【現代劇】マリアージュ・ブラン~嘘つき弁護士の愛の法則~全40話 40
風起隴西-SPY of Three Kingdoms-全24話 24
【現代劇】イジワルな君に恋をした~Sweet First Love~全24話 24
燕雲台-The Legend of Empress-全48話 48
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星河长明 Shining Just For You第11話なぜ白露(バイロウ)こと葉凌霜(イェリンシュァン)が刑を逃れて復職までできたのか謎が深まる太宰(タイサイ)・樊如晦(ハンジョカイ)。そこで上奏の機会に″皆が噂しているから″と前置きして皇帝に理由を尋ねた。晁(チョウ)皇・彧修明(ユーシューミン)は白露が実は暗殺計画を事前に告発し、刺客を一網打尽にする準備を整えた上で大典に臨めたと最もらしい嘘をつく。当然、腑に落ちない樊如晦は白露が南宮に出かけていたと聞いて探りを入れた。「陛下は南宮の改修をお考えなのか?」「あ?ぁぁぁ…秘密です」白露は皇帝の命の内容を漏らすことはできないとはぐらかして帰ってしまう。屋敷へ戻った樊如晦は姚嵩(ヨウスウ)が何か情報をつかんでいないか聞いた。しかしやはり白露の任務は一切、不明だという。樊如晦は皇帝が擁護する時点で白露がただ者ではないと警戒、2人の間に何か秘密があると疑った。南宮を調べた白露はバラバラの石の配置を書きつけ、雲紋(ウンモン)に見せた。「これは何を意味しているの?」「封印だよ、しかし法陣が不完全だ、中心の模様を見てみないと分からない」「中心ってどこ?」すると雲紋は夜の眠師橋に行けば分かると教えた。一方、樊平(ハンヘイ)は父が決めた縁談のせいで悶々とした日々を過ごしていた。そんなある日、街で耳にした琴の音に惹かれ、ふらりと見月(ケンゲツ)楼へ入ってみる。琴を弾いていたのは棠縁(トウエン)だった。棠縁は主から教わった羽(ウ)人の古曲・霜葉別枝(ソウヨウベッシ)だと紹介、すると樊平はぜひ主に会いたいという。その時、ちょうど翼無憂(イーウーユー)が店に戻って来た。「私がここの主です、無憂とお呼びください」翼無憂は羽人の平民だと素性を隠し、棠縁にもう1曲、弾くよう頼んだ。樊如晦は姚嵩から今秋の税収が予想を上回ったと聞いた。そこで3割を各大都護(トゴ)に配り、7割の半分だけ国庫に収める。「星瀚大典で蔡驂(サイサン)は失策したが、少なくとも陛下の神鏡の力は削いだな」樊如晦は懐が暖まって上機嫌。大臣たちが国庫が逼迫して夜北の移住に予算が割けないと皇帝に上奏するのを黙って聞いていた。皇帝から3日に1度、任務について報告に来るよう命じられた白露。そこまで暇ではないと文句たらたらながら参内し、糸口がみつかりそうだとごまかした。「ずいぶんと悠長だな、期限は1日たりとも延ばさぬぞ?命が惜しくないのか?」ウルセー(´-ω-`)ボソッ 何だと?>( ・`ω・´)「いえ、肝に銘じます!」すると彧修明は夜北の移住にかかる経費について白露に意見を聞いた。白露は金儲けが得意な樊如晦のこと、私腹を肥やしているに違いないと指摘し、弱点をついて没収してはどうかと進言する。「弱点か…樊征(ハンセイ)だな」実は最近、樊征が司馬監と手を組んで御風弓(ギョフウキュウ)という武器を考案し、献上したばかりだった。驚くことに射程は河洛(カラク)の複合弓よりも長いという。しかしその御風弓を手に取った白露はあっさりそのからくりを見抜いた。御風弓は弓柄の中に仕込んだ氷玦(ヒョウケツ)のおかげで飛距離を伸ばしていただけだった。つまり氷玦がなければただの平凡な弓に過ぎない。しかし司馬監の帳簿にはこの弓本体の材料費と製作費に大層な額が記載されていた。↓( ๑≧ꇴ≦)ぼんぼんあるある〜樊如晦はまたしても放蕩息子の尻拭いに追われた。しかし皇帝は意外にも息子を罷免しただけで見逃してくれる。「まあそちのしつけが厳しく、小腹でも減って国庫の金をくすねたか ただなあ~あの金があれば移住する夜北に苦労をかけずに済んだのだがな~」「すぐ手配します!」樊如晦は自分だけでなく官吏たちから寄付を募って工面すると申し出た。こうして手柄を立てた白露は褒美が欲しいと懇願。彧修明は何を希望するのか期待したが、白露は皇宮内を自由に動ける通行証が欲しいと言った。一方、諸嬰(ショエイ)と七海怜(チーハイリアン)たちは無事に夜北へ到着した。すると夜北の民に事情を説明する間もなく伝令兵が到着、諸嬰と七海怜に勅命が下る。晁帝は七海怜が過ちを悟って忠誠を誓い、大義をわきまえたとして青蘅(セイコウ)公主に封じた。その上で上将軍・諸嬰との婚姻を下賜するという。夜北の民は故郷を捨てて越州(エツシュウ)に移ると知り、猛反発した。楚夜(ソヤ)たちはこれも皆のためだと訴えたが、七海怜たちは祖国を売った裏切り者だと蔑まれてしまう。孤独に苛まれた七海怜は諸嬰に婚姻などあり得ないと嘆いた。しかし皇帝が命を覆すことはないという。すると諸嬰はともかく夜北の民を移住させる術を考えるのが先決だとなだめた。その夜、白露は天妃・冷天曦(レイテンギ)の誕辰祝いに招かれた。彧修明も後宮へ足を運んだが、遠目から宴席の様子を眺めている。「かつてなく後宮が温かな雰囲気だ、これも白露の功績だと言えよう」しかし侍衛・凌雲(リョウウン)は誰より楽しそうなのが皇帝だと気づいていた。「ではそろそろ褒美を与えないと…またウザいと言われますよ?」←とは言ってないw「何を下賜すればいいのか」その時、天妃が急に発作を起こし、苦しみ始めた。彧修明は思わず空を見上げ、やはり満月だと納得する。「風隠(フウイン)を呼べ」白露は侍女と2人で天妃を介抱した。侍女の話では満月の度に発作が起こるが、これほど酷い発作は初めてだという。その頃、風隠たちは回廊から天妃の様子を見守った。「天妃娘娘が誰かを傷つけたら矢を放ち陛下に報告を…」風隠は弩(ド)に矢をつがえて構えた。しかし白露が機転を利かせ、かんざしで天妃の手の経穴を刺し、眠らせることに成功する。風隠たちは撤収、後宮で待っていた皇帝に報告した。「発作が落ち着きました」「ならばよい、鶴雪(カクセツ)について調べよ、月噬を治す方法があるはずだ」つづく
2024.06.21
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星河长明 Shining Just For You第10話司寇(シコウ)監は謀反の幇助罪で欽天監(キンテンカン)主事・白露(バイロウ)に斬首を言い渡した。また七海怜(チーハイリアン)も主犯として同じく斬首を言い渡されてしまう。しかし晁(チョウ)皇・彧修明(ユーシューミン)は夜北(ヤホク)の長公主を一方的に処罰できないと考え、特別に陳情の機会を与えた。朝堂に現れた七海怜は御前でもひざまずかず、頑な態度を変えなかった。「お前は父を殺し、仲間を害した、天誅を受けるべき極悪人よ!和親に誠意を尽くしたのに…」しかし彧修明は七海震宇(チーハイシンウ)が娘を利用して戦に備える時を稼いだと指摘、藍衣(ランイ)軍の精鋭を滅ぼして戦を仕掛けたと非難した。「朕を恨むなどお門違いでは? そもそも夜北の内紛による死傷者の数はこたびの戦を上回っている」七海怜は返す言葉もなく、皇帝の恩情にすがるしかなかった。「どうか残された同胞を救ってください」彧修明は寛容にも七海怜と逃亡した仲間を許してくれた。その代わり民を連れて越(エツ)州に移ることが条件だという。「葉子(イェズー)は?!」「そなたの赦免は法外の恩恵、他者のことには口出し無用だ」朝議が散会すると彧修明は界諸嬰(カイショエイ)を呼んだ。すると皇帝は七海怜たちを見逃してくれただけでなく、界諸嬰を越州の司馬に任じて夜北の民を任せるという。「今日より界姓を捨て″諸嬰″と改名を…過去の出来事は全て忘れるのだ」彧修明は我が子のように見守って来た諸嬰をしがらみから解放、自由を与えた。七海怜は隠れ家で仲間たちと合流し、皇帝が見逃してくれたと報告した。しかし越州に移住すると知った楚夜(ソヤ)たちは反発、まだ戦うべきだと訴える。七海怜はこれも部族のためだと説得し、不服な者とは袂を別つと言った。翼無憂(イーウーユー)は皇帝が七海怜たちを見逃しながら、葉凌霜(イェリンシュァン)だけ死罪になると知って憤った。そこで夜北の隠れ家に駆けつけたが、七海怜は皇帝が凌霜の解放には応じなかったと釈明する。「1人のために夜北の数万の民を死なせるわけにいかないの…ごめんなさい」七海怜にとっても苦渋の決断だった。しかし翼無憂は守ろうとした者にあっさり見捨てられた凌霜が哀れでならない。「…よく分かった、もう君たちには何も期待しない」翌朝、夜北の決着がついた彧修明はようやく白露を審問することにした。「白露を呼べ」しかし斬首を申し渡された白露ならすでに刑場だという。驚いた彧修明はふと白露の言葉を思い出し、逐幻(チクゲン)宮に天妃・冷天曦(レイテンギ)を訪ねた。…話すべきことは全て天妃娘娘に伝えました…冷天㬢は謀反に加担した白露に怒り心頭だった。しかし皇帝から白露が何か特別な話をしなかったかと聞かれ、白露からもらった錦嚢(キンノウ)を見せる。「幼い頃に真師に会ったことがあり、真師の錦嚢の図案を真似てみたと…」錦嚢の刺繍を見た彧修明は驚いた。…白露も真師に選ばれし者なのか?…「白露を呼べ」七海怜は刑場で凌霜の最期を見守ることにした。ついに刀を振りかぶった執行人、しかしその時、皇帝の侍衛・凌雲(リョウウン)が駆けつける。「待った!…陛下がお召しだ」すると凌霜はまるで助かると分かっていたかのように立ち上がった。神鏡の力が弱まっている彧修明は唯一の頼みの綱である白露を助けた。そこで3ヶ月の猶予を与え、真師を連れてくるよう命じる。白露はどこか不満そうだったが、七海怜たちが無事だと知ってようやく緊張が解けた。その頃、欽天監(キンテンカン)では端木彦(タンボクゲン)がすっかり監正きどりで威張っていた。しかし予想外に白露が復職、戻って来てしまう。一方、樊如晦(ハンジョカイ)も皇帝がなぜ白露を許したのか分からなかった。例え皇帝の独断だとしても朝議で説明すべきであり、このままうやむやにされては法律がただのお飾りになってしまう。その夜、雲紋(ウンモン)は白露が無事に戻ったとは言え、危うく死ぬところだったと呆れた。「錦嚢の刺繍に賭けるとは!命知らずなやつめ!」「彧修明は真師に興味がある、だから一か八か賭けたの」「彧修明が天妃に会っていなかったら今頃、あの世行きだぞ?!」しかし白露はどこ吹く風、真師を見つけるため手始めに眠師橋(ミンシキョウ)を探すことにした。翌日、天妃は白露を呼んで叱責した。「陛下の信頼を裏切って刺客を逃すとはっ!こたびは″功罪相償う″よ、次はない」すると天妃は皇帝の配慮だと教え、白露に裏庭へ行くよう命じた。裏庭では七海怜が白露を待っていた。抱き合って互いの無事を喜ぶ2人。凌霜は越州の吉凶を占ったところ繁栄すると教え、安心させた。「災い転じて福となるかも…」七海怜は葉子も一緒に越州へ行こうと誘ったが、凌霜は天啓に残って七海蕊(チーハイルイ)を探したいと断った。翌朝、謝雨安(シャウアン)、樊平(ハンヘイ)は宮中で諸嬰を見送った。しかし辺鄙な土地とは言え愛する人と一緒、親が決めた相手を娶らねばならない樊平はどこか羨ましそうに見える。一方、凌霜は城門で七海怜との別れを惜しんだ。「そうだ、向こうで土伯(ドハク)を探してみては? 古い書物で読みました、河洛(カラク)族から分かれた種族です 夜沼(ヤショウ)に住み、縄張り意識が強く、石を自在に操る術を使って荒れ地をならせるとか 伝説の雪狼(セツロウ)王がいたんです、実在するはずよ」こうして七海怜は葉子と別れ、愛する人と共に越州へ旅立った。翼無憂は凌霜が復職したと聞いて安堵したが、念のため宮中にいる密偵に欽天監を監視させることにした。「満月が近いな、天妃の様子を探るよう指示してくれ」そこで鶴瑾(カクキン)は天妃のもとに翠碧(スイヘキ)を送り込んだが、音信不通になってしまう。翼無憂は天妃が皇帝に寝返ったと気づいた。冷天㬢と言えば奴婢でありながら四皇子の厚意で鶴雪術を習得した経緯がある。鶴瑾は恩知らずの冷天㬢に憤怒、月噬(ゲッセイ)の発作で苦しめばいいと悪態をついた。つづく
2024.06.20
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星河长明 Shining Just For You第9話星瀚(セイカン)大典当日。七海怜(チーハイリアン)たちは霍陸(カクリク)の手引きで禁軍に紛れ込み、会場の警備についた。すると統領たちの巡回が始まり、七海怜は女子だと見破られることを恐れて一旦、列を離れることにする。その様子を見ていた白露(バイロウ)こと葉凌霜(イェリンシュァン)は七海怜の後を追った。「怜姐姐!昨日、突然、陛下が姐姐の話をしたの、計画がばれているのかも」「もう後には引けない、でもあなたは手を引いて」七海怜の覚悟を知った凌霜は祭壇の左の池に永寧(エイネイ)溝に続く法陣があると教え、危険が迫ったら撤退するよう説得した。しかし七海怜は必要ないと拒み、氷玦(ヒョウケツ)を受け取らず戻ってしまう。吉時となり、承明(ショウメン)門から晁(チョウ)皇の御輿が入場した。七海怜たちは兵士たちに紛れて拝礼しながら、目の前を通り過ぎる晁皇の御輿を苦々しく見つめる。計画決行の時は刻一刻と迫っていた。彧修明(ユーシューミン)は含元(ガンゲン)殿前の祭壇に立った。そして文武百官と諸国の使者たちが見守る中、天を祭る言葉を読み上げ奉納、功臣である樊如晦(ハンジョカイ)を衛(エイ)公に封じる。すると日時計が青く光ったのを合図に七海怜たちが列から飛び出し、5人の力で法陣を発動した。壇上にいる皇帝は独り水流の中に封じ込められたが、臣下たちはこれも吉兆の印だと誤解して嬉しそうに見守っている。その隙に七海怜が祭壇に近づいて氷刀を放ち、ようやく謀反だと分かった。七海怜は剣を抜き、法陣の中へ飛び込んだ。しかし皇帝は礼服姿でも七海怜の氷刀を跳ね返し、びくともしない。やがて待機していた術師が駆けつけ法陣を破り、七海怜は皇帝の一撃で吹き飛ばされた。一方、夜北の勇士たちは禁軍と応戦していた。しかし味方だと思っていた霍陸に裏切られ、仲間が殺されてしまう。楚夜(ソヤ)はようやく騙されたと知り激怒、青詹(セイセン)と協力して霍陸を刺し殺した。凌霜は騒ぎに紛れて凌霄焔火(リョウショウエンカ)を打ち上げ、翼無憂(イーウーユー)に救援を求めた。その頃、楚夜と青詹は倒れていた七海怜を連れて逃げようとしたが、ちょうど駆けつけた界諸嬰(カイショエイ)たちと鉢合わせになってしまう。界諸嬰は刺客が七海怜だと知り呆然と立ちすくんだ。その時、羽(ウ)人の鶴雪(カクセツ)が襲来、七海怜たちを援護して逃してくれる。おかげで七海怜たちは祭壇横の池まで引き返すことができた。「怜姐姐!これを!」凌霜が氷玦を投げ渡すと、七海怜はそれを池に放り込んで法陣を発動し逃亡に成功する。安堵した凌霜だったが、ふと振り返ると皇帝の冷たい視線があった。天啓は直ちに封鎖された。捜索に加わった界諸嬰は裏道で七海怜を見つけたがかくまい、咄嗟に自分の胸を刺して取り逃したように見せかける。一方、公主とはぐれた夜北と青詹は再び翼無憂に助けられた。2人は自分たちを救ったのが疫病神と忌み嫌っていた凌霜だと知ったが、この厳戒態勢の中では恩人でも助けられないと冷たい。翼無憂はやはり凌霜の温情が無駄になったと呆れたものの、確かに凌霜を救い出す手立ては見つからなかった。広陽(コウヨウ)宮に戻った彧修明は人払いしてから手のひらを見た。すると七海怜の攻撃を跳ね返した時にできた傷がようやく癒合する。…傷が癒えるのも遅い、神鏡の力は残りわずかやも…そこへ侍衛・凌雲(リョウウン)が暗衛統領・風隠(フウイン)を連れて来た。「7名の刺客を始末しました、七海怜は未だ逃走中です 追跡中に急に姿を消したのですが…刺された界将軍と出くわしました」「刺されただと?」彧修明は界諸嬰が七海怜を逃したと気づき、招喚した。実子のように重用してきた界諸嬰の裏切りに憤懣やる方がない彧修明。しかし界諸嬰は七海怜が皇帝の命を狙っているとは知らなかったと釈明し、居場所も分からないという。そもそも発端は父の勅旨の改ざんであり、七海怜は夜北の民が誅殺されると誤解して暗殺を計画しただけだった。「お前が言わずとも捕まるのは時間の問題だぞ?」「本当に知りません…知っていたとしても惚れた女子を裏切れましょうか」「父親とそっくりだ、頑固な厄介者よ」その頃、七海怜は凌霜を助けるため、危険を承知で単身、宮中に戻った。しかし天牢に潜入しようとしたところで暗衛に見つかり、生け捕りにされてしまう。風隠は皇帝に七海怜を捕らえたと報告した。焦った界諸嬰は叩頭して命乞いすると、結局、彧修明は七海怜を死罪にしないと約束する。「困った奴だ…ただし星辰の力は封印しておけ」凌霜の牢屋に逃げたはずの七海怜が収監された。驚く凌霜に七海怜は凌霜を見捨てたら七海蕊(チーハイルイ)に顔向けできないという。すると界諸嬰が現れ、七海怜を連れて行った。界諸嬰は冷静に振る舞いながらも、物陰で力を封じられる七海怜の悲鳴を聞きながら、あまりの辛さに嗚咽を漏らしてしまう。一方、欽天監(キンテンカン)では白露が謀反に加担したせいで監正(カンセイ)・狄蘭章(テキランショウ)が罷免された。そこで仮の監正を選んで皇帝に謁見しようと決まったが、この状況では誰も引き受けたがらない。すると厚かましくも主事・端木彦(タンボクゲン)が名乗りを上げた。…陛下の怒りが収まれば正式な監正の地位は我がものとなろう、ふふ…七海怜は星辰の力を奪われ牢に戻った。「無力な者になったわ…」「それなら私はとっくに無力な者です」しかし幼い頃、凌霜は父と一緒に異郷の白装束の者と出会い、疫病神ではなく使命を背負った者だと言われたと話した。するとふいに当時のことが脳裏に浮かぶ…『真師(シンシ)の加護を受けた者は無限の可能性を秘める ご息女が不吉な夢を見るのは異変を感じる力があるゆえだ』『この子が短命に終わらぬかと心配なのです』すると白装束の老人は凌霜を守るため琥珀石を授け、その代わり星辰力を封印してしまう…凌霜は晁皇が星辰の力だけを奪ったのには何か意図があるはずだと励ました。「今は来るべき時のために療養して」「葉子(イェズー)、ごめんなさい、あなたは我が身を守るため阿蕊を利用にしているのだとばかり でも分かったわ、阿蕊があなたを慕う理由が…本当の親友だったのね」風隠は皇帝に謁見、七海怜が牢でおとなしくしていると報告した。「ただ白露が白装束の者の話を…まさか真師のことでは?」翌日、司寇(シコウ)監は朝議で謀反の捜査報告を上奏した。「夜北七海部の楚夜、青詹など5名が今も逃走、すでに捕らえた者は法に則り処罰します 禁軍の霍陸は刺客と結託していた罪で骸をさらし、族誅 欽天監主事・白露は幇助罪で斬首に処します」「斬?!」白露を慕っていた欽天監の成午(セイゴ)は残酷な処罰に思わず変な声が出た。つづく( ̄▽ ̄;)やっぱりおじいc…いや何でもないですwそれにしても話が見えない霍陸の嘆願うんぬんとか樊尚書が便宜を図るとか何だったの?(←ちゃんと見ろw)
2024.06.19
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星河长明 Shining Just For You第8話白露(バイロウ)こと葉凌霜(イェリンシュァン)から突然、皇帝に届いた贈り物。彧修明(ユーシューミン)は何か仕掛けがあると疑ったが、ふたを開けてみると思いがけず遊戯が入っていた。「″演兵棋(エンヘイキ)″だと?」白露の読み通り皇帝が演兵棋に食いつき、広陽(コウヨウ)宮に呼ばれた。すると白露が贈った遊戯を巨大化した盤上が床に広がっている。彧修明は″演兵棋″改め″逐鹿(チクロク)九州″だと自慢し、遊び方を説明するよう命じた。「1000人の手兵で戦い、天啓(テンケイ)を制した方が勝者です」「で、この印は何だ?」「それは″真師(シンシ)″を表します、真師を得たら兵力は10倍になります…多過ぎますか?」白露はこの遊戯の基となる″九衡(キュウコウ)推演″の考案者は真師だと明かした。「真師は天と地を逆にすることもできる、10倍では少な過ぎるくらいだ」こうして皇帝と白露の勝負が始まった。この遊戯で皇帝と真師の関係を探るつもりだった白露。結局、収穫は得られずに終わったが、思いがけず皇帝から雲笈(ウンキュウ)楼の出入りを認められた。凌霜は七海怜(チーハイリアン)を訪ね、皇帝の不死身の理由はまだ解明できないと報告した。「ただ真師と関係ありそうです」「時間がないから急いで調べて」聞けば七海怜たちに霍陸(カクリク)という協力者が現れたという。霍陸は恩人である界海天(カイカイテン)の死に義憤を抱き、星瀚(セイカン)大典で直訴する計画だった。「私たちはその騒動に紛れて潜入するわ」宮中に戻った白露は早速、霍陸について調べ始めた。確かに謝雨安(シャウアン)は霍陸という配下がいると認めたが、界海天の腹心でもなければ、界家のために義を尽くすような男ではないという。また天(テン)妃・冷天曦(レイテンギ)の話では界海天と親交のあった者は少なく、それも西江(セイコウ)での戦友ばかり、多くはすでに亡くなっていると分かった。「界海天は堅物で、禁軍の将領たちも私的な交流は持たなかったの」「これまで界監正から恩を受けた者はいませんか?」「私の知る限りいないわ」白露はちょうど挨拶に来た顧惘然(コボウゼン)にあばら屋へ文を届けて欲しいと頼んだ。「誰もいなかったら置いて帰って」白露は霍陸が怪しいことを伝えたが、七海怜はこれが最後の機会になると警告を無視した。…命を捨てる覚悟で天啓に来たわ、だからあなたの忠告には従わない…七海怜の返信を受け取った白露は久しぶりに災いの予知夢を見た。どうやら七海怜の暗殺計画は失敗に終わるらしい。「見て見ぬふりはできない、そうだ、氷玦(ヒョウケツ)で逃げ道を作る!」すると雲紋(ウンモン)は天啓で氷玦の売買が禁じられているため、手に入らないと教えた。氷玦を探して街に出かけた白露。すると見月楼(ケンゲツロウ)の前を通りかかった時、最上階の露台から鈴の音が聞こえてきた。白露は夜北で翼無憂(イーウーユー)からもらった風鐸(フウタク)を思い出し、まさかと思って店に入ってみる。すると鶴瑾(カクキン)が出迎えた。「葉姑娘、待っていたわ」翼無憂は生きていた。「帰って来たのね…」凌霜は感激のあまり思わず翼無憂に抱きつき、無事を喜んだ。しかし朱顔(シュガン)公主・七海蕊(チーハイルイ)が一緒ではないと知る。あの時、翼無憂は深手を負って体力を失い、ひとまず公主と洞窟に隠れて休んでいた。公主は足手まといになると考えたのか、翼無憂が目覚めた時には姿がなかったという。「未だ行方不明だ、それから大淵古(ダイエンコ)を見つけた その時すでに虫の息で、介抱したが亡くなったよ」凌霜は父の死を知ったが、今は悲しんでいる時間もなかった。「とにかく氷玦が手に入る場所があったら教えて欲しいの、じゃあ帰るわ」「私がここにいる時はこの風鐸を吊るしておく、何があろうと私は君の味方だ」翼無憂と鶴瑾は氷玦探しに出かけた。するとある街で偶然にも静雲(セイウン)の琴を持った娘と再会する。娘の名は棠縁(トウエン)、棠家と言えば翼氏の料理番の家系だった。棠縁の両親は静雲の降嫁に同行し、婚家でも料理番だったという。「静雲郡主はお子に恵まれず、寂しく暮らしていました 晁軍が城下に迫り、雪(セツ)氏が投降したあと、郡主が仰ったのです ″私は誇りは高いけれど父と兄は軟弱で、嫁いだ夫も不甲斐ない 果たしてどの国に殉ずるべきか″と…そして琴を残し、自害されました」すると翼無憂は静雲と同族だと明かし、自分の酒楼へ身を寄せるよう勧めた。翼無憂は西市の彩鐙(サイトウ)舗という店で氷玦を見つけた。その帰り道、追っ手から逃げる羽(ウ)人の娘を見かけ、物陰に引き込み助ける。「殿下?!」「殿下と呼ぶな、羽氏は滅びたのだ、早く去れ」しかし鶴雪(カクセツ)の天英(テンエイ)は四皇子の力になりたいと嘆願した。※鶴雪=飛翔術を用いる羽族の武人一方、七海怜は霍陸に利用されているとも知らず、軍装を受け取った。これで兵士になりすまし、当日は禁軍に紛れ込む。いざとなると急に怯える仲間もいた。そんな中、青詹(セイセン)は術が使えない弟・青夙(セイシュク)を残して行くと決める。「明日、城門が開いたら天啓を出ろ、私たちが仕損じた時は夜北に戻るな」「哥…」翼無憂は氷玦を手に入れたものの、夜北に暗殺計画があると聞いてぴんと来た。そこで凌霜を呼び出し、関わるべきではないと反対する。しかし凌霜は七海蕊のために彼女の最愛の姉を助けたいと訴えた。「私の好きにさせて、もう行くわ」翼無憂は説得に失敗、仕方なく鶴瑾に氷玦と凌霄焔火(リョウショウエンカ)を欽天監に届けるよう頼んだ。その夜、凌霜は天妃に贈る錦嚢(キンノウ)作りに没頭していた。雲紋は翼無憂が正しいとたしなめたが、凌霜は聞く耳を持たない。「私が心配なのね?」「心配なもんか…勝手にしろ」凌霜は雲紋を守るため、琥珀石を分波盅(ブンパチュウ)にしまうことにした。翌日、白露は天妃を訪ねた。明日はいよいよ星瀚大典、実は夜北では彩纓(サイエイ)節を祝い、女子は親しい人に手製の品を贈る日だという。「私は天妃娘娘に錦嚢を作りました」「家族のいない私たちは似た者同士ね」冷天曦は喜んで受け取ったが、刺繍の図柄が草花や虫ではなく変わった模様だった。「幼い頃、真師に会ったことがあるのです、それで真師の錦嚢の図案を真似てみました 中の香料を楽しんでください、星辰力を封じられた苦痛を癒してくれる香りです 私は幼い頃、よく変な夢を見て不吉な者だと思われ、力を封印されました」「本当に私たちは似た者同士なのね」その夜、界諸嬰(カイショエイ)は隠れ家に七海怜を訪ねた。しかし七海界はもう会うのをやめようという。「星瀚大典が終わったら君が陛下に拝謁できるよう取り計らうよ、約束しただろう?」「…もういいの」すると七海怜は屋敷に入ってしまう。一方、暗衛統領・風隠(フウイン)は七海怜たちが蘭心巷(ランシンコウ)の空き家に潜伏中だと皇帝に報告していた。彧修明は白露を将棋に誘い、七海怜がどんな人物か聞いた。驚いた白露だったが平静を装い、父の占いでは″天の加護がある者″だという。「でも苦労の多い人です、幼くして生母を亡くし、父君はよそ者を略奪して妻にした それでも人を恨まず、夜北で最高の公主になろうと努力していました」「朕と七海怜なら…そなたはどちらの味方をする?」「それは難問ですね」白露は言葉に詰まってしまう。「まあよい、答えを出す日は近い…夜も更けた、早く休め」しかし彧修明は下がろうとした白露を思わず呼び止めた。「白露?朕に話すべきことがあるのでは?」「話すべきことは天妃娘娘に伝えました、知りたくば天妃娘娘にお尋ねください」「はお、大典を終えたらこの勝負の続きを…」「機会があれば是非」白露は欽天監に戻ると、翼無憂から届いた化粧箱を開けた。「…凌霄焔火だわ」つづく( ๑≧ꇴ≦)羽族皇子に似合わない麺類!からの箸のパスタ巻きwそれにしても話が所々つながっていない気が…いや私だけか?( ̄▽ ̄;)
2024.06.18
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星河长明 Shining Just For You第7話天啓(テンケイ)のあばら家に潜伏する夜北(ヤホク)の長公主・七海怜(チーハイリアン)と勇士たち。するとその夜、侵入者が現れる。物陰に潜んでいた楚夜(ソヤ)は背後から剣を突きつけたが、侵入者はあの疫病神・葉凌霜(イェリンシュァン)だった。凌霜は長公主と再会、これまでの経緯を説明した。今は朱顔(シュガン)公主・七海蕊(チーハイルイ)の行方を探るため欽天監(キンテンカン)に入り、主事になったという。楚夜は葉凌霜が晁(チョウ)皇に寝返ったと誤解、始末しようと言ったが、公主にたしなめられて引き下がった。七海怜は夜北を救うため、晁(チョウ)皇・彧修明(ユーシューミン)を暗殺するために来たと明かした。「危険は承知の上よ…」実は晁皇は大淵古(ダイエンコ)が放った″衡辰天火(コウシンテンカ)″でも無傷だったという。七海怜は晁皇の鎧に秘密があると疑っていた。すると凌霜は天妃から聞いた話を思い出し、確かにあり得るという。「天妃娘娘いわく晁皇の鎧は夸父(コホ)族の鉄で河洛(カラク)族が仕立てたとか 他人には決して触れさせないそうです」「だとしたら勝ち目はある、星瀚(セイカン)大典に紛れて闇討ちを…」七海怜は礼服姿の晁皇なら自分の星辰の力で倒せると期待した。凌霜は傲慢な晁皇を警戒し、まず自分が下調べをすると申し出て帰ることにした。すると七海怜は凌霜を見送りがてら、これからは公主ではなく姉と呼んで欲しいという。「阿蕊がいない今、代わりに私を姐姐と呼んで」宮中に戻った凌霜は早速、雲紋(ウンモン)に彧修明が天火を浴びても無傷だった理由を聞いた。しかし雲紋の話では晁皇の強さは当世最大の謎であり、解き明かせる者などいないという。「いるとすれば君しかいない」「でも雲笈(ウンキュウ)楼は警備が厳しくて皇帝の許可がないと入れない 欽天監でも太史局の官吏だけなのよ?」墨(ボク)石の件が太宰(タイサイ)・樊如晦(ハンジョカイ)の耳に入った。そこで樊如晦は皇帝に謁見し、国威を示す星瀚大典をできる限り盛大に行いたいと上奏、さらに金12万銖(シュ)、銀1000万毫(コウ)を工面して充当するよう進言する。彧修明は尚書に任せ、あらゆる苦難に遭った十数年を思えば金銭の心配など取るに足らないと笑った。さらに樊如晦に故郷である衛(エイ)の風物・静炎盞(セイエンサン)を下賜する。「衛の地が懐かしい…朕は12歳の時、そなたの家に預けられたな、これを贈ろう」彧修明はひとしきり樊如晦をおだててから、本題に入った。「そうだ、星瀚大典の工事で欽天監と司空監が黒曜石の代わりに墨石を用い、差額を横領している 調べはついている、首謀者は管宜(カンギ)だ、任せたぞ?」管宜が横領罪で捕まった。欽天監の監正(カンセイ)・狄蘭章(テキランショウ)は凌霜に仕事を引き継がせることにしたが、凌霜は新任の自分より適任者がいるという。「司空監の主事・顧惘然(コボウゼン)は正直もので仕事ぶりも緻密です 能力に見合う責務を任せてはどうですか?」「君の判断で決めれば良い」司寇(シコウ)監に汚職事件を裁くよう勅命が下った。家職から報告を聞いた樊如晦だったがすでに了承済み、皇帝の″明察″により管宜が首謀と調べがついているという。司寇監にもこれ以上、追及しないようすでに手を打っていた。樊征(ハンセイ)はまた父のおかげで難を逃れたが、激高した父に追いやられてしまう。するとその夜、樊昌(ハンショウ)から賂をもらった牢兵が管宜を始末、骸を梁から吊るして自害に見せかけた。宮中は激しい雨になった。界諸嬰(カイショエイ)はびしょ濡れになりながら嘆願を続けていたが、それを見た皇帝は流石に胸が痛む。「あやつを帰らせよ、明日の午後に出直させろ」翌日、界諸嬰はようやく皇帝と謁見した。皇帝は詳細を明かさなかったが、界諸嬰を禁軍に戻し、屋敷に霊安の間を設けることを許してくれる。しかし大罪を犯して死罪になった父を弔いに来てくれたのは謝雨安(シャウアン)だけだった。界諸嬰は心から感謝したが、その時、家族ぐるみの付き合いだった樊如晦が樊平(ハンヘイ)と一緒にやって来る。すると樊如晦は皇帝が界海天(カイカイテン)に積年の恨みがあったと吹き込み、今後は自分を頼れと励ました。界諸嬰は友である樊平から父の遺書を受け取った。訃報を聞いた樊平が急いで界府に駆けつけたところ夫人が服毒しており、遺書を託されたという。「樊兄、かたじけない」「会いに行きたかったが父に止められていた、陛下に知られたらお前に不都合になるからと」「ごもっともだ、母を看取ってくれて感謝する」界海天は永遠の別れに際し、息子が健康で良き妻子に恵まれるよう願った。…己の決断を悔いたことはない、この結末は予想していた…すると父の手紙を読んだ界諸嬰はそのまま泣き崩れてしまう。そこへ七海怜が現れ、黙ってそばに寄り添った。「父は陛下を恨むなと…では誰を恨めばいいのだ?」「分からないなら誰も恨まないで、楽しいことだけ思い出すの」「今の私には無理だ…」「でも私たちの思い出を忘れないで、約束よ」七海怜が帰る頃には雨が病んだ。すると帰路で霍陸(カクリク)と名乗る男が現れ、自分も晁皇に恨みを持っているという。霍陸は子供の頃、苦役を課された末に殺されそうになったところを界監正に救われていた。「星瀚大典が近い、根回しも済ませた、祭典の席上で界大人の無実を訴えるつもりだ」実は霍陸は鎮北大将軍・蔡驂(サイサン)の配下だった。「七海怜は誘いに応じました」「はお、腰抜けの界諸嬰より夜北の長公主が使えるとはな」当時、彧修明を卑賎出身の子供と侮っていた蔡驂。まさか長年、戦を勝ち抜きながら、最後は夢破れて自分が彧修明の臣となるとは予想外だった。「樊如晦が大典でお前に便宜を図る、彧修明が死ねば我が軍が1日で天啓に攻め入るだろう 天下は我ら蔡家のものだ!」蔡驂は功を立てた霍陸に何が欲しいか聞いたが、霍陸は恩人の力になれただけで十分だと言った。白露は立ち入り禁止の雲笈楼に何とか忍び込むことにした。警備が厳しいのは正門だけ、そこで裏から入り込めそうな場所を探してみる。するとちょうど応急措置した壁の穴を見つけ、蹴飛ばして忍び込むことに成功した。まさか皇帝が中にいたとも知らず…。広い殿内には珍しい書物が並び、白露は目を輝かせた。「雲紋、帝星宜鑑(テイセイギカン)が全巻、揃ってるわ!」その時、突然、誰かの声がする。「雲笈楼に侵入したのは何者だ?」彧修明は声色を変え、背後からそっと白露に近づいた。「私は書物泥棒を捕まえに来たのよ!」白露は急に振り返って曲者の胸ぐらをつかんだが、皇帝だと気づいて驚愕した。「そなた、誰と話していた?雲紋とは?」すると琥珀石の雲紋は自分の声なら聞こえていないと教え、しらばくれるよう助言する。「何のことやら、私には全然、分かりません」白露は独り言を言う癖があると嘘をつき、尊敬する皇帝の偉功(イコウ)を知りたくて来たとごまかした。白露が自分に関心があると知って悪い気はしない彧修明。そこでなぜ自分を尊敬するのか聞いた。「陛下は17歳にして夸父族と巨石で戦い、単身、谷に乗り込んで60人余りを血祭りに その後、自ら奚(ケイ)・唐(トウ)・曹(ソウ)・欒(ラン)の4つの地へ征戦 夜北の戦も含め、17年の不敗を誇るからです!ʕ•̀ω•́ʔキリッ✧ つまり…ご年齢は30代半ばかと」「計算が早いな」しかし巨石の戦いでは巨人の夸父族に囲まれ、皇帝を除き全滅したという。「そなたが目にするのは記された結果のみ、誰も過程を気に留めぬ」皇帝に見逃してもらった白露は遅くまで雲笈楼で書物を読みあさった。するとある橋に関する記述を見つける。″眠師橋(ミンシキョウ)は含真(ガンシン)の地に架けられ、傍に古い宮殿がある、そこは歴史ある土地、言い伝えでは古代は真師(シンシ)の神通力により守られていた、噂によればこの地ではよく不思議なことが起きる″とある。「雲紋、眠師橋って真師と関係があるの?真師って?」「真師は伝説に登場する種族だ、不死身で数百年を経ても老いることがない 全知全能であらゆる神秘に通じている」白露はもし彧修明に真師の力があれば衡辰天火の術も逃れられるのではと考えた。しかし雲紋はなぜか憶測に過ぎないと冷たい。そこで白露は皇帝に探りを入れることにした。翌日、皇帝に白露から箱が届いた。侍衛の凌雲(リョウウン)は贈り物なので中を確認していないという。「朕を謀殺する仕掛けかもしれぬ…ふん、あんな小娘など恐るに足らぬわ」とは言ったものの、彧修明は恐る恐るふたを開けた。つづく( ゚ェ゚)それにしても若いわ… ( °◊° )え? ←視聴者
2024.06.18
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星河长明 Shining Just For You第6話都護府を設置し、大都護には兵権を与えると決めた晁(チョウ)皇・彧修明(ユーシューミン)。しかし兼ねてから政策に反対していた界海天(カイカイテン)が異議を唱えた。「兵権を持った大都護に実権を握られ、羽(ウ)王の二の舞となるやも!」朝臣たちが騒然となる中、皇帝と界海天の口論が続いた。すると界海天を告発する者が現れ、界海天が皇帝の口宣(クゼン)を改めて夜北(ヤホク)の民を誅殺しようとしたという。恐らく都護府設置に反対なのも逆心から兵権を返還したくないからだ。これに皇帝は激怒、界海天を捕らえ、正殿の前でさらし首にせよと命じた。尚書僕射(ショウショボクシャ)・樊如晦(ハンジョカイ)は界諸嬰(カイショエイ)を弾劾する機を失ったが、結果的に界海天の排除に成功した。彧修明も苦渋の決断だったが界諸嬰を守るためには止むを得ない。白露(バイロウ)こと葉凌霜(イェリンシュァン)は不吉な予感を察して正殿に急いだが、手遅れだった。欽天監(キンテンカン)に監正・界海天の死罪が伝えられた。管宜(カンギ)は自分が昇格できると信じて疑わなかったが、皇帝は狄蘭章(テキランショウ)を新たな監正に指名する。一方、夜北では七海怜(チーハイリアン)が苦淵(クエン)海で芳華(ホウガ)鏡の捜索に協力していた。すると七海怜の星辰の力でついに神鏡が海面に現れる。しかし喜んだのも束の間、界諸嬰に天啓から思わぬ勅旨が届いた。「界海天は陛下に背いて死罪となり、界夫人は自害した、界諸嬰はすぐ帰京せよ」界諸嬰は両親の死を信じられず、悲しみに暮れた。これまで頑なだった七海怜も絶望する界諸嬰に同情し、優しく寄り添う。「天啓に戻れば何かひらめくやも…」「そうだな、真実を知りたい」界諸嬰はもはや自分が気にかける者は七海怜だけになったと寂しそうに笑った。皇帝は政に専念するため樊如晦を太宰(タイサイ)に封じ、庶務を全て任せることにした。上機嫌で屋敷に戻った樊如晦は長子・樊平(ハンヘイ)に縁談がまとまったと伝えたが、樊平はあまりに急過ぎると困惑する。すると放蕩息子の次子・樊征(ハンセイ)がならば自分が娶ると口を挟んだ。樊如晦はかつて騒ぎを起こした樊征のせいで皇帝に許しを乞う羽目になったことを思い出し、怒りが再燃する。「羽(ウ)人がお前に金品を送るのは私への媚びだ!今後、羽人と関わることは許さぬ!」南宮では星瀚大典の準備が始まった。しかし司空監の主事・顧惘然(コボウゼン)は帳簿が不正確なため竣工図を承認せず、工事責任者の周邇(シュウジ)は苛立ちを隠せない。その様子をちょうど作業の進み具合を確認に来た白露が見ていた。管宜は皇帝が白露を作業場に遣わしたと聞いた。そこで宮中を出て急いで樊家の次子に報告、太宰も巻き込まれるかもしれないと警告する。しかし樊征は父の権勢を笠に恐いもの知らず、何としてでも金を稼ぐと譲らなかった。白露は欽天監に顧惘然を呼び出し、こっそり正体を明かした。「私は葉凌霜よ」「やっぱり君か?!」実は顧惘然はかつて夜北で狼に襲われたところを凌霜と朱顔(シュガン)公主に助けられていた。白露は顧惘然が竣工図を承認しない理由を聞いた。すると顧惘然は袂から黒い石を2つ出して見せる。2つは見た目こそ似ていたが、ひとつは祭壇を作るのに最適な北邙(ホクボウ)山の黒曜石で、もうひとつは砕けやすく建築に向かない墨石だった。「なるほどね、黒曜石は墨石の10倍は値が張る、墨石を使えば差額が懐に入る」白露は顧惘然に承認を引き伸ばすよう頼み、悪事を暴き出すと約束した。界諸嬰は天啓城に到着したが足止めされた。界海天は勅書の偽造という大罪を犯したため、弔うことも許されないという。すると兵士に紛れていた七海怜が捕まり、将軍に引き渡された。「斬られると承知でなぜ危険を冒した?!」「夜北の赦免を乞うの」「私が上奏すると言ったはずだ」「家にも帰れない人がどうやって?!」しかし界諸嬰は必ず赦免を乞うと約束し、皇帝との謁見を求めて嘆願を始めた。界諸嬰が正殿の前でひざまずいて3日が経った。そうとは知らず皇帝に上奏に来た白露。しかし門衛から勅令か欽天監の勘合(カンゴウ)がなければ通せないと門前払いされてしまう。「将軍さえ3日もひざまずいています、勘合を持ってきてください」驚いた白露が振り返ると、すっかり憔悴した界将軍が跪いていた。白露は界将軍のもとへ駆けつけ、夜北で何かあったのか聞いた。すると界諸嬰は長公主も天啓に来たと教え、ある場所を探すよう伝える。一方、皇帝の側近たちは何とか界諸嬰が謁見できるよう遠回しに口添えしていた。彧修明は朝臣たちの反応を聞いてみたが、侍衛たちの話では誰も界諸嬰に近寄らないという。「ぁ…でも欽天監の白露だけは話を…」彧修明は白露を呼びつけ、界諸嬰と何を話したのか聞いた。しかし白露は慰めの言葉をかけただけだとしれっと嘘をつく。「界諸嬰の答えと相違があれば死を覚悟せよ」「…それより陛下、他に死すべき者を知っています、樊征です」管宜と周邇は墨石の件が皇帝にばれるのを恐れて樊家に太宰を訪ねた。しかし樊如晦は何の話か分からず、とにかく皇帝の意向に従うよう命じて追い返してしまう。…どうやら参内せねばならぬようだ…その夜、白露は界将軍から聞いたあばら家を訪ねた。人影はなかったが、その時、突然、背後から短剣を突きつけられてしまう。つづく
2024.06.14
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星河长明 Shining Just For You第5話葉景清(イェケイセイ)は羽(ウ)族の四皇子・翼無憂(イーウーユー)に救われるも死期が迫っていた。そこで四皇子に自分の死後、天啓(テンケイ)にいる凌霜(リンシュァン)を守って欲しいと懇願する。「凌霜は真師(シンシ)の加護を受けた者、そばにいれば星流(セイリュウ)石が見つかるはずです」「安心せよ、石のためでなくとも葉子(イェズー)を守る」葉景清も四皇子の娘への真心に気づいていた。しかし凌霜の運命の相手は皇帝だと伝えて旅立ってしまう。星瀚(セイカン)大典の吉所の期限を控え、白露(バイロウ)こと凌霜は夜遅くまで上奏文を書いていた。占術大師・雲紋(ウンモン)は凌霜の選んだ土地がどれも吉所とは言えないと困惑したが、凌霜は皇帝が納得すれば問題ないという。そこで翌朝、和合の吉日の暦を届けがてら天妃(テンヒ)・冷天曦(レイテンギ)から皇帝の人柄や好みを聞き出すことにした。冷天㬢は吉所選びに役に立つのならと、実は皇帝が占星術にこだわらないと明かす。「燹(セン)朝の末期、陛下が天啓に攻め入った時、敵軍は南宮に大軍を配した 南宮には神が皇帝と認める証し″伝国璽(デンコクジ)″があったからよ あの時、南宮に向かっていたら陛下は大敗を喫したでしょうね」「陛下は敵の策略に気づかれたのですね?」「ふふ、陛下は伝国璽を求めなかった だから南宮に力のある法術師を遣わし、大軍もろとも伝国璽を焼き尽くして灰にしたわ 陛下にとって勝利のための条件はただ1つ、強靭であること」(* ゚ェ゚)…なるほど、天命の象徴を焼くなんて占いを信じない証拠ね思えばあの時、使者に成り済ました彧修明(ユーシューミン)は凌霜に″運命を切り開くのは自分だ″と言っていた。白露は皇帝に献上する吉所候補を欽天監(キンテンカン)の監正(カンセイ)・界海天(カイカイテン)に提出した。しかし全て却下されてしまう。「陛下には私から話そう」「これには理由が…お待ちを!大人(ダーレン)!」しかし界海天は白露の説明を聞かずに出かけてしまう。白露は呆然としていたが、その時、樊(ハン)家の息がかかった主事・管宜(カンギ)がわざと白露を煽って上奏するよう仕向けた。界海天は皇帝に謁見、適所は見つからなかったと報告した。しかし白露が駆けつけ、吉所の候補が4か所あると上奏してしまう。皇帝は何かと横槍を入れる界監正を下げ、白露が選んだ候補地を見た。「どれもありふれた場所だ、しかも南宮まで候補に?」「お忘れですか?陛下、南宮は伝国璽が燃え尽きた場所です 伝国璽に備わる神気に包まれ、天下太平をもたらす吉所に違いありません!」「確信はあるのか?」「んー…ありません」皇帝は呆れたが、白露はそもそも皇帝が占星術を信じておらず、場所はどこでもいいはずだという。実は白露は民が立ち退き料の安さから自分の土地が吉所に選ばれることを嫌がっていると知り、民の財を損なわずに済む場所を選んでいた。「陛下が選べばどこも吉所なのです、ゆえに陛下に決めていただきたい」「天下太平か…いいだろう、南宮を選ぶ」欽天監に界監正が独りで戻って来た。管宜は白露が皇帝を怒らせて処罰されと内心、期待していたが、その時、白露が皇帝の勅命と一緒に戻ってくる。「″吉所選びで白露は功を立てた、本日より白露を欽天監主事とする″…ちんつー」すると界海天は管宜が努めていた司天(シテン)局の監督を白露に任せると決めた。冷天㬢は皇帝の様子で何か良いことがあったのだと気づいた。実は優れた家臣が現れたという。皇帝は白露が吉所を見つけたと明かし、自分の意向と合致したと喜んだ。「そもそも朕は天のお告げなど好まぬ…しかし民を治めるにはかようなふりも必要だ ただ祭壇を市中に造れば立ち退きさせるために銭が動き、大臣どもの汚職が横行する 確かに南宮は適所だ、白露は知恵を絞り、良い理由を考えた」一方、尚書僕射(ショウショボクシャ)・樊如晦(ハンジョカイ)は白露の調査もまともにできない次子・樊征(ハンセイ)に激怒していた。「なぜ優秀な私からお前のような愚かな息子が?!」しかし樊征はなぜこんなつまらぬ任務を与えるのかと不満を募らせる。「私が論じているのは樊家のことではない、天下だ 私が子孫に残すのは爵位ではなく、晁(チョウ)という国だ」樊如晦は不死身の皇帝にも白髪が生え始めたと気づき、神力が減衰していると考えた。そこでまず界海天を倒して皇帝の力を消耗させるという。翼無憂は見月(ケンゲツ)楼を任せていた鶴瑾(カクキン)と合流した。「どうかしたのか?」「実は葉姑娘が訪ねて来ました、公子の行方は伝えていません 長雨になりそうですね、雨宿りしましょう」2人はちょうど廃屋を発見したが、すでに娘が琴を弾きながら雨が止むのを待っていた。翼無憂は父と兄を待っているという娘に遠慮して軒下に出ると、結局、娘は先に琴を持って出発してしまう。「彼女の琴の奏法…静雲(セイウン)姨母に似ていると思わぬか?」その頃、界諸嬰(カイショエイ)は苦淵(クエン)海で芳華(ホウガ)鏡を捜索していた。しかし広大な苦淵海ではなかなか発見できず、途方に暮れる。すると七海怜(チーハイリアン)が俘虜(フリョ)を休ませてくれるなら協力すると申し出た。その夜、七海怜は勇士たちを集めた。「奴がいる限り死は免れない…」このまま収容所でこき使われれば夜北の民は滅びてしまう。七海怜は神鏡を探し出して界諸嬰と一緒に天啓へ向かい、晁皇を殺そうと提案した。ただし計画が漏れないよう例え身内でも明かしてはならないという。一方、樊家に朗報が届いた。界監正の子息・諸嬰が勅命に背いて夜北の七海部を守り、誅殺を拒んだという。「これは願ってもない機会だ、あやつの息子がつけ入る隙を与えてくれた」すると樊如晦は明日の朝議で早速、界諸嬰を弾劾すると決めた。皇帝の暗衛は樊如晦に届いた密報を手に入れ報告した。しかし皇帝は誅殺など命じていないと驚き、すぐ界海天を呼ぶ。実は夜北七海部の誅殺を命じたのは界天海だった。界天海は自分が皇帝の勅旨を改ざんしたせいで息子が軍令に背き、弾劾されると知る。「陛下!我が命を捧げます!どうか愚息の命をお守りください!」翌朝、皇帝は朝議で各州に都護府の設置を発表、大都護に兵権を与えると決めた。各州の区分、大都護の人選、関連する官署等の設置については樊尚書に草案を任せるという。その時、遅れて界海天が現れた。「お待ちを!」つづく
2024.06.13
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星河长明 Shining Just For You第4話その夜、夜北(ヤホク)の青夙(セイシュク)は偶然、晁(チョウ)軍の話を立ち聞き、慌てて長公主・七海怜(チーハイリアン)に報告した。実は降伏した夜北の民が運河での服務を命じられ、拒否すれば誅殺されるという。そこで七海怜はひとまず男たちを裏山へ逃すことにした。界諸嬰(カイショエイ)は皇帝の思わぬ命に困惑していたが、結論が出ないままついに督軍が到着してしまう。一方、念願叶って欽天監(キンテンカン)入りが叶った葉凌霜(イェリンシュァン)は早々に仕事を押し付けられた。実は乾象(ケンショウ)局では毎日、後宮を占い、妃たちが身ごもりやすい時を調べて献上するという。…彧修明(ユーシューミン)の後宮かぁ…凌霜は早速、占いを届けに後宮を訪ねた。妃たちはすでに全員、集まっていたが、上座にいた天妃(テンヒ)だけは興味がないとばかりに帰ってしまう。凌霜は天妃に見覚えがあり、軍営にいた女将軍だと思い出した。…なぜあの人が後宮に?見破られたかしら…凌霜の嫌な予感は的中した。逐幻(チクゲン)宮に戻った冷天曦(レイテンギ)は早速、侍女を教坊司(キョウボウシ)に向かわせ、女俘虜(フリョ)を調べさせる。すると謝雨安(シャウアン)が葉凌霜を連れ出したと分かった。冷天㬢はちょうど巡回中だった謝雨安を引き止め追及したが、葉凌霜を取り立てたのは欽天監の監正(カンセイ)・界海天(カイカイテン)だという。夜北に督軍が到着、しかしすでに夜北の男たちの姿はなかった。七海怜は疫病が蔓延して何人も死んだとごまかしたが、かくまっているとばれてしまう。すると界諸嬰が駆けつけ、夜北を守った。「俘虜の処遇は私に全権がある、ここに罪人はいない!」界諸嬰は督軍を追い返して七海怜を安心させたが、七海怜は礼も言わなかった。彧修明は天妃から界海天が俘虜を隠匿していると聞いて激怒した。しかし界海天は封印されているものの葉凌霜の星辰(セイシン)力は強大、晁にとって有利だと釈明する。「恐れ知らずの小娘め、ふざけた真似をした代償を払わせる…ふっ」凌霜は直ちに教坊司へ連れ戻された。すると皇帝が現れ、欽天監に潜り込んだ理由を聞く。凌霜は夜北で疫病神と疎まれていたせいで占星術をこっそり学ぶしかなかったが、これで堂々と勉強できると言った。「だが晁には界海天がいる、そなたの出番はない」「現時点ではね、でもいずれ界監正を超えられるわ」「いいだろう、では能力を試す機会を与える」彧修明は界監正が反対してると知りながら、わざと凌霜に星瀚(セイカン)大典の吉所選びを任せた。「期待通り占えたら褒美をください」「ただし10日以内に占えねば首をはねる」皇帝は葉凌霜に″白露(バイロウ)″と名付け、正式に欽天監の官吏とした。安堵した界海天だったが、吉所選びが条件だと聞くや顔色が一変する。弟子たちも何かあれば欽天監の全員が連帯責任を負うと嘆いたが、白露は戻るためには仕方なかったと訴えた。「とにかく試してみます、成功すれば堂々と残れますから」凌霜は早速、道具を集めて占いの準備に取り掛かった。鏡に映った占術大師・雲紋(ウンモン)は自分の出番かと思ったが、凌霜は協力などいらないという。 「界監正が本気を出せばすぐ占えるはず、私など必要ないわ、何か裏があるのよ」その夜、欽天監の主事・管宜(カンギ)は密かに樊(ハン)家の家職と接触した。実は界海天が認めた女官が欽天監に配属され、吉所選びを任されたという。「私の地位も危うくなるかも…」翌日、尚書僕射(ショウショボクシャ)・樊如晦(ハンジョカイ)は皇帝に謁見し、早速、女官について探りを入れた。しかし娘を欽天監に入れたのも、吉所選びを任せたのも皇帝だと知る。結局、皇帝の思惑は分からなかったが、その足で界監正を訪ねた。凌霜は界監正と樊尚書の話を立ち聞きした。界監正は吉所を早く決めるようせっついたが、界監正はどこを占っても地相が凶と出るとはぐらかしている。すると痺れを切らした樊尚書は皇帝が都護を置くと知って兵権を奪われたくないのだろうと指摘した。「私は厚意で忠告に来たのです、どうするかはお任せします」凌霜は皇帝に謁見、歴を献上した。「これで陛下ご自身も後宮を訪れるべき時がお分かりになります」侍衛の凌雲(リョウウン)は思わず失笑、彧修明は立つ瀬がない。「それより命じた件はどうなった?」「いくつか場所を選んだのですが、監正の同意が得られません」凌霜は界監正が兵権を守るため最初から協力する気がないようだと明かした。そこで奏上を差し出し、樊尚書が界監正をわざと挑発して皇帝との離間を図っていると報告する。「界天海が何者か知っているか?…かつて朕は敗軍の将に過ぎず、奴は大軍を率いていた 樊如晦の挑発が原因ではない、朕のあら探しをするのはいつものこと、お見通しだ」すると彧修明は凌霜に奏状を投げ返し、それより自分の首を守れと戒めた。樊如晦は次子・樊征(ハンセイ)を呼び、密かに白露を調べるよう命じた。俘虜の調査など内心、面白くない樊征だが、父の命では仕方がない。一方、凌霜は雲紋から芳華鏡の在りかを聞いた。しかし鏡が苦淵(クエン)海にあると知り、七海蕊(チーハイルイ)が心配で吉所選びどころではなくなってしまう。凌霜は翼無憂(イーウーユー)なら七海蕊の安否を知っていると気づいた。…天啓に来たら見月(ケンゲツ)楼を訪ねてくれ…凌霜は3年前、夜北を去る翼無憂から聞いた言葉を思い出し、翌日、早速、見月楼に出かけた。しかしすでに店は売却され、翼無憂も天啓を出たという。凌霜はともかく茶を飲みながら情報を集めることにした。すると近くの席にいた客人の話が聞こえて来る。_・)<星瀚大典の吉所選びの話を聞いたか?o・)<聞いたよ!選ばれたら建物を壊される、厄介な話だよエ・)<不運なのは誰だろうな?(* ゚ェ゚).oO(みんなそんな風に思っているのね~その頃、翼無憂はまだ夜北の旧居にいた。実は秋嵐(シュウラン)海で瀕死の重傷を負った葉景清(イェケイセイ)を何とか救出、介抱していたが、葉景清は助からないと分かっている。つづく
2024.06.12
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星河长明 Shining Just For You第3話欽天監(キンテンカン)の監正(カンセイ)・界海天(カイカイテン)は晁(チョウ)建国以来の苦難を予見。そこで万が一に備えて藍衣(ランイ)軍を出陣させるも、夜北(ヤホク)の奇襲に遭ってほぼ全滅してしまう。勢いに乗る夜北の首領・七海震宇(チーハイシンウ)は七部族を集結させ、これが晁を潰す絶好の機会だと鼓舞した。(๑•̀ㅂ•́)و✧ガシッ!<負けられない戦いがここにある!前進あるのみ!前進あるのみ!>ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʔ<前進あるのみ!夜北と晁軍は秋嵐(シュウラン)海で対峙した。両軍の力は拮抗、激しい戦いとなったが、後方にいた大淵古・葉景清(イェケイセイ)が天雷を落として援護する。優勢となった七海大王は猛威を振るい、果敢にも大王に挑んだ謝雨安(シャウアン)は左腕を失ってしまう。その様子を見た晁皇・彧修明(ユーシューミン)は顔をしかめた。「七海震宇を斬らねば死傷者が増えるばかりだ」皇帝はついに自ら前線へ、七海大王に一騎討ちを挑んだ。「お前が晁皇だったのか」激高した七海震宇は馬を蹴って晁皇に襲い掛かり、その分厚い鎧ごと斬り付ける。しかし彧修明はびくともせず、七海大王の宝剣を弾き飛ばして首を切り裂いた。葉景清は七海大王の天下の名刀・断岳(ダンガク)でも傷を負わなかった彧修明を訝しんだ。「妙だ…何か理由がある」そこで葉景清は大王を失った夜北を救うべく″衡辰天火(コウシンテンカ)″の術で対抗した。すると晁の軍営では昏睡していた葉凌霜(イェリンシュァン)の琥珀石が急に光を放ち、その凄まじい力が凌霜の身体を駆け巡る。一方、秋嵐海では晁軍に天火が降り注ぎ、皇帝は炎にまかれた。天下広しと言えどもこの術から逃れられる者はいない。しかし燃え尽きるはずの彧修明が何事もなく姿を現した。「お前の晁は必ずや滅びるであろう!」葉景清は自ら天火に身を投じると、同時に凌霜の琥珀石の光も消えた。戦は終わった。彧修明は界諸嬰(カイショエイ)に芳華(ホウガ)鏡の捜索と夜北の平定を任せて帰京することにしたが、冷天曦(レイテンギ)はふと皇帝のこめかみに白髪を見つける。「まさか神鏡の力が減衰しているのでは…」一方、凌霜は他の俘虜(フリョ)と一緒に天啓(テンケイ)へ送られた。しかし道中で休憩中の兵士が同じ檻の娘に目をつけ、引っ張り出して辱めようとする。怒った凌霜は思わず檻から飛び出し、娘を助けた。兵士は面白がって今度は凌霜に襲いかかったが、凌霜は咄嗟に兵士の帯剣を抜いて刺し殺してしまう。「この忠勇(チュウユウ)符が見えないの?!」娘が持っている忠勇符に怯む兵士たち、そこへ左腕を失った謝雨安将軍がやって来た。凌霜は兵士に手ごめにされかけたと謝将軍に訴えた。兵士たちはふざけていただけだと釈明したが、情義に厚い謝雨安は激怒、言い訳した兵士に杖刑を命じ、不届者の亡骸はさらし首にするという。謝雨安は忠勇符を持っている娘に興味を持った。そこで凌霜は謝将軍に取り引きを持ちかける。実は凌霜は軍営で偶然、藍衣軍の副統領・言渉堅(ゲンショウケン)が謝将軍を死地から逃した後、亡骸も腰牌(ヨウハイ)も見つかっていないと耳にしていた。「私なら在りかが分かります、不思議な力があるの」皇帝が帰還、彧修明は朝議に戻った。「朕は17年前に天下を治め、太平の世を築くと誓ったが、その責務を果たせた そこで星瀚(セイカン)大典を決行し功臣に褒美を与え、この偉業を世に知らしめる」実は古より星瀚大典とは功臣に領地を与える儀だった。界海天は数多の思惑が渦巻くため時期尚早ではないかと諫言したが、彧修明は論功行賞の制度を一新し、領土を与えるつもりはないという。「この大典は古今に比類がないほどの規模にするつもりだ」彧修明は夜北に出発する前、界海天に政を任せていた。そこで尚書僕射(ショウショボクシャ)・樊如晦(ハンジョカイ)に留守中の様子を尋ね、なぜ勅命を待たずに藍衣軍を動かしたのかと訝しむ。「お止めしたのですが、界監正は兵を動かすことが陛下の疎漏を補うと…」「朕の策に誠に疎漏があったと?」「止められず申し訳ございません」一方、凌霜は俘虜の娘たちと一緒に教坊司(キョウボウシ)に送られた。しかし謝雨安が約束通り凌霜を救い出し、望み通り欽天監へ連れて行ってくれる。謝雨安はひとまず凌霜を待たせて界監正に挨拶に行ったが、凌霜はちょうど星読みに苦戦している弟子たちに気付いた。「…10度ずれてる、やり直したら?」「なるほど!占星術の心得があるのか?詳しいな!」謝雨安は界監正に葉凌霜を紹介し、占星術の才があると推挙した。しかし凌霜が夜北の者だと知った界海天は目を丸くし、引き取れば国法に触れると断る。「大人(ダーレン)、神鏡をお探しなのでは?私にしか在りかは突き止められません! もし見つからなければ罰してくださって構いません!どうか機会をください」すると界海天はひとまず俸禄なしで預かることにした。「誰かに問われたら私の弟子と言いなさい」凌霜は口利きしてくれた謝将軍に約束通り副将軍の亡骸の在りかを教えた。「副将軍は秋嵐海で活躍したはず、夜北は英雄を敬います、紫屏(シヘイ)山を探してください」すると謝将軍は涙ぐんで感謝した。一方、羽衛(ウエイ)の統領だった冷天曦は褒賞として後宮入りを望んだ。皇帝は妃になれば星辰(セイシン)力を封印されて飛べなくなると心配したが、覚悟はできている。実は冷天㬢はこの10年間、皇帝の護衛を務めながら羽人に情報を流してきた。ついに天妃となり同胞を裏切って皇帝に忠誠を誓った冷天㬢。しかしその夜、結局、皇帝の訪れはなかった。翌日、界海天は凌霜を欽天監の弟子たちに紹介した。弟子たちは新設される乾象(ケンショウ)局の要員かと浮き足立ち、そもそも試験も受けずにどうして入れたのかと訝しむ者もいる。しかし界海天は凌霜が官吏にはならず、自分の弟子として乾象局の下準備をさせるとごまかした。「暦はこの者に委ねる、皆、進んで力を貸すように」界海天は皇帝に謁見、撤兵する頃合いだと進言した。ただし夜北の民は強情で不遜ゆえ、労役に就かせるべきだという。「拒む者は誅殺するのが良いかと」「夜北の民は越(エツ)州に送るつもりだ、夜北に勅旨を送り届けよ」しかし界海天は養うにも食糧が必要となり、護送にも費用がかさむと難色を示した。何より息子の諸嬰に大勢の罪人を束ねさせるのはいささか重圧だという。「いいか、朕の命に従い、事を成せばよい、取り越し苦労が過ぎるぞ?」その夜、居所で居眠りしていた凌霜は悪夢で飛び起きた。すると琥珀石が光っていることに気づき、思わず放り投げてしまう。🪨<なんて真似するんだ!痛いだろう?!石の中には占術大師・雲紋(ウンモン)が封印されていた。雲紋は法陣の研究中、手違いで肉体を失い、ちょうど夜北の戦に出くわして石の中に逃げ込んだという。「鏡を持って来い!精神体は光る物の表面にだけ姿を現せるんだ」凌霜は試しに鏡を持って来たが、そこには確かに白衣の男が映っていた。「新たな肉体ができるまでしっかり守ってくれ、私は芳華鏡を在りかを知ってるぞ?」夜北に残った界諸嬰に勅旨が届いた。夜北の民は運河での服務を命じられ、拒否した者は誅殺しろという。界諸嬰は皇帝の判断に困惑していたが、その話を運悪く夜北の男に聞かれてしまう。つづく(  ̄꒳ ̄)え?ターミネーター?雲紋→くまモンでw
2024.06.11
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星河长明 Shining Just For You第2話晁(チョウ)の使者・謝雨安(シャウアン)に毒入りの乳茶を飲ませ、朱顔(シュガン)公主・七海蕊(チーハイルイ)との婚姻を諦めるよう脅した葉凌霜(イェリンシュァン)。しかし謝雨安に呆気なく剣を奪われ、形勢は逆転してしまう。「たった2時しか効かぬ離魂(リコン)草ごときで私が倒れると思ったか?! 晁に来たくば公主と一緒に宮中へ入るといい、思うに… ″陛下″はそなたに興味を示すだろう、出世できるよう励むのだな」翌日、凌霜は夜北の外で七海蕊と合流、2人で逃げることにした。恐らく夜北はこの縁談を利用して戦機を得るはず、生き延びるには逃げるしかない。「路銀を取ってくる、まっすぐ山へ向かって、後を追うから」「はお!」しかし凌霜は銀子を手に天幕を出たところで苗黎(ビョウレイ)王子に捕まってしまう。七海大王が狼神の怒りを鎮めるため、生贄として凌霜の処刑を認めたというのだ。七海蕊はいつまで経っても追ってこない凌霜を心配し、夜北に戻った。すると凌霜がまさに火あぶりにされようとしている。七海蕊は苗黎王子が止めるのも聞かず凌霜のもとへ駆けつけ、短剣を自分の首に当てた。「葉子(イェズー)が一緒じゃないと晁には嫁がない!葉子が死ぬなら私も死ぬ!」そこへ騒ぎに気づいた夜北七部族首領・七海震宇(チーハイシンウ)がやって来た。七海蕊は二度とわがままを言わない代わりに凌霜の解放を懇願、さすがに溺愛する娘の最後の頼みとあって、七海大王は処刑を中止した。天幕で休んでいた凌霜が目を覚ますと枕元に文があった。…葉子、元気にしているか?夜北に戻った、旧居にいる、私を覚えているなら明日、会いたい…凌霜に書き置きを残したのは羽(ウ)族の四皇子・翼無憂(イーウーユー)だった。キタワー!‹‹\(´ω` )/››‹‹\( ´)/››‹‹\( ´ω`)/››凌霜の父で大淵古(ダイエンコ)・葉景清(イェケイセイ)は密かに四皇子と接触した。3年振りに夜北に現れた四皇子、実は今回も星流(セイリュウ)石が目的だという。「3年前、石のありかを黙っていたのは夜北を羽人と晁の戦に巻き込まぬためか?」四皇子は星流石を手に入れ瓊華槍(ケイカソウ)を修復し、羽人の主となって反旗を翻すと決意していた。しかし星流石は真師(シンシ)が残してくれた神物、葉景清はその所在はずっと不明だと否定する。「気の済むまでお探しください」一方、七海怜(チーハイリアン)は生母が埋葬されている苦淵(クエン)海に界諸嬰(カイショエイ)を呼び出した。「君が夜北の長公主だったとは驚いたよ」「本当は天啓(テンケイ)を離れる前に話すつもりだった…私も驚いたわ、あなたの姓が″界″だなんて」七海怜は晁に嫁ぐのがなぜ長公主の自分ではなく朱顔なのか知りたかった。すると界諸嬰から思わぬ理由を聞く。「陛下は私たちの仲を知っておられた」界諸嬰は2人で遠くへ逃げようと言ったが、七海怜は別れるしかないと冷たく突き放した。「私たちは二度と会うことはない」その夜、凌霜は自分の髪を切って父に渡し、別れの挨拶とした。葉景清はこれからも琥珀石を肌身離さず持つよう命じ、その石が必ず危険から守ってくれると教える。「決して外してはならぬぞ?」葉景清は思わず手を伸ばしたが、結局、娘を抱き寄せることができなかった。「凌霜…父として申し訳なく思っている」すると凌霜は最後に叩頭して天幕を出た。凌霜が荷物をまとめていると翼無憂が会いに来た。翼無憂は一緒に逃げようと訴え、凌霜をずっと守ると誓う。しかし凌霜は拒み、できることなら七海蕊を連れ去って欲しいと嘆いた。「阿蕊が幸せなら私は死んでもいいの」翌日、七海蕊は晁へ嫁ぐため、凌霜と共に夜北を出発した。七海蕊は隙があれば凌霜ひとりでも逃げるよう促したが、凌霜は一生、七海蕊から離れないという。「でも考えたの、私が嫁げば怜姐姐は想い人と結ばれる 私には恋なんて無縁だし、誰に嫁いでも同じよ」実は七海蕊は3年前に出会った翼無憂に淡い恋心を抱いていた。しかし翼無憂にとって当時の自分はただの子供にしか見えなかっただろう。「私の成人した姿を見せたかった…」すると道中、一行の前に突然、羽人が現れた。仮面をつけた翼無憂は空中を自在に飛び回り、兵士を蹴散らして公主の車へ舞い降りた。「葉子!逃げるぞ!」「阿蕊を!早く!」凌霜は咄嗟に七海蕊を翼無憂へ託して逃した。すると謝雨安が弓矢を構え、背後から羽人を狙う。驚いた凌霜は車から飛び出し、思わず謝雨安を突き飛ばして阻止した。「阿蕊を傷つけたら絶対に許さないから!」その頃、皇宮では欽天監(キンテンカン)の監正(カンセイ)・界海天(カイカイテン)が皇帝を心配していた。「夜北の星に不吉な予兆が見える…晁の建国以来、初めての苦難が始まるかも知れぬ」界海天は交戦的で内紛が絶えない夜北が婚姻ごときで安逸をむさぼるとは思えなかった。「誰か!伝令を…」すると界天海は皇帝の許可なく主力部隊の藍衣(ランイ)軍を秋嵐(シュウラン)海へ向かわせてしまう。公主を逃亡させた凌霜は捕縛され、晁の軍営に連行された。すると出迎えた将兵たちが謝雨安に一斉に拝礼、凌霜はようやく使者の正体が皇帝・彧修明(ユーシューミン)だと知る。「この大嘘つき!地獄へ落ちろ!」激高した凌霜は思わず皇帝に噛み付いたが、彧修明は歯牙にもかけなかった。皇帝の側近で羽衛(ウエイ)の女統領・冷天曦(レイテンギ)は実は羽人だった。彧修明は帰路で羽人と出くわしたと話し、冷天㬢と同じ″鶴雪(カクセツ)″だったと教える。「…羽人の精鋭だろう、何者だ?」「存じません」一方、雪山では翼無憂が七海蕊を連れて追っ手から逃げていた。しかし崖に追い詰められ、翼無憂は体力が回復しないまま再び七海蕊を抱き上げて飛び上がる。その時、射者隊が放った矢が翼に命中した。七海大王は晁軍が秋嵐海に向かっていると知った。七部族が一枚岩ではないのは承知だが、娘を犠牲にして得た戦機を逃すわけにいかない。「七部族を集結させよ、この劣勢さえ覆せば夜北は苦境を脱すると伝えるのだ」こうして藍衣軍は道中、夜北の七海部の奇襲に遭い全滅、生き残ったのはわずか31名だった。界諸嬰は公主を取り逃してしまったと報告、罰を請うた。しかし皇帝はそれより芳華(ホウガ)鏡の行方が心配だという。「まだ公主がお持ちかと…」「必ず手に入れろと命じたはずだ」すると界諸嬰は拝命して直ちに捜索に戻った。その頃、凌霜は高熱を出し、軍医の治療を受けるもなかなか回復しなかった。すると同じ天幕に深手を負った本物の謝雨安将軍が運ばれてくる。「藍衣軍もここまでか…仲間の骨さえ拾えぬとは…」つづく※鶴雪=飛翔術を用いる羽族の武人( ゚ェ゚)無憂たちが洞窟に隠れているシーンはカットされてますね
2024.06.10
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星河长明 Shining Just For You第1話…天地開闢(カイビャク)より前のこと混沌とした世に真師(シンシ)が現れる不思議な力を持つ真師一族は俗世と隔絶し、謎に包まれていたその後、人族と羽(ウ)族が交互に大地を支配しながら争いが続き、夸父(コホ)族や河洛(カラク)族も巻き込まれてしまうしかし燹(セン)朝の末期、突如、ひとりの若き将軍が世に現れた将軍は五族を統一、他に類を見ない王朝・晁(チョウ)を建て、今や鳥の飛来する場所すべてが晁の領土となるただし夜北(ヤホク)と呼ばれる地だけが未だ晁に帰属せず、雄大な自然の中で7つの部族が争いを続けていた…夜北には誰からも愛される朱顔(シュガン)公主・七海蕊(チーハイルイ)がいた。七海蕊にはかけがえのない親友・葉凌霜(イェリンシュァン)がいたが、彼女は皆から″疫病神″と忌み嫌われ、父の大淵古・葉景清(イェケイセイ)まで娘を不吉だと言ってはばからない。そんなある日、凌霜は父に封印を解いて欲しいと頼んだ。「7歳の時に星辰(セイシン)の力を封じたでしょう?ずっと苦しかったの、早く解いて」「もしや…また災いを予知したのか?」「だから何?災いは勝手に起こるものよ?私は予知できるだけ! 私が疫病神なら占術師は?宮廷の欽天監(キンテンカン)は?疫病神なの?!」「声が大きい!決して外では口にするな!今度、妄言を吐けば懲らしめるぞ?!」年に一度の秋の大祭に夜北七部族が集結した。大会で優勝すれば夜北一の勇士と称えられる。しかし大会が始まろうとしたまさにその時、狼の王と崇められる巨大な雪狼(セツロウ)王が現れた。会場は騒然、凌霜は七海蕊を逃したが転倒し、雪狼の標的となってしまう。すると突然、見知らぬ男が現れ、雪狼王を蹴り飛ばし、凌霜を救った。「姑娘(グゥニャン)、雪狼はそなたを狙っている、どうする?」「だったら…あいつを殺す!」「はお!実に勇敢だ!」凌霜は護身用の短剣を抜き、無謀にも男と協力して雪狼に立ち向かった。男は向こう見ずな娘に驚きながらも凌霜の短剣で雪狼を退治する。しかし雪狼王は夜北の狼神、苗黎(ビョウレイ)王子は激怒して男に斬りかかったが、その時、軍隊が駆けつけ男を守った。「私は晁の藍衣(ランイ)軍の統領・謝雨安(シャウアン)、婚姻の交渉に参った」夜北七部族首領・七海震宇(チーハイシンウ)は使者を天幕の中へ案内することにした。しかし狼神が殺された民は納得できず、このままでは夜北に天罰が下ると嘆く。するとこれも疫病神である葉凌霜のせいだと罪をなすりつけ、生贄にして狼神の怒りを鎮めるべきだと訴えた。謝雨安はよってたかって娘を責め立てる部族に呆れ果て、凌霜に晁の忠勇(チュウユウ)符を授けるという。「受け取れば今後、そなたを虐げる者を我が晁の敵とみなす、生きるか死ぬか、自分で選べ」凌霜は困惑して父や大王の顔色をうかがったが、思い切って忠勇符をつかんだ。しかし緊張が解けたのか、急に倒れてしまう。その夜、夜北は謝将軍のため歓迎の宴を開いた。七海蕊はようやく目を覚ました凌霜を宴会に連れ出したが、踊りの輪に加わってしまう。仕方なく独り酒を飲み始めた凌霜、そこへ恩人の謝雨安がやって来た。「姑娘、ここの者は皆、そなたを疎んじているようだ、一緒に晁へ来ないか?」「行かない、あなたのような偉ぶった人は苦手だしね、私に構わないで …どうせ運命は決まってる」「生来の疫病神などいるものか、運命を切り開くのは自分だ」「(はっ)そうね…ありがとう!」すると凌霜は急に笑顔になってどこかへ行ってしまう。界諸嬰(カイショエイ)は主(アルジ)が7枚しかない忠勇符の1枚を躊躇なく渡したことから、凌霜を見初めたと誤解した。しかし謝雨安は晁の皇后が誰にでも務まると思うかと冷笑する。「それより想い女に会わなくてよいのか?」「″陛下″、ご存知でしたか…」実は夜北の長公主・七海怜(チーハイリアン)は青蘅(セイコウ)という名で4年間、晁の都・天啓(テンケイ)で学び、界諸嬰と恋仲になっていた。翌日、七海大王は晁との和親を快諾、長公主の七海怜を同席させた。謝雨安は特別な結納品としてあらゆる美女を映すという神鏡を携えていたが、晁に迎えるのは長公主ではなく朱顔公主だという。突然の縁談に七海蕊は動揺し、悲しみに暮れた。凌霜は七海蕊を救うべく謝将軍の天幕を訪ね、自分が代わりに晁へ行くと申し出る。「皇帝は占星術を重んじているとか、私は父に学び占星術に詳しいわ それに…私なら公主より陛下の歓心を買えます」「そなたは幼少より災いを予言し、疫病神だと疎まれている 生き延びてこられたのは公主の後ろ盾ゆえ…かような娘が皇后に相応しいと?」「天啓にまで私の悪い噂は届いていないはずよ?」凌霜は晁の皇帝が残虐で嫁いだ者が皆、殺されると聞いていた。しかし謝雨安は誤解だと否定し、婚姻は和親のためで、皇帝も暴君ではないという。「とにかく…私の望みはただひとつ、阿蕊を守ることなの」追い詰められた凌霜は差し入れの乳茶を謝雨安に勧めた。すると茶を飲んだ謝雨安は急に立ちくらみを起こしてしまう。凌霜は隠し持っていた短剣を謝雨安に突きつけ、朱顔公主を絶対に嫁がせないと脅した。「解毒薬は私が持ってる、よく考えるのね」その時、謝雨安が凌霜の腕をつかみ、呆気なく形勢を逆転させてしまう。つづく※このドラマも九州シリーズです九州シリーズとは中国のファンタジー小説の作家たちが共通の世界観をベースに描いた物語ちなみに6つの種族があり、今回の話に登場した人族・羽族・夸族・河洛族の他に魅族・鮫族があります
2024.06.09
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