投資逍遥

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2006/09/09
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カテゴリ: 読書
この本は1999年6月に発行されました。

なお、著者の本は過去に2冊読みましたが、それは、 『自分を活かす気の思想』 『老年の愉しみ』 です。

以下に、 【この本からの引用】 【上記の感想】 という形で、2点書いておきます。


【この本からの引用】

墓はますます個人の墓になってゆくであろう。

「先祖代々之墓」という思想が今は無意味なのである。
そして個人の墓であるかぎり、いつか忘れられてゆくのも、これもまた当然の成り行きなのだ。

【上記の感想】

私も歳を重ねたせいか、墓のことが書かれていると、気になる。

墓には永続性があるというのは、どうも嘘のようである。
ちなみに、 『暮らしの世相史』(加藤秀俊著) には、今ある墓は、100年もすれば無縁化して苔むす石碑になる運命である、と書かれている。

ちなみに、自分の家の墓を見てみても、父方の祖父母・おじ・おばの遺骨が納められているだけで、その先の先祖の名前も知らない。
そして、私には子供がいないので、いずれは墓参りをしてくれる子孫が絶える運命にある。
墓のことは、いずれ、真剣に考えねばならないことだ。


【この本からの引用】

「寛厚な自然が人間のほしいままなる営為を咎めず、憤らず、一木一草、惜しみなく与えつくしてくれた。その洪恩をおもっては、このまま別子の山を荒蕪するにまかしておくことは、天地の大道に背くのである。どうかして濫伐のあとを償い、別子全山を舊のあおあおとした姿にして、之を大自然にかへさねばならない。」

【上記の感想】

上記は、『幽翁』(西川正治郎編)の一節なので、孫引きになる。
伊庭貞剛(1847-1926年) の言葉と伝えられている。

かいつまんでいうと、精鋼作業に不可欠の木材伐採と木炭製造によって濫伐してきた結果、別子銅山の山々は、土の地肌をさらけ出し、毎年の出水で荒れた無残な姿になり果てていたという。
それを見て、貞剛は利益を度外視して、植林を思い立ったという。

伊庭貞剛は、住友の根幹をつくった人物のようだが、中々の人物であったらしい。





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Last updated  2006/09/09 05:46:42 PM
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