主力が欠場していた浦和レッズは、ほとんど攻め込むことができない。攻撃の核であるワシントンと守りの要の闘莉王の重さを実感することになった。主力メンバーが欧州に移籍した後の浦和の戦力は、絶対的ではないことを予感させるゲーム展開になった。代表主力に昇進した選手の欧州移籍は避けられなくなる。阿部の獲得に必死なのは、闘莉王や鈴木の年代が欧州移籍を考えているからだろう。 ワシントンのいない攻撃陣は、ボールをキープすることもできなかった。細かいパスもつながらない。痛みに悩まされる小野は、足首の故障を直すことに専念すべきだろう。無理をして故障を長引かせることはマイナス面のほうが大きい。ガンバのように厳しく守られると小野とポンテだけでは、攻撃が機能しない。闘莉王のいない防御ラインもお寒いものだった。堅くて厚い浦和のディフェンスという特色が消えて、平凡な守備力になるのは驚かされた。それでも得点を許さないのが浦和のよさなのだが、闘莉王の欧州移籍を認めることは危険な賭けになる。
浦和がガンバに4連勝したのは、作戦や選手交代などの指揮系統の能力差によるものといえる。ブッフバルト作戦はシンプルだけれど、納得できる作戦を貫く。これに対して、西野監督は状況に応じた作戦や選手交代が苦手である。あれほど有利な立場だったのに、3人の交代枠を生かすことができずに、むざむざと敗戦に追い込まれている。点を取るためには、攻撃陣を交代させて活性化する必要があった。終盤にもろくなるガンバの防御網にも手当てをしないと、肝心なときに失点をして負けることになる。天皇杯の決勝を見れば、浦和とガンバの戦力差は予想外に縮まっている。07年度は、浦和も簡単に優勝できないはずである。
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