イランは2024年に人口が9156万人いて、1950年の人口が1651万人だったのが1979年の革命後に急激に人口が増加して70年で6倍くらいになって、革命後に生まれた世代が人口の過半数を占めている。オーストラリアの2018年の「DFAT COUNTRY INFORMATION REPORT IRAN」を法務省入国管理局が翻訳した「DFAT 国別情報報告書」に詳しいことが書いてあるけれど、2018年時点では8200万人の人口のうちペルシャ人が人口の60%で、アゼリー人(北西部のアゼルバイジャン側の地域、民族的にはアゼルバイジャン人と同じだけれどアゼルバイジャンの人口より多い)、イラン系クルド人、イラク系クルド人(Faili)、ロル族(Lurs、南西部の山地の遊牧民)、アラブ人(南西部のフーゼスターン州)、バルーチ人(パキスタン、アフガニスタン側のスィースターン・バルーチェスターン州の遊牧民)がいて、アフガニスタン難民も300万人ほどいて、多民族多言語の国家である。
Global Noteの「世界の名目GDP 国別ランキング・推移(IMF)」によると2024年の名目GDPはドルベースで416676百万ドルで世界39位で、香港やコロンビアや南アフリカと同程度で、フィリピンやベトナムやバングラディシュやマレーシアとかの東南アジアの国よりは少ない。イランは中東の大国というイメージだったけれど、経済規模でみると東南アジア程度であまり豊かではない。貧富の差も大きくて、イランにおける労働力のおよそ半分は非正規雇用の状態なので搾取されやすくて、イラン人のおよそ40パーセントが世界銀行の定義する中程度の貧困ライン(1日当たりUS$3.10未満)を下回って生活しているようである。
世界中に非人道的な独裁国家は多数あるけれど、それでも主権国家の国内で起きたことに対して武力による現状変更を正当化できない。しかしアメリカは正当化できれば攻撃してもよいと考えたようである。国連は2024年に国際連合安全保障理事会決議2722でイランが支援するイエメンのフーシ派(シーア派の分派であるザイド派イスラム主義を掲げるイエメンの親イラン反政府武装集団)が紅海の商船を攻撃するのをやめるように要求していた。そのうえ2026年1月の反政府デモ隊の市民を虐殺したことで国際的に批判されることになった。The Guardianの「Disappeared bodies, mass burials and ‘30,000 dead’: what is the truth of Iran’s death toll?」という記事によると、死者数はイラン政府の公式発表だと3000人、アメリカの人権団体HRANAの調査だと6000人の死亡が確認されて17000人が調査中で、イラン国外の医者は33000人を見積もっているそうな。アメリカとしては国際法を無視しても批判を軽減できる大義名分ができたので、テロリスト政権による核兵器開発は認めないと言って攻撃を始めた。アメリカは2025年6月にもイランの核施設を空爆したけれど、それだと不十分だと思ってハメネイを殺害して反米政権ごと潰すつもりなのかもしれないけれど、さらに過激な政権ができてしまうと意味がない。