PR
カレンダー
2011年10月26日
管理所檻中のケージから離れない仔が居ました。
その中を覗くと…
生後一ヶ月位の子犬が6匹。
この仔は、子犬を守っていたんです。
恥ずかしい話…保護家は、昔も常に資金面で苦しんでいた。
頭の中で、母犬と6匹のワクチン代を計算していた。
「いのち」と「おかね」
を天秤にかけてしまう・・・
そんな自分が居ました。
心でgoサインを出し続けていた。
「なんとかなる」
「なんとかできるはず」
終わった後に、失った後に後悔する事だけは嫌だった。
命名・むつ美 通称むっちゃん。
6匹の子犬を守っていたから「ムツミ」
子犬達が巣立っても、六つのいのちを守っていた事を
忘れないようにと、六という字を入れたかった。
子犬達は無事に巣立ち、
むっちゃんは、ひとりぼっちになった。
時々、淋しそうに柵の外を眺めるむっちゃんに、
胸が苦しかった。
表情のあまり出せなかったむっちゃんは、
日に日に「笑顔」を向けるようになった。
いいえ、常に笑っているむっちゃんしか記憶にない。
常に楽しそうで、言動のひょうきんむっちゃんを見て、
私達も笑う。
むっちゃんは、「笑顔の連鎖」存在そのものだった。
ずんぐりむっくりのかわいらしい体型、
ぎこちない動き、
おっとりした性格、
この愛らしさや強烈な個性は、アピール下手なむっちゃん、
残念ながら譲渡会では発揮できず、毎回不発に終わってました。
保護家に来て4年目と1日。
むっちゃんをぜひ家族に!・・・と言って下さる方が現れた。
アピールしないむっちゃんが、積極的にアピールしていた。
「この方との出会いを待ってたんだよ」
といわんばかりの視線。
「ここでお渡しする事は出来ないんです。
後程ご自宅に連れて行きますね」
希望者さんが保護家を帰ろうとしたとき・・・
むっちゃんは「あれ?」という顔をした。
「なんで私を連れて帰らないの?」
という目でずっと追っていた。
むっちゃんは、一緒に帰る気満々だった様子。
そんなむっちゃんの姿を見た時に、
「あ、もう100%リターンはないな」
スタッフ全員が感じた。
お届けに行くと・・・
むっちゃんは玄関が開いたときに
「ただいま~」当然かのようにズイズイと
廊下を歩きだした。
まるで、勝手知ったる我家のようだった。
むっちゃんが選んだ家族、
保護家に来て四年目初日に卒業を選んだのも、
決して偶然ではない。
むっちゃんの選択だった気がした。
むっちゃん、少しでもあなたのレスキューを迷った事を、
あなたが生きている限り、詫び続けたい。
あなたがこうして生きている事、
丸々三年、一緒に過ごせた事に感謝しています。
あなたとは、旧保護家から現保護家に一緒に
引っ越してきたよね。
あなたとは、電気も水もない場所で共に苦労してきた
有志だと思っていました。
旧保護家からの仲間たちはどんどん卒業していくのを見て、
早くむっちゃんにもご縁があれば良いのに・・・と、
思っていたけど、それはやはり余計な心配だったんだね。
だって・・・あなた自身が待っていたかったんだよね。
飼主さんが来てくれるのを。
むっちゃん、保護家卒業おめでとう!
皆様のご協力ご支援どうかよろしくお願い致します。
宮崎銀行 加納支店 普通口座 104601
口座名義:動物たちの未来のために 代表 山下 由美
↓会のHPはこちらからです↓
http://xxinunekoxx.web.fc2.com/
にほんブログ村
命をかけた究極の選択 2022年11月16日
咽頭麻痺と血液凝固異常を抱えていくペー… 2022年08月25日
12年間待ったのに… 2022年08月04日