戻っておいで 私の時間
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「脇役はダメよ下手なのバレちゃうから。主役が一番バレないのよ。何でかわかる?周りが助けてくれるから。昔のアイドルなんて大根ばっかりよ。だからいきなり主役でデビューさせんのよ」天野春子(小泉今日子)まさか朝ドラであのアイドルから自虐ネタのような台詞を聞く日が来ようとは クドカン のザッツエンターテインメント朝ドラ あまちゃん が、遂に来週終わってしまう。軽快なテーマソングに始まり、個性豊かな面々が繰り広げるテンポの良い会話や、映画やドラマやバラエティのパロディ、要所要所に登場する鉄拳のパラパラ漫画。いかにもその辺にいそうな登場人物一人一人に愛情が注がれるクドカンワールドにすっかりはまり、今から最終回後の喪失感を憂うファンも多い。ロケ地 岩手県久慈市の一部で使われている感嘆符 じぇじぇじぇ は流行語となり、普段朝ドラを見ない層まで巻き込み、ご当地県知事までツイっている。早あま、朝あま、昼あま、夜あま、週あま、録あまとリピーター続出で、元ネタの解説や分析、まとめ、プロの漫画家が日々アップするあま絵と広がり、ツイッターの #あまちゃん TLは大盛況。番組挿入歌でストーリーの軸となる80年代テイストの「潮騒のメモリー」はキョンキョンが歌い、ベストテン入りした。関連書籍やサントラ盤、歌のアルバム、クドカン選曲の昭和アイドル歌謡アルバムも好評だ。主人公天野アキ(能年玲奈)の母親 春子役に小泉今日子、80年代に映画デビューした音痴な女優役に薬師丸ひろ子、マネージャー役に 松田優作ジュニア 紆余曲折を経て、今週は薬師丸さんにキョンキョンがビシバシ歌唱指導するという展開。ちなみにキョン2夫役に尾身としのり、アキの親友ユイ(橋本愛)の母親役に元アナウンサー八木亜希子、ワンポイント役に同姓つながりで「おかあさんといっしょ」弘道おにいさんの先代 天野勝弘おにいさん。1984年、北三陸の漁師町を飛び出し、アイドル目指して上京した聖子ちゃんヘアーのヤンキーJK春子。時代は新人オーディション番組から素人集団おニャン子へと移り、デビューできずくすぶっているうち、ひょんなことから絶対無理音感を持つ新人女優の影武者として主演映画の主題歌を歌うはめに。劇中、ザ・ベストテンそっくりの番組でキョンキョン推薦の清水ミッちゃんと糸井重里さんが司会者を演じたのも楽しかったが、春子が家出した1984年で時が止まった部屋も素晴らしい。聖子ちゃんのポスターやチェッカーズ、吉川晃司のレコードジャケット、YMOや斉藤由貴の歌番組ビデオ、なめねこカード、アイドル雑誌「明凡」。ここ一番の場面ではゴーストバスターズやジャンプ が流れ、橋幸夫やさかなクンまで実名で登場するというシナリオにミーハーおばさんはワクワクが止まらない^^ あまちゃん の主役アキは、元ヤンの母に言わせると「地味で暗くて向上心も協調性も存在感も個性も華もない」女子高生。生まれ育った東京に馴染めず、初めて訪ねた母の故郷で祖母(宮本信子)に魅せられ、海女を目指す。地元にすっかり馴染み、親友となった美少女ユイ(橋本愛)とのコンビが観光協会HPの動画でブレイク、ローカルアイドルに。東京から来たスカウトマン(松田龍平)に見いだされるが、上京直前、ユイの父が倒れ、アキは単身でアメ横へ。全国から来たアイドルの卵達と寮生活を送りつつ、人気グループのシャドー(影武者)としてダンスや歌のレッスンに励み、路上ライブをこなし、ブレイクを待つ。。。素顔は人見知りで訥弁だがスイッチが入ると元気で明るいアキになり、泳ぎが苦手だが潜水の特訓で水中シーンは吹き替えなし。主役として膨大な台詞を覚え、歌や踊りの振り付けを覚え、ロケ先の冷たい海で潜った直後にも台詞が待っている。若い頃の大竹しのぶに似た空気感が漂う能年ちゃんは「ガラスの仮面」の北島マヤみたいだ。「大丈夫だよ。アキちゃんと一緒にいると誰でも笑顔になれる。だからアキちゃんの周りには自然と人が集まってくるんだよ。それってアイドルの基本じゃん?どこに居ても何をしててもアキちゃんはアイドルだよ」ユイ ビートルズ来日4ヶ月前に生まれたキョンキョンは 1982年、「私の16歳」でスタ誕からデビュー。聖子ちゃんカットにフリルのドレスでぶりぶり歌いながら、だんだん独自のフリーダム路線に。「なんてったってアイドル」は「Back To The Future」が公開された1985年のヒット曲。三丁目の薬師丸ひろ子 ちゃん他、当時のアイドル原田知世ちゃんや斉藤由貴ちゃんも中年の母さん役が定着した。 「っていうかさ、あのレベルでテレビとか出られるんだね。あの(一番人気の)子も思ってたより普通っていうか、なんか若くて可愛いだけ?リーダー性格悪そうだし(略)あの枠は今トリンドル(玲奈)がいるから厳しいっしょ。ずば抜けてかわいい子もいないし、ずば抜けて歌がうまい子もいないし。アイドルとしては限りなくCに近いB級?アキちゃんだったら余裕でセンター取れるよ」ユイ 「へぇ~、ここ(大手芸能プロ)では誰も社長(古田新太)に意見できないんだ~( ̄▽ ̄)奇をてらって売るんじゃなく、普通に売れるもん作んなさいよ」春子握手券入りCDがあっという間にミリオンセラーになるビックリマンチョコ現象に違和感を覚える昨今、春子の啖呵にテレビの前で「んだんだ」うなずいたのは私だけではないだろう。 「芸能界さいると…っていうか、東京がそうなのかな。成長しねぇと怠けてるみたいに言われるべ。でもな、成長しねぇとだめなのかな?人間だもの、ほっといても成長するべ。背が伸びたり太ったり痩せたり…それでも変わらねぇ、変わりたくねぇものもあると思うんだ。あまちゃんだって言われるかもしんねぇけど、それでもいい。プロちゃんにはなれねぇし、なりたくねぇ」アキいやぁ、グダグダでうまぐまとまんねぇけど、キョンキョンvs薬師丸を来週もお楽しみにってことで、とりあえずアップするべ。あまちゃんは奥が深く、人の数だけ切り口があるので、また近々書くべ。
2013年09月20日