山田維史の遊卵画廊

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☆Tadami Yamada's Paintings 新アダムとイヴの誕生


☆Tadami Yamada's Paintings 新アダムとイヴの誕生2


☆Tadami Yamada's Paintings 無量寿経シリーズ


☆Tadami Yamada's Paintings「私は美しい」シリーズ


☆Tadami Yamada's Paintings りんご充満空間シリーズ


☆Tadami Yamada's Paintings 花のマスクシリーズ


☆Tadami Yamada's Paintings 回 顧 展 part 1


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☆Tadami Yamada's 小さな絵日記より


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☆Tadami Yamada's 光瀬龍、宇能鴻一郎、泡坂妻夫、志水辰夫他カバー


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☆Tadami Yamada's 絵のない装丁


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☆Tadami Yamada's Part4『世の終わりのイヴ』


☆Tadami Yamada's Part5『洪水伝説』他


☆Tadami Yamada's Part6 児童書その他の挿画


☆Tadami Yamada's Part7 『心霊術入門』その他


☆Tadami Yamada's Part8『別冊宝島仕事の本』


☆Tadami Yamada's Part9 初期雑誌挿画


☆Tadami Yamada's ドラキュラ叢書『ジャンビー』挿画


☆Tadami Yamada's ドラキュラ叢書『幽霊狩人カーナッキ』


Tadami Yamada's monochrome cuts -#1


Tadami Yamada's monochrome cuts -#2


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■Yamada's Article(2)ユングの風景画


■Yamada's Article(3)画家ムンクの去勢不安


■Yamada's Article(4)夢幻能と白山信仰


■Yamada's Article (5) 城と牢獄の論理構造


■Yamada's Article(6)ムンク『叫び』の設計と無意識


■Yamada's Article (7) 病める貝の真珠


■Yamada's English Article (8) 能の時空間の現代性


■Yamada's Article (9)『さゝめごと』に現われた十識について


■Yamada's Article(10)狐信仰とそのイコノグラフィー


■Yamada's Article (11) 江戸の「松風」私論


■Yamada's Article (12) 伊勢物語「梓弓」について


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☆インタヴュー Vol.2


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Jan 11, 2006
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 私は昭和39年(1964)3月に福島県会津若松市の会津高等学校を卒業した。その3ヵ月前の12月3日未明、原因不明の出火により校舎の3分の2、一部石造をふくむ木造2階建校舎9棟、約11,000平方メートルを焼失した。創立73年目のことである。
 私は最上級の3年で、県内有数の受験校であったから、3年生の授業は焼け残ったわずかな教室で翌4日に再開されると発表された。が、出火原因の調査のためと教員20数名の事情聴取があり、人員不足のため結局3日間の休校が決定した。3日後に2部制で授業は再開された。教室は鶴が城の東南にあった競輪場の建物が使用された。

 私が、自分達の時代に失わせしめた校舎について、何か書いておこうかと思ったのは、一昨年、三中時代の恩師清水和彦先生から『戦闘帽の中学生たち』という本を寄贈されたことがきっかけである。清水先生についてはすでにこのブログで紹介してあるので、あらためて詳しく述べることはしない。じつは清水先生は、会津高等学校同窓の先輩でもあった。先生は音信不通になった私をさがしていたとかで、高校の同窓会名簿に載っている私の住所に手紙をだしても返送されてくるので、「中学のころはヒョロヒョロと痩せていたから、もしかしたらもう死んでっかもしんね」と思っていたのだそうだ。
 ひょんなことから高校の後輩が先生に、私が「生存」している旨の連絡をして、ある日、先生がこれまでお書きになったものや活動記録がとどき、それに負けないほどの私の活動記録をお返しに送った。
 『戦闘帽の中学生たち』は、先生たち会津高校(当時は旧制の会津中学)の第53期卒業生の戦時日記をもとに編んだ文集である。文集といっても四六判254ページ、布装紙函入りのレッキとした本。戦時下の中学生の生活が見事に活写され、現代史を補足する貴重な資料になっている。驚くのは昭和17年4月4日の会津中学入学式に始まり昭和22年3月5日の第53回卒業式まで、28ページにわたって学校行事の日録が収録されていることである。日付け曜日入りである。浅学とはいえ私はかつてこのような戦時下の中学校の詳細な学校行事記録を見たことがない。
 この『戦闘帽の中学生たち』は、後日、先生にもう1册送っていただき、それを東京都立中央図書館に先生名義で寄贈した。もちろん国会図書館にも寄贈してある。

 さて話をもとに戻そう。この本に先生たちが教室で撮影した学級写真が載っている。その教室の建築的な様相が、私の時代のあの焼失してしまった教室と同じであることに私は気がついた。なんと黒板の右上の壁にとりつけられている校内放送用のスピーカーも同じではないか。すると私たちは戦前からの器機を使っていたわけだったか。それに気付いて掲載写真をすみずみまで見てみると、講堂も正面玄関も、その扉さえ、私の時代まで残っていたことがわかった。----私はなんとも知れない感慨に胸をうたれた。
 一方、前に述べた後輩だという出版編集者と話しているうちに、彼の時代からおそらく20年ほど前に起った学校火災について、なにも知らないようであった。あの堂々として風格あった校舎とその無惨な姿が目にうかんできた。その建築的風格が愛されて石坂洋次郎原作・須川栄三監督の映画『山のかなたに』が会津高校の校舎で撮影されたこともあった。
 私は校舎を焼失したことに対して、慙愧とともに何か責任のようなものを感じるのである。私は火災当日の現場写真を自分のカメラで撮影している。おそらくそのような写真はほかにないであろう。ブログをご覧くださる方々にはどうということもない写真だが、あとでここに掲載しよう。


 会津高校の設立については、はるか戊辰戦争(ぼしんせんそう:明治元年・1868)にまで遡らなければならない。御存知の方も多いと思うが、会津藩はこの戦争の敗北によって、旧領地域は壊滅状態になった。さらに会津人たちは賊軍の残党として悲惨な状況をしいられることとなった。そんななかで郷土の復興を急務のこととした旧会津藩士たちが、とぼしい資金をかきあつめて、会津藩校「日新館」の伝統をうけつぐ「私立日新館」を設立した。1882年のことであった。
 じつはそれ以前の1879年、福島県令・山吉盛典が県内4箇所、すなわち福島・若松・三春・平に中学校を開設するのだが何故か県議会の反対にあい、わずか11ヵ月で廃校になっていた。そして1884年にふたたび福島・若松・平に県立中学校が開校する。しかしこれもこんどは政府が、福島中学校(現・福島県立安積高等学校)1校を残して廃校にしてしまった。
 このときの政府の政策を「中学校令」といい、1県1中学をその内容とする。まことに奇怪な政策である。国民が広く勉学する機会を制限するのであるから、その意図がなんであったかは研究してみる必要があろう。いまここでそれを述べることはできないが、そんなわけで「私立日新館」を設立していた旧会津藩士たちは、あらたに私立というかたちで会津中学の設立をめざすこととなった。
 当時、福島県知事から警視総監になっていた折田平内は、後に初代会津若松市長となった秋山清八の要請をうけて『会津中学校設立趣意書』を書き、精力的な活動をはじめた。その結果、文部大臣・榎本武揚を動かし、榎本の建白により明治天皇は300円の御下賜金を会津に与えた。会津においては旧会津藩士で東京師範学校(元東京教育大学、現筑波大学)の校長であった山川浩、その弟で東京帝国大学総長と後に九州帝国大学総長も兼任する山川健次郎、福島県裁判所検事の高木盛之輔らが郡部の山里をめぐり会津中学設立の趣意を訴えてまわった。
 しかし折しも1888年、磐梯山の大噴火が起った。この被災者救済にかさなったため、学校設立資金の寄付集めは難渋をきわめた。戊辰戦争以後、悲惨な境遇にあった旧会津藩士に国は就産金、つまり就職準備金を出したので、かれらはその金を学校設立資金として寄付した。かれらには、郷土を復興してこの悲惨な状況を抜け出すためには人民が勉学するしかないという意識があったにちがいない。
 こうして47,850円の創立資金ができた。この金額は現在の貨幣価値に換算して約2億円程度だという。
 1890年2月17日、設立許可がおりた。そして同年4月3日、会津人悲願の開校式が挙行された。「私立会津中学校」、私の母校、会津高等学校の前身である。

(つづく)





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Last updated  Jan 12, 2006 08:29:21 PM
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AZURE702 @ Re:「比叡おろし」(汚れちっまた悲しみに)(08/21) 三角野郎(絵本「マンマルさん」)さんへ …
三角野郎(絵本「マンマルさん」)@ 「比叡おろし」(汚れちっまた悲しみに) ≪…【ヴィークル】…≫の用語が、[ 実務と…
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