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春爛漫の季節となりましたが、みなさまお元気にお過ごしでしょうか?今日は、4月1日に発売したとてもかわいい絵本『キリンにのって』のご紹介です。作者はやまもとなおこさん、絵をかまくらまいさんが描いて下さっています。サチコちゃんのちょっぴり切なく、心暖まるお話。小学生から大人まで、楽しんでいただける絵本。関西の大型書店にはまもなく並びます。ぜひ手にとって見てくださいね! 読む人を幸せにしてくれる絵本です。ねえ、サチコちゃん。いっしょにさん歩しませんか。 ** *** * ** *** *だいすきなキリンさんにのって宇宙の音楽会へ行こう! 「えいっ」 サチコは、かべに向かってくるりとさかだちをしました。かべのすなが、足の指先でこすれて、ざらざらっと落ちました。 これは、サチコのくせなのです。さかだちをすると、いい考えがうかぶことがあるのです。 すると、ほんとに、サチコはいいことを思いつきました。 「動物園へ行こう! キリンさんの所へ!」 (本文より)-----------------------------------------------------------------作 やまもとなおこ1948年、富山県生まれ。詩集に、『お婆ちゃんの柱時計』(竹林館)児童文学詩選集『山本なおこ詩集』(いしずえ) 『二十四時間恋人でいて』(てらいんく) 『さりさりと雪の降る日』(銀の鈴社) 『真夜中の一両電車』『おばあちゃん語詩集 ねーからはーからごんぼのはしまで』『真夜中のビー玉』(以上、らくだ出版)。童話に『あざみの歌』(けやき書房)『先生はまじょ』(ポプラ社)『ぼくのエプロンは空色』『ぷうぷのプレゼント』(以上PHP研究所)『おかあちゃん がんばる』(フレーベル館)、絵本に、 『ウララちゃんのたんじょうび』『マキちゃんのやまのぼり』『森のハーモニカおばさん』『先生のあだなは女すもうとり』(以上、ポプラ社)『さっきはごめんね』(PHP研究所)。エッセイ集『虹のしっぽと石榴の実』(竹林館)、評論『真田喜久代の童謡とその時代―月とオモ二と唐辛子(コチカル)と』(てらいんく)他多数。詩「さりさりと雪の降る日」が教科書5年(三省堂)に掲載される。日本児童文学者協会、関西詩人協会、詩マガジン「PO」各会員。詩誌「伽羅」同人。* * * * * * * * * * *絵 かまくらまい1987年、徳島県生まれ。大阪芸術大学附属大阪美術専門学校卒。〈受賞歴〉2004年:大気汚染防止ポスター・環境大臣賞(全国1位)、2005年:山火事予防ポスター・文部科学大臣奨励賞(全国2位)、〈展示歴〉2008年より大阪天神橋のMAGギャラリーで毎年開かれる【天神橋えほんの森】第1、3、4、5回に参加。他多数。2012年:2人展【猫展】(徳島)、2013年: 2人展 【あけましておめでとう展】(徳島)/個展【ねことわたしと展】(徳島)/第1回徳島・鴨島駅前シャッターアートイベント参加/徳島ちびっこドームフェスティバル・ワークショップ【工作 かぼちゃのお菓子入れを作ろう】講師/第2回徳島鴨島駅前シャッターアートイベント参加/グループ展【TWOTONE XMAS】(大阪)、2014年:企画展【戦国!真田抜け穴パラダイス】(大阪)参加。定価1200円+税ご注文はこちらからも竹林館
2014年04月06日
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秋らしい日々となりました。さあ、いよいよ読書の秋のスタートです!今日はもう一度、大倉真道著『聖霊少女「錫」の大冒険―闇と光の戦い』のご紹介を! 9月初めに発売し、関西の大型書店と東京の一部には並んでいるのですが、九州方面で大ブレイクしような勢い! 何と、福岡を中心に50店舗以上で並んでいるという状態になりました。写真を送っていただいたものがありますので、アップしておきます。お店で作って下さったポップもあり、 たいへんうれしいことです。九州の本屋さん、本を見る目がありますね!一番前の棚の上、右端です♪下は別の書店です。ポスターを2枚も貼ってくれています! 作ったかいがありました。ポップです♪売り切れないうちにあなたもぜひ!大倉真道著『聖霊少女(セイント)『錫(スズ)』の大冒険―闇と光の戦い』定価1500円+税(978-4-86000-261-9) Oo。 。oO 奈良の大仏の柱のトンネル・・・ そこを抜けると異界だった! lightに読めてheavyに面白い、本格的ファンタジー 【『錫』シリーズ 第1弾 】 ―――――――――――――――――― 飯田梨菜 中1 13歳 東京都在住謎解き最高!命をかけてまで守りたいものが、私にもあるのか考えさせられた。 入江奈美 47歳 看護士 福岡県在住憑き物のリアルさに身震い、錫の成長に感動。恐怖とユーモア、家族・友人の愛情あふれる話で、時間を忘れて楽しく読ませていただきました。 ―――――――――――――――――― 読み出したら止まらない! 読むことが冒険!・‥…━━…‥・・‥…━━…‥・・‥…━━…‥・・‥…━━…‥・主人公・香神 錫(かがみ・すず)が、親友の浩子と信枝と三人で高校の卒業旅行で行った奈良の場面から物語は始まる。そこで錫は18歳の誕生日を迎えるのだが、その日を待ち望んでいた闇と光の異界の者たちがそれぞれ潜んでいた場所から次々と現われる。そして、普通の女の子『錫』を聖戦へと誘っていくのである。ご注文はこちらからも竹林館
2013年10月01日
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9月になりました!さて、竹林館より、夏の疲れも吹っ飛ぶような爽快感あふれる待望の新刊・『聖霊少女(セイント)「錫(スズ)」の大冒険―闇と光の戦い』(大倉真道著)がいよいよ発売! 謎解きあり、恐怖とユーモアありの本格的ファンタジーなのですが、古事記が出てきたりどことなく和のテイストも。これはもしかして和製のハリー・ポッター? ほぼ800頁ある大作ですが、読み出したら止まらない! この著者大倉真道さんの構成力の見事さ、ディテールの計算された面白さ、引っ張っていく筆力はすごい! すでに2、3作目も出来つつあり、東京や福岡の書店から早くも注文が来ています。あなたも是非この冒険に踏み出してみてください。大倉真道著『聖霊少女(セイント)『錫(スズ)』の大冒険―闇と光の戦い』定価1500円+税(978-4-86000-261-9) Oo。 。oO 奈良の大仏の柱のトンネル・・・ そこを抜けると異界だった! lightに読めてheavyに面白い、本格的ファンタジー 【『錫』シリーズ 第1弾 】 ―――――――――――――――――― 飯田梨菜 中1 13歳 東京都在住謎解き最高!命をかけてまで守りたいものが、私にもあるのか考えさせられた。 入江奈美 47歳 看護士 福岡県在住憑き物のリアルさに身震い、錫の成長に感動。恐怖とユーモア、家族・友人の愛情あふれる話で、時間を忘れて楽しく読ませていただきました。 ―――――――――――――――――― 読み出したら止まらない! 読むことが冒険!・‥…━━…‥・・‥…━━…‥・・‥…━━…‥・・‥…━━…‥・主人公・香神 錫(かがみ・すず)が、親友の浩子と信枝と三人で高校の卒業旅行で行った奈良の場面から物語は始まる。そこで錫は18歳の誕生日を迎えるのだが、その日を待ち望んでいた闇と光の異界の者たちがそれぞれ潜んでいた場所から次々と現われる。そして、普通の女の子『錫』を聖戦へと誘っていくのである。ご注文はこちらからも竹林館
2013年09月01日
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夏本番の暑さとなりました。みなさま、熱中症は大丈夫でしょうか? ここ、大阪も街が燃えているかのような暑さです。さて、毎年夏になると終戦記念日をはさんでどうしても思い出すのが、戦争のこと。そんな夏に標記のような詩集を出版しました。田村照視詩集『雲の嶺―わたしの第二次大戦』です。田村さんは小学生のころ、戦前から敗戦で引き揚げてくるまで北朝鮮におられました。その子どもの頃の記憶の中に焼きついた風景を詩として描いたものです。この詩集の素晴らしいところは、子どもの記憶として描かれているため、押しつけがましくなく、北朝鮮の友だちや人々との楽しい交流も描かれ、また、悲惨な場面も救われているような気がします。田村さんは丁寧に記憶を辿りながら、長い時間をかけて書き上げられました。「あなたはそこにいなかった、だからこそ伝えたいことがある」そんなキャッチコピーを作りました。命からがら引揚船で日本へ帰った感動、一番最後に置かれたひとこと「ああ、平和はいい」の重さが心に沁みます。ぜひ手にとってご覧ください!少年が北朝鮮で体験した敗戦前後の現実を回想する叙事詩。波乱に満ちた道のりを飾り気なく物語り、うったえる。 有馬 敲――――――――――――――― 日韓併合から三十五年過ぎた昭和二十年、第二次大戦の敗戦まで、わたしたち家族六人は北朝鮮に住んでいた。 敗戦を知らされたのは八月十六日。電線が通じていないため、前日の玉音放送があるというニュースすら流れなかった僻地である。 いまでは当時のことを書く人も少なくなっていくばかり、歴史の本流は多くの映像や書誌にあるが、北朝鮮の辺鄙な農村での風俗や習慣のなかで、どのような暮らしであったか、敗戦前後をいかに生きのびたか、感受性の強い少年期の証言者として、ありのまま脳裏に残る衝撃的な数々の断片をまとめた。 (「はじめに」より) ――――――――――――――― 引揚船「徳壽丸」のなかは 悪臭に満ちていた 甲板には溢れんばかりの人が集まり 祭り前夜の賑わいを見せるが まだ明けきらぬ 暗く冷たい 冬の海 やがて見えてくるであろう 日本の陸地 生死をかけて切り抜けてきた人びとは 進行方向に向かい つま先立ち 前方を見ている たかぶる感情を抑えるかのように 白い息を吐きながら(「引揚船」より)ISBN: 978-4-86000-259-6 C0092サイズ:A5判変型頁:120ページ製本:ハードカバー出版日:2013/7/11ご注文はこちらからも竹林館
2013年07月10日
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春爛漫の季節となりました。みなさま、お変わりなくお過ごしでしょうか?さて、本日ご紹介させていただくのは、小川和佑著『戦後文学の回想―小説家・詩人・評論家交遊録』です。文学ということばがあまり聞かれなくなった昨今ですが、この本の中には戦後の錚々たる文学者が数多く登場します。著者がまだ若い学生だったころから文芸評論家として円熟の現在に至るまで、交流のあった様々な小説家、詩人、そして評論家の大家たち。戦後という大きな時代の流れを感じつつ、楽しく真摯な文学者のエピソードを味わってください。そして、何より素晴らしいのは、その交流の中から自身の文学の道を極めていった著者の姿のような気がします。帯文から。甦る戦後文学の輝き焦土と混沌から出発した戦後文学それは過去のノスタルジイを超えて今なお日本人の夢であり続けている登場する方々です。 杉山平一 中村真一郎 木下順二 舟橋聖一 中村光夫 大岡昇平 三島由紀夫 鮎川信夫 田村隆一 黒田三郎 木原孝一 高見 順 井上 靖 吉行淳之介 吉行理恵 久坂葉子 三井葉子 堀内幸枝 平野 謙 江藤 淳◆――――――――――――――――――――――――――――――――――――◆ プロローグ 海が見えた 1章 文化国家の時代 2章 心の中の小さな灯 3章 文学の前衛者 中村真一郎の思い出 4章 木下順二と戦後演劇 5章 舟橋聖一の『源氏物語』 6章 面影の旧師たち 7章 三島由紀夫・疾走する生涯 8章 「荒地」の詩人たち 9章 懐かしい詩人たち 10章 続・懐かしい詩人たち 11章 平野謙と「近代文学」 エピローグ 蒼茫の果て著者の文章はまるで詩のようです。ぜひ、お手にとってご覧下さい。 ISBN: 978-4-86000-249-7 C0095サイズ:四六判頁:182ページ製本:ハードカバー定価1575円(税込み)ご注文はこちらからも竹林館
2013年04月14日
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新しい年がやってきました。お変わりなくお過ごしでしょうか。今日ご紹介させていただく本は、うしろばたはるよ著『カリフォルニアの風 ―二人の障がい児の息子たちと共に』という本です。本書は昨年、年末ぎりぎりの発行でした。さあ、これからみなさんに知っていただいて、というところです。書名ですでにおわかりのように、著者は二人の障がい児のお子さんを育てられました。その闘いのような日々を描かれたものですが、著者の明るさと希望を失わない姿勢が読者に感動と勇気と生きる力を与えてくれます。同じような境遇の方も、また、そうでなくても何かで行き詰まった時、きっとこの本はお役にたつことでしょう。帯文から。〈生かせいのち〉―障がいとは個性である。 * 生きるとは自分を活かすこと。 健常者であっても、ハンディがあっても、 自分自身のもつ能力を 最大限に活かすということでは平等である。 (著者「まえがき」より)・・・この本には、人間が本当に困ったとき、迷ったとき、支えてくれる経験と真実があります。本文より。 ペニンシュラ病院に入院し24時間ベッドに横たわる息子と一緒だった時、不覚にも見られてしまいました。「ママ! 僕が死にそうになっているのに、まだ化粧なおすの!」と、声にならない声で一喝されました。こんな場面もありました。親子の暖かいふれあいも感じられる一冊です。ISBN: 978-4-86000-248-0 C0095サイズ:四六判頁:184ページ製本:ソフトカバー定価1260円(税込み)ご注文はこちらからも竹林館
2013年01月27日
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読書の秋たけなわのこの頃ですが、みなさまはどんな本を読んでおられますか?今日ご紹介する本は、英語、日本語の対訳詩集、水崎野里子編・訳『英米女性5人詩集』。その名の通り、英米の有名な女性詩人5人を採りあげた訳本です。過去にもこれらの詩人の訳本はたくさん出ていますが、新訳ということもあってか、図書館などでよく売れています。若い頃、エミリ・ブロンテの詩を読んで感動し、エミリの詩の真似から詩を書きだした私は、雑誌に掲載された水崎野里子訳のエミリの詩を読んで、エールを送ったのですが、そこからこの本が出来上がりました。因習に満ちた古い時代、詩を書きけなげに生きた女性詩人たちの精神は、今を生きる私たちにも愛や勇気を与えてくれるでしょう。・・・関西の大型書店には置いていただいています。また、ご注文はお近くの書店からも。または、直接竹林館へもどうぞ!孤独の中で「死」と「愛」とひたすら対話し続けた5人の詩人――――――――――――――エミリー・ブロンテ*Emily Bronteエリザベス・バレット・ブラウニング*Elizabeth Barrett Browningクリスチーナ・ロセッティ*Christina Rossettiエミリー・ディキンスン*Emily Dickinsonエイミー・ローエル*Amy Lowell――――――――――――――英米文学史上に燦然と輝く5人の女性詩人その本質に迫る新訳と解説(本書の)重要なプロジェクトのひとつは英米ロマン派からビクトリア朝詩人(=後期ロマン派)に至る「古典詩」への再帰・新たな再生願望である。詩は第二次世界大戦終局時から始まるのではない。海外では更に大きな伝統俯瞰がある。 (「あとがき」より) ISBN: 978-4-86000-236-7 C0098価格: 1,500円
2012年11月10日
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みなさま、こんにちわ。ようやく秋の気配が感じられるようになりました。夜になるとどこからか虫の声も・・・。そんな秋の入口で、お届けしたい本は、佐古祐二評論集『抒情の岸辺―詩を愛する人たちへ』。著者は詩誌「PO」の編集長であり、同誌に長年にわたって評論を発表し続けて来られました。その集大成である本著は、詩を愛する人たちへ向けられた長い長い手紙のようであり、詩を愛する人たちの「塔」のようであります。知性と感性の均整の取れたバランス、人間性に溢れた視点、詩を読まない人たちもきっと詩が好きになることでしょう。堂々の404ページ。中には詩を中心として、さまざまな分野のさまざまな人たちが取り上げられています。あなたの好きなところから、どこからでも読み始めていただけます♪明快な語り口で現代の詩人と詩の魅力を論じ、芸術の未来をも洞察する鋭いまなざし。 (詩人・有馬 敲)□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□(本書は)詩に求心しつつ広範なテーマを対象として書いています。黒田三郎、杉山平一、茨木のり子、まど・みちお、草野心平、伊東静雄、福中都生子、谷川俊太郎、有馬敲等の詩人、ルドルフ・シュタイナー、ミヒャエル・エンデ、エゴン・シーレ、宮崎駿、レニ・リーフェンシュタール、トルストイ等を取り上げています。 詩に関する本のなかにはいたずらに難しい観念語を多用する文章も見受けますが、私はできる限りわかりやすく書くように努めてきました。詩は本来、くらしのなかで感動したり、苦悩したり、様々な感情や精神の動きを経験する誰にでも届くものであるはずであると考えるからにほかなりません。 (「あとがき」より)ISBN: 978-4-86000-234-3 C0095頁:404ページ定価2600円+税ご注文はこちらからも竹林館
2012年09月09日
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今年もとうとう梅雨入り。うっとおしい梅雨の楽しい過ごし方のひとつに読書があるかもしれません。与謝野晶子や鉄幹によって今なお歌の世界に燦然と輝く「明星」。その明星に属し、南河内に生きてたくさんの優れた歌を残した中谷善次という人がありました。この書は、同じ南河内に住む著者奥村和子さんが並々ならぬ熱意を込めて中谷善次という歌人を掘り起こしたものです。書名は『中谷善次―ある明星派歌人の歌と生涯』。奥村さんの熱意はついに善次の全ての歌を収録するに至りました。評伝の部分は詩人である奥村さんの巧みでくだけた語り口についつい引き込まれて読んでしまいます。また、同じ南河内の明星派歌人、石上露子の研究でも知られる宮本正章先生が、善次の属した歌誌の解説をしておられます。本書初公開の晶子の写真も! 明星の研究書としても貴重な一冊となることでしょう。南河内の明星派 発掘与謝野寛・晶子に「河内の善次」と愛された中谷善次(なかやぜんじ)。大正・昭和の抒情と風景が、今よみがえる。善次の全短歌掲載。富田林の石上露子ゆかりの歌人第一次明星派のローマンチシズムの華やぎと真実その血統を継ぎ名もなき後継者として栄えあるひとすじの道を生きたのは中谷善次であった目次より―――――――――中谷善次伝幼少時代・小学校時代富田林中学校時代第二次「明星」時代「冬柏」に参加与謝野寛・晶子との旅戦争と善次の歌戦争末期と敗戦直後・三和銀行堺支店時代農地解放と善次三和銀行富田林支店時代晩年の石上露子と露子への挽歌家族の歌 仕事の歌河童善次と『三和文苑』堺と善次与謝野寛・晶子の弟子としてひとすじの道---------------------------------------歌誌解説 宮本正章短歌・詩・随想中谷善次年譜定価2300円+税ISBN: 978-4-86000-232-9 C0095サイズ:A5判頁:424ページ製本:ハードカバー
2012年06月11日
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2012年04月04日
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みなさまこんにちわ! 今年はなかなか春がやってきませんね。梅の蕾が待ちくたびれているかな? さて、本日ご紹介させていただく本は小説『脱獄たんぽぽ―死ぬほと愛しています』。著者は吉田薫さんと言って詩人でもあり、女性なのですが、その引き締まったクールな文体、ほんの少しの甘えもなく羅徳明という男の半生を描ききった筆力は驚くばかり。編集者の私はいまだ感動覚めやらず、久々に大きな衝撃を受けました。この感動をぜひ一人でも多くの人に味わってもらいたい、そんな思いでいっぱいです。 戦後のどさくさの中で両親に捨てられた主人公、台湾人の父と日本人の母の間に生まれた羅徳明は兄と二人、時には万引きもしながら逞しく生きていきます。成長した二人の元に戻ってきた父は、中華料理店を開いており、その傍らには若く美しい義母が・・・。料理人として腕を磨きながらも母への思慕を断ち切れない徳明。ある不本意な喧嘩がもとで、誤って殺人を犯してしまうが・・・。 著者吉田さんによると、主人公羅徳明は、実在者に取材したものに基づいています。従って日本の辺境や底辺にあってなお生きようとする人間の、力強くリアリテイのある小説に仕上がっております。昨年の震災がありますます閉塞感に流される日本の昨今ではありますが、だからこそ綺麗ごとではない本物のヒューマニテイが必要とされる時代が来たのではないでしょうか。 また、著者は現在、癌にて闘病中であり、最後の力を振り絞って書き上げたとのことです。 関西の大型書店にて販売中。たくさんの方に読んでいただきたく、定価も1000円と設定しました。下記からも注文可能です。ぜひ、ご一読を!自己からの脱走。 あしたへの脱獄。―――――――羅徳明、その壮絶な愛と生きざま!この迫力は小説を超えた。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□徳明は塀の外側に両手をかけてぶら下がり、両足で壁を蹴って飛んだ。そして前屈みになり、四方に葉を広げているたんぽぽの上にトンと着地した。その時、急に犬の遠吠えのようなサイレンの音が響き渡った。 (本文より)** *** * ** *** *定価1000円+税 ご注文はこちらからも竹林館 ISBN: 978-4-86000-210-7 C0092
2012年02月23日
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あけましておめでとうございます。みなさまよい年の初めをお迎えになられたでしょうか? 寒い日が続いておりますが、お風邪などひかれていませんか? 今日はそんな寒い中、こころにポッと灯りをともしてくれるような随筆集をご紹介します。森哲弥さんの『暮らしのとなり』です。 森さんは著名な詩人ですが、随筆集は初めて。森さんの詩の世界とはまた一味違った日常の世界が描かれておりますが、やはりあちこちにポエジーを感じる名文です。 本文は京都新聞に連載されていたものなどから。12月には京都新聞にお写真入りで採り上げられました。森さんってどんな人? ちょっと驚いたり、その観察眼に感服したり・・・、読み進めるうちにたくさんのものを得ることができそうです。冬の夜長にぜひどうぞ♪考えるよろこび ― 暮らしの水源――――――――――――――――ようやく、とても身近な「森さん文章」に出会えました。たぶん、私も含めたかつての仕事仲間がこの本を手にした時、私と似た感情を抱くと思います。これまで発表された詩集とは違って、同じ時代のよく似た環境と暮らしの中で、森さんの心をとらえたことごとをつづった随筆集です。(田辺久子「まあおひとつどうぞ」より)********************************************* 赤とんぼ 秋は、空のすみっこに よくとがった赤鉛筆で 片仮名の「キ」の字を そっと書くのです 子供たちは、めざとく それに気づくのですが 大人が空を見上げたときは もう、風の消しゴムが 消しさった後なのです 季節の移ろいの中で、時の襞と人間の意識の襞のあわいを、できれば澄んだ初秋の風景のなかに溶け入りたいと願いつつ赤とんぼはいよいよ身をきりりと引き締めて、今日もどこかの空を飛んでいるだろう。風の消しゴムに消されぬ先に、赤い「キ」の字を見つけねばならぬ。少年の瞳輝かせて。(「空に『キ』の字」より)定価1800円+税ISBN: 978-4-86000-223-7 C0095頁:210ページ製本:ソフトカバー出版日:2011/12/1
2012年01月06日
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みなさまこんにちわ。寒くなりましたが、お風邪などひかれていませんか? 今日ご紹介させていただく新刊は、伏谷勝博さんによる河内シリーズ第三弾、『河内の四季 つれづれ』です。 前著も好評で第二刷となりましたが、今回も河内長野や富田林の書店を中心にはや注文が相次いでおります。河内はたいへん古い歴史を持つ地、日本のふるさととも言える地です。その河内の四季おりおりの行事や催し・・・そこには、あたたかい人の心が通い合っています。現代人が見失いかけている大切なものが見えてくるかもしれません。 河内の語り部、伏谷さんのお人柄もチラチラ覗いて・・・そこがまた楽しい一冊。関西の大型書店にもあります。ぜひお手にとってご覧ください♪ 河内は面白い 河内は深い―――――――――― 古代より時代を代表する武将と宗教家が 活躍した「河内」という舞台 忘れられようとしている日本のふるさとが 河内にはある 都の大路ではなく、棚田の畦を歩くように 語り伝える河内の風土 ● ●○●○○●○●●○●新春の思い/修正会に参列して/川上神社の大とんど/お水取りと桃の節句/山鳥の番に出会う/畑打ち(土起こし)/咲き乱れる花の頃―紫の花―/小鳥の水浴び/お盆の風習/収穫のとき―大地の恵み―/秋の気配/植木の葉刈り(松手入れ)/秋祭りとだんじり/川上神社の秋の例大祭/秋の山と山仕事/當麻の里を歩く/〈講演録〉空海と楠木正成ゆかりの河内 ――目次よりISBN: 978-4-86000-221-3 C0095サイズ:四六判頁:204ページ製本:ソフトカバー定価:1300円+税ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2011年11月27日
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早いもので、あの日からもう7カ月あまりが過ぎました。被災された方も被災されなかった方も、日本中の誰もがみな心に大きな痛手を負ったことでした。この詩集の著者は被災者の一人です。高等学校の先生なのですが、生徒たちを守ってたいへんな日々を過ごされました。何度も何度も余震が繰り返し、この詩集を制作している間も続いていました。わたしもニュースを見ては、祈るばかりの毎日でした。・・・ですが、ことばは強いです。ことばは決して負けていません。人間の絆は余計に強くなったことでしょう。この詩集のことばはきっとあなたの胸に生きる勇気をくれることでしょう。・・・関西の大型書店には置いていただいています。見かけたらぜひ手にとって開いてみてください。 誰ひとり予見出来なかった 2011年3月11日の圧倒的な破壊 小鳥よりやさしい詩は どのようにして 生き延びたのだろうか 破壊が破壊しえなかったこころ この詩集はその記録です わたしたちの絆のために・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・目次より*2011年3月11日を過ぎた日々に*セカンド バースデイ オブ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 地震があった 電気が切れた ちいさいころから あたりまえのようにあった 電気がきれた その夜 家に帰れない生徒たちと 眺めた空は 不安をひととき わすれさせるほどに 美しかった とびきり美しかった (「ほんとうの空」より) 叢書名: ポエム・ポシェット28ISBN: 978-4-86000-219-0 C0192サイズ:文庫頁:113ページ製本:ソフトカバー定価800円+税 ご注文はこちらからも竹林館
2011年10月29日
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二学期が始まりました。学校はもうはるか昔に卒業したのですが、二学期の始まりの緊張感は何となく今でも覚えています。そんな新しい季節にぴったりの一冊、今日は「十七文字で刻む/新しいshort poem」というキャッチコピーで売り出し中の、きだりえこ著『青鞜―ブルーストッキング』という本のご紹介です。著者の新鮮で瑞々しいショートポエム(俳句というより一行詩の感覚)に写真家・尾崎まことがある時は若々しく、ある時はしっとりと、ポエジーに満ちた写真でコラボレートしています。二人のかもしだす空間はあなたをきっと新しい世界に誘ってくれることでしょう! 表紙も一工夫!これは手にとった時のお楽しみです。関西の大型書店には置いていただいています。ぜひご一読ください♪ 青踏や誘われしまま途中下車――――――――――― 古代 季節のなかで 星と星の出会いが星座と 神話を生みだした いま 人と人、人と風景の出会いが 生みだす 十七文字の星座と物語 +°。°*°。 ☆。.:*:・゜。 京の町袴で駆ける春一番 家遠く二人して追ふ蛍かな 届かぬは川向こうの紅葉かな 木枯らしや自説を曲げぬ漢あり** *** * ** *** *定価1200円+税 ご注文はこちらからも竹林館 ISBN: 978-4-86000-210-7 C0092
2011年09月16日
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みなさま、こんにちわ! 立秋を過ぎたとはいえ、今が暑さのピークのようですが、お変わりなくお過ごしでしょうか? さて、今日は、あなたを元気づけてくれるとっておきの一冊をご紹介します。『猫(チャッピー)に学ぶわかりやすいスピリチュアル入門』(横山千女著)。著者にはこれまでに『ねこと猫論談』、『続・ねこと猫論談』の2冊のスピリチュアルに関する著書があり、この本が3冊目。これまでの集大成となる本です。著者の家に実際にいる猫ちゃん(チャッピー)が登場! 幸せになるための考え方を教えてくれます。このチャッピーは哲学者のように賢いけど、とっても愛らしい猫ちゃん・・・いちごジャムやぜんざいが好きなのです。関西の大型書店には置いて下さっています。ちょっと立ち読みしてみてください。チャッピーのことばに、ほっとしてきっと癒されることと思います。 ――あなたのままで幸せになれる! ほんわかやさしい気持ちで暮らすために・・・―――――――――――――― 迷うから人間 悩むから人間 ニャ!? それでいいニャ この本を読んでから今までと同じように毎日を過ごしたとしてもきっと心の中には大きな変化が起きているはずだよ < 目 次 >実 践 編 チャッピーちゃんはカウンセラー その1 これってどうなんよ~ これって誰の問題? チャッピーちゃんはカウンセラー その2 食べられない! 死んじやうよ~ ネコってナルシスト? ネコは意味なんて考えない 一期一会 チャッピーちゃんはカウンセラー その3 チャッピーちゃん、聞いて~ 人間ってかわいそう 死ぬなんて言って死ぬネコはいない ネコには考えられない世界 ネコの居る風景をありがとう理 論 編 猫(チャッピー)に学ぶスピリチュアルな生き方 エッちゃん登場 究極の三本柱 1 私はだぁれ? 究極の三本柱 2 私は何しにここへ来たの? 究極の三本柱 3 今・ここ・私 究極の三本柱 4** *** * ** *** *定価1500円+税 ご注文はこちらからも竹林館
2011年08月11日
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みなさまこんにちわ! 雨模様の毎日ですが、体調は崩されていませんか?今日は、『ロスの青い空‐娘福子と裁判員制度を考える』(草刈保廣著)という本をご紹介します。この本は原稿をいただいてから出版するまでに約2年かかりました。ロサンゼルスで殺された娘さんの父親が、その裁判記録や娘さんの思い出などを綴ったもので、内容が内容だけに微妙な問題がたくさんありましたが、ようやく世に出すことができました。中でも裁判記録はドキュメンタリータッチで書かれていて、手にとるようにその様子がわかります。帯文は「夜回り先生」で有名な水谷修先生が書いてくださいました。娘福子はなぜ殺されなければならなかったのか!2005年12月1日、愛する娘がロスで殺害された。父親が綴ったその裁判記録と勝訴までの道のり。 ―――――――――――――― この本には 私の友の涙がある 一人の男の哀しみがある 一人の父の慟哭がある 夜回り先生 水谷 修 =================================( 目 次 よ り )1 娘 福子愛する末娘――誕生から大学卒業まで夢をかなえるためにアメリカへ、そして結婚突然の電話「福子が殺された……」アメリカでの裁判始まる福子の遺したもの2 アメリカでの裁判――陪審員制度福子に何があったのか――民事裁判の訴状をもとに実際の裁判の記録アメリカでの陪審員制度を経験して日本の裁判員制度導入について思うことISBN: 978-4-86000-181-0 C0095サイズ:四六判頁:196ページ製本:ハードカバー出版日:2011/6/20** *** * ** *** *定価1300円+税 ご注文はこちらからも竹林館
2011年06月21日
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みなさま、こんにちわ。今日ご紹介させていただく本は、1934年生まれの詩人24名による『燦詩の会アンソロジー』です。 このお話が持ち上がってから、本になるまで約一年くらいの月日がかかったのですが、そのうち1934年生まれの詩人を探すということにかなりの時間がかかりました。結果として24名もの詩人が集まりましたが、それぞれ現役で活躍中の詩人の方ばかり。たいへん個性豊かで、面白いアンソロジーができあがりました。みなさん、戦争中に子ども時代を過ごされていますので、バラエティ豊かでありながら、底流のように戦時の体験が流れています。後世に残しておきたい貴重な仕事であったと思います。キャッチコピーから。―――――――――――変転激動の時代を生き抜いて、24名の詩人による饗宴わたしたちの世代は、戦乱激動の時代に生まれ、戦災や学童疎開、海外からの引き揚げ、肉親の喪失など多くの苦難を乗り越え、飢餓に耐え、学制の改革など惨憺たる時代を生き抜いて来ました。沢山の思いを込めてアンソロジーをお届けします。(長津功三良「あとがき」より)1934年生まれの<34>に<燦詩>の漢字をあてて、<燦詩の会>。24名の詩人による、総頁数250、詩72篇のアンソロジー。<参加詩人>内川美徳・おだ じろう・門林岩雄・工藤恵美子・工藤優子・倉橋健一・閤田眞太郎・小松弘愛・しま・ようこ・瀬戸文一・野老比左子・外村文象・冨長覚梁・富永たか子・長津功三良・なんば・みちこ・西岡光秋・原 桐子・日高 滋・麦 朝夫・毛利真佐樹・結城 文・吉岡又司・渡辺宗子(アイウエオ順)** *** * ** *** *定価2500円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2011年05月22日
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東日本大震災から一カ月と少しが過ぎました。被災された方々には心からお見舞いを申しあげます。一日も早く平穏な生活に戻れますよう、祈ってやみません。東北にも桜が咲きはじめたとニュースで聞きました。桜が少しでも心を和ませてくれたら・・・と思います。今日ご紹介するのは、桜学では第一人者、小川和佑先生の最新刊『桜文化と日本人―美しい桜への招待』です。先生は先日、NHKの「歴史ヒストリア」にもご出演。文学に表された桜の数々、文学好きの方にも、桜好きの方にもお勧めの一冊です。数ある花のうちでも、桜は日本人にとって最も深いつながりのある花でしょう・・・日本人を知るためにも貴重な一冊、ぜひお手にとってご覧ください。桜がわかると日本人がわかる *** ―――――――人はなぜ桜に死の影を見る。桜は本来、清明美の極致。美しい女身の精であった。女身ならばこそ、そこに豊かな穣りと歓びがある。『古今和歌集』の春の歌にあるように「あひ見むことはいのちなりけり」であったはずである。(「花妖幻想の物語」より)「私たちはなぜ、これほど桜に心惹かれるのか」日本書紀から現代小説にいたるまで、文学の中に描かれる桜をたどり、古来から伝えられてきた日本人の桜観・桜愛を振り返る。*** 目 次 ***日本文学の古典でたどる桜観咲くやこの花――桜愛の日本 花の飛鳥山春秋――江戸花見物語 *花巡礼1 日光の梔子桜(クチナシザクラ)を捜せ 桜まんだら――東大寺桜会から親鸞ゆかりの桜まで *花巡礼2 雨情枝垂れ(ウジョウシダレ)と童謡碑靖国神社とソメイヨシノ幕末から明治にかけて創出の里桜 *花巡礼3 上野公園の寒緋桜(カンヒザクラ)こよひ逢ふ人みなうつくしき祇園の桜と明治浪漫歌 *花巡礼4 御衣黄(ギョイコウ)という桜 花妖幻想の物語小説「花吹雪のなかの童子」「雪桜」*花巡礼5 霞桜(カスミザクラ)を育てて――あとがきにかえて** *** * ** *** *定価1500円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2011年04月19日
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本日は竹林館文庫の2冊目のご紹介です。『さて、月の澄みて候』(中野武志著)、時代小説で、二段組、872頁の大作。カバーにはモノクロの月と芒の写真を2枚組み合わせて使いました。ぞくっとするような迫力! この小説の舞台を映しているかのようです。開くと和紙の風合いの臙脂色のみかえし。何ともいえず存在感のある素晴らしい一冊となりました。田舎の小藩で起こったお家騒動を亡霊同士が語る・・・しかもそれらはたった一夜のできごとでありました。単行本で以前に他社で出版されていたものを著者にぜひにとお願いし、この度文庫本化させていただきました。まるでドストエフスキーを読むような重厚さ。あなたもずっしりと重いこの一冊の中へ・・・じっくりとこの本の中の世界に入り込んでみてください。人間の縮図が、愚かしさも哀しさも、喜びもあらゆるものが描かれています。関西の大型書店では平積みのところも!人の舞い狂うてか―――――――――ある貧乏小藩の 上は大名から下は百姓町人までそれぞれの持ち場で心を尽くして生きた人々へのオマージュ さまざまな死・・・ 人の世の儚さと それゆえの気高さ―― ある小藩のお家騒動をめぐって 亡霊たちが語り合う、一夜のものがたり。 心に刻まれる長編時代小説が待望の文庫化。二段組872頁、堂々の大作!●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○それが兵衛の心の中にゆっくりと醸成されてきたことだった。騒動の日 ―― 平井の陥った無残な、あの血みどろな努力が砕けた日、一挙に兵衛の心に襲いかかった思いとはそういうものだった。なぜ、自分が武士をやめたのか本当の理由がわかったのだし、もうそういう争いは自分のことではない、あとに残るのは当事者としてではなく、姿のない、何者でもないものとして出来事を記してゆくこと、かつてはそれは、もの言わず死んだ石川伊織への、伊織的な者たちへの鎮魂の行為のはずであったが、いま彼にとってそれは伊織の ―― 伊織的なものの鎮魂を越えて、すべての者、生きて欲や時の運や弱さにひきずられて舞い狂うように舞い、滅んでいったすべての、敵も味方もない鎮魂とならねばならぬものと思えた。(本文より)叢書名: 竹林館文庫ISBN: 978-4-86000-200-8 C0193サイズ:文庫頁:872ページ製本:ソフトカバー出版日:2011/2/20定価1300円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2011年03月25日
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春間近、空気はまだまだ冷たいですが、陽差しがどことなく春めいてきました。みなさまお元気でいらっしゃいますか? 今回は、私、左子真由美の詩集『Mon Dico*愛の動詞』をご紹介させていただきます。数年前になりますが、会社の近くにアリアンス・フランセーズがあり少しばかり通ったことがありました。その特別講座で動詞について説明してくださった先生の言葉がきっかけとなり、こんな変わった詩集を編むこととなりました。フランス語の40の動詞をもとに、イメージを膨らませ、ストーリーを描き、言葉を展開していったものですが、この詩集のどの動詞もまぎれもない自分のような気がします。それとちょっとした遊び心と・・・。これらの詩が一編でも誰かの胸に届くなら、この上なくうれしいことです。帯文から。世界は氷結した「名詞」ではなく熱い愛の「動詞」である。この詩集の中には風が吹いている。ことばの果てからの風である。びゅんびゅんと音がする。それはおだやかな風ばかりではない。ことばには羽根がはえている。そして、たったひとつの光源を見失うことはない。このことばの鳥に乗ってみよう。―――――――――――――最初の詩です。 * Transformer 形を変えること。水のように、細くなった りくねくねしたり、静かな器に入ってお月 さまを映したりすること。おばけのように 家と家の隙間へすうっと消えること。もし も思いがトランスフォルメできるのなら、 こんなに都合のいいものはない。それには かたくなでないこと。変幻自在にあなたの うしろにいる影。曲げるとどんな形にでも なるねじり飴。わたしはトランスフォルメ。 形を変える自由な液体。定価1500円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2011年02月21日
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立春間近のこの頃、春が待ち遠しい季節です。みなさま、お風邪などひかれていませんか? 今日は、心がぽっと暖かくなるような詩集をご紹介します。佐藤勝太さんの『陽炎の向こう』。佐藤さんの詩集には、たくさんの人々が登場します。幼なじみの友だちや学生時代の仲間、通りすがりに微笑んだ赤ちゃんや、桜の花の下で戦争の痛々しい記憶を思い出す老人。それらの人々を見る佐藤さんの目の何と優しいことでしょう! 戦争で亡くなったご自身のお兄さんを謳った詩は、中でも絶唱です。寒い冬の日、これらの詩編はきっと心を暖めてくれることでしょう。この詩集は、1月25日付神戸新聞文化欄にも紹介されました。――懐かしい友達や初恋のひとに再会したような、 じんとくる詩集です。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━陽炎の向こうを見つめる詩人の紡ぎだすことばによって、いつしか私たちも陽炎の中でともに安らいでいる。それを魂の浄化作用、といってしまえば簡単だ。しかし、到底ことばのテクニックがもたらす仕事ではないだろう。ここにあるのは、実人生の幾多の困難な峠を登り降りすることによって獲得された確かな歩みの速度と、頂上からの開けた展望により整えられた息のリズムによって、平易な言葉が詩に高められる「不思議」である。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 風はふるさとの谷から吹き上げて 帰郷を遮るように冷たい いまは海の波濤も厳しく 遠くに四国山脈が霞んでいる ふるさとの懐かしみも 遠く靄っているが どこからか人を呼ぶ声 少年時の友が叫んでいるように 聴こえるのは 谷間からか海鳴りか いや山鳴りか (「山鳴りの声」より)定価2000円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2011年01月28日
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「ああ、私は外の世界と繋がった!」このことばに大変感動した私は、帯のキャッチコピーに使わせていただきました。『水の音が聞こえる―人工内耳装用記』(加藤敬子著)という書籍です。突然の病から音のない世界に放り込まれた著者が、再び音を聞くことが出来た時の喜び、再び世界と繋がった喜びが、何と素直にまっすぐに伝わってくることばでしょう! 次々と襲ってくる病を乗り越えて、明るく前向きに生きる著者の姿は、病を抱えた人ばかりではなく、現代に生きるあらゆる人々への応援歌となっています。関西の大型書店には置いてあります。また、ネットでも購入できます。生きる勇気を与えてくれるこの一冊、ぜひお手にとってご覧ください。キャッチコピーから。銀ネズミ一色になった音の世界が教えてくれた――自分のこころに耳を澄ますということ。不自由であっても決して不幸ではない。素直に綴られたこれらの記録は、闘病記を超えて生きるということへの爽やかな応援歌となっている。この本は、・11月5日付産経新聞朝刊・12月11日付読売新聞夕刊第二面(西日本版)に著者の写真と書影つきで、大きく紹介されました。====================================本文より「ああ、繋がった!」口をついて自然と声が出た。ただしその自分の声も遠いところから機械の音のように聞こえたが……。何が繋がったのか……私自身が外の世界と繋がることができたのである。 四ヶ月半の間、私は外界から一切の音を聞くことができなかった。それが今、病室の小さな流しの蛇口をひねると、「ジャー」と水が流れる音が聞こえ、閉めるとピタリとその音も止まる。水の音は間違いなく外から私の内耳に入ってきた音である。突然の病に倒れて以来、ずっと悩まされ続けていた頭の中のわけの分からない音や耳鳴りではない。外界からの音であることは間違いなかった。少し歩くと私の足音もジッ、ジッ、ジッ、と足を動かすのにあわせて聞こえるではないか。ああ、私は外の世界と繋がった! となんとも言えない思いがこみあげてきた。 ====================================定価1500円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ ISBN: 978-4-86000-196-4 C0095サイズ:四六判頁:255ページ
2010年12月20日
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紅葉の美しい季節となりました。夜も長くなりまさに読書の秋。音楽を聞きながら読書するのもいいですね。今日ご紹介するのは『明治の音楽教育とその背景』(前田紘二著)という一冊。テレビでは、いままさに龍馬ブームですが、波乱に満ちた龍馬の時代に続く明治という新しい時代に、人々はどうやって西洋の音楽を取り入れ自国のものとして定着させていったか、その激動の明治という時代を音楽を通じて生き生きと語ってくれます。音楽教育に携わる方や学生さん必携! また、明治という時代に関心のある方にも貴重な一書であるでしょう。関西の大型書店には並んでいます。ガス博物館のご協力により、美しい錦絵を表紙に使わせていただきました。ぜひお手にとってご覧ください。音楽の歴史を通じて 明治という激動の時代を再体験――――――――――― 明治期、それは国をあげて近代化への道が模索される、まさに激動の時代であった。その激動の時代に、しかし、明治の先覚者たちは近代学校教育を構築し、またわが国に、学校音楽教育をもうち建てていったのである。明治の先達のそうした尊い努力の軌跡は、現代の教育関係者にも、改めて深い感銘と、同時に責任感をも呼び起こさずにはおくまい。 (「まえがき」より)CONTENTS――――――――――――学校音楽教育の出発学校教育建設の過程音楽取調掛の成立と発展明治初期の音楽教育論洋楽の進展と音楽教育の変容開化政策と洋楽の導入洋楽の振興と普及教育政策の変化と音楽教育『君が代』成立事情音楽教育の普及と変貌軍事体制下の音楽教育戦捷下の音楽教育教育原理の拡張と音楽教育明治末期の音楽教育定価2400円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ ISBN: 978-4-86000-199-5 C3073サイズ:A5判頁:248ページ製本:ソフトカバー出版日:2010/10/20
2010年11月22日
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急に冷え込んできました。みなさま、お変わりありませんか? 今日は日本全国から寄せられた日常語による詩のアンソロジー、『現代生活語・ロマン詩選2010』(全国生活語詩の会編)をご紹介します。これは2年前の『現代生活語・ロマン詩選』に続く第二弾! 北海道から沖縄まで、方言や流行語、俗語、専門用語などなど、さまざまなことばでつづられる詩は、それだけでも圧巻です。私は編集をしながら思わず知らず声に出して読んでいました。音にして読むと、その面白いこと! これなら詩は生活の中に生きている、と言えるでしょう。関西の大型書店にはあちこちに置いてあります。どこかで見かけたらちょっと開いてみてください。ことばがピチピチ跳ねています! ことばにいのちを いのちに夢を∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥山で 海で 野で 街ではたらいていることばたち笑っている 歌っている誰かを 呼んでいる何かを 叫んでいる立ち尽くすこともある今、手をつなぐ生きていることばたち━━━━━━━━━━━━━━北海道から沖縄まで日本列島141人の詩人による交響詩!━━━━━━━━━━━━━━生活語による話しことばの詩は、血のかよったことば、音声による言語であり、ことばの本源的な特徴を持つ言文一致の詩であるが、その場で消えてしまう発声作用と聴覚に依存するので、きわめて変化しやすい性質をもっている。また流行語、新語、俗語などの発生、消滅につれて変化変形し、移り変っていく。これは話しことばの詩が生きたことばで、仲間、職場、地方、性別など、生活に直結しているからであると説いている。このアンソロジーにあえて暦年を入れているのは、以上のような趣旨から21世紀の現時点に生きている日本の生活語の詩を収めたと認めるからである。 (有馬 敲「おわりに」より)<参加詩人>青木はるみ 秋田高敏 飽浦 敏 淺山泰美 荒井 愛子 新井豊吉 有馬 敲 池田瑛子 石井春香 石村柳三 一瀉千里 稲木信夫 井上 庚 井上哲士 猪谷美知子 岩本 健 うえじょう晶 上田由美子 宇宿一成 岡崎 純 奥村和子 尾崎まこと おしだとしこ小田島周子 蔭山辰子 梶谷忠大 柏葉祐子 方韋子 門田照子 金子以左生 金田久璋河井 洋 川内久栄 川中實人 川端 進 川原よしひさ 神田好能 北村 真 北山りら 紀ノ国屋千 草倉哲夫 栗和 実 黒羽英二 剣持昭義 香野広一 小島秋水児玉義正 児玉智江 牛島富美二 こまつかん 小松弘愛 近藤八重子 金野清人 斎藤 彰吾 左子真由美 佐古祐二 佐相 憲一 佐藤勝太 重光はるみ しだのぶお 渋谷 聡 清水一郎 下林 昭司 下前幸一 白川 淑 白河左江子 白根厚子 杉原 翔 鈴木素直 洲浜昌三 すみくらまりこ 関 中子 園田恵美子 高丸もと子 竹内美智代 武西良和 竹野政哉 田島廣子 谷本州子 玉川侑香 田村照視 樽美忠夫 千早耿一郎 司 由衣 津坂 治男 東梅 洋子 ときめき屋正平 斗沢テルオ 永井ますみ長津功三良 中山直子 名古きよえ 名古屋哲夫 なたとしこ 並河文子 なんば・みちこ 西田彩子 根来眞知子 根本昌幸 野川ありき 働 淳 原 圭治 原子 修 原田 慶 晴 静 春木吉彦 日高 滋 平野秀哉 比留間美代子 藤川元昭 藤原節子 穂田 清 堀内統義 堀内みちこ 堀川豐平 本多清子 増谷佳子 松本一哉 松本恭輔 丸山勝久 水木 佑 水木萌子 水崎野里子 南 邦和 南浜伊作ムイ・フユキ 村田 譲 森 三紗 森 ちふく 柳生じゅん子 安森ソノ子 八幡堅造 山越敏生 山下俊子 山入端 利子 山村信男 結城 文 横田英子 吉中陽子 若松丈太郎 和田杳子サイズ:四六判製本:ハードカバー定価2500円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2010年10月28日
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秋らしい日々となりました。行楽の秋、読書の秋、楽しんでおられますか? さて、今日は有馬敲詩集『糺の森』をご紹介させていただきます。有馬さんは京都在住の詩人ですが、その詩は世界各国で翻訳されています。また、日本では教科書にも詩が載っているという有名な詩人です。その活動はたびたび新聞にも紹介され、天声人語で触れられたことも。詩集は4つのパートに別れています。それぞれ持ち味が違いますが、それがまた有馬さんの多様な作風を味合わせてくれ、読者を惹きつけるところでもあります。関西の大型書店には平積みのところも多いです。箱入りのとてもシックな装幀です。ぜひ手にとってご覧ください♪以下、キャッチコピーです。糺の森に棲むフクロウ。 混沌とした世界の闇を奥深く洞察し 未来への羽ばたきの交響を 諧謔とともに奏でる。 *新作38篇*―――――――――――――――――― 糺の森から飛び立つ鳥が、夜目の利くするどい眼で、隠喩の時代の終わりを告げる。 未来へ向けて、詩のありどころを示す詩人渾身の詩集。 ++++++++++++++++++++ 詩の中から一編。 あの熟慮する政治家よりも きみは自分の言葉をえらんで 他者をそそのかせねばならない (ヘイ ヘイ ヘイ ヘイ) あの慎み深い学者よりも きみは自分の純粋をまもって 論理を組み立てねばならない (ヘイ ヘイ ヘイ ヘイ) あの苦労性の商人よりも きみは自分の修辞をきたえて 表現を磨かなければならない (ヘイ ヘイ ヘイ ヘイ) あの機敏なジャーナリストよりも きみは自分の感度を鋭くして 問題を提起しなければならない (ヘイ ヘイ ヘイ ヘイ) あの老練な予言者よりも きみは自分の瞑想を深くして 未来を透視しなければならない (ヘイ ヘイ ヘイ ヘイ) 「唄ひとつ・スケルツォ」全行 ++++++++++++++++++++ISBN: 978-4-86000-198-8 C0092サイズ:A5判変型製本:ハードカバー・箱入り定価2800円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2010年10月09日
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みなさま、こんにちわ! 今日はとてもかわいいポケットに入る詩集『ソラヨミ ヒトコイ』をご紹介します。著者は高野信也さん。このポエム・ポシェットシリーズで4冊目の詩集になります。この詩集の原稿をいただいて初めて読んだ時、すうっとこのパウル・クレーの絵が浮かんできました。いろいろ説明するよりもきっとこの絵が多くを語ってくれるでしょう。どんなにかやさしい、祈りのような詩集です。お手許に置いて、そっと開いてみてください。やさしい風が吹いてくることでしょう! 若い人たちにもぜひ読んでほしい一冊! キャッチコピーから。この詩人、高野信也さんは、 宮澤賢治の詩「屈折率」に登場する 郵便脚夫かもしれません。 あなたへの大切な手紙を届けるために デコボコ道を急いできたのです。 ―――――― 目次より * ソラノキボウ イキテイル タイセツナアナタヘ ――――――とても素敵な詩を一編ご紹介しますね。 やさしくだれかと やさしくだれかと だきあえたなら その瞬間の空気の中から 極上の粒だけ選び取り からだの真ん中 しまっておくべし どんなに 時が流れても 触れるたびに その瞬間だけ 取り出せるよう***************定価800円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2010年08月27日
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紀伊国屋書店梅田本店・詩書のコーナーで平積み! 紫陽花が美しい季節になりました。みなさまお変わりありませんか?今日ご紹介する新刊は、尾崎まこと童話集『千年夢見る木』です。編集人である私は5年前、詩を朗読する詩人の会「風」という会で初めて尾崎まことという詩人を知りました。本人は自分のことを詩人だ、と自覚していたのかどうか私にはわかりませんが、この童話集に収めてある「雪の音」という詩を見せてもらった時、私は「この人はいったい何者なのだろう!」と驚きを禁じえませんでした。何という優しさ! 私はいっぺんにファンになり、彼の作品を集めはじめました。「産経朝の詩」にも何度も掲載されていて、月間賞をもらったとき、私も産経新聞のインタビューを受けましたが、その時「谷川俊太郎の再来」という風に言った覚えがあります。さらに、「現代の星の王子様」とも・・・。彼の童話や詩は、読んでくださるあなたへの愛でいっぱいです。小さな文庫本の形にしましたが、一人前のハードカバー。ポケットに入れて、鞄に入れて、ひとりになった時、そっととり出してみてください。5年かかってようやく一冊の本に仕上げました。もしかしたら、この本はあなたの一生の宝物になるかもしれません・・・。 ☆。.:*:・´゜☆゜´・。. 9つの夢の贈りもの ´・。.:*:☆・:*:.。.:*:・☆ 子どもと むかし子どもだった 大人のための童話集 ―――――― あなたが あなたのままで 強くやさしく 生きるために------------------------------ この宇宙はほんとうは美しい図書館です。なのに大きすぎてその入口が分からないと、もどかしく思ったことはありませんか。あなたは、不思議で驚きに満ちた、大切なその一冊に違いありません。この小さくて黄色い本がその扉になってくれたらうれしいです。(著者より)------------------------------*目 次*サクランボと大男鬼婆様と河童の子青麦畑千年夢見る木林檎ランプエジプトの海人雪の音おれだけ村の火の玉坊や誰なんだろう***************ISBN: 978-4-86000-193-3 C0095サイズ:文庫本頁:113ページ製本:ハードカバー出版日:2010/6/14定価1200円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2010年06月27日
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新緑の美しい季節となりました。みなさま、お元気でいらっしゃいますか? 今日は新しい詩集のご紹介です。昭和24年に出版された日高てる詩集『めきしこの蕋(しべ)』の復刻版、ただ日高先生のご注文もあって、杉山平一詩集『夜學生』と同じく小さくて可愛らしい袖珍本にさせていただきました。ですが、表紙やカバー、本文の構成などは全く初版のものとおなじです。日高てるさんは戦後を代表する女流詩人。朗読を詩のひとつの運動として実践し、海外でも朗読をされるなど、大活躍されている詩人です。この一冊は、次の世代へぜひ手渡したい名詩集です。帯文は大阪文学学校の校長先生である長谷川龍生先生によるもの。まるで詩のような文を書いてくださいました。…………………………………………………………………………日高てるさんの美意識のふるさとには、ひろい庭つづきの構造門が在った。門から一歩外がわに脚を踏み出せば、独特の宇宙空間がひろがり、無数の星宿のような詩の光がまばたいている。それぞれの運命軸を備えて――。 長谷川龍生………………………………………………………………………… ===復刻袖珍本=== 戦後女性詩人を代表する日高てるの1949年刊の第一詩集が復刻! *************** ふかいしづもりを はらばい 天のおくがに ひらいた花 今宵、月の滴りうけて 沈まん。 (「めきしこの蕋」)つづいてこの詩集の中の私の好きな詩です。年越え古りし家は敷居ふかく閉して今に眠り。松葉ふりつむ。はや いにしえの火うちの石うつひゞきはいくたびかきしみわれに与え給いし たゞひとつの淡き炎は小さき悲炎となり。静かなる夜半。なおも美しく燃えつゞけやぶれし庇のもとに わが生涯は燃ゆ。***************ISBN: 978-4-86000-190-2 C0092サイズ:A6変型頁:45ページ製本:ソフトカバー出版日:2010/4/20定価1200円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2010年05月30日
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新しい年度・新しい季節がやってきました。さあ、何かを始めよう、と思い立つのもこの時期ではないでしょうか。今日はこの新しい季節にふさわしい貴重な一冊をご紹介いたします。『子どもとともに歴史を学び、歴史をつくる―黒羽清隆歴史教育論集』(加藤正彦・八耳文之編)。黒羽清隆先生は高名な歴史学者、教育者であり、かつてNHKテレビで10年間も日本史の講座をされていたこともあります。ですので、ご存じの方もたくさんおられることでしょう。残念ながら1987年に亡くなっておられるのですが、その絶妙な語り口で大人気を博しました。今でも黒羽節の熱烈なファンの方が全国に多数おられます。黒羽先生はまた素晴らしい詩人でもありました。今回の著書の中でも歴史を学ぶためには感性が必要だと書いておられ、名もない民衆の歴史ということを非常に大切に考えておられた方です。編集をしていて、感動することばにたくさん出あいました。そして、重ねて素晴らしいのはこの本を編集された加藤先生・八耳先生の熱意です。お二人の情熱が堂々たる一冊の本に結集されました。歴史をこれから学ぼうとする学生の方、歴史を教える先生を目指しておられる方、現役の先生、それから歴史に興味のある方ならどなたでも・・・ぜひ手にとって見てほしい一冊です。いまこそ・黒羽清隆--------------------------------------------------------- あたらしい歴史教育のために現代史は過去から綿々と続く歴史の糸の一番手前の先にあるが、決して過去から切り離されることはない。そこで、特に「若く新しいひとびと」の感性を揺さぶる内容の文を集めて、黒羽史学のエッセンスとなる、いわばまとめの本をいま作っておく必要があると考えて編んだのが本書である。 (編者:加藤正彦)■黒羽清隆(くろは・きよたか)1934年~1987年。元静岡大学教授。1969年から10年間にわたって、NHK通信高校テレビ講座で日本史を担当、絶妙な語り口で人気を博した。主な著書に『新講日本史』 共著・三省堂,『日本史の群像』三省堂,『十五年戦争史序説』上・下 三省堂,『日中戦争前史』三省堂,『日中15年戦争』上中下 教育社,『日本史教育の理論と方法』地歴社, 『十五年戦争と平和教育』地歴社,『歴史教育と教科書問題』地歴社,『人物史でまなぶ日本の歴史』地歴社,『文化史でまなぶ日本の歴史』地歴社,『生活史でまなぶ日本の歴史』地歴社,『鉄砲足軽ひとりごと抄』地歴社, 『パネル日本史』(全巻監修)飛鳥 などがある。 ~~~目次より~~~いまなぜ黒羽清隆か 黒羽清隆「民衆」史と「庶民」史を架橋する 生きた歴史教育を考える 社会科四〇年の歩みと今後の展望 歴史教育から歴史学へ、ふたたび歴史教育へ 歴史教育とイマジネーション 十五年戦争と子どもたち 子ども史としての十五年戦争 子どもたちのたたかい 十五年戦争をどう教えるか 実践的授業力 日本史公開授業 明治維新と民衆 小判のあるスクェア 駈入寺 日本史の学び方 人間黒羽清隆 詩魂を歴史叙述に持ちこんだ粋人 日本近代思想史家・黒羽清隆さんのこと あとがき 資料・パネル日本史黒羽清隆著書目録ISBN: 978-4-86000-186-5 C3021サイズ:A5判頁:328ページ製本:ハードカバー出版日:2010/4/20定価3200円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2010年04月13日
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今日は、ちょっと不思議なタイトルの本のご紹介です。『ベーカリーオペラ座の風車譜』著者は春木吉彦さん。筋金入りの、れっきとしたパン屋さんです。そして、詩人。ベーカリーオペラ座という名前のパン屋さんはありませんが、この本全体がベーカリーオペラ座という名の一件のお店。パンの歴史やパンをめぐる随想、そして詩がいっぱい詰まった一冊です。きみ 南仏の詩人ルブールこと春木吉彦が修道院のあさの棒パンを焼く (右原 厖)これは右原 厖さんという詩人が春木さんのことを謳った詩の一節です。本のあいだからおいしいパンの匂いがこぼれてきそうです。~店主より~ベーカリー「オペラ座」のことばのパンとパンのことばをどうぞ酵母には詩の神様(ミューズ)を使っていますパンの好きなあなた、パンについて勉強したいと思っている学生さん。詩の好きな方、短編小説やエッセイも。みんなみんなパンに関わることばかり、なのです。* * * * * * * * * * *パンについての歴史、経済、科学、文学……パンを愛し、パン製造に長くかかわる著者の知識と想いがあふれだす! ISBN: 978-4-86000-182-7 C0095サイズ:A5判変型頁:154ページ製本:ソフトカバー出版日:2010/2/10定価2300円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2010年03月07日
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読書という楽しみがまだ残っているとすれば、この一冊はその楽しみの極み、醍醐味を味合わせてくれるでしょう。本書は『瓦松庵残稿』(がしょうあんざんこう)というエッセイ集ですが、むしろ哲学書と言ったほうがいいかもしれません。書店ではほとんどが哲学書のコーナーに並べてあります。関西の大型書店にはたいてい置いてもらっていますが、読書離れの激しいこんにち、これだけの厚さの本(2段組、415頁)をよく置いてくださっていると思います。やはり内容の確かさがわかるのでしょうか。著者は中野武志さん。中野さんはこれまでに3冊の優れた小説を出版しておられ、そのうちの一冊『さて、月の澄みて候』は今、文庫本化を進めているところです。長く京都新聞社におられた方ですが、その実践的、現実的、肯定的な思考は、混迷の現代に生きる力を与えてくれる気がします。書店で見かけたらぜひ立ち読みでもしてみてください。たくさんの魅力的なタイトルがあります。どこからでも興味のあるところから読んでみてくださいね♪現代のモンテーニュ随想録西欧モラリストの精神と日本随想文学の伝統から生まれた生きた強靭な思考、肯定的世界観はわたしたちを励ましてくれるだろう * * * * * * * * * * 私とは 人間とは 言葉とは 宇宙とは 生きるとは * * * * * * * * * *本書は、「私がここにこうして在るということを、 どういうふうに了解したらよいのか」という問いに対する答えの模索として展開されたよしなしごと、およびそれに付随したことごとである。------------------------------------------(目次より抜粋)・理解する、わかる、ということ・人が生きてゆくのにはどういう意識が必要か・数学とは何か・魂の存在・無常感と現代日本人 ・暴力について ・神は“悪魔の子”論 ・日本人の精神風土・ニヒリズム・アメーバはどのようにして動くか・言語によって人類は生存上有利な何を獲得したか・進化論の魅力と危うさ・人からこっぴどく批判されたのに対しての、おそらく史上最高だと思われる返事・物語論 ・根底に情念あり ・未来と過去はどのようにして出現するか・「他人の痛み」はやはり痛みである定価2300円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2010年01月29日
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七人の英語教師たちのストーリー&人間的コミュニケーションの研究1,800円著者:波能 満―J・デューイ&D・ショーンによるReflective Thinking(自己省察)を中心に― ******************************************みなさま、こんにちわ! 寒い日々が続いておりますが、インフルエンザなど大丈夫ですか?さて、今日は英語についての本のご紹介です。『七人の英語教師たちのストーリー&人間的コミュニケーションの研究―J・デューイ&D・ショーンによるReflective Thinking(自己省察)を中心に―』(波能 満著)という長いタイトルの本です。みなさまは、なぜ、日本人は長年英語を勉強しても話せるようにならないのか。どうして多くの英語教師も英語が話せないのだろうか、などど思われたことはないでしょうか? こういう私も中学・高校・大学と英語をやってきたのですが、とっさの時、英語が出てきません。コミュニケーションのための英語をやっていなかったような気がします。読み、書き、はまあまあ出来ても、話すことは苦手な方が多いのではないでしょうか。私の仕事場、大阪南森町には外国人の方がたくさんおられます。みなさん仕事をしておられるようですが、時折喫茶店などで、日本人の方と外国の方が楽しそうに歓談しておられるのを聞いていると、ああ、羨ましいな、もっと勉強しておけば良かったな、などと思います。七人の先生方の実体験に基づくこの一冊、きっとお役に立つことでしょう。******************************************●○● 英語教師・英語学習者必携! ●○●本書では、ジョン・デューイ(John Dewey)やドナルド・ショーン(Donald Schon)などによって唱えられたリフレクティブ・シンキング(自己省察)といった理論に注目してほしい。私自身の研究における中心的視座もこのリフレクティブ・シンキングにある。これは、教師の確信、過去の経験、また、リフレクション(省察)を通じて学んだことを実践するといった、個人の経験に基づき、他人との関わりの中でつくられるものである。これは同時に新しいカリキュラム(教育課程)をティーチングを通してつくっていくことにもつながるものである。 (「まえがき」より)田崎清忠(横浜国立大学名誉教授、前東京純心女子大学学長)の推薦文です。多くの学者が純粋理論の展開を得意とする中で、波能さんは終始「現場」を意識して、その声を取り出し分析する手法を展開してきました。こんどの本もとても面白く、登場する人たちが生き生きと描かれ、波能さんは彼らの発言を学問的に再構築し、説得的な意見を提案しています。すごく愉快な本です。ぜひ一読をお勧めします。定価1800円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2009年12月30日
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みなさまこんにちわ! 11月もあと少し、今年も最後の追い込みの季節となりました。巷ではインフルエンザが流行っておりますが、みなさまはご無事でしょうか? さて、今年も関西詩人協会の第16回目の総会が開催されますが、今年は三年に一度の日・英語アンソロジー『言葉の花火 第四集』が発行された年ということで総会で盛大に出版記念会が催されます。言葉の花火は今年で四回目。四回目の大きな花火が世界へ向けて打ち上げられたことになります。国内ばかりか、海外でもまた大きな反響を呼ぶことでしょう。この仕事は関西詩人協会が世界に誇れる素晴らしい仕事です。関西発の大きな詩のエネルギーをあなたもぜひ手にとって感じてみてくださいね。関西詩人協会の会員の詩が、全世界へ発信!2000年英訳、2003年仏訳、2006年英訳につづく第4の翻訳詩集。右から開けば日本語の詩が、左から開けば英語の詩が。<執筆者一覧>杉山平一青木はるみ 飛鳥 彰 後山光行 猪谷美知子岩井 洋 後 恵子 遠藤カズエ 岡本真穂岡本光明 尾崎まこと 蔭山辰子 梶谷忠大門林岩雄 香山雅代 河井 洋 川中實人神田好能 神田さよ 岸本嘉名男 北原千代木下幸三 清沢桂太郎 ごしまたま 近藤摩耶近藤八重子 左子真由美 佐古祐二 佐藤勝太島田陽子 清水一郎 下前幸一 白川 淑瀬野とし 武西良和 竹野政哉 田島廣子田中信爾 津坂治男 釣部与志 寺沢京子寺西宏之 ときめき屋正平 外村文象 冨岡みち永井ますみ 名古きよえ 名古屋哲夫 苗村和正橋爪さち子 畑中暁来雄 原 圭治 福岡公子藤井雅人 藤谷恵一郎 船曳秀隆 牧田久末ますおかやよい 松本一哉 水野ひかる 三方克村田辰夫 森 ちふく 薬師川虹一 山本美代子横田英子 吉田國厚 和田杳子 関西詩人協会では、三年毎に「外国語版の詩集」を出版することにしています。ちなみに言えば、2003年は、フランス語版であった。こうすることにより、わたしたちは、日本で現在書かれている詩がどのようなものであるかを海外の人に知ってもらい、広く交流の輪を広げたいとおもっているのです。昨今ではいろいろの点で世界は縮まっています。 言語は、どの言語であれ、その背後に人の生活がある。人の生活のなかには人の情がある。詩はその情を言語で表出したものです。翻訳は、そこで表出されたものを他の言語に移行させるものですが、そこには言語間に横たわる特質の違いという一つの障害がある。しかし、伝えられる「情」は十分伝達されるものと信じています。 (「あとがき 村田辰夫」より)定価2500円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2009年11月21日
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現代においては、親子の問題、家庭の問題が避けて通れない重要な問題になっているような気がします。家庭崩壊、親子の無残な殺人、何か大切なものを見失ってきているのが今日でしょうか。そんな今の時代の子どもたちと大人たちのために、ぜひおすすめしたい本があります。『子どもはパパとママのことばを待っている―子育てに困ったときの72のヒント』(木村倭文子著)です。ほんのちょっとしたことで親子はもっと仲良くなれるのだと思います。それは親子だけではなくて、現代を生きるすべての人にとっても大事なことですね。ぜひご一読を!親子はもっと仲良くなれる―子育てに困ったときの72のヒント人はいくら強がっても孤独からは逃げられない弱き存在です。私は本書から「人はけんかしてもあきらめなければ仲直りできる」という木村さんなりの信念をいただきました。 本書は木村さんが長い養護教諭生活を通して出会った親子から学んだ子育て論であり、またそれ以上に読者の生き方になんらかの気づきを与えてくれるものです。そこには木村さんなりの人間関係づくりの作法がうかがえます。 教育・心理カウンセラー 富田富士也 *******************◎3人で遊んでいたら自分のわがままが通るのは3回に1回 P10◎人は負けた時、勝った時よりはるかに多くのことを学びます P33◎子どもの「キライ」は「気になっている」「好き」という意味 P57◎子どもの「だいじょうぶ」「ちゃんと」は要注意 P77◎いきなり否定しないで聞いてあげる P79◎「あなたならできるはず」という信じる心 P103◎「ほんの少し」を認めてあげよう P123◎叱ったあとは必ず励ましを含めたフォローを P135◎「心の中のことばを聴き、伝えあう」 P151定価1200円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2009年10月24日
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秋らしい日々となりました。いよいよ読書の秋、みなさまはどんな本を読んでおられるでしょうか? 今日は与謝野晶子でおなじみの「明星」で活躍し「しら菊の君」と呼ばれた美しく聡明な歌姫、石上露子(いそのかみつゆこ)の歌の評釈本『石上露子百歌―解釈と観賞』(宮本正章著)をご紹介させていただきます。露子没後50年記念の出版、この書、露子の歌の解釈鑑賞は、初めての画期的な試みであり、地域の文化サークル「石上露子を語る集い」の会員の協力によってできあがったというユニークな書です。なお、この10月12日に露子の二基目の歌碑の除幕式が行われることもあり、9月25日付読売新聞では大きく取り上げられました。* * * * * * * * * *大阪南部・富田林ここに ひとりの女は生きた『明星』で「しら菊の君」と呼ばれた歌姫時代を超える鋭い知性を抱えながらも旧弊な時代の波に抗しきれずに消えていったかなわぬ恋への悲しくも 清冽な 歌を残して伝説に縁取られた石上露子の実像と文学の本質に迫る著者渾身の書──────────────────────── 『明星』の女性歌人の鳳(与謝野)晶子・山川登美子・増田(茅野)雅子・玉野花子らにとって、歌は主として恋情を訴える手段であったが、露子には「実らぬ恋」への絶望感の表出であったがゆえに、より切実な悲痛の思いが読者の胸をうつ。 私は例会の合間に、たびたび富田林の寺内町を歩いてみた。かつての豪商たちの繁栄をしのばせる甍の並ぶ町である。豊かな富を誇ったこの町は、明治という新時代を迎えても、江戸期の閉鎖的な気風を留めていたのではなかろうか。露子の母は大地主の本家の継嗣をめぐる親族間の陰謀に巻き込まれて婚家を追われたように思える。露子は閉塞された時代と家制度の重圧に抗し自由を希求する魂の叫びをあげたが、遂に敗れて囚われ人のように生きた。 (「あとがき」より) 表紙には美しい露子の写真を使わせていただきました。書店でご覧になったらぜひ手にとってみてください。定価1800円+税 ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2009年09月27日
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『黄色い傘の中で―ホームヘルパーの日々』はいろいろと話題を呼んでおります。先日、大阪民主新報「なにわ人物往来」に著者の山下俊子さんが取り上げられましたが、今度は9月15日、産経新聞朝刊に登場しました。「介護の現場」詩集に込めて、という見出しです。さすが、新聞の力は大きいですね。その結果、電話で多数注文があり、残りの部数がわずかとなりました。注文してくださった方の中は、やはり今、介護の現場におられるヘルパーさんや、ご家族の方などが多かったです。読んでくださった方が、少しでも元気を出してくださったら、山下さんも出版させていただいた私もこの上なくうれしいことです。捨てられない過去を背負って 歩いてきた九十年 捨てられないものたち ほの暗い鴨居のうえから 夫の 祖父の 祖母の 曾祖父の 曾祖母の 顔が見つめている 命をもった古いものたちに囲まれ 座っているあなた 庭で 開きかけた赤いばらに 跳ねる光がまぶしい (「家訓」より」)定価1200円+税 (ISBN978-4-86000-175-9)ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2009年09月16日
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夏が終わり、もうすぐ過ごしやすい秋ですね。今日はドキュメンタリータッチの詩集『黄色い傘の中で―ホームヘルパーの日々』をご紹介させていただきます。著者の山下俊子さんは長年ホームヘルパーの仕事に携わってこられた方。たくさんの方の厳しい現実と向き合いながら、それを暖かくやさしい眼で見つめ、その人生をことばにしてこられました。私は編集をしていて、詩集の中に描かれた人たちに限りない親しみを感じてしまいました。描かれた人たちは山下さんの詩の中にいつまでも生きつづけることでしょう。いのちの最後の輝きに出会ったヘルパー山下さんの感動の記録 (詩人 奥村和子)春のまちかどで桐の花を両手で うけとめる盲目のユキばあさんもうすぐ何もできなくなると 難病の進行をおそれつつ お抹茶を飲むあなた赤い椿を鋭く切りおとす 認知症の深みにはまりこんだ 元華道師範在宅酸素の管をつけて 思い出に生きる 誇り高いトンネルマン寝たきりになった妻の世話にとまどう 70歳の夫 ●―――――●―――――●―――――●―――――● 捨てられない過去を背負って 歩いてきた九十年 捨てられないものたち ほの暗い鴨居のうえから 夫の 祖父の 祖母の 曾祖父の 曾祖母の 顔が見つめている 命をもった古いものたちに囲まれ 座っているあなた 庭で 開きかけた赤いばらに 跳ねる光がまぶしい (「家訓」より」)定価1200円+税 (ISBN978-4-86000-175-9)ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2009年08月30日
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『エキストラ人生』は関西および東京では下記の書店でお求めになれます。 平積みのお店もたくさん! 立ち読みもOK! みなさまも書店に行かれたらぜひ手にとってご覧ください。関西ブックファースト梅田店/旭屋書店本店/紀伊國屋書店梅田本店ブックファースト あべちか店/旭屋書店 天王寺ミオ店/ユーゴー書店/ジュンク堂書店 千日前店/旭屋書店天王寺MIO店 ジュンク堂京都店/ジュンク堂京都BAL店/大垣書店烏丸三条店 紀伊國屋書店神戸店/ジュンク堂三宮駅前店/ジュンク堂三宮店 東京新宿 ジュンク堂 新宿紀伊國屋書店 ブックファースト新宿店池袋 ジュンク堂神田 東京堂書店 書泉グランデ定価476円+税 (ISBN978-4-86000-172-8)ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2009年07月17日
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ファンのみなさま、大変お待たせしました! 『エキストラ人生』(shedshed著)発売です。ブログで大人気、毎日接続数が5000を超えていたというshedshedさんのショートショートがこのたび文庫本になりました。待ち望んでいた読者の方がおられることと思います。発売前からすでに注文や問い合わせがあり、うれしいスタートを切ったこの本。ミステリー、恋愛、ヒューマン、恐怖、SF・・・全部で50編のショートショート。どれも何と1分で読めます。電車の中で、昼休みの休憩時間に、待ち合わせのちょっとした合間に、疲れた夜に、最適! ちょっとコピーをご紹介します。あるある、こんな気持ち。ないない、こんな話。疲れたときにビールと枝豆と「エキストラ人生」パッとしない人生で悪いかな。端役にスポットライト。帯代込みで、500円。そうそう、この本は税込み500円なのです。ワンコインブックです。全部で50篇、500円だから1篇が税込みで10円。安いことこの上なし!ぜひ、手にとってご覧ください。立ち読みOK!定価476円+税 (ISBN978-4-86000-172-8)ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2009年07月03日
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今日はみなさまを美しい愛の世界へお誘いしたいと思います。著者は昨年『心薫る女(ひと)』を出版され、華々しく詩人デビューを果たされたすみくらまりこさん。ちょうど一年後の5月20日に新詩集『夢紡ぐ女』を上梓されました。実際は真っ黒な本の中心に金色の蝶が箔押ししてあるのですが、押してあるために画像ではその金色が見えません。残念! できればどうか書籍を手にとってご覧ください。 本書はすべて五行詩、しかも英語対訳つき。全編がひとつの物語のように構成されています。この詩集は国内ばかりでなく海外へも輸出されます。すみくらまりこさんの紡ぎ出した言葉の蝶は、韃靼海峡どころか、世界中の海を渡ってゆきそうです。五行で綴る愛の物語詩全詩英語対訳すみくらまりこということばの蝶は金色の光を曳きながら闇の空を舞う。昇りゆく情念、落ちてゆく悲哀・・・あるときは激しく あるときは妖しく投影される幻燈のスクリーンはあなたの心である。共訳Michael FinkenthalProfessor Emeritus at Hebrew University,Jerusalem IsraelProfessor at Johns Hopkins University,U.S.A************************仮面の恋(こひ) 家名(みょうじ)を隠して 魅惑の仮面舞踏会(マスカレード) 時(とき)を忘れ、我(われ)を忘れて、 夜は深々更(ふ)けてゆく。 仮(かり)であっても恋(こひ)は恋(こひ)。Masquerade Veiling names and faces, The masquerade came to its highest. The timeless and nameless she was left, As the night came to the darkest. Ephemeral,love remains love.わたしの好きな詩をひとつ、ふたつあげてみますね。埋火(うずみび) 灰は 火に優しい。 時が 愛に 優しいように。星の砂 わたしの心の宙(そら)に 流れた無数の星粒よ、 消えた無数の言葉よ。 ひとつの星座も作らずに、 ひとつの星砂も残さずに。定価1500円+税 (ISBN978-4-86000-169-8)ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2009年06月07日
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連休は終わりましたが、若葉の美しい季節、お出かけには最適の日々が続いています。この季節、あちこちの名庭園と称されるお庭を訪れるのはいかがでしょうか? きっとお仕事や日常の疲れた心を癒してくれることでしょう。今回ご紹介するのは『日本名庭園紀行―心のやすらぎを求めて―』(阿部 茂著)。著者は長年にわたって日本全国を歩き、美しい写真に闊達なエッセイを交えて名庭園を紹介しています。あなたの住んでいる場所の近くにもこんないいお庭が・・・。今まで知らなかった文化に触れることができるかもしれません。 庭園観賞必携!全国154の名庭園を紹介日本全国の庭園を歩いた著者がそれぞれの庭の歴史や造り、建築や植物を観賞のポイントをまじえてやさしく語る。しらないうちにあなたはお庭通に!庭園観賞は他の趣味と違い、あまり特別な知識や能力も要らず、誰でもが持てる健康的な趣味である。庭園を前にしてぼんやり座っているだけでもストレスの発散になるし、また、庭園を知るだけでなく、それに関する日本の歴史や文学・建築・植物など多方面の学問がかかわってくる、趣味といっても高度な趣味である。多くの方が庭園探訪を一つの趣味にされんことをこいねがう。 (「おわりに」より)定価2800円+税 (ISBN978-4-86000-166-7)ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2009年05月06日
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新学期がスタートしました。新しく社会人になられた方も、会社員のベテランの方も、お家を切り盛りしているお母さんも、お店の店主さんも、ありとあらゆる人にとって、毎日が円滑に流れるとは限りません。問題に突き当たって落ち込んだり、人間関係に悩んだり、それは次から次へと起こってきますが、そんな時にはどの頁からでもいいですから、ぜひこの本を開いてみてください。『開運へのパスポート』(加藤大景講話集1)。天台山伝法院住職・気学開運学会会長である著者が、運勢月刊誌に30年にわたり書き続けてきた「巻頭言」を集めたもの。この本は生き方や考え方のヒントを与えてくれる本です。「宿命」と「運命」は違う、「宿命」は定められたものですが、「運命」とは「命」を「運ぶ」ことだそうです。その「運び方」を教えてくれるのがこの本。考え方を変えると、道が開けたりするものです。こんな時代だからこそお勧めの一冊!!こう考えれば必ず起き上がれる――こんな時代だからこそ!心が変われば、人生が変わり 運も開けます。この本はそれをやさしく無理なく解き明かします。開運のためには、1、自分にあった環境を整えること2、心の持ち方、考え方が大切九星気学という運命学と仏教の教えを基本にしたその人生論は、まさにあなたの「開運へのパスポート」となることでしょう。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・人生とは宿命に流されるのではなく、与えられた命を上手に運んでゆかねばなりません。それが「運命」であり、人生を光り輝くものにすることができるのです。 「まえがき」より定価2000円+税 (ISBN978-4-86000-164-3)ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2009年04月05日
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ずいぶん暖かくなり、春めいてまいりました。桜が咲き始めるのももう間もないことと思いますが、みなさまお元気でいらっしゃいますか? さて、今日はインターナショナルな英語詩集『For a Beautiful Planet』のご紹介です。日本の詩人から、反戦・平和への願いを世界へ発信した昨年の『Poems of War and Peace』に続く、第二弾。今回のテーマは「自然と平和」。環境問題や自然との共生、核兵器反対など、題材はさまざま。地球規模の視野から、あるいは身近な自然の美しさを通して、地球全体の平和を願う詩集です。日本の詩人の声を世界へ!16人の著者による英語だけのアンソロジー、海外へ携帯可能な軽装本です。 竹林館では、かつて日・英語アンソロジーや日・仏語アンソロジーを発行し、世界へ発信して来ました。その結果、海外の詩人たちとも交流を深めて来ましたが、今回は著者の方々が世界的にも知られ、活躍しておられる方々ですので、世界詩人会議などにも持参されます。この一冊はきっと大きな反響を呼ぶことでしょう。 英語ばかりなので、なかなか手に取りにくいかもしれませんが、中には英語で書かれた俳句もあります。英語版の俳句など世界に読者はかなり多いようです。ご興味のある方は、直接竹林館へお問い合わせください。または、全国の書店からの注文も可能です。 <執筆者>有馬 敲伏見親子川端律子木村淳子高良留美子郡山 直水崎野里子村田辰夫中山直子大貫喜也岡 隆夫芝 憲子新川和江矢口以文吉村伊紅美結城 文 (掲載順)定価2500円+税 (ISBN978-4-86000-162-9)ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2009年03月21日
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インフルエンザが流行っていますが、みなさまは大丈夫でしょうか? おまけにまもなく花粉症の季節、もうすでに症状が出ておられる方もいらっしゃるのでは? 一昨年、このびぶりおてっくでご紹介させて頂いた『花粉症 元気で突破!』(浅輪喜行著)が花粉症に養生訓も加えて3倍のページ数になり新たに登場しました。 前回にもご紹介させて頂きましたが、このアサワ医院は花粉症などアレルギーの治療では全国的に有名で、まさに「行列の出来るお医者さん」なのです。シーズンには病院の前に長蛇の列ができ、交通整理のおまわりさんも登場します。これは、何といっても良くなるからです。病院自らが何の宣伝もしていないのに、口コミで全国(韓国や台湾までも)に広がっていきました。 この本は難しい医学書ではありません。先生はご自身もアレルギーを持っておられ、ご自身の体験と40年間に延べ20万人に治療をされた経験から、お話されています。この本の素晴らしいのは、もちろん科学的な実証性があること、それに何よりも「治療をしなくてもすむ」ことについて語っておられることです。 また、花粉症ばかりではなく、食べ方、運動のし方、睡眠のとり方、やせたい方(太りたい方)へのアドバイス、糖尿病や血圧の話など、基本的なことで大切なことがたくさん書いてあります。あなたの気になるところ、どのページからでも読んでみてください。きっとあなたの人生が変わることでしょう!大好評だった前著に<アサワ式養生訓>も加えた改訂版!ページ数も3倍、カラーイラスト、資料も多数掲載。60種類以上のアレルギーを持ち、花粉症に悩みながらも見事に克服した著者自身の体験やデータも交え、生活改革の必要性と花粉症治療の注射の効果をわかりやすく解説。医師として延べ20万人の方を治療した経験から治療への不安や疑問にもやさしく答えています。従来の花粉症治療に不満を感じていた皆さん、この本を手にとって、花粉症の悩みとサヨナラしましょう! 〈 目 次 〉*私の体験から1 咳・喘息が起こるのは、鼻が弱いから2 不安・がっかりなどの心理的影響3 これまでの花粉治療は誤っていた4 鼻炎治療の順番5 花粉症の注射の効果と副作用6 喘息治療7 治療をしなくてもすむ対策 ~喘息にならないために8 あなたの皮膚を守るためには9 慢性蕁麻疹10 風邪を引いた方、のどが痛い方・咳の強い方へ11 寝るコツ12 “子どもさんを逞しい大人に育てあげよう”13 健康になる食べ方14 上手な水分のとり方15 お相撲さんも腹八分目16 めまいと頭痛について17 肥えている方へ18 糖尿病(2型)とは=運動不足・食べすぎの疾患19 “貧乏”と“くやしさ”20 世界一、長寿の国は日本!21 人生を変える毎日の運動22 便秘について23 快適な排便のためのトイレの話24 常識をくつがえすラップ療法25 血圧ってなぁ~に?26 血圧はこんなにも変化しているのですよ!27 睡眠時血圧が下降しないと早死28 血圧が低い人でも血圧の薬で不整脈解消29 血圧が低くても、血液が濃くなったら脳(心筋)梗塞!!30 脳・心筋梗塞の原因は[1][2][3]31 忘れられている健康重要項目3つ いずれも目からうろこの内容ばかり! 先生の今までの研究の集大成であり、どこにもない貴重な値打ち本であることに間違いありません。花粉症や喘息やアトピーでお悩みの方、お友達やご家族が悩んでおられる方、ぜひご一読を!追伸:この本の素晴らしいところをもうひとつ・・・この本は先生を中心に病院の看護婦さんや事務の方たち、スタッフみんなで力を合わせて作られたものです。中に挿入されているイラストも看護婦さん制作です。そのチームワークの良さ、頑張りにも感服しました。 定価2000円+税 (ISBN978-4-86000-161-2)ご注文はこちらからも竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2009年02月07日
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みなさま、あけましておめでとうございます。よいお正月をお迎えのことと思います。 さて、今年の初めは、関中子さんの詩集からご紹介したいと思います。『しじみ蝶のいる日々』、著者の関さんからこのタイトルをお聞きしたとき、「しじみ蝶」という名前をとても懐かしく思いました。幼い頃はごく普通によく見かけたしじみ蝶、今はどうなのでしょうか? 少なくなってしまったのか、それとも存在しているのに気に留めなくなってしまったのか。しじみ蝶は詩そのものなのかもしれませんね。この愛らしいタイトルにふさわしい素敵な絵は著者、関中子さんの描かれたものです。このしじみ蝶、みなさんのところへ飛んでゆき、きっと心に残ることばを置いていってくれるでしょう。以下は尾崎まことさんの跋文からの抜粋です。現代詩の多くは心の垂直軸を失ってしまい、ことばの連想ゲームに陥り、平面を行変えで行進していく散文化の傾向にある。これに対して、関さんの一行、一行には重力が確かに働いている。重力に拮抗して言葉の揚力がある。言葉の羽ばたきが次の一行への推進力となってリズムを生み、その結果である美しい飛翔の軌跡が、われわれの目の前に現れた彼女の詩である。詩を一編だけご紹介しますね。 しじみ蝶 愛らしい わたしはそれきり草むらに 空が小さい ふるえている そうしてわたしの胸に やがてわたしの胸に 次から次へと 小さな空 いろいろ色をちりばめて うっかり寝てしまった ああ 覚えている 愛らしい わたしはそれきり草むらに ああ 何度でも 何度でも定価1200円+税本書は書店からご注文いただくか、または小社竹林館までお申し込みください。ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2009年01月11日
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寒さ厳しい毎日が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか? 今日は、全国ネットで展開され、この度出版の運びとなった『現代生活語・ロマン詩選』をご紹介します。この詩集には全国122名の詩人が参加しておられますが、すべて方言や話し言葉、職業語や若者語、ネット用語など日常のことばで書かれています。いわば生きたことばです。取れたての詩、生きのいい詩、ピチピチはねることば! きっと詩には普段ご縁のない方にも楽しんでいただけることでしょう。この本の出版を機に、「全国生活語詩の会」(代表 有馬敲)という組織が誕生しましたが、今後大きな詩運動に発展していくことと思います。帯文よりことばにいのちを いのちに夢を詩人の立つそれぞれの場所から懐かしい風が吹いてくる、未来の声が聞こえるいま、取れたてのことば日本列島122人の交響詩生活語というと、ぬか味噌くさい。あるいは泥くさい。人間の暮らしの汗や匂いがしみ込んで野暮ったく、垢抜けしていないかもしれない。その上、散漫で詩のことばにならないかもしれない。しかし詩の概念を更新し、卑俗語と見なされていることばを詩のことばに高めるのは詩人の重要な仕事のひとつではなかろうか。その先達の一人として宮沢賢治がいる。もともと詩のことばは既成の枠組みを破り、自由であることによって、その特性が発揮できる。生活語という考えを共通語のしがらみや重圧から解き放つ手がかりとして、詩の思い切った創造に向かうことができるにちがいない。 (有馬 敲「はじめに」より)<参加詩人>青木はるみ 赤木比佐江 秋野光子 飽浦 敏 荒井愛子 有原昭夫 有馬 敲 池田瑛子 伊佐節子 伊藤眞司 稲木信夫 井上 庚 井上哲士 井元ひとみ 岩国正次 宇井 一 うえじょう晶 宇宿一成 岡 隆夫 岡たすく 岡崎 純 小川聖子 奥平麻里子 奥村和子 尾崎まこと 蔭山辰子 梶谷忠大 柏葉祐子 門田照子 香山雅代 河井 洋 川原よしひさ 川端 進 神田好能 神田さよ 菊池きよの 北村こう 北村 真 草倉哲夫 黒川 純 くろこようこ 恋坂通夫 郡山 直 ごしまたま 小田島周子 児玉義正 児玉智江 牛島富美二 小松弘愛 小森香子 金野清人 齋藤駿一郎 斎藤彰吾 齋藤岳丸 斉藤征義 左子真由美 佐古祐二 佐藤勝太 佐藤春子 重光はるみ 志田信男 白川 淑 白根厚子 洲浜昌三 すみくらまりこ 関 中子 高橋トシ 高橋ミツ 武西良和 田島廣子 田中眞由美 谷本州子 玉川侑香 千早耿一郎 司 由衣 寺本美智子 東梅洋子 遠山信男 戸田和樹 中尾彰秀 中澤 彰 中山直子 永井ますみ 長津功三良 名古きよえ 名古屋哲夫 なんば・みちこ 西きくこ 西田彩子 根来眞知子 根本昌幸 野川ありき 羽田敬二 原 圭治 原子 修 晴 静 日高 滋 平野晴子 藤川元昭 堀内統義 堀川豐平 本多清子 松本恭輔三浦健治 三島佑一 水崎野里子 三方 克 南 邦和 宮内洋子 ムイフユキ 村上知久 森 三紗 森原直子 柳生じゅん子 山越敏生 山田由紀乃 山村信男 横田英子 吉村伊紅美 与那嶺千枝子 若松丈太郎 若松千恵子・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・全国生活語詩の会編集委員会代表 有馬 敲 門田照子 斎藤彰吾事務局長 原 圭治・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・定価2000円+税本書は書店からご注文いただくか、または小社竹林館までお申し込みください。ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2008年12月06日
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あちこちで紅葉もチラホラ見られるようになりました。お出かけには絶好の季節、みなさまいかがお過ごしでしょうか? さて、今日はお出かけにも持って行ける新書本のご紹介です。竹林館の新書のシリーズ、春秋新書の新刊、池永孝著『日本的基督教の探究 ―新島襄・内村鑑三・手島郁郎らの軌跡―』です。 結婚式を教会で挙げるのは若い人たちの間では今では当たり前のことになっています。またクリスマスには日本中お祭騒ぎ。でも、クリスチャン人口は1%未満であると言われます。本書は、現代日本において、これほどキリスト教が生活と密着していながら、信者が増えないのは何故か。その疑問を解くべく、新島襄・内村鑑三・手島郁郎らの軌跡をたどりつつ、現代日本における道徳倫理観の再構築と、世界的環境問題への対処法としての「日本的キリスト教」の可能性を探るものです。著者のまえがきと目次をご紹介します。 第二次世界大戦後、アメリカ合衆国を中心としたGHQ(連合国総司令部)の占領政策で唯一成功しなかったのは、キリスト教の布教であると言う。ところが現代日本を見渡して見ると、キリスト教的雰囲気には満ち満ちている。クリスマス時には、バーゲン・クリスマスソング合唱会・パーティ・電飾を伴う派手な諸行事催物、(中略)国内には少なからぬミッションスクールが存在し、しかもそれらの高校・大学の中には「有名校」といわれている学校も少なくない。(中略)にも拘らずクリスチャン人口は、1%未満である・・・ < 目 次 >まえがき第一章 多神教・民族宗教は遅れた宗教か/多神教・民族宗教と一神教から世界宗教への道/グローバリズムVSリージョナリズムの鬩ぎ合いと一・多神教/一神教と多神教の融合第二章 日本のクリスチャン人口は何故1%か/~「笛吹けど踊らず」の側面はなぜなのか/統計上では1%でも熱心さでは他宗を凌ぐ傾向も第三章 日本的キリスト教を求めて/新島襄/内村鑑三/手島郁郎/その他日本的基督教を求めた人々第四章 基督教徒に我が国浄化の起爆剤としての期待/~少数派だが聖書売行きは世界有数の実績・・・積読からの脱却第五章 一神教と多神教の協調を目指して・・・/~国際主義とアイデンティティの間基督教から発して環境問題にまでおよぶ壮大な一冊。秋の読書の季節にぜひお楽しみください。池永先生には、これまで以下のような著書があります。よろしければこちらもどうぞ!定価800円+税。◇◆◇池永 孝 好評既刊◇◆◇▼民族政治地理書『ロシア連邦の迷走』▼日中哲学宗教書『中国思想と日本の宗教』▼人権起源啓発書『人権が地球環境を救う』▼策略史観解明書『太平洋戦争 開戦の謎を解明』*各刊840円(税込)本書は書店からご注文いただくか、または小社竹林館までお申し込みください。ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2008年11月07日
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秋の爽やかな日々となりました。みなさまよい日々をお過ごしのことと思います。 さて、9月初めに発売した『新・日本のテーマパーク研究』ですが、あっと言う間に残部稀少となってしまいました。これはうれしい悲鳴です!今回は改訂新版なのですが、前回の初版初刷の時も2カ月で完売してしまいましたので、同じような状況になりつつあります。以下は「出版ニュース」10月中旬号に紹介された記事です。出版ニュース社のご厚意により転載させて頂きます。▼奥野一生『新・日本のテーマパーク研究』08.8.30刊 本体2400円 竹林館 近年、テーマパークはエアラインとともに大学生の卒業論文のテーマとして人気が高いという。こうしたなかテーマパーク研究の基本文献として評価が高い旧著を大幅に増補した奥野一生著『新・日本のテーマパーク研究』(A5判・276頁・2400円+税)が刊行された。 アメリカでは1955年に開園したディズニーランドを最初に、テーマパークはすでに半世紀以上の歴史をもつ。 日本のテーマパークは東京ディズニーランド、ハウステンボスも長崎オランダ村から数えれば、ともに25年を迎える。この間、80年代後半から90年代前半にかけてのテーマパークブームで多数開園、日本の観光地図も大きく変化し、現代日本の観光学を語るとき、テーマパーク論は必須の項目内容となったという。 本書は旧著に新旧地形図やその後の動向を大幅に追加。判型もA5判と大きくしたにもかかわらずページ数は約2倍、したがって分量的には約2.5倍となっている。 基本構成は旧著と同じで、「日本のテーマパーク文献」「観光におけるテーマパーク」「テーマパークの立地と展開」「立地型別テーマパーク研究とその文献」「世界の主要なテーマパーク」からなる。 著者は、日本においてテーマパークと称される主要な施設は実際に調査し、代表的かつ本格的なテーマパークを厳選して提示。 東京ディズニーランドについては詳細に検討。内容は、アメリカ合衆国におけるテーマパークの展開と東京ディズニーランドの開園、東京ディズニーランドからみた大都市内型テーマパークの立地条件、開園と浦安市の変化、文献紹介、東京ディズニーリゾートにみる成功の要因など。 東京ディズニーランドはディズニーランドとしては3番目の開園という。 掲載されているテーマパークの開園前後の地形図や文献は著者所蔵のもの。地形図123点、文献537点を数える。 テーマパークに関する文献所蔵では個人としてはトップクラスという。それらの多くは現在では入手困難なものである。本書は関西の大型書店では購入して頂けますが、品切れの際は早めに小社竹林館までお申し込みください。ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2008年10月17日
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研究者必携!テーマパーク資料660点(地形図123点・文献537点)掲載!かねてより大好評で、絶版となっておりました『日本のテーマパーク研究』(奥野一生著)がテーマパーク元年より四半世紀となる今年、新地形図やその後の動向などを大幅に追加し『新・日本のテーマパーク研究』として、新しく登場しました。旧著は初版2カ月で完売、増刷も2年で完売となりました。本書はさらに充実し、分量的には前書の約2.5倍。地形図や判を大きくしたことで見やすくなりました。テーマパーク論、地域振興政策論、観光学や観光地理学のテキストとしてはもちろんですが、研究者の方のみならず、テーマパークに関心のある方、テーマパークが好きな方にとっても興味深い一冊になることでしょう。 ――「はじめに」より本書では,日本においてテーマパークと称される主要な施設を実際に調査し,筆者の同一の視点から代表的かつ本格的なテーマパークを厳選して提示するとともに,それぞれのテーマパークの開園前後の地形図やテーマパークの文献(筆者所蔵文献)を数多く掲載することにした。その文献の表題及び副題を見ることによって,文献の内容のみならず,当時の状況や関心事,時代の流れを理解することもできる。また,テーマパークの立地と展開について,数多くの事例を提示して幅広く詳細に検討した。これらによって,地理学からのテーマパーク研究の深化を期待したものである。定価2400円+税 本書は関西の大型書店でお求め頂けますが、ご注文はこちらからも承ります。竹林館ブログランキングに参加しています。この記事が面白かったらぜひクリックしてくださいね。人気blogランキングへ
2008年09月08日
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