Pay It Forward  < alfa146ti >

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2007.07.07
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カテゴリ: Sprit



昔むかし、まだ時というものがなかった頃、『ちいさな魂』が神さまに言いました。
「ぼくがだれだか、わかりましたよ!」
神さまは答えました。
「それは素晴らしいね!で、君は誰なの?」
ちいさな魂は、力いっぱい叫びました。
「ぼくは光なんです!」
神さまもにっこりして、大きな声で答えました。
「そのとおりだ!きみは光だよ」
ちいさな魂は、とっても幸せでした。
だって、神さまの王国にいる魂のすべてが 知りたがっていたことを知ったのですから。
「わーい、ぼくたちって、何て素敵なんだろう!」
ところが、しばらくするとそれだけでは満足出来なくなりました。
ちいさな魂は、何だかむずむずしてきたのです。
そして、自分自身を体験したくなりました。


そこでちいさな魂は、また神さまのところへ戻ってこう言いました。
「ねえ、神さま!ぼく、自分が誰だかわかったから、今度は自分を体験したいな。
良いですか?」
神さまは答えました。
「おやおや、君はもう、きみ自身なのに、それを体験したいというのかな?」
「そうなんです」 と、ちいさな魂は答えました。


「自分が誰だか知っていることと自分自身を体験することとは、違いますよね。
ぼく、自分が光だっていうのはどんな感じなのか 体験してみたいんです」
「だが、君はもう光なんだよ」 神さまはまた、微笑みました。
「ええ、知ってます。でも、光であるってどんな感じがするのか、知りたいんですよ!」
ちいさな魂は大きな声で言いました。
「そうかそうか」 神さまはくすくす笑って言いました。
「それも無理はないね。君には冒険心があふれている」
それから、神さまはちょっと難しい表情になりました。
「ただし、ひとつだけ困ったことがあるのだが」
「困ったことってなんですか?」 ちいさな魂は、尋ねました。


「光でないものは、何もないってことだよ。私が創った君たちは、何もかも、
すべてが光なんだ。光以外には何もない。だから、きみ自身を体験するのは簡単じゃない。
だって、君と違うものは、何もないんだからね」 神さまは言いました。
「そうなんですか?」 ちいさな魂はつぶやきました。なんだか混乱してきたのです。


「こう考えてごらん」 神さまは言いました。
「君たちは太陽のなかにあるロウソクのようなものだ。君たちは、確かにそこにいる。
何億、何兆、いや無数のロウソクが集まって太陽をつくっている。
君たちがいなければ、太陽も存在しない。 君がいなくても、太陽は太陽だが、
ロウソクの一本たりない太陽だ。 それは太陽じゃないんだよ。 完全な太陽ほど、
明るくかがやけないからね。 しかし、光のまっただなかにいたら、どうして自分が
光だと感じられるだろう。それが問題だな」
「でも、あなたは神さまでしょう」 ちいさな魂は思いきって言い返しました。
「何か方法を考えてください」


すると神さまは微笑んで言いました。
「もう考えたよ。 光のなかにいたのでは、自分が光だってことを感じられないから、
君を闇でつつんであげよう」
「闇ってなんですか?」 ちいさな魂は尋ねました。
「闇とは君でないものだよ」 神さまは言いました。
「闇ってこわいのかな?」 ちいさな魂はつぶやきました。
「こわがろうと思えばね」 神さまは答えました。
「本当は、こわいものなんか、何もないんだ。こわいかどうかは自分で決める。
だって、何もかも自分でつくりだしているんだからね。ごっこ遊びのようなものさ」
「そうなのか」 ちいさな魂は少し安心しました。


それから神さまは、詳しく説明してくれました。
何かを体験しようと思ったら、その反対のことが起こらないといけないのです。
「それはすばらしい贈り物なんだよ」 神さまは言いました。
「だって反対のことがなければ、何もわかりはしないのだからね。
寒さがなければ暖かさもない。上らなければ、下ることは出来ない。
遅いってことがなければ、速いということもない。 右がなければ、左もない。
あそこがなければ、ここもない。あの時がなければ、今もないんだよ。
だから闇に包まれても 拳をふりまわしたり、大声で叫んだり、闇を呪ったりしなくて良いんだ。
それよりも、闇にたいする光でありなさい。腹をたてたりしないこと。
そうすれば、ほんとうの自分がわかるし、他の人たちにも、本当の君が伝わるよ。
光りが輝いて、みんなに、君は特別なんだってことを知らせてやりなさい!」


「ぼくは特別なんだ、って言っても良いんですか?」 ちいさな魂は聞き返しました。
「いいとも!」 神さまは笑いました。
「全然、かまわないよ!ただし、『特別』だというのは、『人より優れている』と
いうことじゃない。そのことを忘れないようにしなさい。みんながそれぞれ、特別なんだから!
それを忘れている者がたくさんいるんだよ。そういう人たちは、君が特別でいいんだと
みせてやると、初めて 自分も特別でいいんだな、と思うようになる」


「わーい」 ちいさな魂は嬉しくて、笑いながら飛んだり跳ねたりしました。
「ぼくは、好きなだけ特別になれるんだ!」
「そうだとも。いますぐ初めていいよ」
神さまは笑いながら、ちいさな魂と一緒になってスキップしました。
「で、君はどんなふうに特別になりたいのかな?」 神さまは聞きました。
「どんなふうに特別ですか?」 ちいさな魂は、言いました。
「よくわからないんですけど」


「光であるというのは特別なことで、その特別にはいろんな面があるんだよ」
神さまは説明しました。
「特別に親切というのもある。特別に優しいというのもある。
特別に創造力があるとか、特別にがまん強いというのもあるな。
ほかに、どんな特別を考えられる?」


ちいさな魂は、おとなしくすわって首をひねり、それから叫びました。
「たくさん特別が考えられますよ! 特別に人の役に立つ。特別に気前がいい。
特別に友情にあつい。 それから、特別に思いやりがある!」
「うまいぞ!」  神さまは頷きました。
「いつだって、君はその全てになれるし、そのうちのひとつを選ぶことも出来る。
それが、光であるっていうことだからね」


「ぼく、何になりたいかわかりますよ! 何になりたいか、わかってます!
ちいさな魂は、興奮して大声をあげました」
「ぼく、『ゆるす』ということで特別になりたいな。 『ゆるす』という特別もありますよね?」
「あるとも」
神さまは、ちいさな魂にうけあいました。
「それも、とっても特別なことだよ」
「それじゃ、ぼくはその特別になります。特別に『ゆるす』っていうことを、体験してみたいな」
ちいさな魂は言いました。
「よろしい。ただし、ひとつやっかいなことがあるね」 神さまは言いました。


ちいさな魂は少しじれてきました。だって、話がなかなか先へ進まないようでしたから。
「やっかいなことってなんですか?」 ちいさな魂は、ため息まじりに尋ねました。
「『ゆるす』相手がいないということだ」
「いないんですか?」 ちいさな魂は、自分の耳が信じられませんでした。
「いないんだよ!」 神さまは繰り返しました。
「わたしが創ったものは、すべてが完璧だ。 わたしが創造した魂はみんな、君と
同じように完璧なんだよ。見まわしてごらん」
そう言われて、ちいさな魂は、大勢の魂にとり囲まれているのに気づきました。








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Last updated  2007.07.08 16:14:37
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