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Conductor: | Riccardo Muti |
Soprano: | Barbara Frittoli |
Mezzo-soprano: | Ekaterina Gubanova |
Tenor: | Giuseppe Sabbatini |
Bass: | Ildebrando d’Arcangelo |
ヴェルディ: レクイエム
2006年4月6日 東京・上野 東京文化会館
* 指揮: リッカルド・ムーティ ソプラノ: バルバラ・フリットリ メゾ・ソプラノ: エカテリーナ・グバノワ テノール: ジュゼッペ・サッバティーニ バス: イルデブランド・ダルカンジェロ * 演奏: 東京のオペラの森管弦楽団 合唱: 東京のオペラの森合唱団
すばらしかった。音楽が頭の中から離れない。オペラだった! レクイエムと言うより、イタリア・オペラでした~ まるで自分がミラノ・スカラ座にいるような気がした。トリフォニーの方、ぜひ皆さん足を運んでください。荘厳なそして峻厳な神に打たれてください。
なんといってもフリットリ! 彼女のソプラノ、「リベラ・メ」が死ぬほどよかったです。声量とか声質とかでなく、フリットリはフリットリだった。デスデモーナみたいに苦悩していた。美しかった。
サッバティーニもすばらしかった。彼の“Ingemisco”、感情が入っていて、熱演だった。
ダルカンジェロはラウールに肉をつけた感じのワイルドなハンサムな青年。ものすごい声量とかすごい声質ではないが、よかった。
メッゾ、グバノワは見かけは地味だがすばらしい実力の持ち主。声は一番美しかった。
1. Requiem
2. Dies Irae
Dies Irae
Tuba Mirum
Liber Scriptus
Quid Sum Miser
Rex Tremendae
Recordare
Ingemisco
Confutatis
Lacrymosa
3. Offertorio
4. Sanctus
5. Agnus Dei
6. Lux Aeterna
7. Libera Me
カメラが入っていた。ちゃんとした収録だ。うれしい!
開演時刻を10分過ぎても始まる気配がなく、客がざわつき始める。客席にいたホーレンダーさんが立ち上がって出て行く。何事かと心配したが、20分たってようやく合唱団、楽団員が登場。続いてソリストも指揮者も全員でてきたのでほっとする。
フリットリはえんじ色の胸元の深く開いたドレス。フリルが襟にあしらってあって、後ろはしぼってあって、それは美しい。首には美しい宝石のネックレスがかかっている。肩にショールをはおっている。
出演者達は一様に厳しい顔をしている。今から地獄の裁きを受けるかのようだ。
レクイエム-キリエ
オーケストラ。合唱団。
キリエ・エレイゾン…歌手達の第一声。サッバティーニも声高い。声量はそれほどでもない。この曲を書いたヴェルディに感謝したい。すばらしすぎる。
2ディエス・イーレ。
例のカップめんのCMや『バトルロワイヤル』でおなじみの部分。大太鼓のダンダンダンダン!速い! ムーティさん速いよっ!したがって超高速のヴァイオリンになる。すごい。合唱もすごい。このオケも合唱もほんとすばらしかった。とっても若い人たちが多いのに、それゆえか?まとまっていた。合唱は有機体のように一つになっていて怖いぐらいだった。
ディエス・イーイーイーイーイーイーイー・イイイイイイイイーレ!!!
この恐怖の館を体験してください。
Tuba Mirum
不思議なラッパの音が響きます。上手客席の2F下手客席の1Fにペットがそれぞれ2本ずつ。ムーティが振り返ってキューを出すのでうれしい。
Liber Scriptus
メッゾ
Quid Sum Miser
Rex Tremendae
Recordare
ソプラノとメッゾの二重唱。ここは最高に美しい音楽。陶酔した。フリットリはいつものごとく、眉根にちょっとしわを寄せ、小首をかしげて腕を組んで歌う。
Ingemisco
テノール独唱。サッバティーニは感情こめて歌うので右手をつけるので、左手だけで楽譜を持っている。装飾音のところもかなりゆっくりじっくり歌っている。ほとんど泣き出しそうな表情で,声に色がついている。これはイタリア人の指揮するイタリア人の歌うイタリア人の書いたレクイエムだなあと思った。すばらしかった。サッバティーニ。
Confutatis
バス。バス・バリトンのダルカンジェロ。すごく怖い顔で歌っている。
ラクリモーサ、ディエス・イーラ
ユーディカンドゥス、オーモーレウス
ウーイー・エルゴ・パルチェ・デーウス
出た、演歌。親しみぶかいメロディ。
3.Offertorio
クアム・オリム・アブラエ、プロミスティーティ
4、Sanctus
合唱
5. Agnus Dei
神の子羊。アカペラで最初ソプラノとメゾが歌う。1オクターブ上と下で歌う。グバノワうまいです。途中からさざ波のようにヴァイオリンが入ってきてオーケストラと一体となる。
6. Lux Aeterna
感動的に美しいメロディ。最初に出てきたメロディと歌詞。
エ・ルクス・パペチュア、ルーチェット・エイス
7. Libera Me
リベラ・メ。最初のまるで祈祷の文句、お祈りの文句のような速い速い歌いだし。フリットリ、デズデモナ入ってます。イタリア人はラテン語がうまい(当たり前)。そして絶望の中で悲嘆にくれて歌う。すごく感動的。ここで涙が出るほど感動した。
すばらしい。
カーテンコール、何回も出てきても皆葬式のような顔をしている(葬式の歌だから当たり前)何回か繰り返すうちにやっと笑顔が出てきた。笑顔だとみなすてき。ムーティは笑わん殿下で、最後に男性が何かメッセージを書いた箱を渡して、楽団員に『これ何書いてるの?」ときいて、やっと堰を切ったように笑い出した。ちょっとユーモラスでほっとした。
to be continued
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