ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2009.05.19
XML
カテゴリ: 国際経済
世界経済の現状(5)

そのため、とどのつまり、個人は借金を返済しなければなりません。といっても米国民の大部分がリスクをとって、証券化商品を大量に買い漁っていたというわけではありません。国民の借金はもっと別のところにありました。

米国は日本とは比べ物になえらないほどのカード社会です。カード1枚で次々に買い物の出来る社会です。 住宅バブルと言われたように、住宅価格が右肩上がりで上昇を続けていた時、ローンを組んで住宅を購入した人たちは、住宅価格の上昇分をボーナスと考え、可能なだけ刈り入れ限度額を引き上げたのです。

そこまでは買い物が出来ると…。そして殆どの米国人は、カードにリボルディング払いを設定していました。いくら買い物をしても、最終返済月が繰り延べされるだけで、毎月の支払額は替わらないという(当然利子は高率です)、カード会社にとって利益率が高く美味しい契約でした。ですからカード会社は、どこも勧めてやまないシステムでした。

日本人に比べると、良く言えば借金にアレルギーがなく、悪く言えば計画性に欠ける面がある米国人は、当然の如くカードを使って買い物を続けていたのです。そこへ、2006年からの住宅価格の下落が始まりました。サブプライムローンの支払いが滞り、ノンリコースローン(担保が借入れの目的だった住宅にしか及ばないローンです)の形式に則り、担保設定されていた住宅の差し押さえが続出し、それがまた住宅価格の下落に繋がりました。住宅を差し押さえられ、競売にかけられ、なおかつ不足分をその後も支払わされる日本の住宅ローン破産者に比べると、随分恵まれた話なのですが、米国民は、カードローンと言う借金を、別に抱えていました。

こうした住宅価格の下落は、カードローンの限度額にストレートに影響します。住宅価格の下落は支払い能力に響きます。こうしてカード会社は、支払い限度額を引き下げ、支払いが滞った会員に対しては、カードの使用を止める措置もとったのです。

良く言われるように、米国民全体の過剰消費は4兆ドルに達しており、この4兆ドルの返済のメドが立たない限り、米国民の消費は回復できない。どうやら、こういう負の連鎖に陥っているのが現在のアメリカです。なにしろカードが使えない人たちが急増してしまっているのです。
                          続く





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009.05.19 20:14:02
コメント(14) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

ザビ神父

ザビ神父

カレンダー

お気に入りブログ

鳩サブレー「鳩の日」 New! 5sayoriさん

社会システムの崩壊… New! 歩世亜さん

「娘からの電話」 New! でぶじゅぺ理さん

色々考えさせられる New! nik-oさん

愛知県安城市   … New! トンカツ1188さん

コメント新着

でぶじゅぺ理 @ Re:石破辞任(09/09) 明けましておめでとうございます。 本年…
葉月 生 @ Re:ご無沙汰しました(08/15) 神父さま お帰りなさいませ。 1ヵ月に1回…
kopanda06 @ Re:石破辞任(09/09) お久しぶりです。 降雨の中、高見観音の…
吉祥天2260 @ Re:石破辞任(09/09) どの人見てもなんだかねぇ・・・ 国のこと…
わからんtin1951 @ Re:石破辞任(09/09) テレビを観ていると、総裁選のことばかり…

バックナンバー

・2026.08
・2026.07
・2026.06
・2026.05
・2026.04

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: