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2007.10.27
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カテゴリ: 生命科学



なぜ?T4-lysozyme?

誰しもがそう思ったことでしょう。えっと先週、今週とNature→Scienceに連発してGPCRの立体構造の結晶構造解析の結果が出ました。

ひとつはStanford大学から(こちらも実は方法論を含めて二報)、(ref1/2).
もう一つはScrips研究所から(方法論も含めて二報)、(ref3/4).

こうして考えると2007年はG-protein coupled receptorの構造生物学において極めて大きな進展のあった年であったといえるでしょう。いえ、まだ2007年終わってないんですけど。なので 2007年のGPCR関係最大のニュース は(1)human b2 adrenergic receptorのX線結晶構造がref1/2の抗体との複合体を使ったlipidic-cubic-phaseの結晶化と、ref3/4のT4-lysozymeとの融合タンパク質の解析結果で決まりでしょう。(human b2 adrenergic receptorはリガンドを受容してシグナル伝達を行う受容体なんで、既に構造が報告されているロドプシン型とは、やっぱりインパクト違いますもんね~。

でも実は2007年それだけじゃないんです~。(1)のニュースのインパクトの影にかすみがちで、あまりニュースにならなかったので知らない人も多いかもしれませんが、(2)B-class GPCRにおいては(つまり細胞外におよそ150-200アミノ酸のリガンド結合ドメインを持つやつね)、細胞外ドメインとペプチドリガンドとの複合体の立体構造が3種類(NMRで二種類、ref 5,6; 結晶で一種類, ref 7)も決定されて報告されちゃったんですね。で、ドメインハンティングPiyota的には、こっちの後半のほうの比較っつうのもなかなか面白いです。これ、もともとは助教のT先生が科研費申請書の絵を作ろうとしていて気づいたんですが、リガンド(阻害剤)の結合の向きや場所がそれぞれ違うんですね。しかも細胞外ドメインの二次構造も結構違うし。方法論の問題なのか、本質的な問題なのか議論が分かれるところではありますが・・・、でも 重要なグッドニュースが一つ

これだけ受容体によってまちまちだったら、ホモログが解けて報告されたからといって、自分が解析中のターゲットの研究を途中で諦めてしまうという理由にはならない 、ということ。解いてみるまで詳細はわからない、というまさに本流の構造生物学のテーマになったようです。

リンク はこちら
ref 1    Rasmussen SG et al., Crystal structure of the humanbeta(2) adrenergic G-protein-coupled receptor. Nature. 2007 Oct 21;PMID: 17952055

ref 2    Day PW et al, A monoclonal antibody for G protein-coupled receptor crystallography. Nat Methods. 2007 Nov;4(11):927-9. PMID: 17952087

ref 3    Cherezov V., et al., High-Resolution Crystal Structure of an Engineered Human b2-Adrenergic G Protein Coupled Receptor. Science. 2007 Oct 25; PMID: 17962520

ref 4   Rosenbaum et al., GPCR Engineering Yields High-Resolution Structural Insights into b2 Adrenergic Receptor Function. Science. 2007 Oct 25; PMID: 17962519

ref 5   Grace Cr., et al., Structure of the N-terminal domain of a type B1 G protein-coupled receptor in complex with a peptide ligand. Proc Natl Acad Sci U S A. 2007 Mar 20;104(12):4858-63. PMID: 17360332

ref 6   Sun, C., et al., Solution structure and mutational analysis of pituitary adenylate cyclase-activating polypeptide binding to the extracellular domain of PAC1-RS. Proc Natl Acad Sci U S A. 2007 May 8;104(19):7875-80. PMID: 17470806

ref 7   Parthier C et al., Crystal structure of the incretin-bound extracellular domain of a G protein-coupled receptor. Proc Natl Acad Sci U S A. 2007 Aug 28;104(35):13942-7. PMID:
17715056

あとでPubMedへのリンクいれときます。

ところで他人事ですが、某ターゲットタンパクプログラムでは、かなり多くの研究グループが膜蛋白質の結晶化に取り組むようなことを宣言しておられました。バキュロつかってモノクロやT4L融合蛋白質つかって、というアプローチだと、予算規模的にかなりきついと思うのですけれども、大丈夫なんでしょうか・・と他人事ながら心配になってしまいました。いえ、ほとんどは単なるリップサービスじゃないかとおもうのですけれども。





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最終更新日  2007.11.04 14:26:21 コメントを書く
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