ヨカッタ探し

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November 16, 2006
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カテゴリ: 読書ろぐ(mystery)
『白戸修の事件簿』 (双葉文庫、2005)



先日、ブックオフで買ってきたうちの1冊です。
やっぱり未読から読んじゃいますね~。
昨日の移動中にほとんど読みました。残り数ページ…というところで
惜しくも寝てしまって、今日、帰ってきてからラストを読みました。
うーん、今週は月~金まで、違う実習先に行っている+授業の課題が多い、
てな感じで、本の面白さ < 睡眠、なのですねー。くやしいことに。

大倉さんというと、『七度狐』などの落語専門誌の編集長&その部下が

いろんな人に勧められているので、早く読んでみたいな、と思いつつ、
まだ文庫化されていないようで、なかなか読む機会がありません…。
というわけで、これが初めての大倉作品。

主人公は、お人好しでトラブルに巻き込まれやすい、怠惰な大学生・白戸修。
この物語では、すっかり、中野駅に近付くとトラブルに巻き込まれる、
というやなジンクスができちゃいます。
紹介文では「巻き込まれ探偵」とか「お人好し探偵」とか書かれてますが、
第1話を読む限りだと、ちっとも探偵らしくない。巻き込まれただけ(笑)。
それもそのはず。この時点では、作者にとって白戸修は一登場人物に過ぎず、
主役にしてシリーズ化、なんて意図はなかったのだとか。
2話目以降は、本人も半ば自覚しつつ巻き込まれながら、小さな事実に

白戸クンのキャラも憎めなくていいですけど、この物語中で取り上げられている
スリ、ステ看貼り、万引き…といった軽犯罪の実態も、読んでいて
興味深いなぁ~と思います。なるほど、こうやってるんだ、という感じで。
銀行強盗とストーカーを題材としたお話は、やっぱり重くなっちゃいますが。
そういった適度な軽さと、実用性もある雑学的な面白さとを兼ね備え、

2話目の「サインペインター」が一番好きですね。
お人好しの白戸クンらしいラストもさることながら、
あんまり悪人らしい悪人が出てこない点も、気に入っている理由です。
だって、自分に非が無いのにトラブルに巻き込まれた上に、壮絶な悪意に
曝されるって…身体的にも精神的にもダブルパンチですよね。
だからせめて、白戸クンがクタクタになっても、微笑むことができるような、
そんなラストだったらいいなぁ~と思うのです。
そういう意味では、5話のラストもけっこういいですね。

うーん、やっぱり大倉さんの他の作品も読みたくなったぞ





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最終更新日  November 17, 2006 01:35:21 AM コメント(4) | コメントを書く


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