偐万葉・大和はまほろば篇(その7)
本日は偐万葉といたします。大和はまほろば氏のブログにお邪魔し、同氏の俳句に下二句を勝手付けして和歌にするという、押しかけコラボ歌集です。
(上の句 <色字>
が、まほろば氏の俳句。下の句が偐家持の作。
括弧内の作者名は、偐家持が適当に付けてみました。
写真は全てまほろば氏のブログからの転載です。)
偐家持が大和国まほろばの麻呂に贈りて詠める歌32首
堰に来て 悲鳴を上げる 秋出水 流していたに 流されにけり (主客転倒)
鶏頭の 老いの一輪 倒れけり 寒き人の世 秋の夕暮
夜が明けて 落穂を拾ふ 鳩雀
和朝食かも 鳥も大和は (朝食バイキング)
朝寒や みち行く人の 背の丸さ 衣貸すべき 妹は朝寝か (偐長屋王)
昼飯は 激辛カレー 鷹の爪
いづち
隠
れる ハゲタカファンド (今昔物語)
柿日和 ひとり歩きの 心地よさ 雲にまかせて 長堤の道 (与謝柿村)
糸菊の 髪のほどよき カールかな
ピアスはいづこ ブロンド娘 (クリサンサモン)
公園に 人の気失せて 夕紅葉
内なる秋の 風の
音
聞くや (ヴィオロン)
媛眠る 陵とは知らぬ 浮寝鳥
水沼
はなべて
集
く宿なり (安眠鳥害)
冬立つや 野山を走る 千の風 吹く青空に 白き穂の立つ
煙立ち 秋の
終
ふや
高麗
の里
行く人もなく 日は照りにけり
桂川 飛び越えてゆく
尉鶲
かな
言痛
き人の 世にもあらねば (偐但馬皇女)
不況下に 背高泡立草の 良く伸びて
せいたらいかん あわててもいかん
(馴化・セイタラアワテル草)
時雨るゝや 木立の向ふ
こちら側
されど明るき 遠き山の端 (
明日香晴待
)
踏み込めば 踏み込むほどに 草紅葉
わがみぢのぐの 秋にしあれば (晩年でん年)
踏み込めば 踏み込むほどに 草紅葉
事業仕分けの 山の秋かな (民主しぐれ)
踏み込めば 踏み込むほどに 草紅葉
オバマと談判 するほかなきか (普天間由紀夫)
孫文の 庭に咲きたる 石蕗 の花 天が下知る み代遠そけど
肌寒や 「熱いですよ」と 明石焼
蛸名月の 冬の十五や (明石焼持)
明石へと 戻る船追ふ 秋の浪
千々に砕けて 恋ひて死なまし (松帆夫人)
きずしにと 書かれてありぬ 秋の鯖
よみあかしたる うへの
魚店
(さばよみすぎて)
肌寒し 薄日射しくる 瀬戸の海 船呼び返す すべの知らなく
山茶花や 夜べの雨粒 載せゐたり
哭
のみし泣ける 涙の
干
なく
四国へと 続く橋桁 冬霞 阿波道 の山に 落つる日かなし
風の向き 教へてくれる
花芒
今立つ時と 我に言ふらし (明智光秀の誤算)
雨の朝
衰
ひ目立つ 秋
薔薇
熟女の
艶
は なほしぞ残る (大野大町)
山里の 荒ぶる風や 一茶の忌
なれど今宵は ボジョレーヌーヴォー (大林一酒)
廃校の 裏の山々 紅葉せり
坂の上なる 雲のいづこに (まほろ馬遼太郎)
青首を 一本貰ふ 新嘗祭
逝きにし父の ことぞ思ほゆ
廃屋の 屋根にごろごろ 烏瓜
玉章
の使 絶えしこの頃 (倦怠期)
冬の日を 受けてまぶしき 丸窓亭
寄ればもみつ葉 音もなく散る (午後三時)
次郎長が 先頭を行く 鴨の陣
尻の石鴨 大鴨小鴨 脇固めてむ (向う水鴨)
(注)575777の仏足石歌形式の歌です。
<参考> 大和はまほろば氏のブログ入口
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