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2014.02.28
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カテゴリ: 科学と教育


ツイッターでRTされて以来、あまた多くの理系教育関係者・大学関係者の神経を逆なでした、炎上商法コンサルタント兼アルファブロガーの「ほんじゃ一ねの人」の ブログ記事

タイトルはわざと扇情的に。

だが中ほどの内容は、一見、意外と穏当なことを言っていて、多くの理系・数学系「ではない」一般人の(ブログの)読者層の賛同が得られやすい内容である。しかもこの文章、一見テキトーに見える文体で、しかし細心の注意をもって書かれている。恐るべし。だけれども、そのままひっぱってひっぱって、最後のほうの次の一文で、馬脚を表しているように思えるので指摘します。

換言すれば、「全員に与えるべきは、技術者や研究者になるための専門教育ではなく、生活者として自己決定ができ、健全に安全に生きていけるようになるための科学リテラシー」だってことです。

出た、 リテラシー

「リテラシー」大安売りの法則

ここでPiyotaが見つけた、(特に理系ではない)コンサル業の人が、理系の大学教育や大学院教育を否定したり不要だと決めつけたりする時に必ず出てくる、わざと読者の誤解を招くようなキーワードである「リテラシー」という言葉の誤用の法則について、紹介する。

非理系コンサル業の人やブロガーの人は リテラシーって言葉が大好き である。しかも、その意味、重さが、文脈により、自分の主張の都合のよいように変わる。で、リテラシーを身に付けましょう、とか、リテラシーさえ身に付けていればよい、とか、さらっと書いちゃう。そしてそれがいかにも簡単そうなように読者に錯覚させるのだ。しかし、それはリテラシーという言葉を定義しないでいかにも簡単そうに使っているからに過ぎないのだ。 だまされちゃだめだ。 実はリテラシーがあるっていうのは、相当に教養を積んだ状態なのだということを、にもかかわらず、書き手にとっての専門外の分野については「リテラシーの大安売り」をする傾向がある、というのが、Piyotaの指摘したい「誤用の法則」である。

非理系コンサルや文系ビジネスマンの人は、自分は理系は専門外だから、と安直に逃げられると思っているかもしれないが、それならばそれで、そういう人にぜひ質問したいのが、「それならば【リテラシーを持っている】と言える状態を、一般的な指標で数値化してみてください」、という質問・・・簡単な思考実験である。



「今年うちの課に入った新人には、英語のリテラシーがあるんだよ、すごいよね」
というときの「英語のリテラシーがある新人」ってTOEIC何点くらいを想定しているのか?という問い。どれくらいですかね。600点ってことはないでしょう。700点?800点?ちなみに、製薬国内最大手の武田薬品工業さん、2013年4月入社の新卒採用から730点を要求するとかで話題になりました。ウェブで検索してみると、センター試験の英語が9割とれるくらいの人たちのTOEIC平均点が650点とか。

なので概算で、英語については「リテラシーがある」=センター試験英語9割以上ってことです。

別に通訳とか言語学者になろうとかそう人でない人で、あるいは社会人として国内勤務の人であっても、「最低限のリテラシー」といいつつセンター試験9割以上の英語力が求められていたり、する。グローバル化って怖いですな。

じゃあ、英語のリテラシーと、理科や数学のリテラシーで、理科や数学はセンター試験的にもっと低レベル(3~5割)でも「リテラシーがある」って言っていいの?

「生活者として自己決定ができ、健全に安全に生きていけるようになるための科学リテラシー」というのを身に付けるための理数系の能力を、もし、仮に、センター試験で計るのだとしたら、非理系コンサルや文系ブロガーの人は、何点を想定しているの?4割?5割?英語よりも低得点に設定していいって、何の根拠で決めてるのでしょう?そもそも専門家じゃない人が〇〇学における最低限のリテラシーを、一体全体何の根拠で定められるんでしょう。

ということで、ほんじゃーねの人、最後に「生活者として自己決定ができ、健全に安全に生きていけるようになるための科学リテラシーを身に付ける」ってさらっと書いちゃっていますが、これって、やっぱり数学も理科も8~9割はとれているっていうレベルじゃないとリテラシーがあるって言わないと思う。で、全体を通して記事を読み直してみて、あの文脈で引っ張ってきて、最後の最後に、「下から7割の人もセンター試験で理数8~9割はとろーね」だったら、論旨としては大賛成だけれどもブログ記事としては支離滅裂だよなあ。

ちなみに一番低く見積もられて侮られていて、業界の人が可哀想になってしまう誤用がコンピュータリテラシーである。リテラシーという以上、いろいろなものがそこそこ使えるのが原則なので、「一番簡単な言語でかまわないので、何か一つスクリプトが書ける」くらいはできないとコンピュータリテラシーがある、とは言わないんだよな、これが。理系の大学生でもまっとうにスクリプト言語を何か一つ学ばせようと思ったら、1単位分の講義か実習が必要というのが実感。

ともあれ、ほんじゃ一ねの人も、用語を正確に使わないせいで、墓穴をほっちゃいましたね。 自分のアタマで考える のはよいことですが、それは 決して、自分に都合のよいルールを考えてもいい、って意味ではない ということです。ありがとうございました。

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最終更新日  2014.03.06 20:25:19
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