MATRIX7

MATRIX7

2007.01.03
XML
カテゴリ: 現代社会


 麻薬犯罪に悩む米国政府を激怒させたのが、ボリビアのエボ・モラレス大統領になる。コカの生産業者であったエボ・モラレスはコカの薬用効果を説いて、コカ生産を増大させる政策をとっている。南米地域では、薬やお茶としてコカが利用されてきた歴史がある。コカを麻薬に変えたのは欧米諸国であり、南米本来の薬用植物に戻す運動を起こしたといえる。古くから麻薬とは異なるコカの生産販売ルートが南米諸国には存在して、全面的に禁止できない事情がある。その上、闇ルートに流せば、他の農産物とは別格の利益が上がる。コカ栽培を禁止できない社会的背景があった。どれくらいがコカインの原料として使われているかは、ボリビア人も知らないだろう。 ボリビアの政治情勢が複雑なのは、世界有数のガス油田が発見されたことが起爆剤になっている。米国と友好的だった前政権は、この天然ガスを米国に輸出する計画を立てて、投資資金を石油メジャーに依存しようとしていた。これに反対していた民族勢力の代表がエボ・モラレスであり、天然ガス資源の国有化を主張して、大統領選挙を勝ち抜いたのである。天然ガスの利益をすべてボリビア国民のものとする政策は、圧倒的な国民の支持を得て当選を果たした。18%といわれる国庫収入は、国有化によって100%に上昇するが、設備投資や資金調達を自前で行う必要がある。利権を奪われた米国が天然ガスの輸入制限に出る可能性もあるから、販売先も探さねばならない。一筋縄ではいかない資源戦争が待ち構えている。
 ボリビアでは、古くからコカは薬やお茶として使われてきた。米国の意向を配慮した前政権は、コカ栽培の排除に乗り出していたから、インディオ出身の民族主義者モラリスが50%以上の支持を得られたのは当然とも言える。難しいのは、米国資本やドルを排除して経済成長を続けることは難しい点にある。当然ながら、CIAは闇で政権転覆に動いていくだろう。モラレス大統領が政権を維持できるかは不透明であり、経済政策が失敗する危険も大きい。多くの南米政権が経済の破綻によって崩壊している。コカ茶を公認しても、それだけで国際政治を生き残ることはできない現実がある。ボリビアで07年に何が起きるかを予測することは・・・。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.01.03 12:41:23
コメント(0) | コメントを書く
[現代社会] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: