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私はアル中であると同時にカフェイン中毒でもあるので
一日に何度もコーヒーを摂取する
社内には10円でドリップコーヒーが頂けるマシーンが置いてあるのでとても助かっている
10時半ごろ、本日第一回目のカフェイン・タイム
赤銅色の硬貨を1枚握り締め、コーヒー・マシーンの置いてあるスペースに向かう
そこは社内のほぼ中央に位置し、背の高いパーテーションで取り囲まれるように仕切られている
お目当てのマシーンに10円玉を滑り込ませ、しばし待つ
赤いランプが3つ点けば出来上がりだ
この待っている時間というのが少し気まずい
大抵、誰かがやってきてますます気まずい空気が増すのだ
ほ~ら、今日も誰かやってきた
おっと、 人事の序二段
じゃないか
序二段というのはもちろん体格を表してのこと
それも伸び盛りの序二段ではなく
全盛期には前頭13枚目まで行ったものの、再び序二段に舞い戻ってきてしまったという感じの体格
ようするに小太りなのだ
でも身長は私よりも小柄なので、立っている今では私は序二段を見下ろす(○みおろす ×みくだす)形となる
顔はえなりくんに空気を入れた感じ
その序二段えなり山が話し掛けてきた
え 「あれ、インフルエンザはもういいんですか?」
小太りの体を後ずさりさせながら話す
なんなんだ
もしかして私のことをばい菌扱いしてるのか
そういうことはしてはいけないと先生に教わらなかったのか!
母 「インフルエンザは子供です」
え 「あ~、お子さんね」
と言いながら距離を縮めて来た
げげ、来るんじゃない!
そこに 50過ぎぐらいのおばさん
(私の知らない人)がコーヒーを入れにやってきた
序二段えなり山は彼女に順番を譲ってあげた
おば 「あ~ら、お優しい!やっぱり男の人は女性に優しくなくっちゃね」
ね、と言った顔が私に向いていたので、出来上がったコーヒーを手にせっかく立ち去ろうとした足が止まってしまった
母 「そ、そうですね」
おば 「男の人に必要なのは何かしら?優しさでしょ、それからぁ・・・」
本気で考え込むおばさんに向かって、私は親指と人差し指で輪を作って見せた
おば 「あ!お金 そうねぇ、お金も必要よね、ま~あ、教えられちゃったわ」
いかにも私がゲンキンな女と言わんばかりの視線を投げかけ(その通りなので反論はしない)、おばさんは嬉しそうに話し続けた
おば 「そうよそうよ、お金のこと、会社にもっと真剣に考えてもらわないとねぇ」
序二段が人事に所属しているのでここぞとばかりに言い寄る
ここでえなり山が反撃に出た
え 「○○さんはいいですよ、ちゃんと年金がもらえるはずですから
そう言ってえなり山が私を見る
げげ
そんな話を振られたって、何をどう返せばいいのか分からない
なんてったってこの絶叫母、 職場では毒を一切吐かない「良い人」
を演じ続けているのだから
一瞬あせったものの、何だか今ものすご~~~~くひっかかるフレーズがあったような・・・
うげげ
手にしたコーヒーを落としそうになる
今、えなり山ったら「僕たち」って言ったよね
自分と私をひとくくりにしたわよね
何?何?それってどういうこと???
恐る恐る言ってみた
母 「今、『僕たち』って言ってらしたけど、□□さん(えなり山)と私ってまさか同年代ですか?」
え 「でしょ?」
確信的に言い切るえなり山
そうだ、そうなんだ、ヤツは知ってるんだ
私の生年月日、現住所、家族構成も何もかも
そう、本当に何もかも
私の学歴も、職歴も、この職場での収入もぜ~んぶ
ということは私とヤツは同年代なのだ
いや、あの自身ありげな物言いは、あるいはヤツは私よりも年下かもしれない
がっく~~~ん
そう言えば態度がふてぶてしいから気がつかなかったけれど、えなり山の肌つやは良好だ
間違いない
ヤツは私よりも年下だろうな
はぁ、もうヤツにたてつくのはやめよう
序二段は何でも知ってるんだから