2016年09月03日
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カテゴリ: 保護家の仔達

保護家の「老犬ホスピス棟」のココちゃんは、

今年6月に、熊本の被災地から来た仔です。

地震で家を失った高齢の飼主さんは、

熊本を離れ、息子さんがお住いの大阪に引っ越す事となりました。

色んな事情があり、ココちゃんを連れて行く事が出来ない…



ココちゃんの「命の橋渡し」をして下さった


熊本の愛護活動家、土田さんはこうおっしゃっていました。

「地震さえなければココちゃんの一生は

飼い主さんの元で終わったのでしょう。

今回の地震で住み慣れた熊本を離れる事になり、

離れ離れになってしまうのは

飼い主さんにとっても悲しい決断でした。

連れてこられた時、ココちゃんの

愛用のタオル、布団、洋服を持たせてくれました。

18年。この子が生きてきた犬生そのものが

飼い主さんの愛情そのものだと思いました。

大好きな家族に命を絶たれなかった事(センターの持込)が、

それは救いだったでしょう。」



私はあえて、なぜ飼主さんは大阪に連れて行けないのか、
飼主さんの情報等、詳しい事情を聞きませんでした。

「ココちゃんは飼主さんから愛されてた」

それだけ分かったから、もう十分でした。

それ以上は、自分自身の興味本位でしかないと感じたので…



ココちゃんは、日に日に元気を取り戻し、



自分の足で歩き回り、ご飯もモリモリ食べ、



皮膚も綺麗になっていきました。



保護家に来て3ヶ月・・・

あと2年位は大丈夫だろうと思っていたのに・・・



東京に研修に行ってた時に、

ココちゃんが倒れたと、スタッフから連絡を受けました。

ココちゃんは、リンパ腫でした。

抗がん剤使ったら余命3ヶ月~半年。

ステロイドで余命1ヶ月~3ヶ月。

何もしなければ余命1ヶ月未満。




生きれる永さではなく、ココちゃんが一番苦しくない方法、

ステロイドを選択しましたが・・・



その数日後・・・



この写真を撮った数時間前、

今夜が峠だと言われてました。

寿命を延ばそうとは思わない。

ただただ、苦しまずに、最期を迎えて欲しい。



ココちゃんは、無事、朝を迎えることが出来ました。

寝たきりのハクじぃちゃんと、

励まし合うかのように、寄り添って…





もう、あまり体を動かす事も出来ないココちゃん。

呼吸するのがやっとのココちゃんに、

酸素室をレンタルしました。

この酸素室のレンタル代(送料や保険含めて5万円)は、

浅田美代子さんからの寄付です。



「ココちゃんは、私もずっと気にしてた仔なの。

だから、ココちゃんにかかる費用はちゃんと私に甘えて!」

そう言って、先日お食事した帰りに私に託して下さいました。



ココちゃんには、私は申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

死が近くならないと、「その他大勢の1匹」に過ぎなくて、

死が近くなって、やっと1匹に集中できるような体制。

でも、ココちゃんを想ってくれている人は、

私だけではなく、実はこんなにたくさんいてくれてるんだと…

「ココちゃん、あんたは幸せやとよ」

自信もってココちゃんにそう言えました。



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最終更新日  2016年09月03日 01時25分50秒
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