめるためにたまたま出会った男の赤子を我が子としたけど、その後も本当の我が子と同様か、それ以上の愛情を注いでいます。彼女の他人には見えない努力や、自分の産んだ子じゃなくても惜しみなく愛を注ぐ、こういった部分が視聴者の同情を誘っているのだと感じます。私が思うにこのドラマは、悪役だけど「ある部分は納得する」ものを持っているのです。例えばヨンチョルは悪の親玉だけど、統治者としてなるほどと思うし、部下思いの部分もあります。タンギセも悪いヤツだけど、父親の期待に応えて認めてもらいたい、そして誰よりも父親思いな人です。そんな部分が、悪役だけどすべて否定はできなくなってます。あと私は共感できないけど、己の欲のためなら要領よく残忍なことも裏切りもなんでもやる、憎たらしいヨム・ビョンスのような生き方もあるのだなと。そう、なんだかんだと感情移入してしまうのです。ドラマ内で使われている音楽も、イイです。こういうあたりが悔しいけど、韓国歴史ドラマは上手いなあ。これからの『奇皇后』の展開は、そのスペシャル版のときにチラッと、ややネタバレ的に紹介がありました。なんかまだまだいろんな事態が起こって、単にヨンチョル一家をやっつけて終わり・・・ではなさそうです。残りあと20話。約5か月間は、日曜日が楽しめそうです。イケメン武将でヤンの知恵袋のタルタルさん。韓国だけでなく日本でも、人気が高いみたいですね。
March 18, 2015
NHK大河ドラマの 『花燃ゆ』 。幕末への期待感がさっぱり高まらない「大河ドラマ」です。というか今回の吉田稔麿のように、歴史的に名のある人物が何か困難にぶつかると、必ず主人公の文が「何か手立てはないでしょうか」とご登場。そして多少の波乱はあれど、文のおかげで~でその回の話が閉まるので、文が誰かのことに絡んできた瞬間、私の意識から激動の時代への期待感がブッ飛ぶ感じです。とはいえ、文の行動で興ざめをする部分を除けば、それなりに面白いと思う部分もあります。私は今回は、ここに「なるほど」と感じました。師の吉田松陰が塾生の吉田稔麿に、なぜ江戸に行きたいのかを問答するシーンです。「なぜそれほどまでに、江戸へ行きたいんじゃ。 吉田君、聞かせてくれ。君の志はなんじゃ。 (稔麿:私は、ただ学びとうと) 何を (稔麿:新しい知識や学問や、今江戸で何が起きとるか) 知ってどうする (稔麿:異国の脅威を打ち払い、この国を守るために) どのように守る? (稔麿:ですから、それを学ぼうと) 学んででどうする? 聞いとるのは、なぜ学ぶかじゃ。 君の志じゃ。 今この場所で、己をつきつめ、志を見つけられんもんに、 いったい他国へ行って何ができるというんじゃ。」現代を生きる上でもためになる、いい言葉です。いい言葉を言うのに似合う役の人が、いい演技で言ってくれるときがあるから、このドラマは見たくなるのです。ドラマの前半では、稔麿の江戸に行きたい志にビジョンがなかったのですが、後半では気持ちがより強く明確になって、稔麿は松陰と塾生の皆に訴えます。「江戸でやってみたいことがあるんです。 (中略) 書物の上の学問じゃない。 生きた人の暮らしを、先生に、皆につぶさにお伝えしたい。 よりよい日本を作りたい、その助けとなりたい! 俺は松陰先生の弟子として、この塾の門人として、 江戸に行きたいんじゃ!頼む!」稔麿の思いを汲んだ塾生たちが次々と松陰に土下座して、一緒に松陰にお願いをします。塾生たちの強い思いを感じた松陰は、彼らに説きます。「吉田君の志、しかと受け止めた。 身分の上下、くだらん建前、すべてこの志の前では、 一文の価値もない。 古い考えにしばられてはならん! 思うように抗え。 諸君、狂いたまえ!」その後、塾生たちは次々と突然「うおぉーーーっ!!」と叫び、立ち上がって、松下村塾から飛び出していきます。これぞ幕末の長州らしい、熱い思いがあふれる場面です。塾生たちが向かった先は明倫館。そこで視察のために明倫館に来ていたお殿様に運よく会えて話を聞いてもらうことができ、ナント、お殿様じきじきにお許しをいただけて、稔麿は晴れて江戸行きが決定しました。ただ、番組が終わって内容を振り返ったとき、松陰:「諸君、狂いたまえ!」 これがどうして、塾生一同:「うおぉーーーっ!!」 になるのか。その場のノリでごまかされた感じがあり、国語の物語文がニガテな私には悩む部分であります。松陰の言わんとしたことは、「今一度、ご重役の方々に、君たちの思いを訴えなさい。 そのために、君たちは今すぐ行動したまえ!」脳内補完、これであっているかな?さて、ドラマの軸となる若い俳優さんたちとは対照的に、ベテランの方々は出番は少ないホント脇役だけど、インパクトのある演技をしてくれます。船着き場で喧嘩に関わった4人が庭に正座させられ、玉木の叔父御から大目玉をくらいます。「大馬鹿どもがー!!明倫館の連中と大ゲンカじゃとー?! 正気の沙汰ではなーい!」文が叔父上に「先に乱暴したんは向こうです」と喧嘩の理由を言えば、第6回の放送ですっかり文ちゃん贔屓になった居候の富永有隣が、ここぞとばかりに口を挟みます。富永ユーリン:「その心がけ、まことに、あっぱれ~っ!」玉木の叔父御:「冷や飯食いは黙っとれーっ!」富永ユーリン:「ぐふふふふ・・・(ニヤリ)」はは、たしかに叔父御の言い分が筋が通ってます。ホント、あんなに怒り心頭で全身で怒鳴っていたら、そのうち頭の血管が切れるんじゃないかと心配になるくらいの、奥田@玉木の叔父御のお説教。そしてユーリン先生との掛け合いは、お見事でした。よろしければコチラもご覧ください。 ↓ ↓ 『花燃ゆ』 ~ 本田博太郎さんがスゴ過ぎる(笑) 先日行った、二川宿本陣資料館にあった、江戸時代のお風呂です。
March 13, 2015
前回の日記の続きですが 『花燃ゆ』 第9回で思ったことです。主人公の文がいろんなことを思いついて動き回って、その結果みんながハッピー的なのを見ていると、同じく井上真央さんが主演だった 2011年のNHK連続テレビ小説 『おひさま』 に似ているなと、前々から感じてました。『おひさま』では、主人公の陽子がやることはなんでもOK、なんでも彼女の思い通りに展開、彼女のために地球は回るって感じのドラマでした。当時は『おひさま』を視聴した人が、「幸せなキモチになる大好きなドラマ!」の人と、「こんな嫌なドラマはない」という人と極端に分かれました。まあ、そうでしょう。仕事や子育てや人間関係で苦労をしている/した女性にとって、カンに障る地雷だらけのドラマでしたから。そして今回の『花燃ゆ』で、その悪夢がよみがえりました。高杉晋作が文の弟の敏三郎を色街に連れていき、文が敏三郎を連れ戻しに行く場面です。色街には場違いな小娘・文が可愛い弟を必死に探す。そしてある部屋のところにきたら、文はいきなり襖を勢いよくバシッと開けて中に乱入。ここで『おひさま』を思い出したのです。『おひさま』のときは、井上さん演ずる陽子の婚礼のシーンで、式に間に合わず急いで駆けつけた親友の育子が、式の最中に座敷の襖をバシーンと開けた、非常識で無礼な登場でした。そのときの陽子@井上さんの夫役が、今、高杉晋作を演じている高良健吾さん。そして今、襖バシン!は、文@井上さん。高良さんはどうやら、自分が座敷に座ると、突然誰かが襖を勢いよく開けて、血相変えて入ってくるようで。そう、こういう部分も含めて、『花燃ゆ』で井上さんが無理な活躍をすると、『おひさま』の陽子がかぶって、いちいち何か引っかかるようになるのです。それにしても、ありえないほど無礼なことです。高杉の声が聞こえていたわけでもなく、聞こえていたのは芸者の小唄と三味線の音。ドラマとはいえ、もし人違いで相手が地位のある人だったら、下級藩士の娘がどうお詫びするのかなんて思っちゃいます。こんな失礼で行儀の悪いことしなくても、廊下の面は障子を開け放していたのだから、向かいの廊下から座敷が見えて敏三郎を発見!、で十分なのでは?そして後日、敏三郎が文に小さな木箱を差し出しました。写本が売れたお金で、姉に洒落た和菓子をプレゼントでした。“現代の感覚” で、この部分だけを考えたら可愛いですね。でもその前に、家のお金を持ち出して騒動になって、兄嫁の亀さんにお詫びと返済をしたのか。姉に洒落た和菓子を3個だけ買ってくるよりも、杉家の家族全員(+塾生)が味わえる小豆や砂糖を買ってきたほうが、みんなが喜ぶのに。いや、いっそ家計を助けるために敏三郎が米俵を担いで帰宅ってほうが、男としてカッコ良かったように思います。せっかく高杉が敏三郎のことを、志をもつ立派な男だと言ってくれたのですから。私個人は、日曜日の夜に暗くてわかりにくいドラマは見たくないので、明るい系の『花燃ゆ』はけっこう好きなほうです。ただ、いらんことに気がついて引っかかるだけで。ところで、富永有隣先生が意外に早く獄を出られて、杉家にお出ましになりました。「ついては、帰る!・・・家もない故、しばし厄介になる。 (うん、うん、ニヤリ)」おお、富永@本田博太郎さん、私は貴方を待っていましたよ!ユーリンたんのご登場で、来週からが楽しみです。先日行った、豊橋市の二川宿本陣資料館の、旅籠屋の奥座敷です。上級藩士の高杉家では、こういう暮らしだったのでしょうね。
March 6, 2015
NHK大河ドラマの 『花燃ゆ』 。幕末の激動の緊迫感をさっぱり感じない「大河ドラマ」です。ただ今回は、文の弟・敏三郎が姉の文に、自分はもう子供ではないと主張する部分は、なかなか感動でした。ドラマ開始32分過ぎからの、高杉が文に、敏三郎の気持ちを代弁するシーンです。 お前は弟を知らん。 その悩みも、思いも。 敏三郎の方から俺に会いに来た。 強い男になりたいと。 戦になったら戦える男になりたいんだと。 その金を元手に稼ごうとしたんじゃ。 塾のために。 自分は仕事の口ももらえん。 ならば本を買うて、得意の写本で稼ごうとしたんじゃ。 お前の弟を、守られるだけの身にすんな。 姉が好きだから、こいつは苦しいんじゃ。 あんたの望むかわいい弟を演じる事が苦しいんじゃ。 敏三郎はもう、男じゃ。 自分の頭で国のために、家のために役立つことを考えとる。 お前の兄上の言葉を借りりゃ、志をもつ立派な男じゃ。敏三郎が家の金を勝手に持ち出したことの是非はともかく、高杉がいいことを言って、その部分は素直に感動でした。でもそれ以外は、やはり・・・。この時代は学問の他、産業の面でも歴史的な動きがいろいろあって、話題が盛りだくさんなときです。なのに『花燃ゆ』の世界では、ほとんどホームドラマ。そのホームドラマの部分でさえ、見ていて「あれ?」と思う部分が次々と出てきます。例えば、塾生の腹ごしらえに、毎回おにぎりを提供。家計が苦しいといいながら、さらには当時は貴重だった砂糖を使って、時には甘いものまでサービス。ドラマ開始9分過ぎに出てくる、杉家の出納帳では、「米+味噌で1320文、茶+菓子で750文」ひえぇー、下級藩士で金が無い無いって言ってるのに、食費の36%が贅沢品で、それを塾生に惜しげもなく振舞ってる。饅頭が手作りなら、他にも砂糖代や粉代が?この人、いったいナニやってるのか。文が10代半ばで裁量に問題があるなら、年長者の母や義姉の指導は入らないのか?そして兄の寅次郎はというと、「紙+墨+油で1400文」塾を続けるにあたってこれだけ金がかかるのに、「学ばせてもろうとるのは僕のほうじゃ。 謝礼をと言うんなら、僕が払わにゃあならん。」朝から晩まで学問で、野良仕事を手伝うわけでもなく、働いて金を稼いでくるわけでもない寅次郎。後世から見れば、吉田松陰の教えを受けた塾生たちが、明治の新しい時代を作ったと評価されます。でも実績のないこの段階では、これ以上身内に迷惑をかけられない人ですよ。寅次郎がキレイ事を並べて金を稼がず受け取らず、文が茶や菓子の贅沢品にお金をポンポン使っちゃう。そのシワ寄せで米がなくなれば、家族までおかゆ生活。杉家は両親も兄夫婦も、この二人にどこまで寛大なんだろう。(話が長くなるので、続きは次回に) 先日行った『二川宿本陣資料館』にあった井戸です。ご飯を炊くのに、現代のように水道から水が出て機械のスイッチ・ポンじゃない時代は、大人数のご飯炊きはかなり大変だったでしょうね。
March 4, 2015
今年のNHK大河ドラマ 『花燃ゆ』 。第8回は、スミマセン、私にはほとんど無味乾燥な回でした。しかし思いがけない形で、このドラマに興味がわきました。それは、同じく日曜日の昼にBSで放送されている 『坂の上の雲』 の、ちょうどこの日の放送の中でした。乃木希典の幼少期のエピソードを紹介する場面で、乃木が玉木文之進から講義を受けていて、玉木は落ち着いた物静かな教育者として、ほんの20秒ほどのシーンで登場でした。え?、玉木文之進って『花燃ゆ』の中では、常人には思いの及ばぬところで突然キレて怒りが爆発する、沸点低過ぎの、あの叔父御ですよね?で、その方と乃木希典が、親戚だったのですか。『坂の上の雲』のおかげで『花燃ゆ』の登場人物に興味がわいて、再度録画をじっくり見てみました。が・・・、やっぱり、なんだかなあ。松下村塾を開いたのはあの叔父御なのだから、塾を開くにあたっても、「叔父上が開かれた塾を、兄上が再開してはいかがでしょうか。」で、不自然はないと思います。また塾生の勧誘のために文が、おにぎりをつけるとか、謝礼を安くするとか、13歳の女の子があちこちに言って歩いています。でも杉家の生活に関わることには、家長である父上か兄上に相談して了解をとってから、というプロセスが欲しかったです。高杉晋作が女と遊んでいるシーンなんかよりも、こちらのほうがいい場面になるのでは?と思いましたが。反対に、文が久坂玄瑞を兄に会わせたくて、久坂をわざと怒らせるシーン。野山獄のときもそうでしたが、この脚本家って、相手を動かすためにわざと怒らせるってパターンが好きですね。互いの存亡をかけた合戦なら、挑発も有りです。でも何かあると、あの手この手で相手を怒らせて動かすこのやり方は、私は好きではありません。この脚本家は、ふだんの生活でもこんな駆け引きばかりやって楽しんでいる人なのかしら。さて、今回の見せ場らしき?、久坂の杉家への殴り込み。妙な錯覚を覚えました。あれ、私が見ている番組って、大河ドラマよね?その昔あった、ドリフターズのドタバタじゃないよね?そして数人が絡んだこの大乱闘の後で、そのまま久坂玄瑞と寅次郎が対峙する、クライマックスの場面へ。んー、これに入る前に私としては、あの玉木の叔父御にご登場いただきたかったですね。よそ様の家の庭でさんざん暴れてご迷惑をかけたからには、謝罪と反省が必要です。庭の騒ぎに気がついた叔父御が来て、久坂玄瑞の激昂のはるか上を行く、これぞ激昂というもので、若い衆にこってりと説教をしてほしかったです。今回の玉木文之進の出番は、番組スタートから8分48秒後に「どこまでもの覚えが悪いんじゃ!、お前は。」と弟子に怒ったのと、あと28分過ぎに弟子に「なにを得意げに。寅次郎なら、5歳でやってのけた。」とほんの少し出て、寅次郎の優秀さを視聴者にアピールしただけでした。なんで肝心なところで、この叔父御が出てきてくれないのか。若い衆が縮み上がるほどの勢いで、玉木文之進@奥田さんに怒りまくってほしかったのに。この第8回の放送は、寅次郎の開塾を巡って若者たちが、勢いでギャーギャーバタバタって感じでした。いいことを言ってても、言葉に力も感動も感じないです。ああ、富永有隣@本田博太郎さん、早く牢から出て杉家に来て!野山獄にいた大深虎之丞を演じた品川徹さんが、『坂の上の雲』に出演されてました。あちらでは『二〇三高地』の回で、第七師団長 大迫尚敏の役でした。
February 27, 2015
この前の月曜の夜に放送された 『池上彰解説塾』 。池上氏の話は、世の中で起こる出来事の大切なポイントを実にわかりやすく伝えてくれるので、私もできるだけ番組を見るようにしています。その分野のことがよくわからない相手にわかるように説明するのって、実は難しいんですよね。私は以前、池上氏がNHKの『週刊こどもニュース』で、おとうさん役で解説をしていたときから池上氏のファンです。先日の番組では、「池上彰が選ぶ、歴史に残る言葉」というテーマで進んでいきました。内容の多くは、今までに聞いたことがある話だったのですが、私の知らないこともやはりたくさんありました。その中で最も印象に残った話が、 吉田茂 元首相のお話。(以下、番組より抜粋です)吉田茂といえば、『バカヤロー解散』が有名な逸話。でもあれは、「バカヤロー」と暴言を吐いたのではなく、ぼそっと「ばかやろう」とつぶやいたら、マイクが声を拾ってしまった、ということでした。そして感動だったのは、その後の自衛隊発足にまつわる話です。1954年、吉田茂の最後の大仕事が、自衛隊の設立でした。当時は、「平和機運に逆行」みたいに、日本に軍隊は必要かと、批判が集中していた時代でした。しかし吉田茂は、自衛隊の幹部を育てる防衛大学校の学生を大磯の自宅に招いて、彼らを激励しました。 自衛隊が国民から歓迎され、 ちやほやされる事態とは、(中略) 国民が困窮しているときだけなのだ 言葉を変えれば 君たちが日陰者であるときのほうが、 国民や日本は幸せなのだ 一生ご苦労なことだと思うが、 国家のために忍び堪えてもらいたい自衛隊の心構えを説き、自衛隊員に誇りを与えた言葉でした。本当に、日本に戦争がない今の時代でも、私たちはどれだけ自衛隊(をはじめとする警察や消防といった方々)に、日々の安全を守ってもらっていることでしょう。歴史の教科書では、戦後まもない1946年に吉田茂が首相となり(第一次吉田茂内閣)、その後 1954年までに5回総理大臣になった(第五次吉田内閣)とあるだけです。高校生の頃は意味もわからずただ暗記しただけの事項ですが、こうして何年か後にその意味を知ることができるのも、いいことですね。逆に言えば、学生時代にまず暗記をしておくのも、それなりに意味があることなのかと。またこうして学ぶ機会があるTV番組があれば、チェックしてちゃんと見なければと思ってます。 こちらは愛知県の岡崎城内にある、本多忠勝公の銅像です。歴史の教科書にはその名は出てこないけど、主の徳川家康公よりも人気が高いです。
February 26, 2015
NHK大河ドラマ 『花燃ゆ』 。視聴者の意見が、好きと嫌いで、分かれるドラマです。今週は番組の冒頭から、文が「寅兄様を、獄から出してさしあげたい。そのための 手立てはないものかと。」 ああ、事の始まりはやっぱり文か。そして寅次郎を出獄させるために、ホントにいろんな人が動きました。義弟の伊之助からスタートして、江戸の桂小五郎、さらには水戸の徳川家、長州藩の重臣、ゴールはお殿様、と。後の世から見れば、吉田松陰は偉大な人物だから、国をあげて人々が動いたかもしれません。でもこのときはまだ、ただの学問好きの下級藩士です。だからここまで大物が動くのも、なんかねえ。で、まあその甲斐あって、寅次郎は出獄OKに。なのに肝心の寅次郎は、獄から出るつもりはない、と。え?、ちょっとアナタ、学問のために江戸や長崎に留学して、世に出て何かやりたいことがあったんじゃあ・・・?でも、文が高須久子と面会したときの話は印象的でした。「殿方には、殿方のつながりがある、ということです。 裏ではどんなに疎んじあっていても、表だっては一つに まとまり、決してよそ者を受け付けません。 女子どもが何を言うたところで、殿方同士の決め事が、 くつがえるはずもありません。」 このあたりの言葉が、明治維新以降、今は文の姉の夫である小田村伊之助(のちの楫取素彦)と再婚した文が、夫を裏で助けて活躍する場面で出てきそうですね。また今回は。この方にも出番が。梅太郎の妻の亀さん。「旦那様は、獄におる女が、気になっておられるのです。」「寅次郎様を、獄に訪ねる日は、朝からそわそわ、 きちっと髪を整え、身づくろいもして・・・ うわぁ~~~っ!!」((_ヾ(≧血≦;)ノ_)) 亀役の久保田磨希さんは、他局の歴史ドラマで「美味でござりまする~~」で和ませてくれました。亀のヤキモチでドラマに失望したという意見もあるのですが、久保田さんはちょっとしたブレイクタイム的な役割が似合う方だと、私は思います。で、妻のヤキモチで梅太郎が獄に行きづらくなったので、その次は父・百合之助が獄を訪ねるのだけど、そのときに「帰れ!吉田殿は渡さん。」 囚人たちは牢の格子を掴んで一斉にガタガタ揺らしました。え? 皆さんナニをやってらっしゃるの?これは寅次郎が野山獄を出ていく別れのシーンでもありました。囚人たちは、牢の格子を掴んで一斉にガタガタガタガタ・・・富永は最初と同じく、杖で床をドン、ドンでしたが、他の人はふつうに声を出して言葉にすればいいのに。いや、その前に、何かと温情のある牢番さんなんだから、別れのときくらい皆を外に出せばいいのに。なんとも不思議な牢獄です。高須久子が夜中に抜け出して富永と打ち合わせができたり、早朝に久子と寅次郎が会話したり。いやいや、それよりもこの、格子ガタガタ演出。一瞬、モンキーパークのお猿さんを連想してしまいました。なんでこんなヘンな演出をするのか?でもやっていたのは若い囚人たちだけで、大深老人はやってない?・・・あー、やってました。(涙)個人的には、ここは牢の長老らしく、どんなときも泰然としていてほしいかったなあ。長老までこんなガタガタをやるなんて、・・・みっともない。あ、でもさすがに、悲しみや寂しさが伝わる表情でしたが。そして全体を考えたら、最初に出獄OKと言われても、寅次郎は拒否しました。自分のために、水戸徳川家やお殿様など、どれだけの大人物が動いたかを考えれば、拒否なんてありえないのに。でも、牢獄を訪ねた父・百合之助に、「あいつ(文)は、学びたがっとった。お前からな。 こたびのこと、文も、伊之助殿も、それはそれはお前のために 力を尽くしておった。」と聞かされて心が揺らぎ、句会で牢仲間たちに説得されて、やっと出る決意をします。そしてこの句会の前に、寅次郎を家に帰すよう囚人たちを説得したのは、文ちゃん贔屓の富永さん。やはり文の気持ちを思ってのことでしょう。ああ、あらゆることに文が絡む。こんなに無理に文を出さなくても、いいと思うのですがね。ちなみに、前回の『花燃ゆ』日記は、こちらです。 『花燃ゆ』 ~ 本田博太郎さんがスゴ過ぎる(笑) 3年前の冬に、愛知県犬山市にある『日本モンキーパーク』に行ったときの画像です。あのシーンは、これがふと脳裏に浮かびました。
February 20, 2015
今年の大河ドラマ 『花燃ゆ』。世間ではいろんな意見が出ていますが、私は毎週日曜日をそれなりに楽しみにして観ています。先週の予告篇では、女囚人の久子とその娘のやりとりの場面が出ていたので、これが第6話の中心のようでした。そして番組オープニングから早速、文は久子に頼まれた久子の家へのお使いをやりました。後日、使いの目的が果たせなかったことを久子に報告した文は、久子から、「何度でも、何度でも、訪ねていただけませぬか。」と言われます。このセリフ、私は思わず「ええーっ!?」って思いましたよ。言い方こそお願いだけど、まだ何度も訪問しろと?当時の人たちは牢屋仲間の妹って間柄の人に、そこまで面倒なことを平気で頼めたのかなあ。しかも文が頑張って訪問を続けていたら、今度は久子が「もうよいのです。もうかまわないで。」( ← ええっ?)娘の糸がやっと会いに来るという前の晩に牢番が文の家に来て「お前にも立ちおうて欲しいと言うんじゃが、来られるか?」牢番がわざわざ家まで、しかも走って来てくれて、久子自身が「もういい」と言ったのに文へ立ち合い要求?頭の中で???だらけになり、母娘の再会シーンは興ざめしたので、その部分は軽くスルーして観ていました。でも、文があの富永有隣に新しい筆をプレゼントしてからの牢内の場面は、単純に面白かったです。先週の放送で、陰のエネルギーを迫力いっぱいに振りまいた本田博太郎さんなので、この後いったいどんな展開になるのかと思ったら・・・「ワシの字に、よう気付いた。吉田の妹御、慧眼、恐るべし」あら、あのおっかない富永さんが、ずいぶん柔和に。自分の才能に敬意を表され、ちょうど欲しかった物をプレゼントされて、もうご機嫌です♪「久しぶりに、書を書きとうなった。」「墨でもすろうっかな~♪」新しい筆を手に、気分はウキウキです。それからというもの、牢内には一大書道ブームが巻き起こり、楽しみができた囚人たちが皆イキイキしています。第5回とのギャップがあり過ぎて、もう本田さんの演技に惹きこまれちゃいましたよ。ちなみに第5回の感想は、 コチラ そして、すっかり文ちゃん贔屓になった富永さん。文がまた野山獄に来たとき、牢内のドタバタの隙をついて文に会いに行くシーンもよかったです。物陰からぬ~っと現れ、筆の礼を言う。二人を横からのアングルでとらえ、本田さんの表情じゃなく、身体の動きで気持ちを表現していました。『花燃ゆ』のサイトには、富永有隣 役の本田博太郎さんと福川犀之助 役の田中要次さんのお話がUPされてます。 『花燃ゆ』 特集 この後は富永は、杉家でやっかいになるとのこと。本田さん、まだまだご登場のようですね。すごく楽しみです。あと印象深かったのは、大深虎之丞 役の品川徹さん。「そうじゃ、おまえはなかなかええ事を言う。続けろ。 おぬしの話をもっと聞きたい。」「在獄48年、今日は真に愉快である。ハッ」牢の長老らしく命令形の言い方だけど(笑)、ほんの短い出番でも、存在感を感じました。文が糸に言った「母上様は、あなたに会いたかったから、あなたを怒らせて」のセリフ。これは13歳の文じゃなく、この大深老人が出て母娘に言うほうが、心に響いて説得力があったと思うのですが。このドラマは、いくら主役が文でも無理やりな活躍が変でかえってしらけたり、激動の時代とは思えぬまるでホームドラマで面白くない、という感想が多いです。まあそうかもしれませんね。でも、杉家でも牢内でも、脇役のベテラン役者さんたちの演技に、観ているほうが自然な笑いや感動の涙を誘われ、ドラマ全体に対する世のイラつきが収まるならば、それも有りだと思います。観る側の、人それぞれのツボで楽しめれば、と。番組のラストで富永が寅次郎に差し出した本は、先週破いた本を修復したのじゃなくて、違う本でしたね。
February 12, 2015
日曜日の夜9時からNHK-BSで放送されている韓国歴史ドラマの 『奇皇后』 。全51話のうち26話が終わって只今中盤ですが、主役のヤン(スンニャン)が皇帝の側室となって宮廷入りし、ますます面白くなってきました。ドラマは、ヤンと皇帝タファンがいる王宮殿での場面と、高麗の民を守り、高麗王に復位するために奔走するワンユ側の、二つの場面が交互に進行しています。どちらの場面も、主役側が悪に挑み、それに気づいた悪役側が主役側を捕えて「あわや!」という展開は何度もあり、常にドキドキハラハラさせられます。そしてたいていは、主役側がうまく事態を乗り切ってなんとかなるのですが、本当によくぞこんな展開を作るものだと、毎回感心しています。ドラマが中盤の今はヤンが側室になり、華やかな宮廷で美しい装束を身にまとうヤン(ハ・ジウオンさん)の美しさが際立ち、それを見るだけでも楽しみな部分もあります。しかしこのドラマ、主役の3人よりも彼らの周りにいる脇役の皆さんがそれぞれにキャラクターを持っていて、出番は少なくても、とてもいい味を出してます。まず悪役の武将、タンギセさん。立場上ではヤンと敵対してヤンの命を狙うのだけど、実は以前ヤンに一目惚れをしてしまい、それ以来ヤンに“ぞっこん”になったお方です。戦闘シーンでは、ヤン(スンニャン)に男の急所を蹴られ、あるときはビンタを張られ、「フッ、女にしては力があるな」なんて、けっこう痛そうなシーンもありましたが。ただそれゆえの、タンギセの行動が面白いんですよねー。ヨム・ビョンスが得意満面の顔で「私がヤンを殺しました」と言えば、「ぬぁにぃ~~!生け捕りにしろと言っただろう!」とヨム・ビョンスの胸ぐらを掴んで怒り狂います。その後、実はヤンが生きていたと知ると、タンギセは密かに内心安堵した表情を見せます。周囲にはけっして見せてはいけないけど、「オレはやっぱりあの女が好きなんだ」という心情表現が上手いですね。そしていちばん憎たらしい悪役といえば、ヨム・ビョンス。己の利になることならなんでもやるこいつのせいで、いったい何人の人間が陥れられ、命を狙われ、ひどい拷問を受けたか。とはいえ、こういう人間は古今東西どこにでもいて、どんな事態になっても要領よく生き延びていくんですよね。人それぞれの生き方として、仕方がないことでしょうか。さらに側室となったヤンを取り巻く周辺でも、悪役ヨンチョルの娘で皇后タナシルリからの、執拗な嫌がらせが続きます。ホント、次から次へと。でもそのたびに知恵で切り抜けていき、ときには多少なりとも悪役側に仕返しをしていく、ヤンの行動が見ものです。他には、主役側に仕えて見守り支える内官の皆さんの方々が、実に味わい深いです。例えば、皇帝タファンの側近のコルタさん。皇帝への悪役からの圧力を言葉で守り、そしてヤンを思う皇帝の気持ちを推し量ってニヤリと笑う顔がいいです。かつてはヤンの上官だったトクマンさん。気難しく厳しい人だけど、実はいつも立場の弱いヤンたちの味方をしてくれてました。ヤンの後見人のペガン長官も、ヤンを温かく見守ります。イケメン武将のタルタルさんは、ヤンに知略を与えてくれます。女官に出世したホンダンちゃんも、頑張ってます。たかがドラマとわかっていても、感情移入してしまいます。拷問のシーンは勘弁してほしいですが、そのたびに「あー、今の時代の日本に生まれてよかった」と思ったりします。こういうところが、韓国歴史ドラマの上手なところでしょうか。この『奇皇后』 は、あと半年放送が続きます。この後どんな展開になっていくのか、毎週日曜日の夜9時からを楽しみにしつつ、その前に放送がある『花燃ゆ』も、魅力あるドラマであってほしいと思ってます。我が家のヤン嬢であるリリーちゃん。美しさも、暴れっぷりも、ハ・ジウオンさんに引けをとりません。
February 7, 2015
今年のNHKの大河ドラマ 『花燃ゆ』 。視聴率としてはぱっとしませんが、私はそれなりに毎週の放送を楽しんでいます。まず、ファンの方には申し訳ないけど、主役の文を演ずる井上真央さんには、あまり興味がないです。でもその分、脇役で登場されるベテラン役者さんたちに魅力を感じてドラマを見ています。世間一般の感想では、今回の第5回放送では、井伊直弼 役でチラッと登場した高橋英樹さんに今後の期待が集まり、金子の母親役の麻生祐未さんの演技が評判でした。そして私が今回いちばん惹きこまれたのは、本田博太郎さん。出演のテロップで本田博太郎さんの名前を見たとき、ふと脳裏に浮かんだのは、その昔『田原坂』で会津の猛将・佐川官兵衛を演じたときの、あの迫力ある殺陣でした。で、今回はどこで登場するのかと思ったら、野山獄の一囚人である富永有隣の役でした。むさい姿の眼光鋭い、見るからにかなりの偏屈ジジイです。そしてその演技は、見かけ以上のものでした。獄中でやたら明るく振舞う吉田寅次郎 役の伊勢谷友介さんと対峙して、思いっきり暗い現実を突きつける場面は圧巻でした。「お前が学問とやらを語っている間に、おまえの友とやらは、 たった一人、虫けらのように死んでいくんだ! まごうことなき、現(うつつ)。」「腹の立つことを言われれば、殺しとうなる、殴りとうなる。 人とは、そういう生き物なのじゃ。」そう言われた吉田寅次郎 は「人の本性は、善じゃ!」と叫ぶも、富永は右手の5本指をぐわしっ!と広げ、力説する。「人の本性は、悪じゃ! 恥じることはない、心のままに、生きればよい。」「生きて!、腐って!、呪え。」、「生きて、腐って、呪え。」「生きて、腐って、呪え・・・」殺陣で魅せてくれたあの迫力が、動きの少ない演技とセリフで、十分に感じられました。んー、すごいインパクトです。どんなときも超ポジティブシンキングな寅次郎さんだけど、まさに陰と陽の対極にあるような富永の言葉に強い衝撃を受け、寅次郎は我を失います。そしてその後で、特別に野山獄の敷地内に入れてもらえた妹の文から、自分のせいで家族はこんなにも苦労している、金子も獄で死んでしまったことの現実を知り、牢で号泣します。一方、文は、たまりにたまっていた思いを寅兄にぶつけ、気持ちが高ぶったままの帰り道でて母と出会い、文も母の胸で号泣します。こういった部分はお涙頂戴かなと思いつつも、全体を通して、本田博太郎さんが印象に残りました。富永有隣はこの先もまだどこかで登場して、あの鋭い眼光でまた何かを力説してくれるのでしょうか。ストーリーでは世間的な評価はやや厳しい感じの今年の大河ドラマですが、魅力ある役者さんが次々出てくるので、それを楽しみに見ていようと思ってます。冬の寒さが、今ピークのようですね。でも春に咲く花たちは、確実にツボミを膨らませてます。
February 2, 2015
10日ほど前のTVですが、 『オリエント急行殺人事件』 をやっていて、2夜連続の前編後編でかなり長い放送でしたが、楽しいドラマでした。物語の前編は、超豪華列車である特別急行 東洋 の車内で殺人事件が起こり、犯人はこの列車内にいると推理した名探偵勝呂が、乗客一人ひとりを呼んで尋問していく展開でした。前編はほとんどが列車内のシーンで、勝呂役の野村萬斎さんvs乗客一人ひとりの繰り返しで、萬斎さんがしゃべりっぱなし。萬斎さんは『あぐり』で初めて存在を知って以来、『のぼうの城』などけっこう好きな役者さんです。でも今回は、勝呂の役のしゃべり方が少々しつこい感じがして、聞いててちょっと頭が痛かったです。ドラマの後半もこの調子なのかな?と思ったら、前編のラストで驚きの展開となりました。結局は、その特別車両にいた十数人全員がこの殺人事件に関わっていて、そうなった理由が後編では回顧の形で丁寧に描かれていました。前半は萬斎さんのウエイトが大きかったのですが、後半は乗客たちそれぞれの見せ場です。三谷幸喜さんの脚本は、やっぱ面白いですね~。なんとなく展開していくかと思ったら、笑いをさそう場面が突如現れたり、味方側が追いつめられてドキドキハラハラしてたら、フッと違う何かに救われたり。三谷さんの笑える場面は、特に大好きです。そして昭和初期の時代を思わせるレトロな風景・・・あ、これ『明治村』だ~。え、え?、ちょっと、ここに嵐の二宮君が来ていたの?!きゃあ~~。。知っていたら見に行きたかったーー。せっかく明治村の年間パスポートを持っているのだし、我が家から遠くないからどんなに忙しくても時間をやりくりして行けたのに。。(涙)ちなみにニノは、 明治村・二丁目 の20番と21番付近で演技していました。演技が上手いと定評の彼ですが、ホントに上手ですねー。剛力大佐夫人との記念写真を、「ねえ、見てくださいよー。」と誰かに自慢するときの嬉しそうな顔には、夫人を密かに恋い慕う気持ちが出ています。復讐を誓って秘書として仕える藤堂に対しては、悔しさ、怒り、あるいは恐怖で目が泳いでいるときもあります。どれも自然にその感情が感じられます。嵐で歌って踊っている姿を知らない人はたぶん、ニノをふつうの役者さんだと思うでしょうね。まあ、それにしれもこのドラマ。名のある役者さんばかり揃えて、豪華なキャストでした。役柄が上流階級の人々と、その彼らに使える人々なので、身なりやふだんの生活もお洒落でした。昭和初期の豪華列車の車内も見ものだったし、ライトをつけて夜の雪の中を走行するSLの姿が、なんとも感動でした。そして名探偵・勝呂が出した結末が・・・。期待した以上の面白いドラマでした。再放送があったら、見逃した方は是非どうぞ。この画像は5丁目の『聖ザビエル天主堂』ですが、ドラマの中では同じく5丁目の 『大明寺聖パウロ教会堂』 が使われていたと思います。
January 21, 2015
年が明けて、NHKの大河ドラマも新しくなりました。2015年は幕末の動乱期の長州藩を中心に描いた 『花燃ゆ』 です。私は歴史の中でも幕末史がいちばん好きです。でもこのドラマは主人公が「吉田松陰の妹」という、歴史上の有名人じゃない。なので最初は、見ても面白いかなあと思っていました。しかし、主人公はともかく、この時代の長州藩といえば後世に名を遺した人がたくさんいます。しかもHPでキャストを見たら、幕末ドラマでおなじみだった方々があちらこちらに。『篤姫』からは長塚京三さん、原田泰造さん、北大路欣也さん、まだ登場していないけど、高橋英樹さんに松坂慶子さんが。『龍馬伝』からは、伊勢谷友介さんに 要 潤 さん。大沢たかおさんといえば『JIN-仁-』で有名だし、幕末じゃないけど、『江』からは瀬戸康史さん、他でも内藤剛志さんなど、登場するだけでワクワクする俳優さんがいっぱい出演します。そして、ドラマの中で語られるセリフもいいですね。世の中のために、この日本国のために、自分は何を学んで、どうやって生きたらいいのかを、志高く命がけで模索した人々がいた時代です。一つの時代を動かしていく人の言葉には力があります。『花燃ゆ』のHPで意味が紹介されていますが、古代中国の儒学者の言葉や、年長者が若者を説諭する言葉など、耳を傾けて聞きたい言葉がたくさん出てきます。主人公にインパクトがなくても、周りにいる人々で十分に魅了されていくドラマになりそうですね。あと、音楽がいいです。『江』や『坂の上の雲』でもそうだったのですが、私の場合はドラマで使われる音楽が好きだと、そのままドラマが好きになっていくことが多いです。大河ドラマは、なんといっても1年がかり。この先も飽きることなく、2015年は毎週日曜日が楽しみになれるといいなと、期待したいです。この東海地方は、戦国ネタはいくらでもあるけど、幕末ネタは少ないです。画像は、愛知県の犬山市文化史料館にある犬山城と城下町のジオラマです。
January 6, 2015
今週は仕事が少なくて、TVをゆったり見られます。たまった録画分も少しずつ見ています。さて、最近はどんなTV番組があるのかな?と夜のTV欄をチェックしてみました。でも地上波では特に見たいものがありませんでした。ホントはバラエティー番組も見て、世間一般の流行や人気も知っておかなければいけないのだけど、ワイワイガヤガヤしたのを見る気にもなれず。そんなとき、BSのほうにいい番組があったりします。昨日たまたま見つけたのがこれ。 『鉄道・絶景の旅』 単に鉄道番組だったら見なかったでしょうけど、この日はたまたまこの地方の東海道線沿いの紹介でした。地元LOVEな私には、この地方がどのように紹介されるのかは気になるところです。なので興味津々で見ていました。なかなか良い番組でした。私にとって鉄道とは、ほとんど移動手段の一つであり、電車の写真といえばせいぜい車窓の風景を撮るぐらいでした。でも風景の中の鉄道って、撮るどころか見ることもほとんどないんですよね。いえ、わざわざ鉄道を撮るためにその場所まで出向くってことをしないだけなんですが。お出かけしたときに車を運転しながらチラ見する程度だった鉄道のある風景を、TVであらためてじっくり見てみました。ここはこんなにも素敵な風景だったのか。そんな思いでTVを見ていました。そうそう、ネットではいつもこちらのページを拝見しています。現代の鉄道写真もいいのですが、まこべえさんが少年時代に夢中になって撮ってこられた白黒の鉄道写真は、鉄道のことをほとんど知らない私でも感動できる、素晴らしい世界です。 光と風のなかへ & 追憶の鉄路 ↑ ↑ ページの左側にカテゴリーでSL集があります。これは必見ですよ。私が今年になって撮った鉄道写真といえば、これぐらいでしょうか。 ↓ ↓夜の車両区の光と、そこで働く人がいる風景に、なぜか心惹かれます。(画像をクリックすると大きくなります)
October 17, 2014
毎週日曜日の夜9時からNHK-BSで放送されている、韓国歴史ドラマの 『奇皇后』 。毎週楽しみにしています。といっても私は第6回放送以降、ずっと録画をするだけで見てませんでした。忙しくてTVどころじゃなかったし、それ以上に、いくらあの時代のことでドラマであったとしても、残酷なシーンを見るのがキツかったのです。主役のヤン/スンニャンの父キ・ジャオが謀反の首謀者に仕立てあげられ、敵からこの上なく残虐な仕打ちをうけたのが第5回放送。第6回放送て死んでいくのですが、まだ残酷な処刑シーンでもあるのかと思うと、気持ちにゆとりがないときは録画を見る気にはなれなかったのです。で、やっと気持ちが落ち着いた今日、録画を見てみました。キ・ジャオはあの後は牢獄で衰弱死となり、あれ以上残酷なシーンはありませんでした。(ホッ。)そしてスンニャンはじきに女性であることが敵の冷酷非情なタンギセにバレてしまい、女の恰好をして化粧をして自分のもとに来るよう命じられます。男装の汚い恰好から元の高位の女性が着る衣装で着飾ったスンニャンを見たタンギセは・・・あまりに美しくて好みどストライクなスンニャンに、すっかり魂を奪われちゃいます。それからはあの冷酷非情な男が、美しきスンニャンをなんとか我がものにしようと、あの手この手が始まります。このシーンが、なんか笑えるのよねー。スンニャンを思うときのタンギセの表情がいいです。そしてこの男、本人はそんなつもりじゃないけど結果的に、スンニャンの危機を回避させていくのです。(よしよし。)でも、ヤン/スンニャンを演じる ハ・ジウォン さん、美しい衣装で着飾るとホントに綺麗です。彼女の前作の 『ファン・ジニ』 でも、姿も踊りも綺麗な人だなあと思いました。そしてこの『奇皇后』では、『ファン・ジニ』のときのように結った髪てんこ盛りじゃなく、髪型がシンプルな分、より彼女の美しさが引き立つ気がします。今はまだ雑用係の衣装だけど、これから高位になるにつれてどんどん綺麗になるのが楽しみですね。他のキャストでは、高麗の王ワン・ユがカッコイイです。互いに惹かれあうスンニャンとの気持ちを確かめあって、そして別れ別れになって、送られた辺境の地で生き抜くために部下とともに戦う日々。でも、その戦闘シーンがかなりの見ものです。韓国歴史ドラマは、主役側があわや!、でもそれを絶妙なタイミングで意外な人物が危機を救う、そして誰かが誰かを思うシーンなど、見る側の喜怒哀楽の気持ちを揺さぶるのがうまいですね。結局、仕事がない今日は第6話から10話まで、録画分を一気に見てしまいました。写真の画像チェックを早くしないといけないのに・・・。m(_ _;)m我が家の美少女、リリーちゃんです。真っ白な毛にピンクの背景がとても似合って綺麗です。
October 13, 2014
10月も半ばになり、今年もあと2か月半になりました。そしてNHKの大河ドラマも残り少なくなりました。私は大河ドラマは途中で見ることをやめることもあるのですが、今年の 『軍師 官兵衛』 は最後までずっと見ていけそうです。今までに数えきれないほど戦国時代のドラマを見ているので、役者さんたちがどんなセリフを言ってどんなふうにその役を演じるのか、見比べてしまいます。1996年の大河ドラマ『秀吉』のときに主役の秀吉を演じた竹中直人さんは、今回も秀吉役で登場しています。ご本人の風貌がさすがに前作のときより20年近くたっているなあと感じつつも、秀吉役はこの方がハマリ役だと感じます。ただちょっと気になったのは、今回の秀吉はなんか無駄に?はしゃぎすぎで、やたら手足をバタバタさせて落ち着かない感じがあります。この人の演技力なら、もっと別の表現があると思うのだけど。でも、もしかしたらと思ったのは、今回の秀吉はあくまでも脇役の一人。だから主役の岡田准一くん@官兵衛の思慮深さや冷静沈着さを引き立てるための、大げさすぎる喜怒哀楽なのかなあ、とも。ま、素人の私にはよくわかりませんが。ただ、この前の第40回放送のときに気になった部分が。茶々が我がものとなり、茶々にはデレデレで甘甘で、茶々がナニやっても「おおっ~。よしよし。」的な秀吉。でもそんな秀吉が、茶々がおねのことを悪しざまに語ったときに表情を一変させ、茶々に向かって「おねのことをとやかく言うことは許さん」と怒りをあらわにしました。茶々がどんなに愛おしくても、貧乏な時代から一緒に歩んできたおねだけは常に別格という、秀吉の思いの表れでした。で、この場面。前作の『秀吉』のときだったか、あるいは他の戦国ドラマでのシーンだったかは定かではないのですが、どこかで、秀吉が茶々に向かって「おねの悪口だけは許さん。」と言ってた記憶があります。うーん、これはどこで見た場面だったのかなー。ところで、官兵衛役の岡田准一くん。この方は運動神経バツグンで、乗馬もすごく得意なんですよね。今回は後半からは脚が悪くなる役なので、殺陣はナシです。でも馬には乗れるという設定なので、馬での全力疾走も存分に魅せてくれています。2005年にNHKの『大化改新』で中臣鎌足を演じたときは、ほんの一瞬、馬で全力疾走で駆け抜けてオシマイだっただけに、今回の馬術の見せ場はウレシイものです。ああ、それにしても、高山右近役の生田斗真くんが出なくなったのは寂しい感じがします。官兵衛と高山右近の、すなわち岡田准一くんと生田斗真くんが対峙するシーンは場面が華やかになって、さすがはジャニーズって感じで、好きだったのになー。さあ、あと10回。どんな展開になるのか、ちゃんと見届けることにします。秀吉が築いた巨大な城の大坂城です。お城の斜め向かいにある大阪歴博物館の上階から見ると、こうなってます。
October 11, 2014
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