漫望のなんでもかんでも

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まろ0301

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2005.05.13
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カテゴリ: カテゴリ未分類
東海林さだおさんの『パンの耳の丸かじり』(朝日新聞社)を読んでいる。ちびちび読んでいる。
 東海林さんの本はもう何冊読んだか分からないほど読んでいるのにあきがこない。すごいと思う。

 「柿身内説」を読んでいたら、以下のような部分があった。

 「国に国鳥、国花があるごとく、国果というものを新たに制定するならば、これはもう柿をおいて他にない。
 国果を制定したついでに、国菓も制定したい。
 やはりせんべいだろうか。
 ついでに国汁(くにじる)も制定したい。
 当然、味噌汁ということになろう。
 国おかずはどうか。

 国おしんこはタクアン、国干物は鯵の開き。
 エート、あと、国おつまみ、国鍋、国丼、国刺身など、制定しなければならないものがたくさんあるが、今回は柿の話なので先を急ごう。」


 先を急がれては困る。きちっとカタをつけてもらわないとしめしがつかない。青少年の教育にも悪い。ということで、不肖、私が、「国○○」の私案を発表させていただく。


 はいはい、ちょっと下がってね。後で喋らしてあげるから。はいはい、ここに線が引いてあるからさ、こっから入っちゃだめ、そうそう、そこに座ってなさい。


まず、「国果」。柿に異論はない。甘柿はおいしいし、干し柿もいける。干し柿の種を取って、短冊に切り、柚子の千切りを加えて、砂糖をふりかけてしばらく置いておくと、なんとも良いお茶請けになる。柿膾もおいしい。決定!

 「国菓」。せんべい・・。羊羹とか饅頭という線もあるが、中国渡来という出自を考えれば、やはりせんべいか。ただ、問題があるのは、何せんべいにするか?ということだろう。

 値段は高いけれどもおいしい「坂角」のエビせんべいはどうか?
 これは、自分で買うものではなくて、他人からもらって、みんなで「おいしいね」と食べるせんべいだから、「国菓」の最高顧問というポストを用意したい。

 「塩せんべい」は、どうか?これは、わが敬愛する小沢昭一師の『小沢昭一の小沢昭一的心』の中にも何度も登場している昭一師偏愛のシロモノだ。しけないように缶に入れて、チビチビ食べるという、この食べ方も含めて、「国菓・無形文化財」というポストを用意したい。

 では、真打「国菓」としてのせんべいは・・と問われれば、私は断固として、「醤油せんべい」を推薦したい。醤油の香りと風味、これはもう、せんべい界の頂点に君臨してしかるべき伝統と格式をもつものと言わねばなるまい。決定!


 国汁。三平汁、糟汁などさまざまあれど、やはり「味噌汁」で決まりではないか。


 具だ。

 葱、豆腐、シジミ、アサリ、麩・・・色々ある。みんな可愛い。みんな椀の中に入れてやりたい。しかし、ここは、山藤章二師の断言される事に従って、二種に絞りたい。

 葱は欠かせない。あの緑色。椀の中にパラッとまかれた緑はやはり貴重だ。
 そうなるとあと一種。

 肝臓の事を考えてシジミか。いやいや、アサリという手もある。


 豆腐だ。これ以外にない。
 葱には豆腐、牡丹には蝶、紅葉に鹿。ここの一線は守ってもらわねば、世間が許してもこの私が許さない。決定!

 ただ、捨てがたい一品がある。蟹の味噌汁だ。安い蟹でいい。足なんか取れていてもいい。トラックに載せて売りに来て、道端で、<カニあります>なんかの看板を立てている店のカニでいい。
 これは、美味い。途中から熱いご飯にかけて食べたりすると、「あー、この後もうどうなってもいい・・・」といった気持ちになってしまう。

 でも、これは冬季限定なので、蟹の味噌汁には、長年の功に報いるために「雪祭り大賞」を贈りたい。


 「国おかず」。これは、東海林大先輩に対して私は異を唱えたい。

 私の案は、「塩鮭」だ。それも、「甘塩」などという軟弱者は、瀬戸内海に簀巻きにして叩き込みたい。サメのエサになれ!  
 塩鮭は、塩がきいていなくてはならない。一口かじったら、ご飯をばくばく食べないとおさまりがつかないくらい辛いのがいい。

 「健康に悪い」・・・、冗談をこくのではない。どうせ人間は死ぬのだ。死ぬまでにおいしいものを食べたい。健康の為に甘塩の鮭を食べていて、降って来た隕石に当たって死んだらどうしてくれる。これはもう死ぬに死ねない。

 ここまで書いてきて急に腹が減ってきたので、台所に行く。

 だもんで、この項は続くという事になる。では、行ってみよう。「明日のココロだーっ!」





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Last updated  2005.05.13 00:10:54
コメント(6) | コメントを書く


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葱には豆腐  
エヌ さん
まろさん、今回はいつもに増して歯切れがいいですねぇ。読んでて気持ちいいです。スカッとします。

ところで、葱には豆腐、賛成ですが、ここを読んで
ある詩を思い出しました。紹介させてください。

「ほほえみ」川崎洋

ビールには枝豆
カレーライスには福神漬け
夕焼けには赤とんぼ
花には嵐
サンマには青い蜜柑の酢
アダムにはいちじくの葉
青空には白鳥
ライオンには縞馬
富士山には月見草
塀には落書
やくざには唐獅子牡丹
花見にはけんか
雪にはカラス
五寸釘には藁人形

ほほえみ には ほほえみ (2005.05.13 22:52:02)

Re:葱には豆腐(05/13)  
まろ0301  さん
エヌさん

>ほほえみ には ほほえみ

☆脱帽ですね。さすが、川崎さん。いい詩だなぁ。 (2005.05.14 00:16:15)

国菓は  
エヌ さん
続いて書き込みます。
国菓「せんべい」に異論あり。ダイエット中にもかかわらず、甘いものに目のない私。
紅白饅頭、桜餅、鶯餅、あんみつ、善哉、白玉だんご、わらび餅、みたらし団子・・・でもその中でもやっぱり王者は牡丹餅(ぼたもち)、別名おはぎではないでしょうか。日本は瑞穂の国。炊き立てのご飯を半殺し(注)にして丸め、小豆の餡をまぶす、あのぼってりとした質感。王者の風格がありませんか。
(注)半殺しという物騒な単語は料理用語。炊き立てのご飯をご飯粒が半分残るぐらいにつぶすことをいいます。
私は国菓は牡丹餅を推薦したい。 (2005.05.14 00:19:07)

ローカルな話題です  
まろ0301  さん
エヌさん
 でもその中でもやっぱり王者は牡丹餅(ぼたもち)、別名おはぎではないでしょうか。日本は瑞穂の国。
>私は国菓は牡丹餅を推薦したい。

☆うーむ、鋭いツッコミですねぇ。
 で、「こかく」ってありますよね。「甘味処」。
あそこに、数回入ったことがあるのですが、男性の姿はほとんど見ません。
 店内の片隅で、「生きててすみません」みたいな風情。で、小さい声で注文して、そそくさと食べて、あたりをはばかるように出て行く。帽子なんかかぶっていると、特に目深にかぶったりして・・。
 これが、いわゆる、「甘味」と、男性との一般的な関係なのですね。
 ま、これを一つ、「ジェンダーの視点」から解明する・・という手もあるのですが。
 しかし、ずらっと並ぶと迫力がありますね。
 私は抹茶との相性で、桜餅を。
(2005.05.14 00:36:02)

Re:ローカルな話題です(05/13)  
エヌ さん
まろ0301さん

> で、「こかく」ってありますよね。「甘味処」。
なつかしー。超ローカルですね。私、あの店の前はなかなか素通りできず困りました。

>あそこに、数回入ったことがあるのですが、男性の姿はほとんど見ません。

そうですね。男性は一人では入りにくい雰囲気ですね。女性のグループが多いですから。甘いもの好きな男性は彼女とか奥様と入るパターンが多いようです。男性にも甘党は多いと思うのですが。 (2005.05.16 22:24:46)

では、どうすれば良いのか・・  
まろ0301  さん
エヌさん
男性にも甘党は多いと思うのですが。

☆そうなんです。人目をはばからずに甘いものを楽しみたいという男性の欲求に応える店が出来たら流行ると思うのですが,逆に入り難くなったりして。「秘密の会員制クラブ」みたいになりそうですね。 (2005.05.16 23:57:47)

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