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書名小説 魔入りました!入間くん(2) 入間の決意 (ポプラキミノベル ノベライズ 2) [ 西 修 ]引用「理想と野望はちがう。私が知りたいのは、自らつかもうというおまえの意思。『欲』だ」感想2023年085冊目★★★生徒会長のアメリさんと出会い、自分の望みを問われる入間。これまで流されて生きてきた入間は、はじめて自分が「何を欲するのか」を考える。そうして、悪魔の目標である「ランク昇級」を目指すことになるが。ノベライズ第二弾。「ドッジボール」と、「部活動」(バトラ)の2本だて。入間くんはキャラクターがみんな魅力的で、脇役がそれぞれ良いんだよねえ。私の一押しはカルエゴ先生なのだけど(私、学園モノでは先生が好きやねんなあ。「忍たま乱太郎」だと土井先生だし、「ハリーポッター」だとルーピン先生。)、他の子もみんないい子。そして入間くんも、素直で天真爛漫なだけじゃない。傷を追って、過去を背負って、それでも前を向く彼が好き。ノベライズはさくさく読めるので、娘も楽しんで読んでいる。漢字もすべてふりがなが振ってある(「〇〇ってどういう意味?」ってよく訊かれるけど…)ので、国語の勉強にもよいです。ちなみに娘には今、私が一時期はまっていた『月刊少女野崎くん』のコミックを読ませてます。笑ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.24
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基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時はTOEIC870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「らじる★らじる」「NHKゴガク」)での学習がメイン。英語4技能の私の到達目標・聞く(リスニング)…映画やドラマが字幕なしで分かる・話す(スピーキング)…短期旅行で意思疎通ができる・読む(リーディング)…洋書を辞書を引きながら読める・書く(ライティング)…簡潔な文で意図を伝えられる日々の英語学習①NHKの英語ニュース「NHK WORLD JAPAN Radio News On Demand」を聴く →平日の放送は15分(休日は10分)。アプリを入れています。②NHKラジオ講座「ニュースで学ぶ「現代英語」」をノートを取りながら聴く ・ニュースで学ぶ「現代英語」(15分×週5回) →英文は週末に写し、分からない単語を調べておく。 →翌日と翌々日に、ニュース動画(HP掲載)をシャドーイング。③NHKラジオ講座「ボキャブライダー」の問題をアプリで解く →放送は5分×週5回+アプリで単語テスト。④イギリス国営放送のニュース「BBC Global News Podcast」を聴く →1放送30分。1日2回更新されるけど、1回分しか聞いてません。⑤洋書("Red, White & Royal Blue")を読む →BL。趣味と実益を兼ねる。⑥家事や通勤中は、NHKラジオ講座をアプリで聞き流す ・ニュースで学ぶ「現代英語」 ・ボキャブライダー ・英会話タイムトライアル ・ラジオビジネス英語 ・ラジオ英会話 ・中高生の基礎英語 in English →平日は「らじる★らじる」で当日の放送を聞く。 土日は「ゴガクル」で先週分の放送をまとめて聞く。今週のふりかえり今週はまあ、そこそこがんばれたのではないでしょうか。(適当やな)ちなみに、足パカは効果が薄れてきたので辞めまして、寝る前のストレッチもだいたい忘れてます。ここのところ、「毎朝、オンラインの日経新聞を読む」を新たに習慣づけしようとしているのですが、まだ自分のルーチンに入り込んでいないので忘れます…。何かと何かを組み合わせて、「これをやったらこれをやる」とか、「これをやるときにはこれをやる」にしないとあかんわ。記事のタイトルだけでも見ようと思うのに忘れる…。洋書を読むのがやっぱり腰が重くて(辞書引きながら読んでいるけど、あまりにも分からない単語が多すぎてめちゃくちゃ時間がかかるのが嫌)、「1日○頁」という「量」ではなく、「時間」で区切ることにしました。以前に読んだ本で、「1日の1%は15分」というのを見て作ったタイマー設定を活用。ラジオ講座も15分が多いよね。で、タイマーをセットして「1%の15分だけ!」と嫌々やってるんですが(笑)、なんとか続いてます。ピピピッとアラーム音が鳴っても、「もうちょっと切りがいいところまで」とやっちゃうくらい。気分が乗らない時も、やりやすい。これはいい感じ。で、とうとう洋書は11章を読了し、12章に入りました!11章で「君の好きなとこ」を挙げる場面があるのですが、9.How hard you try.10.How hard you've always tried.11.How determined you are to keep trying.っていうのがもう、「え、今の私に言ってる?」ってなって。笑こんなん言うてくれる人がおったらええなあ!洋書版"Red, White & Royal Blue"の表紙があんまり好みじゃなくて、ブックカバーをかけていたんですが、ボロボロになってきたのでスタバの紙袋で新作しました。ちょうど背表紙にスタバの文字が来るように作ったのがこだわりのポイントかな。勉強セットは無印良品のバッグインバッグにまとめています。これをさらに、持ち運びしやすいように小さなトートに入れてる。ちなみに単語帳はまったく見てない。やろうと思ってる心意気だけ。今週のニュースで学ぶ「現代英語」月曜日放送分火曜日放送分水曜日放送分木曜日放送分金曜日放送分来週のニュースで学ぶ「現代英語」月曜日放送分火曜日放送分水曜日放送分木曜日放送分金曜日放送分来週のめあて最近、ブログを更新するのが億劫で。いやもうブログやめよっかな〜。更新すんのめんどいな〜。ってなってる。時間をかけず、なるべく労力を減らして続けようと思う。で、もう月1更新とかにしようかなとか考えてると「いやもうやめよっかな」ってなるループ。英語の学習記録も、継続するかどうか悩み中。今やりたいことは、朝ドラ「らんまん」の竹雄→若の現代転生幼馴染二次創作小説です。いやあ、金曜回は滾りましたね…。ーーーなんべんも、なんべんもあの夢を見る。もう、失うがは嫌や。っていうのが読みたい!読みたいです!!!土佐弁に変換できるサイトがあるから、行けそうな気がする。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2023.04.23
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書名語学の天才まで1億光年 [ 高野 秀行 ]引用要するに、私にとって言語の学習と使用はあくまで探検的活動の道具なのである。しかし、言語(語学)はひじょうに強力な道具なので、ときには「魔法の剣」のように思える。てきとうに振り回しているだけで自然に「開かずの扉(に見えるもの)」が開いてしまったりするからだ。こうなると、俄然、道具である言語自体にも興味が湧いてくる。感想2023年084冊目★★★★著者は、1966年生まれのノンフィクション作家。ポリシーは「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをし、誰も書かない本を書く」。これまで25の言語に挑戦した著者の語学の記録。言語好きにはおすすめの一冊。「どうやってその言葉を身につけるか」という過程もさることながら、その動機が面白くて引き込まれて読んだ。読む続きが楽しみな本、ひさしぶり。著者は何ヵ国語も話すというから、さぞ語学の天才なんだろうなと思って読んだら違った。努力の人だ。御本人は地道な努力が苦手な怠惰な性格で、「いかにラクして覚えるか」を追求しているというけど、熱意が桁違い。お父様が英語の先生で、朝は米軍ラジオ局が放送するFENをかけていたそう。NHKラジオ「基礎英語」を小学六年生になった息子に毎日聞くように言い、それは毎日1年間続いたが、中学校になりフェイドアウト。「よく出てくる単語だけ覚えればよいのでは?!」と思いついた高野少年、英語の教科書に出てくる単語をすべて数え上げてランキングを作成。番付を作るまでに至る。(そうしてそうこうしている間にほとんど単語を覚えてしまったそうな)大学では消去法的にフランス語学科へ進むも、探検活動に勤しむ日々。初めての海外はインド一人旅。しかし騙され、パスポートからお金から何もかも身ぐるみ剥がれ、サバイバル・イングリッシュで日本へなんとか帰還する。著者はここで、「伝えたいことがあれば言葉は伝わるのだ」と知る。その後、コンゴ人民共和国に生息するという幻の生物ムベンベを追うために、言語を学ぶ。植民地だったから、公用語はフランス語だ。著者は、電車でフランス語の本を持っていたフランス人ヒッピーを教師にゲット。1時間3,000円で個人レッスンを申し込む。しかし向こうは教えた経験などないから、雑談に終わる。著者は考え、それをテープに録音し、次のレッスンまでにすべて書き起こしてくる。そうしてそれを読んでもらいながら前回の録音を先生に聞いてもらい、それに対するコメントをしてもらいまたそれを録音して文字起こしして…。で、フランス語を習得。その後、コンゴの共通語であるリンガラ語を隣国の人から学び、いざ現地へ。そして民族語のボミタバ語を学ぶ。著者はそれからも、翻訳のバイトをしたり(やったこともないイタリア語の仕事を引き受け、まずタイトルの「il」を辞書で引くという。笑)、大学を卒業してタイで日本語教師をしたり(期末テストの持ち物:糊。漫画『東京ラブストーリー』の1回のすべてのコマをバラバラにしたコピーを用意し、「正しい順序に並べて紙に貼ること」という試験を用意)、阿片の栽培地に潜入取材するためにまた言語を学んだり…。コンゴの言語観(言語世界)のイメージ図は面白い。民族語(家族、親族、村)の上に共通語であるリンガラ語(市場、バス、教会)、その上に公用語であるフランス語(公官庁、学校、病院)がある。上に行くほどフォーマルになり、教養があり社会的地位が高いことを示すピラミッド構造。著者はこれを「ローカルの屋台、地元の中央市場、高級デパート」に例える。日本人にこういう言語世界観ってないので興味深かった。インドネシアで(インドネシアでは高校で第二言語として日本語を選ぶことが結構あるそうで、ひらがな・カタカナを書ける子が結構いた)、「漢字っていうのは公文書で使うのか?」と聞かれて驚いたことがある。昔(平安時代くらい)でいうところの「漢文」「和文」の考え方…!日本では今そういうものはなく、ミックスなんだよというと逆に向こうが驚いていた。一方、著者がコロンビアでスペイン語について感じたのは、まったく別の世界観。それはコストコやカルフールのような平屋の外資系巨大スーパーマーケットで、どこまで言ってもスペイン語。小さなブースや売り場に先住民の言語がある。だから、「外国人が〇〇語を話す」という「お、お前〇〇語を話すのか!」驚きや喜びはなく、言語で「言葉ができない相手を見下す」と言った上下関係(著者は「言語内序列」という)もない。すごくわかりやすい喩えだなと思ったのが、著者の文字と発音のズレについての考察。都市で言うと、それは実際の道と地図が違っているようなもの。古い地図には最近できた道は表示されておらず、今はもう存在しない旧道が記されている。(英語で言うとreadをリードともレッドとも読む、みたいなこと)で、スペイン語はこのズレがほとんどない(あるいは小さい)のだそうだ。著者はスペイン語を「平安京言語」と呼ぶ。私は大学で中国語、韓国語、ドイツ語、フランス語を学んだ。(本当はあとロシア語もやりたかった)そうして、私にはどうにも西洋系の語学は向かないようだと悟った。漢語圏の恩恵を受けられないし、私は巻き舌の発音が出来ない…。その後、インドネシアにも滞在し、すこしインドネシア語にも触れた。私はアジア圏の語学が好きだ。しかしあれこれ手を出すとすべて中途半端で、中学1年生(今だと小学生?)くらいの、学びはじめの子どもくらいの言語力しか持てない。というわけで、英語の勉強にしぼり、2021年に本格的に英語の勉強を再開した。折よく、NHKラジオ講座「ラジオ英会話」が文法だった年度。これまでぽやっとしていたイメージが、「文法」として毎回手に入る。それはまるで、RPGのステージを進み、次々とアイテムをゲットするかのようだった。(という感想をNHKに送ったら「ラジオ英会話」の2022年4月号に掲載されて嬉しかった)著者も、自身の活動をRPGにたとえ、言語はRPGにおける「魔法」だと言う。AIが発達し、翻訳機能の向上が著しい今、多大な労力と時間をかけて語学を学ぶ意味とは?著者は言う。言語には「情報を伝えるための言語」と、「親しくなるための言語」がある。AIは前者を満たすが、後者は満たさない。「翻訳や通訳は、ガラス越しでの会話」。だからこそ、外国語学習は、その先に触れたいという思いがある限り、なくならない。伝えたい、という切実な思いがあること。知りたい、という切迫した願いがあること。それこそが語学を学ぶ原動力になる。インド一人旅でほぼ一文無しになった、当時の高野青年は、とにかく日本に帰りたい一心で、つたない英語を話し続けた。そうして彼は気づく。コミュニケーションは、協同作業だ。著者は免許を取りに教習所へ行った際に、教官から言われたことが言語にもあてはまると言う。「言葉が通じないと心配するかもしれないけれど、他の人たちはみんなもっと上手です。ちゃんと助けてくれます」下手な車を、上手な車がよけるように。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.22
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書名限りある時間の使い方 [ オリバー・バークマン ]感想2023年083冊目★★★★英題は"FOUR THOUSAND WEEKS"。4,000週。これは、80歳まで生きるとしたときの、人生の時間。私はこの数字を見た時、Gleeの"Seasons of Love"を思い出した。飛ぶように過ぎていく日々。留めておきたくても指からすり抜けていく日々。あるいは憂鬱な月曜日。早く過ぎ去ってくれないかと願う日々。終わりを心待ちにする日々。どうであれ時間は4,000週ーーーそれも80歳まで生きたとして。この本は、これまでの時間術の本に異論を唱える。ライフハック、タイムマネジメント。そんな小手先で時間をコントロールした気になって、「もっと詰め込める」時間を作る。でもそれ自体が間違いなんじゃないか?アメリカの文化人類学者、エドワード・T・ホールは、現代社会の生活をベルトコンベアにたとえたという。生産的に仕事をするほど、ベルトの速度は上がる。あるいは、加速しすぎて壊れてしまう。現代人にとっての1時間や1日、1年は、ベルトコンベアで運ばれてくる容器のようなもの。時間を有効活用化するためには、それが通り過ぎる前にせっせと埋める。容器が埋まらないまま流れていくと、「時間を無駄にした」と感じる。雇い主は、その容器を(時間を)買っている。「仕事」を詰めるために。2023.04.13「076.人新世の「資本論」 [ 斎藤幸平 ] 」とも通底する。もっと速く物事をこなせば、もっと多くのものを時間という容器に詰め込める?便利な家電が登場して、デジタル化が進み、それでも労働時間は短くならない。スピードが上がるほど、そのスピードに合わせていかないといけないから。私たちは永遠に豊かになれない。満たされることはない。時間術が目指すのは、「無駄なく・効率的に・より生産的に」生きること。で、これって資本主義とおんなじ。時間を取り戻す?働きすぎに対抗する?でもそれは何のためだーーー「十分に休息を取って仕事の生産性を上げるため」?ライフハックを試しまくって、効率厨だった著者は、そのことに気づく。違う。そうじゃない。僕は、現実を直視するのが怖くて、生産性やタイムマネジメントにしがみついているんじゃないのか?自分の生き方は正しいのか?諦めなければならないことがあるんじゃないのか?不安になること。失敗を認めること。無力で現実に縛られていると感じること。本当に考えないことは、別にあるのでは?たった4,000週間の命を、人生を、生きるために詩人リルケの「問いを生きる」。そこから逃げているならば、よく生きているということは出来ないだろう。著者は、心理療法家ジェイムズ・ホリスの言葉を引用する。「この選択は自分を小さくするか、それとも大きくするか?」重要な決断をするとき、深いところにある目的に触れる必要があると。(私はこういう場面で、伊坂幸太郎の小説の言葉「俺よ、俺はこんな俺を許すのか?」をいつも思い出す)私は、日本語での「余暇」という言葉事態が罪深いなと思った。余った暇。つまり、それはあらかじめ「仕事」で埋められた残り。ずたずたにされた切れ端。何もかもを手に入れることは出来ない。何者かになることは出来ない。それを認めて、手放す。そうして注力する。ほかにも面白いことが色々書いてあった。・「人が忙しいかどうか判断する方法?誰が菜食主義かどうかを判断するのと同じだ。心配しなくても、向こうから教えてくれるさ」・2013年のオランダの研究での示唆。本気で忙しい人は忙しさの調査に参加する暇さえないから、忙しさに関するデータはかなりの暇人から集めた結果なのではないか。・オーロラを見に行って、実物を目にした時に著者は思う。「ああ、これ、スクリーンセーバーで見たやつだ」・スウェーデン人の休暇データ(みんな同時に休暇を取るとみんな幸せになれる)→いつも私は思うのだけど、GWや年末年始にみんなが休んでも世界は滅びない(もちろんそれでも働かなくてはならない人がそこにいてくれているからだけど)・ソ連で1929年に4日働いて1日休むという労働者を5色のグループにわけ、シフト制で休み、工場を常に稼働させる計画がスタート。これによりソ連の一般市民の生活はぼろぼろになった。ほかの時間術の本とは、一線を画す一冊。著者が言うように、これまでの時間術の本はあまりに近視眼的だったんだろう。時間って何だ?というところから考えた内容で面白かった。時間について書かれた本を読むたび、ミヒャエル・エンデ『モモ』に書かれた内容が真理を突いているのだと思う。学者がよってたかって研究したことを、すでに現している。作家ってすごいな。時間泥棒が奪っていく。時間銀行に貯金しろと彼らは迫る。おしゃべりする時間を節約し、みんな時間を貯める。そうして何を失うのか。ライフハック、時間術の本は、穴が空いた容器に、とっておいた水を注ぐようなものだと思う。時間銀行に貯めたはずの時間は、誰かに吸い上げられて霧散する。自分には二度と帰ってこない。「ちっぽけな僕の人生を、誰にも渡さないんだ。」以前、何かの本で見かけたこの一文が胸に刺さっている。私の時間のコンベアは、毎日すごい勢いで流れていく。速すぎてついていけない。コンテナに入れるものが溢れている。間に合わないから、しっちゃかめっちゃかに詰め込んで溢れてーーー。機械をメンテナンスする時間もない。その時間の捉え方自体が、概念が、見直せたならな。作業を止めるストップボタンが、緊急停止のスイッチが、機械にだってついているのに。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.21
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書名英語で書こう! Basic English Phrases [ 朝日新聞出版 ]感想2023年082冊目★★★ハンドレタリングの流麗な文字を眺めるのが大好き。こういうのをさらさら〜っと書ける人になれたらなあ。この本は、半分がそのレタリングで、半分は「同じ場面での英語での言い回し」の紹介。なので英語のフレーズ本みたいでもある。毎回、英語学習ノートのはじめに「モチベーションのあがる言葉」を英語で書いているので、その参考になるかと思ってメモ。Actions speak louder than words.Walk the talk.Actions prove who someone is.Practice makes perfect.Many a little makes a mickle.You don't have to prove yourself to anyone.No one else is going to do it for you.Start before you're ready!The time will never be just right.Never put off till tomorrow what you can do today.カリグラフィーはまあ、練習すれば出来るようになるんだろうけど、全体として色んな字体を組み合わせてデザインするセンスって、どうすれば培われるんだろうなあ。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.20
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書名1本あれば、絵やメモがもっと楽しい! 赤青えんぴつ イラストBOOK【電子書籍】[ Yuzuko ]感想2023年081冊目★★★英語の学習ノートで、昔懐かしい「赤青鉛筆」を使い始めてから、すっかりその魅力の虜になっている。世にあまた「3色ボールペンイラスト」の描き方の本はあれど、「赤青えんぴつ」に特化したものは見当たらないな…と思って探して手に取った。ところで私は自分が学生だった自分に「赤鉛筆」を使ったことはあれ、「青鉛筆(あるいは真ん中で二色がくっついた赤青鉛筆)」を使った覚えはないのだけれど、お店では普通に売っているので、世の中の学生は使っているんだろうか。青鉛筆のパッケージには「間違えたところの二回目の丸付けに」などと書かれていたので、そういう使い方をするものなのかしらん。で、赤青鉛筆。著者の赤青鉛筆愛が一冊まるごと炸裂しているので非常に楽しい一冊だった。赤青鉛筆好きにはぜひおすすめしたい。というか、「赤」と「青」である。2色である。にも関わらず、これだけの色の豊富さというか、広がりを感じさせるのはすごい。むしろ色数が絞られていることでスタイリッシュに見える。(私の中ではトリコロールカラーでフランスをイメージするので、勝手にオシャレな3色として認識される)赤青鉛筆オンリーでイラストを描いてみたときに、その「色分け」が難しかった。この本では、「基本は青で描いて、赤を差し色に使う」としっくり来ると言う。逆の「基本が赤で青が差し色」はポップに見えるそう。なるほど。そして、慣れたら「モチーフの素材ごとに色を変える」。これが難しい。たとえば身体本体は青、服だけ赤線で描く…みたいな。色味のバランスが結構繊細なのだ。スケジュール帳も著者は手作りされていて、そこで紹介されていた「定規をあててうすく線を引いてから、その上をフリーハンドでなぞる」というのはいい線がかけそう。真似しよう。私もスケジュール帳を「鉛筆×赤青鉛筆」に変えたいなと思ってるところ。前は4色ボールペンだったんだけど、ボールペンのインクの減りが早くて、買いに行くのも面倒で、鉛筆ならもっと長持ちだしエコだし消せるからいいんじゃない?!と思った。それに、小学生の娘は鉛筆使用。ちびた鉛筆がたくさんある。(小学校で鉛筆ホルダーの使用が禁止されている)赤青鉛筆のスケジュール帳の描き方例もあって、それも可愛くてよかった。予定は黒で、アクセントに赤青が良さそう。とりあえず赤青鉛筆を持ち歩くところから始めよう。私はチェックリストは黒で塗りつぶすんだけど、赤で入れるのも可愛くていいな。赤青鉛筆、2色がくっついたものがレトロな見た目で好き。でも、「ちびた鉛筆を新品にボンドでくっつける」という技を知ってから、単品のほうがいいなと思っている。鉛筆削り器で削れなくなり、鉛筆ホルダーでもホールドできなくなるほど小さくなったら、ボンドでぺたり。(このときの鉛筆の固定に鉛筆ホルダーを使うとよい)そうしたら、(なんということでしょう!)また鉛筆削り器で削れる長さに!最後まで使い切っている感で悦に入れます。文房具については、定番もあるけど、マイブームもある。最近はめっきり「鉛筆」ブームの私。世の中は万年筆ブームだというけれど、私はものが多くなるのが嫌なので手を出さないことにしている。多色ボールペン(JETSTREAM 4&1)が壊れたのを機に、これから鉛筆にしようかなとお試し中。久しぶりに、筆箱を持ち歩こうかな。赤は朱色寄りが好きなのだけど、最近は「赤」が多くてちょっぴり残念。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.19
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書名おつかれ、今日の私。 [ ジェーン・スー ]引用「人って、思いもよらない方向に変わるよね」彼女が笑った。その通りだ。私たちだって、取捨選択を繰り返し、かなり変わったもの。「変わってからのほうが、楽しいよね」彼女が続ける。私は深く頷いた。この二十数年で学んだことは、一歩踏み出せば結果的になんとかなる、ということ。彼女も私も、踏み出したからこそ「これから先も、なんとかなる」と自分を信じられるようになった。感想2023年080冊目★★★タイトルどおりの、自分をねぎらう内容の短いエッセイが48編入った本。新年度が始まり、疲弊していたときだったので、こういうのが読みたくて読んだ。しんどいときって、カロリーが高いコンテンツを受け付けない。消化が良い、おかゆみたいな内容のものが良い。仕事のところで、「風船がしぼむように凹む出来事」があった時、「自分がどこにも配られない役立たずのチラシ」みたいに感じられるという描写があって、「そうそう」と首肯した。で、スーさんは言う。そういうときは、「自分のことをいつも以上に大切にしたほうがいい」と。私は新年度が始まって、新しい会社での生活がスタートして、夫は毎日残業で、にも関わらず毎晩何品も何品も、1時間位かけて夕食を作っていた。それは私なりのストレス発散の方法で、もやもやを吐き出す手段だったんだと思う。本当は毎日レトルトカレーとか刺し身で海鮮丼とかお惣菜とかでいいじゃん。でもそこでご飯作っちゃうんだなあ、私って言う奴は…。苦笑スーさんは言う。「なんのために生きるか?」の答えは、「自分のことを好きでいるため」だと。自己否定の固まりである私は、それが難しい。新しい環境に身を置くと余計に「私ってなんでこうなんだろう」と思ってしまう。社交性ゼロ。心のシャッター全閉。固く閉じた貝みたいになっちゃう。朗らかで健やかな自然体の人が眩しい。自分の知識や経験を売り込もうとするのだって、うざいに違いない。ぎこちないし、力入ってるし、浮いてるし、そんな自分が痛々しい。あうあう。(泣)世の中の人はきっとみんな、もっと生きていくのがうまいんだろうなと思う。どうして私だけ、小学生みたいなところで関係構築のスキル発達が終わっているんだろう…。でもさ、その「外側から見た私」を想定して思い悩むのって、アホやんな。だってそれは私ではどうしようもない他者からの評価なんだし、私ではどうしようもない。やることやって成果出していって、「この人はこういう人なんだ」って分かっていってもらうしかない。前は部下が全員かなり年上の男性ばかりだったけど、今回は女性ばかり。それもまた女子コミュニティが苦手な私には辛い…。貴重なお昼休み、ひとりで過ごしたい…。それだって、「この人はこういう人なんだ」って許容されること、というか。人には出来ることと出来ないことがあり、得意と不得意がある。無理やり参加しても楽しくないのモロバレだもんな。(現時点で参加できていないんですがね!笑)知人は、「時間が必要なだけ」だと言ってくれた。私も歳を取ったから、今はその時の流れに身を任せようと思っている。「ノマちゃんは、人のことをよく見ていて、困っていたら走ってきてくれるでしょう」と、その人は私に言ってくれた。「私が仕事をはじめたとき、いっぱい助けてくれたの、覚えているよ。なんでもないことを笑って話しかけてくれて、さりげなくいつも助けてくれた。あなたはそういう人だって、みんな、ちゃんと分かるよ。」前の部下も上司も、泣き言をいう私に、同じことを言ってくれた。私、少しだけ、自信を持ってもいいんだろうか。噛めば噛むほど味が出るスルメのようなタイプなのだと…。笑(しかし「助ける」とか「教える」って、人より優位に立てるから私がそのポジション好きなだけなんじゃ?と自己嫌悪に陥るんだけど。どんだけネガティブ思考)スーさんは、この本の中であれこれ手を出したかつての自分を振り返る。それは、「自分の価値を証明するのに躍起になっていたから」だったって。「誰かの役に立つ人間でありたい、ほかの人よりも優れた人物であると認めさせたいエゴ」。私、これだもん。そこにいるだけじゃ自分が存在する意味がなくて、頑張ってアピールして成果を出してようやく認められる、と思ってる。そして人にも、そう思ってるんじゃないか。で、新年度に入ってからその原因ってやっぱり幼少期からの体験だよな…と根深いトラウマに思いを馳せてずどーんと落ち込んでいた。勉強だけ出来たって、何の価値もない。人間として大事な部分が欠落しているんだから。子供の頃に母から言われたことを、私はずーっと引きずっているんだなあ。そういえば前の会社で働いている時、私の評判が祖母の耳に入ったのだそうだ。「あの子はいい子ですね。よく働くし、気が利くし」。その人に祖母は「人違いじゃないですか」と言ったという。でもさあ、私は自分の欠落を抱えて生きていくしかなくて、それを埋めようとずっと必死でやってきて、だからもういいよね。おつかれ、今日の私。これまでの私。苦手なことを苦手なままで、いいのだ。欠落は欠落のままで、埋めるんじゃなくて。それを嘆いて泣くんじゃなくて。毎日毎日落ち込むけど、凸凹があることをただ、認める。「凹」にばかり目がいって、ずっとその暗がり淵に立ち、覗き込んで途方に暮れていたけど。私には「凸」だってあるんだ。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.18
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書名光のとこにいてね [ 一穂 ミチ ]引用「瀬々はわたしじゃないし、わたしの所有物でもない。生まれた瞬間から道は違っていて、今は太い一本に見えてるけど、ちゃんと枝分かれしてるんだよ。だんだん距離が開いて、手もつなげなくなる日がくる。それまで、瀬々の行く先にある障害物や穴をできるだけ処理してあげたいけど、ひとつ残らずは無理だし、道を決めたり、代わりに開拓したりなんてありえない」感想2023年079冊目★★★2023年本屋大賞ノミネート作のため読んでみた。(結果は3位でした)光のとこにいてね。タイトルがそのまま、愛する人への祈りと願いであり、物語の筋。医者の父と、専業主婦の母。お嬢様学校に通い、何不自由なく育った結珠(ゆず)。けれど彼女は、自分を透明の詰め放題の袋みたいに感じている。母が選んだものを詰め込まれた、母に愛されない私。見た目だけは整っていて、最低限の条件は当たり前にクリアしていてーーーけれど家族は彼女に徹底して無関心だ。ある日、小学生の結珠は母に連れられ、古びた団地を訪れる。母を待つ間、偶然出会った女の子・果遠(かのん)。過度の自然主義の母に育てられ、周りから浮いた孤独な少女。ふたりは週に一度会うのだが、やがて別れが訪れてーーー。この物語は、「小学生」「高校生」「おとなになってから」の3部構成。偶然の赤い糸に導かれ、出会いと別れを繰り返すふたり。あなたは、わたしの運命のひと。私は「三浦しをん『ののはな通信』」を思い出した。こういう、「一度あっただけ」でもう心臓を鷲掴みにされたような、魂に深く刻み込まれて永遠に忘れないような、そういう関係性が大好きで、特にBLで私はこのシチュエーションが大好物。自分が二次創作するときも書きがち。そういえば百合では読んだことないな、と今回この本を読んで今更思った。ストーリーラインは非常に漫画的。特に高校生になる時に、果遠が追いかけてくるところとか、「思い込み激しくて怖いわ!」ってなるキャラ好きなんですけど、ラノベかコミックにはあるけど、小説ではなかなか現実味がなくて見たことがない展開。いやでも大好きなんですよね、受のことしか目に入ってないめちゃくちゃ視野狭い攻。子どもの頃に出会った薄汚いあの子が、キラキラ王子様に変身するのもありがちだけど好きなやつ。大人パートは、なんというか。お互いに男性のパートナー(夫)がいて、そのうえでやっぱり好きっていう関係。夫たちは、最後に「愛する妻のために、自分の手を放す」ことをどちらも選ぶ。こいつらめっちゃええ人やけど、都合ええ存在やなあとも思った。子どももなあ…。おらんよな、こんなん。BLにおける女の存在とおなじだ…。そしてそれにも関わらず果遠が薬盛って逃げるから「はあぁ?!」ってなって。永遠にこのふたりは追いかけっこし続ける気なんかい、と突っ込んでしまった。でも結珠は果遠が思っているよりも強くて、がんがん追いかけてくる。えへ、私こういう「キレちゃった後は吹っ切れて攻より強くなる受」も好きです。電車と並走する車。朝焼けにキラキラと光る車体。光のとこにいてね。あなただけは、そこにいて。幼い頃の願い。幸福のちいさな日だまりに留めておきたかった彼女。けれど彼女は飛び出してくる。追いかけてくる。そうやって私を守ったつもりにならないで。ラストシーンがここで終わってよかったです。『ののはな通信』だと、二人は交わらずに終わる。だからこの話もそうだったら嫌だな、と思ってた。きっとこの後、通過待ちとかでどこかで果遠の乗った電車が駅で停まって。そこに結珠が乗り込んできて、平手打ちして手引っ張って電車から下ろして。無理やり車の助手席に詰め込んで、走り出すんじゃないかな。チャイルドロックしてあって、内側からドア開かないやつ。笑どこへ行くの?と果遠は窓の外を見ながら尋ねる。内心は嬉しくて堪らないのに、ぶすっとした口調で。その様子をミラーでちらと確認して、結珠は言うだろう。どこへ行きたいの?私はどこだっていい。あなたがいるところが、光のところだから。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.17
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基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時はTOEIC870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「らじる★らじる」「NHKゴガク」)での学習がメイン。英語4技能の私の到達目標・聞く(リスニング)…映画やドラマが字幕なしで分かる・話す(スピーキング)…短期旅行で意思疎通ができる・読む(リーディング)…洋書を辞書を引きながら読める・書く(ライティング)…簡潔な文で意図を伝えられる日々の英語学習①NHKの英語ニュース「NHK WORLD JAPAN Radio News On Demand」を聴く →平日の放送は15分(休日は10分)。アプリを入れています。②NHKラジオ講座「ニュースで学ぶ「現代英語」」をノートを取りながら聴く ・ニュースで学ぶ「現代英語」(15分×週5回) →英文は週末に写し、分からない単語を調べておく。 →翌日と翌々日に、ニュース動画(HP掲載)をシャドーイング。③NHKラジオ講座「ボキャブライダー」の問題をアプリで解く →放送は5分×週5回+アプリで単語テスト。④イギリス国営放送のニュース「BBC Global News Podcast」を聴く →1放送30分。1日2回更新されるけど、1回分しか聞いてません。⑤洋書("Red, White & Royal Blue")を読む →BL。趣味と実益を兼ねる。⑥家事や通勤中は、NHKラジオ講座をアプリで聞き流す ・ニュースで学ぶ「現代英語」 ・ボキャブライダー ・英会話タイムトライアル ・ラジオビジネス英語 ・ラジオ英会話 ・中高生の基礎英語 in English →平日は「らじる★らじる」で当日の放送を聞く。 土日は「ゴガクル」で先週分の放送をまとめて聞く。今週のふりかえり新しい仕事も2週目に入ったので、起床時間を1時間早めて5時→4時にしてみた。夜は子どもを寝かしつけて一緒に寝るので21時半〜22時ごろの就寝。睡眠時間は4時起きでも6時間はあるはず…なんだけど、眠い。夫は相変わらず残業続きで、学童と保育園のお迎えからの、お風呂、御飯作り、ご飯、片付け、洗濯、宿題チェックと準備、寝かしつけまでがしんどかった。通勤時間が長い(片道1時間、アクセスが悪いのでタイミングを逃すと1時間以上)のも地味に辛い。わりかし早起きができたので、今週は洋書読みを頑張りました。2022年3月2日〜2022年7月25日で、1巡目(辞書なし)を読み終えて、現在2巡目。2022年8月2日〜辞書を引きながらのターンをスタートしたのに、わからない単語が多すぎて辞書をひくのが面倒で嫌すぎて、中断しまくりで遅々として進まない。今年度は毎日のルーチンのノルマをぐっと減らしたので、「しゃあない…」と読んでます。あとがきまで含めて、全421頁。「1日4頁読めば1ヶ月ちょいで読み終わるやん…」と気づいて、頑張ってる。3巡目は辞書なし(すべて辞書引いて書き込んであるから)でスラスラ読めるはずなんだ!今は産みの苦しみだ!というわけでやっとこさ10章まで読了。来週から11章。今週のニュースで学ぶ「現代英語」月曜日放送分火曜日放送分水曜日放送分木曜日放送分金曜日放送分分詞構文の説明が非常に良かった。右側に英文をぎゅっと写してみたら書き込みスペースが少なくて物足りない。書き込みしない→集中しない→聞いていても頭に残らない…。そして単語を下にまとめると、翌日と翌々日の復習(シャドーイング)の際に文章の中で単語を確認できなくていまいちだった。来週のニュースで学ぶ「現代英語」月曜日放送分というわけで元の形式(英文を2頁に渡り書き込みスペースのための1行あきで、ゆったり写す)に戻りました。小学生の娘の使っているちびた鉛筆がたくさんあるので、今回からボールペンでなく鉛筆を使っています。火曜日放送分水曜日放送分木曜日放送分金曜日放送分来週のめあて2021年1月から始めた英語学習ノート、6冊目が終了。来週から7冊目に入ります。毎回、英語でモチベーションがあがる名言を書いてます。今回は、"The difference between winning and losing is most often not quitting." - Walt Disney 止めなければ良いんだよね、という思いを込めて。ところで、4月から、「カムカムエヴリバディ」以来の朝ドラ「らんまん」を見ています。高知県出身の植物学者・牧野富太郎をモデルにした物語。神木くん見たさに見始めたんですが、面白い!(あと方言が可愛い!)こんな面白い人がいたんだ〜!知らんかった〜!!NHKラジオ「高橋源一郎の飛ぶ教室」で牧野富太郎の自叙伝を取り上げていて、ネタバレ甚だしくて「あうううう!!知ってしまった…!」となったんですが、本も読みたくなりました。でね、ドラマのなかで、万太郎(富太郎のドラマの中での名前)に、蘭光先生が言うの。「名教館を去っても、学びは続くぞ。この先の世はますます身分らあ、のうなっていく。身分が消えたとき、何が残ると思う? 己じゃ。自分が何者か人はそれを探していく。学びはその助けになる。世の中は変わり続けゆうけんど、だが、いたずらに振り回されてはいかん。道を選ぶがは、いつも己じゃ」キンセイランという花の実物を見つけ、文字では心が震えなかった!という万太郎に、蘭光先生は「心が震える先に金色の道がある。その道を歩いていったらえい!」と告げる。私はこれ、前に読んだ中学受験を題材にした小説「金の角持つ子どもたち [ 藤岡陽子 ]」も思い出した。知りたいというひたむきな思いの先に、道がある。砂利だらけの道を、凸凹の道を、歩いているようでいて。その人にはそれは、金色の道なんじゃなかろうか。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2023.04.16
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書名モトムラタツヒコの読書の絵日記 [ モトムラタツヒコ ]引用大人になると、仕事や野暮用に追われ、どうしても日々が「通り過ぎ」がちになる。忙しない日々の中で味わったささやかな感動や鮮やかな衝撃を、しっかりとその言葉で書き記しておきたいと思った。感想2023年078冊目★★★私は文字が読めるようになってからずーっと本を読んでいて、食べるように本を読む。それは三度の食事のように習慣の一部であって、もはや特別な行為でも何でもない。私は本を読むのが好きで、本という媒体が好きで、そこに書かれている文字が好きで、それを表す言語が好きだ。だから私は、本を読むのが好きな人が書いた「本が好き!」という気持ちが溢れた読書レビューが大好き。書評、ラブ。この本は、イラストレーターの著者が、2018~2022年までに描いた「読書の絵日記」全106作品を収録したもの。著者はそれを「心の成長記」と呼ぶ。手書きの感想に、帯の文字まで細部がびっしり書き込まれた書影。とにかくこの細かい書影がすごい。ようこんなん描くな。(ほめてる)読んだことがない作品が多くて、「へえ〜」と思いながら読んだ。読んだことがあったのは、『極北』(村上春樹が訳していたので読んだ)、見たことがある映画は「ヴェルヴィル・ランデヴー」くらい。感想を読んで、私も読んでみたいと思った本。ヘミングウェイの『移動祝祭日』ケストナー『飛ぶ教室』チョン・ミギョン『夜よ、ひらけ』クリスティー『オリエント急行殺人事件』萱野茂『アイヌと神々の物語』ケン・リュウ『折りたたみ北京』ハーパー・リー『アラバマ物語』ジョゼ・ジョルジェ・レトリア『もしぼくが本だったら』門井慶喜『銀河鉄道の父』浪江由唯『世界の紙を巡る旅』坂本菜の花『菜の花の沖縄日記』パオロ・コニュルティ『フォンターネ 山小屋の生活』書評本を読んでも、読みたい本を見つけて書名や著者名をメモしても、多くの本は読むことはなく終わる。最近は、それでもいいのかなと思う。映画だって音楽だって本だって、友人が「これすごく良かったよ!」と話してくれる時、そのすべてを見たり聞いたりするわけじゃない。でもその人のフィルターを通して見た景色を、聞いた音楽を、話してもらえると、それだけで私の世界にそれが入ってくる。気持ちのいい風のような、世界の良い成分のようなものが。私の読書記録も、そういうものであればいいな。カフェで(スタバじゃなくて、ミスドくらいで。笑)友達に、「なあなあ、これ読んでんけどな」と喋るみたいに。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.15
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書名ラブカは静かに弓を持つ [ 安壇 美緒 ]引用透明な壁の向こうと自分との間には、著しい段差がある。世界のありのままの姿を、オートマティックに捻じ曲げてしまう分厚い壁。みずからの不信が作り上げたその巨大な防壁が、目に映るものすべてを脅威に変換してしまう。この脅威は、幻だ。手をのばす現実はいつも、恐れの向こう側にある。感想2023年077冊目★★★本屋大賞ノミネート作品ということで読んでみた。(4/12に結果発表、第2位でした。)タイトルから私が想像していた話は以下の通り。遊牧民の少女・ラブカが、獲物を得るために父から教わった弓。しかしある日、大国の戦争が小さな村を飲み込む。ひとり生き残ったラブカは、得意の弓で、戦禍に身を投じて行くーーー。食うために、射れ。私にそう説いた父は、果たして私を、赦すだろうか。ただ人を殺すために弓を引く、復讐に駆られた今の私を。…はい、全然違いましたね!というか想像していたストーリーライン、ほぼ『同志少女よ、敵を撃て』に『進撃の巨人』のサシャをかけ合わせたような内容だな!というわけで、チェロの話でした。表紙見たら分かるやん。で、くらーい印象の表紙絵を見て、「これはあれやな、天才少年が幼少期からの厳しいレッスンに励み、やがてコンクール挫折して音楽やめちゃったけど、天真爛漫だったりオラオラだったりする音楽好きに感化されてまた音楽が好きになる系の話やな」と思ったらまた違いました。(思い込み激しすぎるやろ)まさかのスパイものです!笑主人公は、全日本音楽著作権連盟に属する会社員。音楽教室で練習曲として演奏されるポップスは、著作権侵害なのか。著作権料を徴収するため、法廷での証言が必要だーーー会社が大手音楽教室ミカサに仕掛けた罠。潜入捜査員として白羽の矢が立てられたのは、若手社員の橘だった。…採用試験の時に、チェロの経験があると言わなければよかった。子供の頃、チェロのレッスンの帰りに誘拐されかけた橘は、その恐怖心から今も逃れられずにいた。社命を受け、「生活に彩りを添えたい公務員」として身分を偽り、週1回のチェロの個人レッスンを始める橘。先生と教え子たちの繋がりに、やがて橘にも変化が訪れる。ラブカというのは、妊娠期間が長い深海魚の名前。橘がレッスン曲として弾くことになったのが、作中映画「戦慄くラブカ」のテーマソングで、スパイもの。深海魚のように長期間潜伏することから、スパイがラブカと呼ばれている…という話。音楽小説でこういう、「日常の音楽教室」がまず珍しい。×「スパイ」ってさらに新しい。読んだことない設定だ。読後感もよく、適度な緊張感もあり、楽しく読めた。主人公の橘が、端正な顔立ちの無愛想鉄仮面美人という設定なので萌。年の近い年上の浅葉先生がチャラい系コミュ強イケメンなので、また萌。うーん、私は浅葉×橘ですね!笑誘拐された橘、というと私はどうしても『西洋骨董洋菓子店』の橘を思い出す。ラブカの橘が浅葉にかけられていた言葉(もう大人だから大丈夫だよ)は、なんだっけ、他の小説でも同じようなフレーズを見にしたことがあるように思った。鏡に映った自分の姿を見て橘がハッとするシーン(想像上のちいさな子供が、すでに成人男性であることに気づく)も良かったな。子どもの頃に、音楽を習い事としてやる人は多い。私もピアノをやっていた。そしてその大部分の人はプロにならない。それでも音楽をやるということ。レストランでの演奏会で、社会人メンバーのチームが演奏する。普段は全然違うことを仕事にしているけれど、こうやって音楽をやることで、自分の人生悪くないなって思えるんだと、彼らは言う。憧れのチェロ奏者のコンサートチケットを奇跡的に手に入れることができた橘は、その日まで生きていようと思う。親が子どもにピアノを習わせる時、あらゆる習い事がそうであるけれど、「もしかしたらこの子には何かしらの才能があるんじゃないか」とか、「将来役に立つんじゃないか(あるいは将来困らないように)」という思惑が働く。でも、本当に大切なことをそこで学ぶ(身につける)としたら、「楽しむ」ことなのかもしれない。自分の人生の中に、音楽やスポーツや、そのためのスペースを設けて、置いておける。大きくなってから、そこにまたアクセスすることが出来る。それは直線的に伸びていくと仮定される世の中で、成長と効率が尊ばれる世界で、自分だけの隠れ家のような場所になるんじゃないか。私にとってはそれが読書であるように。「老後とピアノ [ 稲垣えみ子 ]」を読んだ時にも思った。役に立つこと、を離れたら、そこには何があるんだろう。私の「いつかやりたいこと」リストには、ぼんやりと「ピアノを弾く」や「ヴァイオリンを弾く」があるし、「プールで泳ぐ」もある。自分だけの、何の役にも立たない、「楽しい」と「生きていてよかった」。でもそれこそが、望んでいることなんじゃないかしら。主人公の橘は、仕事としてチェロを再開する。けれど彼はやがてのめり込み、自主練に励み、最後には自分が好きな曲(ポップスじゃなくバッハだ!)を弾けるようになりたいとまた教室へ通い始める。今度は自分の意志で。深い深い海の底で息を潜めていた彼は、生きながら死んでいた。恐れながら怯えながら、ただ死を待っていた。静かに透明な空気の粒を吐き出して。でも彼は、光を見た。それを目掛けて泳ぎだした。もっと綺麗な、澄んだ音を出したい。再び弓を持った彼は、チェロを弾く。誰のためでもなく、自分のために。ちいさな小窓を、世界に向けて開けながら。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.14
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書名人新世の「資本論」 (集英社新書) [ 斎藤 幸平 ]作者斎藤幸平(サイトウコウヘイ)1987年生まれ。大阪市立大学大学院経済学研究科准教授。ベルリン・フンボルト大学哲学科博士課程修了。博士(哲学)。専門は経済思想、社会思想。Karl Marx’s Ecosocialism:Capital,Nature,and the Unfinished Critique of Political Economy(邦訳『大洪水の前に』)によって、権威ある「ドイッチャー記念賞」を歴代最年少で受賞目次・あらすじはじめにーーSDGsは「大衆のアヘン」である!第1章:気候変動と帝国的生活様式気候変動が文明を危機に/フロンティアの消滅ー市場と環境の二重の限界にぶつかる資本主義第2章:気候ケインズ主義の限界二酸化炭素排出と経済成長は切り離せない第3章:資本主義システムでの脱成長を撃つなぜ資本主義では脱成長は不可能なのか第4章:「人新世」のマルクス地球を〈コモン〉として管理する/〈コモン〉を再建するためのコミュニズム/新解釈! 進歩史観を捨てた晩年のマルクス第5章:加速主義という現実逃避生産力至上主義が生んだ幻想/資本の「包摂」によって無力になる私たち第6章:欠乏の資本主義、潤沢なコミュニズム貧しさの原因は資本主義第7章:脱成長コミュニズムが世界を救うコロナ禍も「人新世」の産物/脱成長コミュニズムとは何か第8章 気候正義という「梃子」グローバル・サウスから世界へおわりにーー歴史を終わらせないために引用私たちは経済成長からの恩恵を求めて、一生懸命に働きすぎた。一生懸命働くのは、資本にとって非常に都合がいい。だが、希少性を本質にする資本主義の枠内で、豊かになることを目指しても、全員が豊かになることは不可能である。だから、そんなシステムはやめてしまおう。そして脱成長で置き換えよう。その方法が「ラディカルな潤沢さ」を実現する脱成長コミュニスズムである。そうすれば、人々の生活は経済成長に依存しなくても、より安定して豊かになる。一%の超富裕層と九九%の私たちとの富の偏在を是正し、人工的希少性をなくしていくことで、社会は、これまでよりもずっと少ない労働時間で成立する。しかも、大多数の人々の生活の質は上昇する。さらに、無駄な労働が減ることで、最終的には、地球環境を救うのだ。感想2023年076冊目★★★★本のタイトルを「じんしんせい」と読むのだと思っていたら、「ひとしんせい」だった。人類の経済活動が地球に与えた影響が大きい地質学的な年代。何かがおかしい、と思っている。二酸化炭素。温暖化。異常気象。気候変動。(日本を含めた二酸化炭素排出量上位5カ国で、世界の60%近くの二酸化炭素を排出しているのだそうだ(日本は5番目)。)にわかに取り沙汰される「SDGs」。やたらと多い、覚えきれないほどの項目に煙に巻かれる。テレビは明るい口調でそれを取り上げる。何ら解決になっていないファッショナブルな特集。世を憂え、環境に配慮しているのだという証拠づくりのような。ブルジョワジーのエコロジー。嘘だ、と分かっているのに、その嘘をみんなで信じている。未来へのアリバイを作るみたいに。現在を正当化するように。私たちは、同時代の共犯者。この本は、嘘を暴く。そこはかとなく感じている違和感の理由を明かす。持続可能な成長を鼻で笑い、不可能を不可能と言い放つ。マルクスが宗教を、「大衆のアヘン」だと批判したように。「SDGsは、現代版大衆のアヘン」だと。エコバッグ?それをいったい何枚買う気だ?根本にあるのは、資本主義の限界だ。資本主義は、周辺を奪い尽くす帝国主義的な消費生活を維持することでしか保たない。けれど、もはや先進国が「奪う」ことが、地球から「奪う」こと事態が、不可能になってきている。著者は言う。本当に必要なのは、経済のスケールダウンとスローダウンなのだと。本当はみんな、気づいているんじゃないのか。こんな暮らしは、もう無理なのだと。子々孫々、この暮らしをしていくことは出来ないと。世界中の人々がみな、先進国のような暮らしをすることは出来ないと。だってそこには、多大な犠牲が払われているから。奪って奪って、ようやく成り立つ一握りの使い捨ての「豊かな暮らし」。著者の挙げる変化の目安は、「1970年代後半のレベルまで生活の規模を落とす」ことだ。そんなことはできない?一度覚えた便利な生活を手放すことは耐えられない?世界が滅んでしまっても、か?私は生まれたときから、資本主義の社会だった。正確には、私が幼い頃に社会主義は負けた。敗北?失敗?けれど今、また社会主義が、その観点を変えて、取り上げられるようになってきている。この本によると、昔のゲルマン民族には「マルク協同体」という組織があったのだそうだ。土地を共同所有し、生産方法にも強い規制をかける。なぜならば、土壌養分の循環を外部に流出させないためだ。長く働き、生産力を上げるーーー資本主義の社会では当たり前となったそれを、あえてしない。「経済成長をしない循環型の定常型経済」。権力関係が生まれ、支配や従属関係が生じることを防ごうとした。それは不自由なのだろうか?あるいはそれは形の違う豊かさなのではないか?著者の解説はこうだ。万人にとって有用かつ必要な「使用価値」があるもの(コモンズ)は、だからこそ共同体によって独占的所有が禁止され、商品化されず価格をつけられず、協同的富として管理されてきた。だからこそ、コモンズは無償で潤沢であった。それを人工的に囲い込み、希少性を作り出すことで、市場が価格をつけることが出来るようになる。土地を囲えば利用料を取れる。水をペットボトルに詰めればお金を取れる。気候変動は、これまで価格がつかなかったものーー二酸化炭素の排出量もその例だーーに希少性を見出す。それがまたビジネスチャンスになる。人々は貨幣に換算される「新たな価値」を生み出したようでいて、生活に必要な潤沢だった財への無償のアクセス権を失う。貨幣は何でも手に入れられるが、貨幣を手に入れる方法は限られている。人々は労働力を提供し貨幣を手にしないと、「商品」になった使用価値を手に入れられない。それはむしろ、使用価値が見出される以前よりも、貧しくなっている。前に『僕はお金を使わずに生きることにした』という本を読んだ時、著者が言っていた。道端に成っている実を誰も食べない。それは売り物ではないから。あるいは食べられるかが「わからない」から。この本でも言う。食品売り場に並ぶ、梱包された「商品」しか食べられない私たち。自然の力を前に、かつてなく無力になっている私たち。伊坂幸太郎のデビュー作『オーデュボンの祈り』。隔絶された場所で暮らす人々。そこでも肉はパックに入って売っていた。一世代、二世代前まで当たり前にできていたこと。それがもう、私(たち)はできなくなっている。作業を細切れに分割する資本主義。効率化して利益を最大化して、知恵と知識と身体的能力と経験は失われる。関係性さえも、商品として売りに出される。そうするともう、「買う」しかなくなる。自分で「作る」ことはできなくなる。あるいは「ない」ことに耐えられなくなる。でも本当に、そんなに必要なんだろうか?本によれば、使用価値は変わらないものを、商品の広告とパッケージ(とおびただしいプラスチックごみ)費用を使い、資本主義は売り続ける。絶えざる消費。消費者の期待は永遠に満たされない。新商品は理想の失敗を織り込み済みだ。次の新しいものを売るために。『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』のか?私の中ではここらへんの、ミニマリストやFIRE(Financial Independence, Retire Early。経済的自立と早期リタイア)はすべて一連なりだ。私たちがこの暮らしを続ければ、その先には『人類は衰退しました』みたいな世界が待っているのかな。それでもまだ、今の怯懦な豊かさを手放すなんて考えられない?でも、だ。著者も指摘するように、「資本主義がすでにこれほど発展しているのに、先進国で暮らす大多数の人々が依然として『貧しい』のは、おかしくないだろうか。」今のこのシステムを続ける限り、奪い続けて勝ち続けなければいけない資本主義を受け入れる限り、私たちは永遠に貧しいままなのだ。生活水準は上がったろう。衛生面は改善しただろう。死亡率は低下しただろう。けれどそれ以上のものは、本当は必要のないものばかりをひたすらに作り続けているだけではないのか?もっと、もっと。より速く、より多く、より便利に。そうすることで、逆説的に手元にあった何を売り渡し、買わなければならないことになったんだろう。金銭を経なければ得られないことになったんだろう。そのためにまた、自分をーー肉体を、時間をーー差し出して、働かなければならなくなったんだろう。資本主義を人間が作った。私たちはその仕組を取り入れて運用しているようでいて、もはやそれに隷属している。私だって、今の便利な暮らしを手放せと言われたら辛い。でも、「そこまでしなくてもいいんじゃないか」と思うことが往々にしてある。健康であれば階段を使えばいい。店は24時間開いていなくてもいい。私はいつも、「千と千尋の神隠し」の場面を思い出す。溢れ出てくる金を、カオナシが千尋に差し出す。千尋は首を振る。金は、泥に変わる。私たちは絶えずそうやって差し出されている。あれが必要でしょう、これが必要でしょう。不便を感じていなかった?感じさせてあげましょう。ほら、ほら、ほら、ーーー。「欲しがれ」そうして誰かから奪ったものを、地球から奪い尽くしたものを、次々と差し出す。でもそろそろ、首を振っていいんじゃないか。要らない。あなたは私が本当に欲しいものを与えられないから。じゃあそれって、何なんだろうね?ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.13
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書名剣持麗子のワンナイト推理 [ 新川 帆立 ]作者新川帆立(シンカワホタテ)1991年生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第19回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2021年に『元彼の遺言状』(宝島社)でデビュー目次・あらすじ法律相談に運動会(?)に、剣持麗子は今日も眠れない!ドラマ化ヒロイン再登場!連作ミステリー短編集。亡くなった町弁のクライアントを引き継ぐことになってしまった剣持麗子。都内の大手法律事務所で忙しく働くかたわら、業務の合間(主に深夜)に一般民事の相談にも乗る羽目になり…。次々に舞い込む難題を、麗子は朝までに解決できるのか!?家守の理由/手練手管を使う者は/何を思うか胸のうち/お月様のいるところ/ピースのつなげかた引用心境の変化がなかったといえば嘘になる。だがそんなこと、人に絶対言いたくない。経験を積めば、気づくことが増えるのは当然だ。考え続けていれば、考えは変わるものだ。それを変化だとか成長だとか、きれいな言葉でまとめる奴らは、何にも分かっていやしない。(中略)他人に私の何が分かるというのだ。私自身も分かっていないことを外側からちょっと見ただけの人が分かるわけがない。正直なところ、私の大部分は何も変わっていないのだ。プリズムのように、見る角度によって見え方が異なるだけだ。片側だけを見てアレコレ言って、別の側面を見たら「人が変わった」と騒ぐなんて、見るほうの底が浅すぎる。感想2023年075冊目★★★『元彼の遺言状』『倒産続きの彼女』に続くシリーズ3作目。2作目の『倒産続きの彼女』が剣持麗子視点ではなかったから、また戻った感じ。麗子が相変わらずのワーカホリック。やべえよ弁護士。みんなこんななの???本業の弁護士事務所の仕事をこなしながら、みんなの困りごとを引き受けていた町の弁護士の遺志を継ぎ、その仕事まで個人請負しはじめた麗子。本業を深夜までこなしてから個人業務を明け方までやる…みたいな毎日。彼氏と別れていなかったのがびっくりだ。いつ会うんだこの日常で。個人請負では、勾留中の依頼人の猫の世話など、弁護士業務以外の雑用も多い。さすがに手一杯になってきたところ、ある事件をきっかけに被疑者として知り合ったホストの青年・「黒丑」の小回りの良さにバイトを任せるように。しかしその後も、次々と事件が起こり、そこには常に黒丑の影があって――ー。ついにワトソン役が現れたのかと思いきや、いやはや。黒丑との関係は、次巻以降も続いていく感じ。1巻で金の亡者みたいになっていた麗子が、すっかり「いい人」になっている…と思いきや、端々に「そうじゃない」という地の文があるのが良かった。無償で働くやさしい人にはなりたくない、と彼女は言う。それは弱者の脅迫だ、と。この人、引用部にあるように、幼少期からとにかく一本気で、曲がったことが大嫌いなんだろうね。黒丑の件も、発端は権力を持つ者が自己の権力行使力を疑わぬことへの反抗心から。上にも下にも、厳しい。法律事務所をあげての運動会は、閑話でちょっとコメディ回なのかと思ったら、ちょっとしんみり。しかし「今この瞬間、体育館にどんな法的問題が降りかかってきても対応できる最強の布陣」ってすごいよね。いや体育館にどんな法的問題が降りかかってくるんよって話ですが。審判への異議申し立てが「ルールブック第○条第○項の類推適用を〜」みたいな感じで、いやもうめんどいな?!笑1日15時間以上(!)をデスクワークで過ごす彼らの運動会は、面白い。そして運動不足すぎて危険。海外ドラマとかだと弁護士とかよく事務所の中にランニングマシン置いてあるよね。会議机の下がサイクリングペダルになっているやつとか。よほど運動が足りないのだろうなあ。だからこそスタンディングデスクが流行るのか。津々井先生の、「部下を信用するのは上司の仕事だが、上司を信用させるのは部下の仕事だ。自分の仕事をしなさい。そして、部下が仕事をしていないなら、仕事をさせなさい」という禅問答のような話。これ、私はいまいちわからなかったんだよね…。部下を信用するのは上司の仕事。これは分かる。でも、「上司を信用するのは部下の仕事」じゃなくて、「上司を信用させるのは」部下の仕事、というところが引っかかって。でも、「自分の仕事をしなさい」というのは、今の私に染みる。右も左もわからず、何をしていいかも、そのやり方もわからず、途方にくれているなう。そんな中、自分の仕事を見つけ、出来るようになり、「自分の仕事をする」ということ。誰かが与えてくれるのを、教えてくれるのを、待っている年齢でも、役職でもない。甘えたな自分を叱咤して。(でも教えてもらわんと何もわからんねんけどな。無知の知やねんけどな)新しい職場ではしゅんとして、すっかり借りてきた猫状態の私。「あれ、前評判じゃそんなことなかったのに」って思われてるだろうなあ…と勝手に私の心の声が言う。でもそれもさ、私の一面。人見知りだから、人間嫌いだからこそ、それを覆い隠すように振る舞う。これまで、その場面場面の「振る舞い方」を、他の人を見て徹底的に真似してきた。子供の頃の切実な私の願いは、「生きていくためのマニュアルがほしい」。そうしたら私はそれを読み込んで覚えて、間違えないように振る舞うのに。首を傾げられないように。眉を顰められないように。自分の中の何が間違っているのか、わからないまま。だから関係性が育まれていない場面、振る舞い方がわからない場面が苦手。お使いのバージョンには対応していません。アップデート。インストール。少しずつ、少しずつ、ね。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.11
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2023年3月に読んだ本まとめ049.歩きながら考える [ ヤマザキマリ ]050.22世紀の民主主義 [ 成田悠輔 ]051.短編宝箱 [ 集英社文庫編集部 ]052.社会人10年目のビジネス学び直し [ 石田かのこ ]053.夏日狂想 [ 窪美澄 ]054.1週間で宅建士の基礎が学べる本 [ 大澤茂雄 ]055.1日5分からの断捨離 [ やましたひでこ ]056.編めば編むほどわたしはわたしになっていった [ 三國万里子 ]057.この世の喜びよ [ 井戸川射子 ]058.パリの空の下で、息子とぼくの3000日 [ 辻仁成 ]059.自分のスキルをアップデートし続ける リスキリング [ 後藤宗明 ] 060.いつもの木曜日 [ 青山美智子 ]061.その本は [ 又吉直樹×ヨシタケシンスケ ]062.謎が解かれたその日から 発達障害の3きょうだいとお母さんの物語 [ 国立ともこ ] 063.捨てて気楽に暮らす! [ あぽん ]064.月14万円の年金で夫婦が生活している術 [ 中町敏矢 ]065.私は合格する勉強だけする [ イ・ユンギュ ]066.小説 魔入りました!入間くん(1)悪魔のお友達 [ 西修 ]067.赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。 [ 青柳碧人 ]068.365日 かわいい手帳・ノートのあしらいアイデアBOOK [ 岡本愛以 ]069.本当に心地いい部屋 [ 筆子 ]070.世界一やさしい仕事術図鑑 [ へいうさぎ ]071.ふんっする生理 [ 松原もとこ ]072.ジャクソンひとり [ 安堂ホセ ]073.よはく手帳術 [ miyu ]074.脱ダラダラ習慣!1日3分やめるノート [ 中島美鈴 ]3月に読んだ本は、26冊でした。残業or夫残業私ワンオペという3月でしたが、相変わらずのペースでした。というか通勤時間が読書時間なので、あまり繁忙期は影響ないですね。通勤中に読みたい気分または読む気力の問題だけかな。3月終了時点での2023年ベスト10冊1月005.87歳、古い団地で愉しむひとりの暮らし [ 多良美智子 ]007.テヘランでロリータを読む [アーザル・ナフィーシー]014.わたしのペンは鳥の翼 [ アフガニスタンの女性作家たち ]019.それでも食べて生きてゆく 東京の台所 [ 大平一枝 ]020.人生後半、上手にくだる [ 一田憲子 ]026.自分の意見で生きていこう 「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ [ ちきりん ]2月036.もしも彼女が関ヶ原を戦ったら [ 眞邊明人 ]045.目の見えない白鳥さんとアートを見にいく [ 川内有緒 ]3月056.編めば編むほどわたしはわたしになっていった [ 三國万里子 ]058.パリの空の下で、息子とぼくの3000日 [ 辻仁成 ]入れ替え制の「今年の10冊」。3月は、2冊を追加。2023年の課題図書 進捗状況2023.01.03「2023年の課題図書48冊」056.編めば編むほどわたしはわたしになっていった [ 三國万里子 ]3月に読めたのは28冊目の課題図書、1冊でした。これから読みたい本黄色い家 (単行本) [ 川上未映子 ]「高橋源一郎の飛ぶ教室」であらすじを聞いた本。御本人も登場されていて、これは読みたいと。本のレビューって読むと(聴くと)絶対読みたくなるやん…。「高橋源一郎の飛ぶ教室」は週に1回なんだけど、そのたびに読みたい本が増えていく。標本作家 [ 小川 楽喜 ]これも同じく、「高橋源一郎の飛ぶ教室」で作者御本人が登場されていたもの。設定がめちゃくちゃ好みっぽいので楽しみ。もっと素晴らしきお菓子缶の世界【電子書籍】[ 中田ぷう ]私はミニマリストを気取っているのだけど、どうしても思い切りよく処分できないものに、お菓子の箱やお菓子の缶がある。使い途もなく、中は空っぽだったりするのに、未練がましく置いておく。ほら、だって、いざとなれば古紙とカン・ビンに出せるから。リサイクル出来るから。と、言い訳をしながら、中に何かを入れようと右往左往してみたり、缶イン缶や箱イン箱でなんとか使おうとしたり。笑だってさあ、意匠を凝らしすぎているのだもの。もはや容れ物のために中身を買いたいくらいなのだもの。昔、漫画『紅茶王子』で、紅茶の缶を魔法で小さくしてくれる場面があって、「いいなあ」と思った。ミニチュアも大好きだから、お菓子の缶とか全部スモールライトでちっちゃくしてコレクション出来たらなあ。で、これはお菓子の缶を集めた本。なにそれ眼福。竜頭町三丁目帯刀家の暮らしの手帖 毎日晴天!番外編2 (キャラ文庫) [ 菅野 彰 ]表紙からBでLを感じて読もうと思ってるんだけど、これよく見たら番外編やん。極道モノかと思ったら違った。…えーっと、本編はどのタイトルから読めば良いのだろうか。キットとパーシー [ キャット・セバスチャン ]はい!このBでLな表紙を御覧ください!(にま〜。)でね、かつてイングランドを股にかける大強盗として名を馳せていたキット・ウェブ。今はしがないコーヒーハウスの店主として平凡な日々を過ごすキットの元に、ある日、パーシーと名乗る美しい紳士が訪ねてくる。「仕事を依頼したい」退屈で物足りないキットの毎日に突如舞い込んだ強盗計画。待ち望んでいたスリルと平和な日常との間で葛藤するキットに、パーシーはあきらめることなく何度も誘惑を繰り返す。逢瀬を重ねるうち、二人は互いに惹かれ始め……。美しくも奔放な貴族と元強盗のコーヒーハウス店主。別世界を生きていた二人が織り成す、ヒストリカルボーイズラブロマンス。だそうです。んふふふううんん。(変な声でた)洋書"Red, White & Royal Blue"で海外BLを読んでると、なんか日本とは違うなあ、と思う。で、次に読む洋書BLをどうしようかなと思って。日本語版で読んで「これは英語の勉強が楽しくなるであろう」「もえもえきゅん」「英文に滾る…!」というものじゃないと続かないので。(英語の勉強の話だよね?)2023年に読んだ本・2023年1月に読んだ本まとめ/これから読みたい本・2023年2月に読んだ本まとめ/これから読みたい本2019年から2022年に読んだ本・2019年に読んだ本213冊まとめ/ベスト10冊・2020年に読んだ本255冊まとめ/ベスト10冊・2021年に読んだ本310冊まとめ/ベスト10冊・2022年に読んだ本336冊まとめ/ベスト10冊ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.10
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基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時は870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「らじる★らじる」「NHKゴガク」)での学習がメイン。英語4技能の私の到達目標・聞く(リスニング)…映画やドラマが字幕なしで分かる・話す(スピーキング)…短期旅行で意思疎通ができる・読む(リーディング)…洋書を辞書を引きながら読める・書く(ライティング)…簡潔な文で意図を伝えられる日々の英語学習ルーチン①NHKの英語ニュース「NHK WORLD JAPAN Radio News On Demand」を聴く →平日の放送は15分(休日は10分)。アプリを入れています。②NHKラジオ講座「ニュースで学ぶ「現代英語」」をノートを取りながら聴く ・ニュースで学ぶ「現代英語」(15分×週5回) →英文は週末に写し、分からない単語を調べておく。 →翌日と翌々日に、ニュース動画(HP掲載)をシャドーイング。③NHKラジオ講座「ボキャブライダー」の問題をアプリで解く →放送は5分×週5回+アプリで単語テスト。④イギリス国営放送のニュース「BBC Global News Podcast」を聴く →1放送30分。1日2回更新されるけど、1回分しか聞いてません。⑤洋書("Red, White & Royal Blue")を読む →BL。趣味と実益を兼ねる。⑥家事や通勤中は、NHKラジオ講座をアプリで聞き流す ・ニュースで学ぶ「現代英語」 ・ボキャブライダー ・英会話タイムトライアル ・ラジオビジネス英語 ・ラジオ英会話 ・中高生の基礎英語 in English今週のふりかえり4月から新しい会社で働き始めました!!(子会社出向3年)いやもう、知らない場所、知らない人、知らないシステム、知らない仕事。「私が今の会社で培ったスキル、転職したら他社では通用しないんじゃないかな」うっすら恐れていた事態が今まさに眼前に。まじで自分が使えなくて凹みます。なのに管理職。部下が前よりいっぱいいる。\(^o^)/ほんと、めちゃくちゃ簡単なことすら出来ないの。聞きながら、調べながら、確認しながらだから、ワンステップワンステップにすんごい時間がかかる。そして前任者異動、引継書は箇条書きのメモ(A4の1/3)、手順書やマニュアルはなし。口頭で流れるように喋られることをひたすら書き取る2時間。共有フォルダの中はぐちゃぐちゃ、ショートカットも置いてくれてない。あと小さい会社だから出勤簿が押印。押印…!(驚愕)でも、これまで私のキャリアでバラバラに存在していたあれやこれやが、すべて繋がってひとつの「私」というキャリアになっていた、ということを実感しています。いやあ、無駄な経験なんてひとつもないんだねえ。ここでやっていけたら、私、どこでもやっていける自信がつくと思うんだ。時短勤務(社内初。というか私のために制度を作ってもらった)で帰れるので、これまでの定時や残業続きよりはマシなのですが、通勤時間はこれまでより長くなりました。夫は年度末から繁忙期で、残業続きで毎晩帰宅が22時や23時。基本ワンオペ。というわけで、今週は「なんとか生きていく」ことを最優先。起床を4時から5時に変え、睡眠をとって心身を回復するよう努めました。新年度から勉強量を減らしたので、心理的負担も時間的制約も減り、余裕があって助かりました。来週からは徐々に4時起きに戻していきたい。…まだ無理かな?笑ところで一瞬(4/6)めちゃくちゃホームページのアクセスが増えたけど理由がわからなくてこわい。新年度のNHKラジオ英語講座今週から新年度のラジオ講座が始まりましたねっ!NHK語学講座のストリーミング配信(アプリ「NHKゴガク」)は、来週から新講座。このタイミングでアプリ「NHKゴガク」が更新されていました。「ワールドリスニングラリー」って何なん?と思って、どこにあるか探した。トロフィーのページの上部にリンク先へのバナーがありました。わかりにくっ!まだよくわからないんだけど、聴いていくとマイルが貯まるとかそういう感じ?トロフィーの取得人数が表示されるようになりましたね。連続再生、出来るようになって嬉しい!夜に皿洗いをしながら聴いているので、いちいち押しに行くの面倒だったの。なお、ボキャブライダーは非対応。「ラジオ英会話」はノートを取るのをやめたので、リアルタイムで朝の支度をしながら聴こうと思って、忘れないようにアラームをセット。そうしたら、そのひとつ前の「中高生の基礎英語 in English」もちょっと聴くようになって、これがAll in English(日本語を使わず、すべて英語で会話)で結構良い。私、たぶん喋る能力がここらへん。ちょうど新年度のタイミングであるブログの記事「私がNHKラジオ英語講座でTOEIC900超え(リスニング満点)した勉強法」を拝見し、私も聞き流ししよう!と決意。前に聞いていた「英会話タイムトライアル」「ラジオビジネス英語」も聞き流し講座に追加。アプリ「らじる★らじる」だと、その講座だけの連続再生も出来るし、講座横断での連続再生も出来て、気分が変わって良いです。身についているかどうかはともかくとして!今週のニュースで学ぶ「現代英語」月曜日放送分火曜日放送分水曜日放送分木曜日放送分金曜日放送分反訳トレーニング「ラジオ英会話」と「ボキャブライダー」のノートを取るのをやめたら、余裕ができた。ので、反訳トレーニングなどしてみむとすなり。私はいつも「ラジオ英会話」の英作ですら出来ないので、どうせちっとも書けないのだろうな…と思っていたら、一度やっている内容ということもあり、記憶を頼りにわりと(私としては)書けてびっくり。ただ、「これはもとの文章ではこう言う」を書くスペースがなく、これなら日本語←→英語を見開きにして英語を隠しながら口頭でやったほうがよいのでは?と思った。聞くのは昔から割と聞けるんだけど、書く(英語にする)のが出来ないので鍛えたい。ゆくゆく英検を…と思えば、絶対に必要なスキル。しかし、やり方に悩む。日本語書く手間、無駄な気がするし。ディクテーション「ラジオ英会話」はわりとディクテーション(聞いて書き取る)をしていたのだけど、ちょうど「ニュースで学ぶ現代英語」でも先生がおすすめしていたのでやってみた。聞き取れねえ〜!!!笑すでにやっているのになんて言ってるかわかんねえ〜!!ホームページのニュース動画は10秒戻りや30秒戻りが出来ないので、効率が非常に悪い。これは、「ニュースで学ぶ現代英語」でやるのはいまいちなので、今後は止めることにする。来週のニュースで学ぶ「現代英語」月曜日放送分火曜日放送分水曜日放送分木曜日放送分金曜日放送分反訳トレーニングが出来るよう、右に英語をぎゅっと写して、左に日本語を書けるように配置してみた。調べる単語をノートの下部分にまとめてみた。お試し。ところで私はスマホのちんまい画面をノートに写しているのだが、右利きなので、ノートの左側にスマホを置き、右側に英語を写すのがやりやすいと今回気づいた。来週のめあて勉強のノルマがぐっと減って、洋書を読む時間と余裕が生まれた。この勢いで引き続き洋書よみを続けていきたい、続けていくぞ!↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2023.04.09
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題名脱ダラダラ習慣! 1日3分やめるノート [ 中島美鈴 ]作者中島美鈴(ナカシマミスズ)臨床心理士。公認心理師。心理学博士。専門は認知行動療法。臨床経験22年。1978年福岡県生まれ。九州大学大学院人間環境学府博士後期課程修了。肥前精神医療センター、東京大学大学院総合文化研究科、福岡大学人文学部などの勤務を経て、現在は九州大学大学院人間環境学府にて学術協力研究員。働く人のための時間管理講座を開催し、好評を得ている。また、問題行動を改善するための集団認知行動療法を保護観察所や少年院で実践している目次・あらすじ第1章:どうして時間は消えていくのか 第2章:認知行動療法を用いたやめたい習慣のやめ方第3章:やめたい習慣をやめるノートの書き方第4章:休みの日はゲームばかりの男性の例第5章:資格試験の勉強中についついSNSの女性の例第6章:海外連続ドラマの見過ぎで寝不足の女性の例第7章:健康診断で指摘されてもお酒を減らせない男性の例第8章:ヤケ食いが止まらない女性の例引用「意志に反して消えていく時間」に対して、“どうコントロールを取り戻して、自分の人生を豊かにするか”感想2023年074冊目★★★表紙から、よくある3行日記とかの手帳本だと思ったら違った。依存症的な行動を、認知行動療法で治す。そのためにノートを付ける、という内容だった。5人の「やめられない人」が登場して、その内容は繰り返しが多くてちょっと「またやん」と思うんだけど、卑近な例ということで「あるある」と自分にも思い当たることが多かった。ゲーム、SNS、お菓子の食べすぎ。思い当たりすぎる。この本によれば、悪習慣がやめられない「4つの理由」は、1 すぐに得られる達成感2 誰かと一緒にできる/注目される3 ひまつぶし(現実逃避)4 体の感覚それぞれのやめられない人の項目でも考察されていたけれど、お菓子の食べすぎに、「バリボリ言う感覚」がストレス解消に繋がっているという指摘があって「へえ!」と思った。代わりに漬物を噛んで見る、という提案には、塩分が気になるなと思ったけど。そういえば、ダイエットしたい時に氷を噛むと聞くのも、これなのかも。SNSなんてまさにすべてをコンプリートしているよね。すぐに反応が得られて、誰かがそこにいて、ひまつぶしになって、ハートを押したらブブッとバイブが反応したりして。中毒性高い。Twitterをやめて2ヶ月ほどして、「何をあんなに必死になっていたんだろう」と思う。憑き物が落ちたような。そして、この本で言う成功する「代替行動」を見つける4つのコツは、条件1 やめたい習慣の機能を満たす条件2 得意で興味あり条件3 やめたい習慣と両立しない条件4 周りから評価されること。そのために、「3分間のやめるノート」に、1 今日の出来事(やめたい習慣に関連していそうなものに○をつける)2 やめたい習慣の量3 本当に欲しかったもの4 代替行動(うまくいったものに○をつける)を書く。まずは自分がどれだけの時間や量を「やめたいこと」に費やしているのかを可視化する。そして、それと今日の出来事の関連性を考察する。そこにある関連性を見出したら、本当はどうしたかったのかを考える。寂しかったから?腹が立ったから?だとしたら、ほかの行動をとることを選択できるように、自分を訓練していく。私はTwitterを止めた後、またピクシブにはまってしまい、めちゃくちゃ見てました笑。ある意味、代替行動?それがその後、「英語版電子書籍コミック」に移行し、今は一段落。SNSがない日々に慣れた感じ。本の最後の方に、「私ってそういう人間と降参して、それでもこの世は終わらないことを実感する」という言葉があったのだけど、本当にそうだと思う。It's ME like THIS.それでもこの自分で生きていくために。だめな自分からはじめること。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.08
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題名モヤモヤを手放して、本当の自分を取り戻す よはく手帳術 [ miyu ]作者miyu(MIYU)手帳プランナー。手帳が好きだけど続かず挫折を繰り返し、自分に合った手帳を研究し「心をゆるやかに整える手帳術」、通称ここゆる手帳を考案。SNSで発信したところ反響を呼び、人生が変わったという人が続出。Instagramでの発信やインストラクター養成を行いながら、これまでに5000人以上の方に手帳術を伝える。手帳術だけでなく、オリジナル手帳や文房具のデザイン、プロデュースも行う目次・あらすじ1 手帳のよはくが心のよはくを作る(手帳のよはくは、心のよはく/よはくを活かす1 情報整理 ほか)/2 よはくを活用する前に知っておきたいこと(「よはく」で自分のペースを整えゆるやかに前進する毎日へ/まずは手帳を使う目的を明確に ほか)/3 心のよはくを作るよはく手帳術の基本(心のよはくを生み手帳が整う使い方とは/書く瞑想ワークをする ほか)/4 手帳のよはく活用テクニック(使わないよはくで手帳の可能性を広げる/マンスリーの日付なしブロック ほか)引用そもそもなぜ、手書きの手帳を書くのか。それは私にとって手帳が、過去の自分への表彰状であり、今の自分の相談相手であり、未来の自分への贈り物だと感じているためです。感想2023年073冊目★★うーん。余白がたくさんあってもいいじゃない?!みたいな内容だと思って読んだら違った。余白の埋め方(マインドマップとか)みたいな感じだった。結局この人は何がしたいんや?うっすーい内容で、読み応えがなかった。ただ、紹介されていた手帳のフォーマットが良いなと思った。1日1ページなんだけど、ページの端1/4くらいのところが、時間軸の縦軸タイムラインになってる。これ、書きやすそう。私は今年、セリアの手帳。2022.10.03「2023年はセリアの週間バーチカル手帳(A5セミサイズ)」。これに、本革のカバーをつけて使っている。ところでこの手帳、A5セミサイズで、A5のカバーを買ったらちょっとぶかぶかした。今現在の使用方法としては、・マンスリー …予定・ウィークリー …TODO管理(時間軸無視)で、多色ペンが壊れたので、これまで・仕事の予定 …青・プライベートの予定 …赤・仮の予定 …シャープペンシル・TODO …緑・やったこと・メモ …黒と色分けしていたのを、オールブラックの黒一色に変更しました。色分け考えなくていいし、バレットジャーナル感が出る。笑ごちゃごちゃするようなら、アクセントに赤青鉛筆を使おうと思います。記号は、○予定□タスクというように、丸と四角の二種類だけを使用。●完了した予定■完了したタスクという感じで、終わったら塗りつぶしてニンマリしています。TODOの四角を塗りつぶすの大好き〜。着手したときは斜め▲に半分だけ塗りつぶし。やめたこと、なくなったことは二重線で削除。ウィークリー見開きで、1週間単位でTODO管理しているので、その週に完了できなかったタスクには蛍光ペン(黄色)で色を付けます。スパンが長いこと、予定が未定のTOOは ← を記入して「マンスリー」か「懸案事項リスト」に戻す。来週に持ち越すタスクは → で翌週へ転記。まあ、基本的なバレットジャーナルと一緒ですね。手帳に書いておけば大丈夫!という安心感。ただ問題は、手帳を開く間もないことがある、こと。週末に「今週を復習」「翌週を予習」する時間を設けたほうが良いなあ。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.07
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題名ジャクソンひとり [ 安堂 ホセ ]作者安堂ホセ(アンドウホセ)1994年、東京都生まれ。2022年、『ジャクソンひとり』で第59回文藝賞受賞目次・あらすじアフリカのどこかと日本のハーフで、昔モデルやってて、ゲイらしいースポーツブランドのスタッフ専用ジムで整体師をするジャクソンについての噂。ある日、彼のTシャツから偶然QRコードが読み取られ、そこにはブラックミックスの男が裸で磔にされた姿が映されていた。誰もが一目で男をジャクソンだと判断し、本人が否定しても信じない。仕方なく独自の調査を始めたジャクソンは、動画の男は自分だと主張する3人の男に出会いー。研ぎ澄まされた視線と痛快な知恵で生き抜く若者たちの、鮮烈なる逆襲劇を描いたデビュー小説!第59回文藝賞受賞作。引用「踊っているふりをしているだけなんだ」感想2023年072冊目★★うーん。うううううううううん。と、読了後に唸ってしまう。なんだろうなあ。なんていえばいいんだろうなあ。芥川賞候補作に挙がっていたので読んでみた本。いやほんま、芥川賞って「これかー」という本多いよな。だからこそ本屋大賞が生まれたわけだけど。「黒人とのミックス」であること。ゲイであること。アイデンティティの異なる4人が、投稿されたポルノ動画で本人と間違われたことから、他人に「入れ替わる」ことを思いつく話。新海誠「君の名は。」の金曜ロードショーをみんなで見ていて、「そもそも同じ顔じゃん」と言う。白線に黒い線、で肌は白という世界を批判する。「メシと夕焼けを緻密に描き込むより先に、もっとやることあんだろうがよ」痛烈。これが普通だよね。当たり前だよね。みんなこうだよね。声に出されていない、大きな声。明文化はされてない、共通認識。それは、そこからはみ出している人にとっては、いつも「〇〇以外お断り」とされているのと同じなんだろう。入れ替わりが可能なこと。まわりから判別ができないこと。それは私は、「見えないこと」、だと思った。インビジブル・パーソン。そこにいるのに、いないもの。人種に限らないだろう。職業だってそうだと思うことがある。けれどそれは、見慣れているかどうかということでもある。前に読んだ本で、幼少期から育った環境で、同じような顔の見分けがつくかどうか、が決まるとあった。それはその子の生育環境によるもので、人種的なものではない。日本人が、欧米でほかのアジア人と見分けがつかないと言われるのも同じで。途中まで「ポルノ描写はえげつないな」と思いながら読んでいて、この4人どうなるんやろうなあと思っていたら、ラストで急に「え?」ってなって、「え?」ってなったまま終わった。え?なんやったん?お前だれなん。は?この本、結局何がしたかったん?呆気に取られすぎて、残業して0時近い電車に乗っていたのに一駅乗り過ごしてしまって、上りの電車の終電終わってたから、次の下りの終電に間に合うように一駅必死で走ったわ。笑けどこの本を読んでいて、私だってそうなんだろうなと思った。十把一絡げに、かたまりとして、集団として、そういうカテゴリーとして、見ている。個ではなく。ジャクソンひとり。冠詞をつけるなら、それは「A Jackson」だ。Theじゃないほう。置換可能で、代替可能で、ではそれは誰なんだろう?その存在を定義しているものは、何なんだろう?たとえばそれは人種だったり。性別のカテゴリだったり。職業だったり。なんだってそうで、だからこそ、よく見なくては。目を凝らして。そこにあるもの、そこにいるひと。あなたは誰なの?ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.06
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題名ふんっする生理 経血トレーニングで変わるあなたの生理 [ 松原もとこ ]作者松原もとこ(マツバラモトコ)motomoto株式会社代表。ピラティスのインストラクターをしながら、20年以上実践して身につけた「経血トレーニング」の講習会を個人向けに加え、学校・保健所などでも開催。また、オンライン講座では経血をトイレで出すための簡単エクササイズの他、家族で参加できるプログラム、尿もれ・頻尿のための対策など、女性の悩みやわずらわしさを解消するための講座を各種行っている目次・あらすじ第1章 生理にも希望や願望を生理(月経)のこと生理には不安、不満がつきもの生理に望むものはない?第2章 私の生理初めまして、自称“経血トレーナー”です経血トレーニングを始めたきっかけ今の生理スタイルになるまで私の生理にうれしい変化、続々第3章 学ぶ! 経血トレーニング経血トレーニングを始める前にあなたの生理のカルテ経血が出る仕組み知っていますか? 骨盤底筋群経血トレーニングが簡単な理由第4章 実践! 経血トレーニング「経血トレーニング」ですることはひとつだけ!洋式トイレでちょっと工夫「ふんっ」の力加減感覚がつかめない時には?時間を決めてこまめにトイレへトレーニングのアドバイストイレレポート第5章 講習会での声、あれこれ講習会を始めたきっかけ講習会参加者アンケート体験レポートQ&A第6章 快適な生理のために女性の体のリズムは骨盤の開閉にあり骨盤を上手に開く準備体操生理用品を見直してみよう布ナプキンのこと使い捨て布ナプキンのススメ自分のスタイルで生理用品を選ぼう対談 若年層のセルフケアについて 経血トレーナー 松原もとこ×助産師 川野ゆにはおわりに生理を学ぼう LESSON1 生理の仕組み2 生理の目安3 生理のサイクルCOLUMN1 生理は神秘的2 尿もれ予防にも効果あり!?3 生理の終わり方を観察しよう4 現代の生理5 母親離れは初潮から引用生理がはじまると、女性はみんな少し不自由になります。感想2023年071冊目★★最近、これまでの生理用ナプキンに代わるものがいろいろ出てきている。たとえばシリコンで出来た生理用カップ。あるいはそれ自体が吸収する生理用ショーツ。タンポン使用率が低い日本。女性の選択肢が増えるのは大歓迎。私は母や学校で「そういうもの」と教わり、ずっと生理用ナプキンを使用してきた。一人暮らしを始めるタイミングで、ナプキンの買い置きやゴミ捨てが面倒で、布ナプキンを始めた。けれど結婚して、布ナプキンの処理が面倒になり、やめた。結局、不満はあるけど普通の生理用ナプキンを使う生活に戻った。でも毎回思う。めんどくせえな。生理がはじまるタイミングに合わせて、昼用やら夜用やらを買い置きして。最近では、生理用品を購入できないために学校に行けない、「生理の貧困」もクローズアップされるようになった。かさばるナプキンは、置き場所もとる。漏れやトイレに行けるかを気にして、その日の予定に憂鬱になる。だるおも〜。生理痛がひどいときは、真夏でも腰に湯たんぽをあてて。生理がはじまった時に思った。あと何十年、毎月毎月、私は血を流し、痛みを引き受けなくてはならないのか。子供を産む身体、女という性であること。その理不尽。抗えない宿命。祝いの赤飯。呪いの始まり。まったく、どうして、こんな目にあわないといけないんだろうね?で、この本は、昔の女性はナプキンも使ってなかったし、トイレで排出していたのだという内容。経血トレーニング。それ自体は素晴らしいと思うんだけど、そのトレーニングの内容が「トイレでふんっする」というめちゃくちゃ抽象的な内容で、もっとこう、骨盤底筋の鍛え方!みたいなのを想像して読んだので拍子抜けした。「時間を決めてトイレに行く(1時間半くらいが目安)」「トイレに行くたびにひとふんばり(ふんっ!)」この2つを意識すれば出来るようになるらしい。そうすると溜めておいてほぼトイレで出すことが出来るようになり、多い日に念の為ナプキンをあてていても、それがちょっと汚れるくらいになるそう。だから、布ナプキンに変えてもいけるし、古布をあてておいて捨ててもいい。さらに生理自体も、だらだら続かず3日くらいで終わるのだそうだ。これが出来たら良いよなあ。ちょっとやってみようと思う。私は過集中のきらいがあり、ついついトイレに行かないまま作業に熱中しちゃう。1時間半くらいのスパンでトイレに行くことから始めよう。こういう方法をみんな出来るようになったら、・出費を抑えられる(生理の貧困問題の解消につながる)・女性のQOLが上がる・環境に良い(「【ナプキン・紙おむつ問題】は大丈夫?海洋プラスチック問題と地球温暖化との関連」)よね。著者は、教科書にこの方法が掲載され、みんながトイレで経血を出せるようになることが目標なのだという。もし若くしてこの方法を身に着けたのなら、そのあとの人生だいぶ楽になるやん。賛成。生理=ナプキンじゃなくて、基本トイレで出して、ナプキンは補助だよ、というスタンスなら、かなりいろんな問題が解決する。私も娘が初潮を迎えたら教える!!まずは私が出来るようになろうっと。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.05
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題名ポンコツOLでも成果を出せた!世界一やさしい仕事術図鑑 [ へいうさぎ ]作者へいうさぎ(ヘイウサギ)ITエンジニア、インフルエンサー。現在、社会人7年目。チームリーダーとして活躍。仕事とキャリアをテーマに、ポンコツが身につけた外資で生き抜く術を、Twitterでシェアするインフルエンサー。2021年より自身の経験をもとに、「すぐに使えるお仕事知識」をテーマに情報発信を開始。「敬語の使い方」や「タスク管理の仕方」などの図解ツイートがバズり、数万いいねを獲得する。「等身大、なのに使える」と評判になり10カ月で2万フォロワー、月間1000万インプレッション超えを記録。「仕事ができない人の気持ちがわかる、デキる人」だからこそ、できない人に寄り添った優しさに定評がある目次・あらすじプロローグ 月曜日が憂鬱な人たちへ1 仕事で自信を取り戻す「心得7カ条」2 意外と教えてもらえない「仕事の基本」3 頭を整理する「ToDoリスト」のつくり方4 計画倒れしない「ダンドリ術」5 組織で得する「コミュニケーション」6 「ミス」をして評価が上がる人、下がる人7 ポンコツなリーダーが、「良いチーム」をつくる!エピローグ 「しんどさ」から解放され「生きやすくなった」感想2023年070冊目★★★★この本は、結構よかった。新入社員にも、はじめて部下を持つ人にもおすすめの内容。仕事ができなかった「チームのお荷物」が、工夫して真似して仕事術を身につけ、なんとか仕事ができるようになり、そして部下を持ちチーム運営をするようになったその方法。必ず成長する「3つの戦略」として1 弱さを受け入れ、「不完全なりに」ひたむきに仕事する2 デキる人の助けを借りまくって「教えてもらう」3 デキる人の方を「完コピ(完全コピー)」と言えるくらい真似するを挙げている。私は自分が上司になって、部下を持つようになって、はじめて「その人ごとの仕事ぶり」がこんなにも違うのか、と気付いた。横並びの同僚だと見えなかったものが、上司になり他の人と比較する中で見えてくる。それで「デキる人」と「デキない人」の違いってなんだろう?と(自分もデキないので)考えていると、やっぱりこの上記引用部だと思う。自分が「出来ること」「出来ないこと」(得手不得手)について、気づきを持っているか。自分が「出来ない」と言えるか。そして「何が・どう」出来ないかを伝えて助けを周囲に求められるか。教えてもらったことを理解し、なおかつ自分仕様にカスタマイズ出来るまで自分の中に落とし込んで、他の人に提供できるまでになっているか。その意識を持って仕事をしているか。それがない人は、永遠に同じところにいる。ただ出来ないを繰り返し、同じ間違いを繰り返している。そこにどう気付きを与えて、苦手をカバーし、得意を伸ばせるよう、褒めて成長させていくか…が、難しかった。著者は、3つの戦略を軸に、7つの心構えを述べる。1 今の自分を「受け入れよう」2 今の自分を「さらけ出そう」3 能力の高さより学ぶ姿勢4 失敗しないより、失敗から学ぼう5 高い目標は捨てる!6 仕事はひとりで抱え込まない7 「仕事の型」を身につけよう最近は、職場の「心理的安全性」が大切だと言われるけど、それは「弱くあることをゆるすこと(ゆるされること)」だと思う。未熟で、不完全で、間違える存在であること。でもいいんですよね。みんなそうなんだから。その人ごとの能力って凸凹があるんだから、自分の特性を知って、お互いに補い合って、フォロー&リカバリできれば良い。じゃないと、チームで働いている意味ないじゃん。でもそれは、「自分の弱さに甘んじること」ではない。そこを履き違えているやつ、いるぞ!!!笑著者が「こまつな・ちんげんさい」というタイトルで言っていた、「こまったら、つかえるやつに、なげる」(自分で解決しきれない問題は、実力者に解決してもらう)。その逆の「沈黙して、限界まで言わず、最後まで我慢する」のは最悪。以前、若手の子が進捗確認で「やってます、できます、〇〇までにやります」と言っていて。直前に「出来てません、間に合いません」と言われ、チーム総出でやった…ということがあった。折りに触れ声掛けしていたけど、それじゃ駄目だったんだな、とわかった。この本で、「正しい助けの求め方」について書かれている。1 自分の状況を説明できること2 「どう助けてほしいのか」を説明できることこれ!これだよ!!私は「助けが必要か?」を訊いていたんだけど、「助けが必要かどうかすら本人がわかっていない」「助けがいるかもしれないけど、言えない」ということもあるんだな…。「他の人にはわからないから・出来ないから」、と手助けを断ってひとりで残業するみたいな人もいるけど、それもどうかと思うんだよね。その業務が属人化してしまって、それはチームとして良くないし、チェック機能も働かない。他の人の成長の機会を奪うことにもなる。そして「自分でやるから・他の人も助けない」という状況に陥りがち。ほんまにそれ、お前しか出来へんのか?と傍から見ていると、思う。作業を分解して、「ここは出来る」というところだけでも複数人に割り振れば、本人も、仕事を振られる周りも楽なのになあ。なんでみんな私が提案しても断るんだ…。私なら嬉々として任せるのに…。タスク管理についても書かれていて、(今やるべきこと)業務中に必要なタスク ―すぐに着手できるもの ーすぐに着手できないもの ー何をするのか明らかに(5W1H) ―手順を明らかに(ステップ分解)(今はやらなくてもいい)その他ひたすらこれを繰り返すのだ、というのはスッキリして良い。TODO管理本にもよく言われているけれど、永遠に消えないTODOは、「何から手をつけていいかわからない」くらい大きすぎるタスク。タスクは分解せよ。その中で、「自分ではわからない」「自分には出来ない」に気付いたら、それを「何が・どう」わからないのか、出来ないのかを周囲に助けを求める。いろんな人を見ていると、「仕事が出来ない」人は、やっぱりそこが弱いのかなと思う。自分が出来ることと、出来ないことの区別がついていない。あるいは認識や見込みが甘い。「仕事が出来ない」を自覚する私は、それをカバーする仕組みを考える。だから無防備に「出来ない」のままでいる人に、「大丈夫か?!」と思う。(メモをとらない、手帳をつけない、手順書を作らない、書類の整理ができない…など)うまくいっていないなら、「うまく言っている人」を真似する。それでもうまくいかないなら、違うやり方をしている人を真似する。その繰り返しだ。これが私、なんだから。弱さを弱さとして抱えたまま、生きていくしかないのだから。しんどくないようにしよう。こんな私、でもできるようにしよう。そのための方法を考えよう。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.04
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題名本当に心地いい部屋 ものが少ないからくつろげる、満たされるから帰りたくなる [ 筆子 ]作者筆子(フデコ)1959年、愛知県生まれ。1996年の3月半ばよりカナダへ。半年で帰国するはずが、気に入って20年以上暮らし続ける。もともと、物に囲まれ、ストレスの多い毎日を送っていたが、あるとき、ためこんだ物にうんざりして、ミニマルライフを目指す。物を減らして、「自分の心地よさにしたがった暮らし方」を意識した結果、ストレスがなくなるばかりか、明るく、前向きに暮らせるようになった。2015年にブログ「筆子ジャーナル」を開始。日々の暮らしや、海外ミニマリストの考え方を紹介したところ、人気ブログとなる目次・あらすじPART1 おしゃれな部屋にするより、大事なことPART2 視覚的なノイズを減らして、心地よさを作るPART3 部屋を効果的に使って、快適にするPART4 自然を取り入れ、もっと穏やかな空間にPART5 ずっと心地いい部屋で暮らすために引用居心地のいい部屋を手に入れたいなら、プラスするのではなくマイナスする。なぜなら、無駄は無駄を再生産するから。感想2023年069冊目★★★なんかこう、うがーっ!となっているとき。自分自身の変化を、「変化したいのにできない」という状況に悶々とするとき。私は、ミニマリスト本を読む傾向にある。捨てや片付けは、目に見えて「変化」を感じられる。自分だけで始められるし、お金も(多くは)かからない。そして気持ちがすっきりする。今回はカナダ在住のブロガー・筆子さんの本。昔、ブログにハマっていた頃に読んでました。「日本ブログ村」のミニマリストランキングのブログ、ほとんど読んだんじゃないかな。今はぱったり読まなくなった。よほど暇だったんだろう、当時の私。この方の書きぶりは媚びないというか、淡々としている。ちょっとドミニク・ローホーさんを彷彿とさせる。そこに皮肉をちょっと効かせた感じ。「常により良いものを探していると消耗する」は、納得。ミニマリストブログを読んでいてだんだん違和感を覚えたのは、彼らが「アップデート」のために捨てる→買うを繰り返しているような気がしたから。誰かに見せるための「洗練されたミニマム」。でなくとも、ネットで買い物をしようとすると、その膨大な商品数のなかから「より良いもの」を探すことに疲れ果てる。値段とレビューで比較して、これが良いと思ったら品切れ。気づけば膨大な時間をかけて、結局買うことが出来ないこともある。何してたんだろうな、私。と、思う。そのぼーっとネットサーフィンする時間を楽しんでいるならいいんだけど、苦痛だ。それならもう、そこらへんにあるありふれた量販店で適当にぱっと買ったほうが早くないか?と最近年を取ってきたのか感じる。選ぶことがしんどい。こだわることがしんどい。無印良品が根強い人気を誇るの、分かる。選ぶ側は、統一されたコンセプトのもと、ある程度の値段で一定のクオリティのものを購入できる。なんにも考えんでええもんな…。ユニクロもしかり。「視覚的なノイズを減らす」「気になる音は極力取り去る」これは私、かなり気になるのでやっています。パッケージは剥がす。無地の容器に入れ替える。見えないように棚の中に隠す。文字があると毎回毎回読んでしまうのが苦痛。あ、でも冷蔵庫に学校と保育園のプリントは貼ってます。文字が小さくて、一目で頭に入ってこないと大丈夫。音は、洗濯機や炊飯器、電子レンジの音を消してます。いろんな音があると、急かされているみたいでドキドキしてしまうから。洗い上がりや炊きあがり、終了は表示が「0」になっていることや電源が切れていることで確認。ただ、テレビはなんとなく耳が寂しくて、時計代わりにつけっぱなしにしちゃうことが多い。「フードコンテナをプラスチックからガラスやホーローに変える」これ、やりたいなあと思っているけど出来てない。うちは真四角のプラスチック保存容器を、ワンサイズで複数所持。夫はお弁当箱もこれにしている(汁漏れしないしパッキンのゴムがないので洗うのが楽)。そのまま食卓に出すことがないからまあいいか、と思っているんだけど、やっぱりガラスの容器に憧れる。この間、NHKのテレビ「人と暮らしと、台所 〜冬から春 (8)服部雄一郎・服部麻子」を見ていて、キッチンにプラスチックのものをおかないようにしていると仰っていた。この方達は、サステナブルな暮らし、という観点からそうされているのだけど、ジャムの瓶や蜜蝋ラップを使っていて、それがすごく良いなあと思った。ジャムの瓶、萌えるよね。でもその使い道を思いつかなくて。そっか、おかずみたいなものをここに入れても良いのか!と目からウロコ。本の中で引用されていた、アメリカのコメディアン、スティーヴン・ライトの言葉、「僕は世界で一番たくさん貝殻を集めてるんだ。それを、世界中の海岸に置いている。たぶん、きみも見たことあると思うけど」これ良いなあ。好きだ。ムーミンで、スナフキンが「僕は見るだけにしているんだ」と言っていたのを思い出した。素敵なものを持って帰ったりしない。見て覚えているだけでいいんだ。そして筆者がおすすめする、グレッグ・マキューン『エッセンシャル思考』の「インターネットのなかった時代に書かれた本を読む」こと。私も、小説にスマホやネットが出てくるものがあんまり好きじゃない。それは源氏物語まで遡るということではなくて。必要不可欠だし、描写としては仕方がないのはわかっているんだけど、ざわざわする。本の中でまでスマホかよ、と思うというか…。筆者は、「これ以上グレードアップさせなくてもいい。私は充分持っている」と考えられるようになったとき、暮らしがシンプルになったのだという。私も、最近「欲しいもの」がない。いや、あるんだけど、それは「必要不可欠なもの」であることが多い。プラスαのもの、暮らしを豊かにするもの、日常を彩るもの、については、もう十二分に、充分過ぎるほどに持っている、と感じる。みんなその中で、あっぷあっぷしているんじゃないか。本当に心地いい部屋。自分が生きていく上で、必要なものが満たされている部屋。そこにすこし、自分が大切なものがあればいい。この本を読んで、ずーっと放置していたベビーベッドのマットレスを処分した。夫の実家から譲り受けた、昭和のバカでかいアイロン台も鉄くず回収に出したい…。これまでの関連レビュー・買わない暮らし。 [ 筆子 ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.03
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基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時は870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「NHKゴガク」)がメイン。英語4技能の私の到達目標・聞く(リスニング)…映画やドラマが字幕なしで分かる・話す(スピーキング)…短期旅行で意思疎通ができる・読む(リーディング)…洋書を辞書を引きながら読める・書く(ライティング)…簡潔な文で意図を伝えられる日々のルーチン①体操しながらNHKの英語ニュースを聴く ・NHK WORLD JAPAN Radio News On Demand②NHK英語講座をノートを取りながら聴く ・ニュースで学ぶ「現代英語」(15分×週5回) →英文は週末に写し、分からない単語を調べておく。 ・ラジオ英会話(15分×週5回) →スキットの和訳・英文を写し、ほかは聞き取りしながら書く。 ・ボキャブライダー(5分×週5回+単語テスト) →クイズの基礎と応用問題の英文のみ写す。③残された時間でプラスアルファの自主課題をやる ・②で取ったノートの復習をする(各2回) ・BBC Global News Podcastを聴く ・洋書("Red, White & Royal Blue")を読む今月のふりかえり目標1.一文字でもいいので毎日洋書を読む2.眺めるだけでも良いので復習をする3.平日にできなかった分は休日にまとめてやる結果1.2 とも惨敗。毎日私が残業or夫が残業という状況で、とにかく時間・精神的余裕・体力がなかった。というか、それを言い訳にして「洋書を読む」「復習をする」という習慣自体が抜け落ちてしまっている感じ。そもそも楽しくない(と思っている)のが原因。復習なんて、1月末から積み残しが溜まっている。3は生活リズムが狂うと、勉強のリズムもガタガタになってしまい、立て直せないまま今年度終了。ただ、休日に夫が子供を連れ出してくれた数時間でリカバリするなど、なんとかやりきった。勉強時間短縮のため、・ラジオ英会話の日本語文を写す・ボキャブライダーのク応用クイズの英文を写すのを途中からやめた。今後「時間ない」「しんどい」「やる気が出ない」→「今日は何やろう?」という状態が駄目。時間割のようにやることを決めて、ルーチンで出来るようにする。そのためには、今のやることが多すぎる(理想が高すぎる)ので、もっと日々のハードルを低いところに設定する。ラジオ英会話のダイアログイラスト「男かなんて関係ないわ」の回、最初に今日のキーフレーズを読み上げるから、「ついにラジオ英会話にも性的多様性の波が…?!レンジの彼氏?!」とwktkしたら家庭教師の話だったのでがっかりした。(何の話だ)3月の途中で愛用の多色ペン(昇格祝いに当時の上司から頂いたジェットストリーム4+1)が壊れてしまい、色のボールペンの使用をやめました。というわけでベースの黒ボールペン +赤鉛筆&青鉛筆 に。イラストも色鉛筆で描くようになりました。素朴。ラジオ英会話の書写について「今月のふりかえり」で書いたように、元々こうやって日本語+英語を順番に書き写していました。そしてそれを、復習するときに「英語部分を隠して、日本語→英語に出来るまで」トレーニングしていました。でもこれ、負担が大きい。一部はディクテーション(聞き取り)して〜日本語も書いて〜復習にも時間がかかる〜復習が嫌になったのも、この反訳(日本語→英語)トレーニングが時間がかかって好きじゃないため(出来ないから)。「これ意味あるのかな?」とも思ったので、ちょっと見直し。というわけで、今回とにかく効率重視で英文のみ写すことに変更。早い!!復習も英文読むだけでいいわけだし!(ただ、日本語→英語の翻訳が出来なくて、その回路を作るためのトレーニングが必要なのにな?)そして思ったわけです。「いやもうこれ(英文だけ)なら、テキスト写さなくてもいいんじゃね…?」そもそもが、じっとして15分集中して放送を聞くことが出来ない(多動・注意力散漫)ために始めたノート書き。「何かの活動(移動や家事)」×「聞く」なら、大丈夫かも…?2023年度は、「聞くだけラジオ英会話」に変更してみよう。2022年度の講座終了2022年度の講座、完走!今年度はじまった「ニュースで学ぶ現代英語」もすべて書写して聴取できた。ニュース〜はわりと頻繁におやすみ週を挟んでくれるので、ちょっとひと息つけることがあって助かりました。ボキャブライダーのバッヂもゲット。ボキャブライダーは、「NHKゴガク」のアプリから入れる単語テストが秀逸。バッヂも可愛くてお気に入り。コンプ熱くすぐられる。ボキャブライダーは2017年からの過去の放送&クイズが全部アプリで無料で聴ける&出来るという太っ腹使用。2021年に過去分まで遡ってコンプしました。どうでもいいけど、いつも「Perfectの数」の四桁表示が枠ギリギリで、もうすこしフォント数を小さくしてほしいと思う。笑ラジオ英会話、全240講座。2022年度も、ラジオ英会話の講座をすべて聴取できました。(2021年度にちゃんと聴き始めて、2年めでした)そして、ラジオ英会話のクリスさんがまさか今年度で最後なんて!Twitterやってたらこういう時みんなで盛り上がれるのにね。私はひとりでワーキャー言うてました。お年やもんなあ。ディクテーションも、クリスさんは声が掠れるしイギリス英語なので聞き取れないことが多かった。長い間、お疲れさまでした。ありがとうございました。"I promise you to practice, practice, practice!!"来月の目標4月の桜と空をイメージしたコラージュ。お菓子の箱やらと、ミスドの桜もっちりドーナツのチラシで作成。仕事が変わり、新しい環境に慣れるまで、勉強のペースを保てるか不安。ほかにやりたいことがあっても、英語の勉強に追われている状況。(そしてその英語の勉強すら、自分のノルマがきつくてこなせていない)そこで、2023年度は、かなり緩くノルマを設定することにします。・「ニュースで学ぶ現代英語」は、引き続きノートに書写して、書き込みながら聴く。・「ラジオ英会話」は、通勤や家事をしながら、音声だけを聴くことにする。・「ボキャブライダー」は、5分の放送を聞いて、アプリでクイズを解くだけにする。そのかわり、負荷を減らした分の余裕で「復習」と「洋書読み」をする。できれば「ニュースで学ぶ現代英語」は、週の1テーマでもいいから、日本語→英語の翻訳トレーニングをする。まあ、人間の怠惰はエントロピー増大の法則だなと思っているので、暇ができればその分だらだらするだけになると思うんだけどねっ?!ちなみに、朝夜にやっていた運動も、「ラジオ体操」と「ストレッチ」だけにします。残業して帰宅して40分くらい運動するのしんどすぎて。睡眠時間を確保!NHKのラジオ講座で英語学習をはじめるひとへ「転職先でTOEICの点数を求められ、受けたら300点やった…」「子供が留学するのに自分は英語が出来なくて…」という周囲の人に、「春からいっしょに『ラジオ英会話』やりましょう?!」って誘って、パンフレットも配布しているんだけど(回し者感)、みんな曖昧に微笑んで乗ってきてくれない。やろうよ、絶対に英語、出来るようになるからさ!その昔、ヨーロッパに転勤になった叔父。まったく英語が出来ず、「基礎英語1」のテキストとカセットテープを日本から送ってもらい、勉強。その後、「基礎英語2」「基礎英語3」と進み、人当たりのよい性格も相まって、英語がペラペラに。結局、何十年も海外で勤務していました。そして先日、若くして亡くなりました。自分が勉強したその講座を、紙袋にまとめて、私に譲ってくれた叔父。その時、私はまだ小学生だったのかな。興味も関心もなくて、あの講座の一式はどこへ行ったんだろう。引っ越しの時に捨ててしまったのかもしれない。でも今、私はラジオ講座で学んでいます。それは間違いなく、あの時叔父が「自分でラジオ講座で学ぶこと」を教えてくれたから。私の場合、仕事で使うこともない、海外で暮らす予定もない。完全に趣味の英語学習。それでも「英語ができる自分」になりたいと思った、その先の世界を見てみたい。それはいったい、どんなふうなのか。そこにたどり着くには、「私」がやるしかないんだ。36歳の私は、18歳だった私を悔やむだろう。なぜあの時、時間がもっとあったのに、英語を勉強しなかったんだろう?けれど今やらなければ、10年後の46歳の私は、20年後の56歳の私は、言うだろう。―――なぜあの時、やらなかったんだろう?あと何十年もあったのに。だから私は、やる。やることにしたから、やる。過去の私の後悔を、未来の私へ渡さないために。学習のモチベーションそれではここで、私が英語学習のときの心の支えにしている言葉を。ラジオ英会話を題材にした朝ドラ「カムカムエヴリバディ」で、虚無さんが言った言葉。「そなたが鍛錬し培い、身につけたものはそなたのもの。一生の宝となるもの。されどその宝は、分かち与えるほどに、輝きが増すものと心得よ」「日々鍛錬し、いつ来るともわからぬ機会に備えよ」そして、本居宣長の「うひ山ぶみ」のこの言葉。才のともしきや、学ぶことの晩(おそ)きや、暇(いとま)のなきやによりて、思ひくずをれて、止(やむ)ることなかれ。遅々として成長が感じられないときは、リンカーンのこの名言を。I walk slowly, but I never walk backward.(私の歩みは遅いが、歩んだ道を引き返すことはない)淡々とやろう、淡々と。毎日、ラジオで講座を聞いて。そうしていつか、遠くまで行こう。そこで見える景色を楽しみに。そこに行く道のりを楽しみに。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2023.04.02
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本のタイトル・作者365日 かわいい手帳・ノートのあしらいアイデアBOOK [ 岡本 愛以 ]本の目次・あらすじ【冬:12月~2月】手帳会議ノート/アドベントカレンダー風大掃除リスト/来年の占いセットアップ/バレンタインチョコパッケージコレクション/腸活ハビットトラッカー/しおりトラッカー【春:3月~5月】育児日記マンスリー/育児ログ バーチカル/コスメポーチイラストログ/お店開拓MAP/春のデコ日記/お店屋さんログ/ハッピーリスト/お取り寄せ日記/おうちキャンプログ/Thank youカードコレクション/感謝ノート/通院記録【夏:6月~8月】丸シール美容チャレンジ/時間見直し記録/父の日デコ/見直しWishリスト/七夕デコノート/贈答記録/旅行持ち物チェック表/花火カード/夏休み日記【秋:9月~11月】防災リスト/付箋で洋服選び/読書記録/ぬりえ貯金/断捨離ノート/ハロウィンラッピング/カラー見本帳/筆記具記録デコ/フォトプロップス/おうちパーティーデコ/お祝い色紙カードデコ感想2023年068冊目★★★★よくある手帳本のようなのだけど、構成が新しい。365日として365の技法を紹介している。まず見開きで完成形のページがあり、そのあとそこに使われているテクニックが細かく解説されている方式。パッと見て「素敵だな」「かっこいい」「きれい」「かわいい」って思うけど、それを自分が出来るかというとそうじゃない。この本は、そこで使われている要素を分解して詳しく紹介してくれているので、誰でも同じ内容で再現できる。そう考えるとレシピ本みたいだな。こういう手帳本や、手帳に書くイラスト系の本って、テーマごと(飾り文字〜とか、飾り枠〜とか)になるんだけど、これは月ごと・ページごとのテーマという構成なので、いろんなところにいろんな内容が散りばめられていて、一覧性はないんだけど、宝探しみたいで面白かった。エモい影の入れ方(紫色!)とか、ハニカム構造の作り方などもあり、手帳に収まりきらない、イラストやカリグラフィー、クラフトの内容も盛り込んだ内容。読んでいて楽しい。何より、365日が12/1始まり。「え?」って思ったけど、手帳本だからか!翌年のセットアップ(準備ページ)とかあるもんね?!巻末には、ダウンロード素材もあって豪華。日付シートいいな。印刷しようかな。シール素材に印刷したら楽だよね。でも切り取るのめんどいな。笑ハビットトラッカーをしおりにするというの、良いなと思った。開くたびに目に入るものね。今は、英語学習ノートの月の始めのページをハビットトラッカーのページにしてる。そこにインデックスをつけているけど、毎日戻るのがめんどい。めんどくさがりすぎるやろ。デコとか向いてないわ。笑こういう本、いいんですよね。ほんと。目の保養。だいすき。仕事で疲れたときには〜!手帳本〜!育児に疲れたときにも〜!手帳本〜!ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.01
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本のタイトル・作者赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。 [ 青柳碧人 ]本の目次・あらすじ第一章 目撃者は木偶の坊第二章 女たちの毒リンゴ第三章 ハーメルンの最終審判幕間 ティモシーまちかど人形劇第四章 なかよし子豚の三つの密室引用まったくどこの世界でも、お母さんなんて思いつきばかりで、具体案など何もないのです。感想2023年067冊目★★★おとぎ話×殺人ミステリーを書いてらっしゃる方。私はこのシリーズ、これから読んだけど、前作『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』があった。知らなくても読めました。ファンタジー要素を取り込むと、ミステリーで描ける範囲がぐっと広がる。最近のゾンビが出てきたりするのもしかり。でもファンタジーだと、「どこまでがセーフか」という荒唐無稽にならない、現実味のあるラインという線引が難しい。そこを「昔話」や「おとぎ話」として、みんなが知っている共通知をベースに、ミステリの可動域を広げている。伏線もそれがそう生きてくるのね、となって面白い。今回は、赤ずきんがピノキオの人形を拾ったところから物語が始まる。ばらばらになったピノキオをもとに戻すため、サーカスの旅の一座、白雪姫、ハーメルンの笛吹、そして三匹の子豚へとたどり着く。私は、白雪姫の義母となったヒルデヒルデが好きだなあ。白雪姫、あの後どうなったんだろう…。前作で赤ずきんは探偵デビューしたのかな。読んでみたい。これまでの関連レビュー・むかしむかしあるところに、死体がありました。 [ 青柳碧人 ]・むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。 [ 青柳碧人 ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.31
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本のタイトル・作者小説 魔入りました!入間くん(1) 悪魔のお友達 (ポプラキミノベル ノベライズ 1) [ 西 修 ]本の目次・あらすじろくでもない両親に悪魔に売り飛ばされた、鈴木入間、14歳。彼を買った悪魔・サリバンは、「僕と契約して僕の孫になってよ!」と言う。はたして入間は、理事長に溺愛されている孫として、人間であることを隠して悪魔学校に通うことになるのだが―――。感想2023年066冊目★★★コミック『魔入りました!入間くん』のノベライズ。サイドストーリーやスピンオフでもなく、まんま漫画の小説版。少年チャンピオン・コミックスの1〜2巻(8話まで)の内容を収録。いやもう入間くん大好きで。漫画もアニメも良いんだけど、ノベライズも出ているので読んでみた。間に漫画のページがそのまま挿絵みたいに挿入されている。漫画は描写で見せるけど、小説なので「神視点」の第三者視点での描写がある。これが良いです。たとえばアズくん初登場のシーンは、薄桃色の髪に、冷たいほどきれいにととのった顔立ち。ぐふふふ、アズくんが褒められてる!ってなる。しかしアズくん、何度見ても顔が良いな…?まあこんな感じで、漫画だと絵で説明して終わりのところ、すべてが言語化されるので、「推しが褒められてる…!」「推しの心情が描かれてる…!」となって嬉しいです。元々、子供と本屋に行った時に「入間くんのノベライズが…!」となって、これはよくある別の人が書いたアナザーストーリー的なやつかと手に取ったんですが、原作まんまだった。いまノベライズ5巻まで出てるので、また読もうっと。娘も入間くん大好きで、アニメを見せてるんですが1話あたり5回以上見ている(オタク気質)。この小説は「小学校中学年から」とあったのでちょっと難しかったみたいです。ふりがながあるから読めるけど、言葉が(語彙が)ちょっと難しいらしい。逆に言うとアニメや漫画では絵で説明が終わる(動作で分かる)ことが、小説の描写だとわからないんだよね。うん。ちなみに今、娘は語彙を獲得する時期なので、せっせと漫画を読ませています。そして女性の漫画の伝記をめっちゃ読ませている。笑「女の子だから」がない世界に生きてほしいんだよなあ。ちなみにこの「ポプラキミノベル」コロナ禍に創刊したレーベル。巻末の「読者のみなさまへ」には、本を読むことで培われる想像力の大切さを述べている。「若者が本を読まない国に未来はないと言います」キミノベルの前身であるポプラポケット文庫の巻末の言葉を改めて引用していた。漫画みたいな本?いいんだよ。それでも。「本を読む」習慣。「本を読む」がある暮らし。そして何より、「本を読む」が楽しいという記憶。それが何よりも、幼い人たち、若い人たちには、大切なことだから。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.30
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本のタイトル・作者私は合格する勉強だけする [ イ・ユンギュ ]本の目次・あらすじはじめにーーだれでも一度は夢のために勉強する第1章 やりとげる人は考え方が違う勉強を選択したのは私、だからその選択に責任を負う あなたの夢には力があるか 第2章 合格者と同じように計画を立てよーー教材選びと計画「問題集の解説」から読むべき 「親切な参考書」は、使えない 必要なのは「点数を捨てる」ほどの高い視点 私たちは、「点検」する勉強をしたことがない 計画は「週ごと」にたて、余裕を持たせる 勉強ではなく「蛍光ペンでマーカーを引く仕事をしている」と考える 「勉強することを選んだ」という責任感を持っている人だけが合格する第3章 本を丸暗記する方法ーー理解と暗記勉強は「過去問からはじまって過去問で終わる」 目次をコピーすると、教科書一冊まるまる覚えられる 本を構造化すれば覚えられる1 --まず、大きなフォルダ(レベリング)を作る トリミングとは、著者に遠慮なく質問していくこと あなたは、人生を最も幸せにできる方法のひとつとして「勉強」を選択した 勉強が怖いのは、見知らぬ場所にひとりで行くようなものだから 受験生は精神が不安定なので、正しい判断がしづらくなる 一生の苦痛は、この勉強をしている間に集合していると考える 第4章 1秒で答えを見つける方法ーー試験問題の解き方試験の中には、必ず「解けない問題」がある 同じ時間を2倍にする時間管理法 第5章 土壇場で逆転するための勝負ワザーー試験戦略試験直前にやるべきこと 実際の試験会場の圧迫感はすごい 試験前日にやるべきこと おわりにーー心から願っていることは叶う引用試験勉強においてもっとも重要なのは、勉強法ではなく心構えだということだ。「私は勉強して本当に幸せになれるのだろうか?」――この問いに答えた上で勉強に臨んで初めて、「勉強法」の効果が発揮される。感想2023年065冊目★★★最近、英語学習のモチベーションがすっごく下がっている(忙しいのもある)のと、宅建取ろうかなどうしようかな〜と思っているので、勉強方法の本を読んでみた。韓国の女性が書いた本だと思っていた(「私」だから)ら、男性だった。法務法人ガリム弁護士 登録者数約35万人のYouTubeチャンネル「DreamSchool イ・ユンギュ」を運営。1カ月半の間、勉強時間は1日16時間、寝るのは3時間勉強した結果、韓国の司法試験1次に合格する。その後、2次試験もたったの7カ月の勉強期間で堂々と合格する。『私は合格する勉強だけする』には、彼が9カ月で司法試験に合格するために行なった具体的な勉強テクニックだけでなく、生活パターンはどのように設定したのかなど、合格に到達するために行なったすべての方法が盛り込まれている。たぶん韓国の試験とか勉強って、日本の比じゃないくらい壮絶な戦いなんじゃないだろうか(イメージ)。なので、随所に韓国的な文化背景があるんだろうな〜という箇所があり、「ふうん」と思いながら読んだ。「ダルマエナガがコウノトリに追いつこうとして股が裂ける(身の丈に遭わない行動をするとひどい目に合う)」「ヒョンタ(ヒョンシルチャガクタイム、現実自覚タイム。夢中になっていたのに、突然醒めてしまい現実に引き戻されること)」といった言葉を知るのも楽しかった。勉強法としては、昔からよく紹介されるような内容が入っている(参考書ではなく過去問から勉強を始める、など)。どちらかというと、心構えとか勉強の進め方の参考になる本。面白いなと思ったのは、著者が合格者の手記を読んでから勉強計画を立てたところ。ゲーム中毒だった子供の頃の経験もあり、著者は攻略本やガイド本などの「間接経験」を経てから、プレイという「直接経験」を実行するようにしている。そのために最年少合格者と、主席合格者の合格手記をネットで読みまくったのだそうだ。確かに、闇雲にスタートするより、地図を手に入れたほうがいい。それが試験では合格手記にあたるだろう。そして過去問(こういった知識があれば/この問題が○割解ければ合格できる)は、武器や敵の一覧表といったところか。著者は、勉強を「知識と情報を整理して、配置し、要約する作業」という。試験は、「インプット」した知識を「アウトプット」出来るようになること。誤答は「エラー」であり、勉強ではそのバグを潰していくことが必要。だから、復習は大事。著者は、目標の分量をすべてこなしたら、10〜15分は復習(勉強したことを思い出す、点検作業)に充てていた。復習は3回。ひとつの分量が終わった後(10分)、1日のすべての勉強が終わった後(無制限、回答できるまで)、翌日の勉強開始前(10〜30分)。知識の定着にはこれくらい復習しないといけないんだなあ。私、英語学習に復習を盛り込もうとして、でも復習という反復学習自体が楽しくなくて嫌いで、すっかりサボっている。ゲームが元々好きということもあって、非常にプログラミング的な思考で勉強法を捉えている。知識のインストールも、フォルダで階層になっているイメージで、上下階層で分類分けして保存をする。それには、参考書の目次などを使う。ここ、喩えに漫画『モンスター』のルンゲ警部がタイピングの作業をする動作が出てきて嬉しかった。手で書く勉強方法には否定的。手で書くと、目や頭より遅く、非効率だから。うう、耳が痛い。著者は、ノートに書くのは思考整理のためで、脳の足りないメモリを補充するためという。誤答ノートを作るのは時間とエネルギーがかかるから、付箋を間違えた問題の近くに、「自分が覚えること」をメモして貼る方がよい。覚えたら剥がして、これ以上見る必要のないところを省ける。なるほど。本のタイトルにある「合格する勉強」というのは、「満点じゃなくて合格点」という勉強法のこと。確かに、合格点に届いたら満点じゃなくても良いのだ。そして著者は、幸せになるために勉強することに決めたのだということを思い出すよう言う。だから「今」を犠牲にして賭けて、自分の責任において、勉強するのだと。私は、果たして何のために勉強するのだろう。英語学習においては、合格というよりも勉強というその行為自体が楽しみ。ということで、試験勉強とは目指しているものが違う。でもそれもまた、ひとつの「幸せになるための勉強」だ。あんな資格、こんな資格、あったらいいな。それは果たして、私を幸せにするんだろうか。そのために私は、勉強できるんだろうか。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.29
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本のタイトル・作者月14万円の年金で夫婦が生活している術 [ 中町敏矢 ]本の目次・あらすじスタイル(生活様式)編:年金14万円でも実は「生活強者」1章:老後不安なんか、ただの幻(ファントム)です2章:「ゼロ円生活」全部見せます3章:スリムな葬儀で「終わりよければ全てよし」を目指す4章:我が家の「身の丈」運用術システム(法制度)編:知ることが「トク」への第一歩5章:複雑な「年金の森」でも、迷わずにすむ要点6章:税金は知識で安くなる、ノーリスクの節税策7章:知らないはソン、深く知るほどトクする健康情報8章:世帯分離という「法の魔法」引用マネーで幸せが買えるなら、カネ持ちはみんな幸せだ。リクツを言えば、大金持ちがいちばん幸せだ。この国って、そんな国だったのか。不安を消せるクスリとはなにか?それぞれが「人生の原点」を見つめ、自分の答えを発見するしかない。感想2023年064冊目★★★最初、表紙を見て、「幼い子供がいて、夫婦共働きで、月14万円で暮らしているミニマリストFIRE本」だと思ったんですよ。違った。よく見て。タイトルに「年金」って入ってるやん。なのでターゲットから外れていた私。でも興味深く読みました。やっぱり、子供がいてこれからお金がガンガンかかってくる世代と、子育ても終わり、年金暮らしになっていく世代とは、お金の掛け方も違うよね〜。(この本、後半は年金のもらい方と病気の話やから。繰り下げ受給とか白内障の手術をお得に受ける方法とか)この本の書き手が、すごくこう、漫談調?おじさん構文?で、慣れるまでは読みにくい。でも、読み進めているうちに、面白くなってきた。ブログかなにかをやっていた方の書籍化なのだろうか?中町敏矢(ナカマチトシヤ)1948年大阪府生まれ。団塊の世代だが、学生運動の経験ナシの高校卒(当時の進学率20%を考えればこれが普通)。大阪と京都で小企業を2回転職、経理マンとして定年まで勤め上げる。地味な暮らしは退職後も代わり映えなし。これを不幸と思わないのが取り得か。サラリーマン時代に培った経理の知識を武器に、少額年金でラクに快適に過ごす毎日著者は芦屋に暮らしているんだけど、「高校生のハルキは」と村上春樹が登場して面白い。ほかにも著名人の言葉や行動の引用があり、ゴシップもお好きなんだろうなという感じ。私は人の手帳・カバンの中身・ワードローブの構成・家計簿を見るのがたいへん好きなのですが、この方は、月に夫婦二人年金14万円。食費は4万円くらいで、家賃は公営住宅の賃貸で31,000円。光熱水費は15,000円。服も家電も家具も、昔買ったものがあるから買わない。クスリと、ケータイ(妻のみ)だけ。趣味はテレビでの映画鑑賞と、図書館での読書。そりゃあお金かからん。で、その暮らしが悲愴か?というと、そうじゃない。普段から倹約しつつ、出すところにはお得に買いながらも支出して(美味しいパンやお肉)、教会の無料の英語教室に通いながら、楽しく暮らせる。人間、上を見るときりがないし、下を見てもきりがない。ただ、自分としての最低条件を低くしておくと、生きていくハードルが下がる。お葬式じゃなく献体、というのは新しいなと思った。家族葬や直葬はあれど、献体!その発想はなかった。ただつい先日、お葬式に出て思ったのは、「これって、存在を非存在にするための儀式なのかな」ということだった。目の前にある「肉体」が、その人の存在の容れ物としてある。それを、儀式を経て灰にして納めることで、「ない」ものに変換する。その人はもうそこにいない。けれど肉体はここにある。という、矛盾を解消するための行程というか。私もお葬式は不要派だったのだけど、ただ、その存在を非存在にする過程を経ずに、周囲は不存在を受け入れられるんだろうか。焼いて、骨にして拾う。それをして、「もういない」を生きている者に刻みつけているんじゃないだろうか。ひとのお葬式で、自分の葬式のことを考える年になった。親の葬式のことを考える年になった。すでにある、確立されたルートに乗っていけば、楽だということも分かる。それが残された者のためなのだとも。ただ、高いよねえ、日本のお葬式。この本によると、世界一高いらしい。日本の全国平均が208万円。韓国37万円、アメリカ44万円、イギリス12万円だという。できれば30〜40万円くらいになればいいのにね。私が年を取ったとき、年金はいったい何歳からの支給になっているだろう。そしてそのとき、私は元気にしているのかな。そもそも、その年まで生きているんだろうか。健康で長生き。それが理想で、幸福であるはずだけれど。それとは程遠いこの国の現在と未来。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.28
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本のタイトル・作者捨てて気楽に暮らす! モノも人間関係も「がんばる」を捨てた30代ずぼら主婦の捨てたらラクになるヒント [ あぽん ]本の目次・あらすじchapter1 モノを減らして増えたモノchapter2 人付き合いも、片付けてスッキリ実録!実家の大掃除 あぽんのひとり言 実家の掃除で思うことオールシーズン20着でおしゃれを楽しむChapter3 悩みは余分に付きすぎたぜい肉Chapter4 ミニマルチャレンジおわりに感想2023年冊目★★★疲れている時に定期的に読みたくなる「ミニマリスト本」と「手帳本」。今回はミニマリスト本です。(ところで私、最近「シルバニアの家に、ちいさい人がいて、BLやってくれたらいいのにな」という妄想しています。『南くんの恋人』みたいな…。毎日目の前でBLが繰り広げられていたら超楽しいのにな、精神疲弊にはBL…。)写真多め、文字は大きくて少なくて、すぐ読める本。もともとはインスタ?の方みたいだ。あぽん(アポン)2014年5月WEARで初代WEARISTAに認定される。ミニマルな生活を知り、600着あった洋服を20着に減らす。2015年Instagram、2019年にはYouTubeを開始し、ミニマルファッションをはじめ、シンプルな暮らしや考え方を発信。SNS総フォロワーは36万人を超えるこの、「マキシマリスト→ミニマリスト」って、定石ですね。その差分が激しいほど、「すごいな」ってなるもんな。ミニマリストとしての暮らし以外に、ママ友のことなども。「私の好きな人 愚痴は言っても悪口は言わない人」は、そうだなと思った。ずーっと誰かの噂話と悪口言っている人、いる…。聞こえてくるだけでイヤーな気分になる。ポジティブな話をしてほしい。ネガティブなら自分のものに限ってほしい。でも自分も口軽くてすぐにペラペラ喋っちゃうので自戒。この本で一番参考にさせてもらいたかったのが、「オールシーズン20着」のワードローブ。しかもこれ、フォーマルシーンも含めての20着!トップス6着 ノースリーブ(白) ノースリーブ(ベージュ) テールロンT(白) 八分袖カットソー(白) バンドカラーシャツ 長袖カットソー(黒)パンツ5本 柄パンツ 黒タックパンツ 黒フレアパンツ ワンウォッシュデニム 薄色デニムカーディガン・ジャケット・コート8着 チェックジャケット 春夏用リネンジャケット 秋冬用ノーカラージャケット フリースカーディガン ライダースジャケット キルティングコート トレンチコート ノーカラーコートオールインワン1着参考になる。少ないワードローブだけど、コートなんてちゃんと3枚もあるしなあ。いっつもミニマリストの人のワードローブを見ては、「なるほどこういう揃え方をすればいいのか」と思う。男性のミニマリストはあんまり参考にならないんだけど。まあ、大体モノトーン(黒多め)に落ち着いちゃうよね。黒はフォーマルの定番だもんね…。カラフルにミニマリストしている人のワードローブも見たいなあ。私のワードローブというわけで、ミニマリスト本を読むと「我が家は…?」とチェックしたくなるので、現在の私のワードローブを数えてみた。トップス 6枚 半袖シャツ(白)…夏 半袖ブラウス(白)…夏 八分袖カットソー(白)…春秋 八分袖ブラウス(白)…春秋 ボウタイブラウス(白)…春秋冬 ボウタイブラウス(黒)…春秋冬セーター・ジャケット・コート 3着 Vネックセーター(ライトグレー)…春秋冬 ジャージージャケット(黒)…春秋冬 キルティングコート(茶)…冬ボトムス 3着 コットンガウチョパンツ(黒)…夏 ストレートパンツ(黒)…春秋冬 ワイドパンツ(黒)…春秋冬冠婚葬祭用ワンピース2枚 喪服 ドレスセット(黒×シルバー)…14着でした。冠婚葬祭用除いたら、普段着は12着。季節によって着ないものもあるので、ほぼ毎日日替わりで、2パターンを着回している感じ。私は自分のドレスコードを「年末の第九に飛び入り参加できるくらいのフォーマル具合」に設定しているので、トップス白+ボトムス黒を基本にしています。だから、モノトーン(黒多め)に特化していて地味。カーディガン・ジャケット・コートをもうちょっと増やしたほうがいいよね。ノーカラーの明るい色のジャケットがほしいな。今の黒のジャケットは、ジャージ素材で伸縮性があり着やすいのだけど、色褪せてきたのと光沢がないからフォーマル感が低め。裾もほつれて来たのを繕って着ているので、買い替え時かも。カラフルなカーディガンも、三原色で揃えて(赤黄青)日替わりで着たら気分変わっていいかもしれない。地味すぎるから色みが。コートも、2015年のものが、裾がボロボロになってきたのでそろそろ買い替えたい。部屋着は、元普段着を格下げしたものが不足しており、お風呂上がりに翌日の普段着を着ていることがある。災害に強い。笑フォーマルドレスは、結婚式も世代的に一段落したから着る機会がなくなった。若い子向けの可愛らしいデザインなので、そろそろ着るのがキツイ。これから先出席するなら、黒シャツ×黒ズボンにストールとアクセサリーくらいでも良い気がする。ちなみにほかは、防寒具 3つ ストール 2枚 手袋 1つストールは柄・色が派手なので、アクセントになる。これがなければ私の服装、華がない。靴 3足 黒のスニーカー 黒のレインスリッポン 黒の折り畳めるぺたんこパンプスレインスリッポンは、雨の日のQOLが爆上がりするのでおすすめのアイテム。靴底がかなりすり減ってきているので、次はショートブーツタイプにするか悩む。ぺたんこパンプスは冠婚葬祭用。折り畳めるスリッパタイプなので、底をきれいに拭いて授業参観のときにもスリッパ代わりに持参。バッグ 3つ 革の斜めがけ・肩掛け2WAYバッグ(茶) 旅行用レスポートサックの大型トートバッグ(黒) 冠婚葬祭用ハンドバッグ(黒)普段は茶色い革のバッグ。1つしかないので、これに飽きたらエコバッグを持ち歩いて気分転換。そしてやっぱりいつものバッグがいいなとなって戻ってくるループ。いっぱい荷物の入る斜めがけのバッグを「よいしょ」っと掛けるのが好きで、これ魔女の宅急便の影響だなと思った。アクセサリー 6つ ネックレス2本(ゴールド、シルバー) コットンパールのネックレス 結婚指輪 ブレスレットウォッチ(シルバー×ピンク) 象牙イヤリング華奢なネックレス2本は、夫からのプレゼント。イヤリングは譲り受けたもの。コットンパールとあわせて結婚式用に置いてあるけど、耳と頭が痛くなるし似合わない…。傘 1本 黒の折りたたみ傘かわいいものを1本買いたいのだけど、大きいサイズの可愛いのがない。傘も、大きい男性用サイズにすると濡れなくて快適!雨の日のQOL上がるのすごい大事だな、と最近思っている。この年にして。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.27
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本のタイトル・作者謎が解かれたその日から 発達障害の3きょうだいとお母さんの物語 [ 国立ともこ ]本の目次・あらすじ2010年夏休み明けの9月、当時小学6年生だった長女「はなちゃん」が学校へ行きしぶり始めたのが、この物語の始まりだった。不登校、体調不良、ひきこもり。うつ、幻聴、フラッシュバック、自傷行為、拒食過食。長男じろは、4年生から教室へ登校しなくなり、6年生から特別支援学級へ。次男たろは、保育園5歳児クラスで発達障害の診断。入学式から不適応を起こした。引用今だから思えることだけど、私のあの地獄のような時間は昆虫の脱皮のプロセスと似てる。昆虫の脱皮も命懸け。体の一部が取れてしまうこともあるし、途中で命を落とすこともある。私のあの苦しかった時間は、私のいろいろなものを奪っていったけど、あのまま自分を知らずに、脱皮せずに生きていくことはできなかったと思う。かと言ってもう苦しみがなくなったわけじゃない。人から見て大したことがないこととか、どうしようもないことが私にとったらものすごい苦痛を感じるし、こんなにややこしいものをもって生きていくって自分でも疲れてくる時もあるけど、私はもう特性を含めた自分の人生を生きていこうっていう考えで生きてる。全部が私、どの自分も私だから。感想2023年062冊目★★いやもうほんと、お母さんがすごい。ほんとうに、がんばらはったなあ。子どもたちももちろんだけど、お母さんが前向きにとことん子どもたちと向き合ってこられたんだろうなというのが伝わってきて、ひたすら「すごい」と思った。ただ、この本、構成が悪くて。時系列ごとに家族の出来事をエッセイでまとめているのかと思ったら、なんか飛び飛びだし、事情がよくわからないこともあり、途中に先生の話が挟まったりで、「???」となってしまった。自分の子供が不登校になった時、ひきこもりになった時。はたして私は、ここまで直向きに、子どもたちに向き合えるだろうか。全身全霊、命を懸けるようにして、自分の子どもの要求を叶えられるだろうか。私、その自信がない。私は妹が幼稚園くらいから細く長く不登校で、ひきこもりもあった。その時の家庭の状況とか、母のこととか、色々見ていて、だからこの本のお母さんの辛さと心の内を(多くは語らずさらっと書いてらっしゃるんだけど)思った。妹がひきこもりだった頃。分厚い殻の中で、外側からどんなに働きかけてても駄目だった。煽てて、宥めすかして、脅して、なんとかそこから出ていけないかと周りが動いて、でも本人はまったく動けなくて、周りは疲弊して、諦めていった。腫れ物に触るように扱った。壊れたレコードみたいに繰り返し、同じところをぐるぐると、何年も何年も回っていた。いつになったら、どうしたら。母の嘆きを、私は延々と聞いていた。何時間も何時間も何時間も何時間もずっと。母もまた、心と身体を壊した。妹が見えるかたちで「壊れた」のであれば、私は見えないように「壊れて」いた。誰にも気付かれないように、ひとりで壊れた自分をかき集めて歩いた。傷だらけで血を流しながら笑っていた。でも妹は、何年もかかってその殻の中からちょっとずつ出て、彼女は31歳で高校を卒業した。彼女は今、高校で出来た友達もいて、ちょこちょこ働いたりボランティアをして、楽しそうだ。すごろくのように、○歳で高校を卒業して、大学を卒業して、就職して、結婚して、…と、コマを進めていくような人生ではなかった。けれど現在の妹を見ていると、はたして何が幸せなのかは、最期の時までわからないなと思う。それは自分が決めること。(まあ現実問題、今後彼女を誰が扶養していくのか(たぶん私)という問題はあるんだけど)妹の世界は、単線ではなく複合的だ。私はそれを、羨ましいと思う。私は結局、レールから降りることは出来なかったから。でももう私は、誰かの望む私でいることは、ない。と、思う。そうありたいと、願っている。だから、「理想のお母さん」でない自分にも落ち込むけれど、私は私のままでいたい。ついつい自分をよく見せて「いい子」になろうとしちゃうので、そのたびに「おいおい待てよ」と自分を引き止める。いーんだよ。別に。お前はお前のままで。もういいんだよ。私がお前をゆるすよ。誰がお前を嫌いでも、私はお前が大好きだ、相棒。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.25
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本のタイトル・作者その本は (一般書 395) [ 又吉 直樹 ]本の目次・あらすじ本の好きな王様は、二人の男に世界中をまわって、めずらしい本についての話を集めてくるように命じた。一年後、起き上がることもできなくなった王様に、二人は一晩ずつ話して聞かせた。本の、話を。引用どんな人も、自分自身を救うことはできない。できるのは、自分以外の誰かを救うことだけなのだ。だからこそ、誰かを救う努力をしなければいけないのだ。他の誰かに、自分を救ってもらうために。感想2023年061冊目★★★テレビ番組「世界一受けたい授業」にヨシタケシンスケさんが出演していらっしゃった時、この本を紹介していたので読んでみたかった本。読むまで時間がかかって、もう文庫本化もされてんじゃん…。笑想定が凝っていて、重厚な雰囲気。中のデザインもかなり趣向を凝らしてある。又吉さんとヨシタケさんが交互に、文章とイラスト(絵本ぽい)で語るさまざまな本を巡るお話。「その本は〜日本です」とか、「ソの本は、ファとラの間にある」とかいうお巫山戯の面白いものもあり、ホラーちっくなものもあり、じんわり来るものもあり、「本って一言で言っても、そのジャンルって様々だよなあ」と改めて思う。本が好き、といっても、それって「スポーツが好き」「映画が好き」くらいの広さであって、その「好き」の細分化されたジャンルが合うかどうかって別。けどどちらかというと、スポーツの広さ(「野球が好き」と「アイススケートが好き」)の差異ほど、本が好き、のときの本のジャンルは広く捉えられていないと言うか、もっと狭いところに見られている気がする。本好き、というと十把一絡げにされるみたいに。又吉さんの話では、少女と少年の交換日記の話が一番良かった。ああでも、まだ生まれてもいない娘の結婚式のために、トランペットを習い始めた話も素敵だったな。ヨシタケさんの話の中では、自分のために書かれた本の話。173ページの絵(山程の自分に届かなかった本が後に、波が引いたあとのように堆積していて、自分はただ1冊の本を手に取っている)がこの本のなかで一番好き。本を書くことをボトルにいれて手紙を流すようと表現しているのも、私が今までずっと感じてきたこと同じで、「そうそう」と思った。本って不思議。それは紙という繊維の集合体の上に、インクという染みをつけただけのもの。それが何十年も何百年も、千年も先まで残る。違う国の別の時代の人の言葉が、まるで今ここに生きる自分のために書かれたような、個人的な手紙を受け取ったように感じる。「どうして私のことが分かるんですか?」「なぜそんなにも私のことを知っているんですか?」そう聞きたくなることが、幾度もあった。本を閉じると終わってしまう世界。ともに旅した仲間たちとの別れを、残りのページ数を見て悲しんだ。彼らは世界中で、いったい何人の個人的な友人になっただろう?私は本に救われてきた。文字が読めるようなったその時からずっと、ずっと本を読んできた。文字を食べるように言葉を貪った。「ノマちゃんの関西弁は変だ」とよく言われる。それは私が、現実で会話するよりも、活字の世界で生きてきたからだ。彼らが私を育てた。きっとこれからも、私は本を読んで生きていく。誰かの言葉を支えに、誰かの言葉に救われて。王様は、最期に言う。「やはり本は面白い」これまでの関連レビュー・人間 [ 又吉直樹 ]・思わず考えちゃう [ ヨシタケシンスケ ]
2023.03.24
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本のタイトル・作者いつもの木曜日 [ 青山 美智子 ]本の目次・あらすじ早朝マーブル・カフェーマスターのひとりごとワタル(カフェ店員)朝美(広告代理店勤務)えな(幼稚園教諭・勤続1年半)泰子(幼稚園教諭・勤続15年)理沙(婚約中)美佐子(金婚旅行前日)優(ワーホリ中)ラルフ(サンドイッチ屋)シンディ(アロマセラピスト)アツコ(翻訳家)メアリー(渡航中)マコ(英会話スクール講師)引用「楽しいこと」より「楽しみなこと」がたくさんあるほうが、人生は幸せなんじゃないかと思う。だってそうだろ、「楽しみ」には「楽しい」も含まれていてお得だし、自分で用意することもできる。そしてここがわりとかんじんなところなんだけど、まだ起きていないことを「楽しみだなあ」って思える想像力が、未来を創っていくものだと思う。感想2023年060冊目★★★『木曜日にはココアを』スピンオフ12編&特別掌編。・木曜日にはココアを [ 青山美智子 ]・月曜日の抹茶カフェ [ 青山美智子 ]絵本みたいなサイズで、横開き。イラストがとても素敵で、紙面のデザインも凝っていて、「これ誰の絵なのかなあ」と思って最後を見たらブックデザインは「bookwall」という装丁屋さんで、イラストレーション素材は「Adobe Stock」とあった。え、じゃあこれ素材集からの加工なんだ?!素敵な水彩画風のイラスト。名前が出ないのが残念だなあ。誰なんだろう。私は青山さんの作品の「きれいに落ちる感じ」(落語や漫才の「オチ」の落ちる)があんまり好きじゃない。綺麗すぎる気がして。物語的な物語というか予定調和が過ぎるというか。今回は短編だったので、よりそれが顕著だった。マイナス→プラスへの転換を少ない文字数で表現するとどうしてもそうなるかもしれない。なんかあるじゃないですか、独り言なんだか詩なんだかわかんない文面が、きれいな写真とかとあわさって詩集みたいにして売ってる本。ちょっとああいう感じがした。そういうのも大事なんだけどね。もうこれ以上汚いもの、キツイもの、しんどいものを見たくない時。心に負担になるものを受け付けない時。そういう時に読む本だ。前向きで、明るくて、雨上がりみたいで。でも私は、傘の内側の世界を愛する。世界から隔たれて、その雨に打たれながら。だからキラキラした虹を「あなたと見る虹は、これまで見たどの虹よりもきれい」みたいな言葉に「ケッ!」と思っちゃうわけ。性根がひん曲がってるから。笑勇気をもらいました、暖かい気持ちになりました、涙がこぼれました。そんな感想に「ケッ!」と思っちゃう。ああなんてお安い感性ですこと。自分の感受性くらい自分で守れ、馬鹿者め。(この作品がそうというわけではないよ!)ラルフさんのマーマレードジャム、美味しそうだなあ。マーマレードジャムサンドが食べたくなったよ。子供の頃、くまのパディントンを読んでからずうっと、マーマレードサンドは憧れの食べ物。マーマレードジャムもまた特別な食べ物だ。ラルフさんは言う。思いもよらない事態に立ち止まるとき、必要なのは柔軟であること、そして冷静であること。そうそう、と膝を打った。何かトラブルが発生した時。自分ではどうしようもないことにぶち当たった時。迷った時。悩んだ時。身体が固くなってる。車の前に飛び出した猫みたいに。だから伸びをして。深く息を吸って。やわらかく、しんとして。幼稚園教諭のえなも、戦闘態勢の自分をお風呂でほぐしていた。カチカチの自分に気付いたら、ちょっと一呼吸。私、昔『カードキャプターさくら』のこの台詞が大嫌いだったのに、今はお呪いみたいに唱えてる自分に気づく。だいじょうぶ。ぜったい、だいじょうぶだよ。しなやかな猫のように、伸びをして。止むまで雨宿りをしていてもいいしーーー雨が降っていても、猫は傘をささない。身を翻して走っていこう。これまでの関連レビュー・お探し物は図書室まで [ 青山美智子 ]・ただいま神様当番 [ 青山美智子 ]・木曜日にはココアを [ 青山美智子 ]・鎌倉うずまき案内所 [ 青山美智子 ]・猫のお告げは樹の下で [ 青山美智子 ]・赤と青とエスキース [ 青山美智子 ]・月曜日の抹茶カフェ [ 青山美智子 ]・マイ・プレゼント [ 青山美智子 ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.23
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本のタイトル・作者リスキリング [ 後藤 宗明 ]本の目次・あらすじ第1章 リスキリングの必要性と外部環境の変化第2章 リスキリングする方法第3章 リスキリングを実践する10のプロセス第4章 リスキリングと「スキルベース採用」の時代の到来第5章 リスキリングによるキャリアアップと人材の流動化第6章 AIやロボットが同僚になる新たな時代に向けて感想2023年059冊目★★★「リスキリング」「リスキリング」最近喧しいけど、そもそもそれって何なん?ということで読んでみた。(ちょうど、2023/3/19のNHK「日曜討論」が「リスキリング・「日本型雇用」 私たちはどう働く?」でしたね。NHKの「らじる★らじる」で音声をラジオみたいに聞けると気付いて、毎週聞いてます。)私はてっきり、これまでの「リカレント教育」が言葉として古びたから、新しい言葉を使っているだけなのだと思ったんだけど、この本によると「リカレント教育」と「リスキリング」は全く別のもの。この本によれば、「リスキリング」とは、テクノロジーの発達による雇用消失時代に、雇用企業が被雇用者に対し、主にデジタル分野の新しいスキルを習得することを短期間に業務として求めること。一方の「リカレント」は、生涯学習時代に、個人が自主的に大学等で学び、長期間反復的に学習を行うこと。日本ではOJTが中心だし、ジョブ型雇用も進まない。だから日本の雇用環境では「新しいことを自ら学び続ける」ということをしているひとが少ない。この本で、「人間はToo Good(自分にとってとても良いこと)かToo Bad(自分にとってとても損なこと)が起きない限り自分の環境を変えない」ということが紹介されていた。そうして日本は、学ぶことでGood(昇進)もBad(解雇)も起こりにくいために、現在の日本の雇用環境では自分から新しいことを学び続けることは大変なのだと。私の勤める会社でも、特に年配の人ほどそういう雰囲気。仕事で自然と身につく知識以外に、自分から何かを勉強しようとする人はほぼ皆無。それは年功序列で、何もしなくても賃金が上がっていくということとも関係しているんだろう。それを見ている下の世代としては、でも自分たちが同じように「逃げ切れる」世代だとはとても思えなくて、焦燥感がある。給料の頭打ちはもっと早くなるだろう。正社員は年々減って、非正規に置き換えられている。人員整理が行われたとき、自分が残る事ができるのか?あるいは転職を出来るほどのスキルを身に着けているのか?一昨年くらいから、転職サイトに登録して、色々な応募条件を見ていた。その時、私がこの十年くらいで身につけた知識やノウハウって、今の会社じゃなければ役に立たないものが山程あるんだなと気付いた。汎用性や一般性が乏しい。応用が効かない。いや、ほかの会社でも役に立つ能力もある程度は身についていると思うんだけど、それでも。そりゃあ中途採用がガクッと給料下がるのも納得…と自分を見て思った。本当は、年を経るほど学習が積み重なって、高値で取引される人材になっているはずなのに!そうなってない自分!どうしよう!!笑けれど一方で私は英語を学び、本を読み続けてきた。同年代の同期たちとの「差」があるとしたら、私はこれくらいしかアピールできることがない。でもこれ、じわじわと効いてきている気がする。リスキリングではなく、リカレントのほうの教育だけど。本で、最近の学びの形態はMOOCs(Massive Open Online Courses:大規模オンライン講座)からCBCs(Cohort-Based Courses:共通目的を持つ仲間との共同学習モデル)に移ってきているとあった。これ本当にそう。勉強はひとりでやる。でも伴走者は必要。チームで目的達成を目指す。そこでは誰もが皆勝者になる。Twitterでラジオ英会話のコミュニティ(学習者どうしのやり取りとつながり)が活発なのも、CBCsじゃないかと思った。著者が、トラブルシューティングを「知らないことを学ぶ絶好の機会」と考え、エラーが起きたり使い方がわからない時に「自分は今リスキリングしているんだ」と捉え直しているの、良いなと思った。特にパソコン関係だと、「こういうことが出来たら、もっと作業時間が短くなるのになあ」「ミスが少なくなるのになあ」と思う瞬間。その時が学び時なんだろう。いつやるの?今でしょ!年配の方々は、機器の入替があったり、システム変更があるとすぐに私を呼ぶ。「ノマちゃ〜ん、これどうなってんの〜」はいはい、と飛んでいって、私も分からなくてグーグル先生に教えを請うたり(だいたいここで解決する)、ヘルプデスクに問い合わせたり、所管部署に連絡したり。面倒くせえ…と思っていたけど、あれは私にリスキリングの機会を与えてくれていたのね!笑ごめん、学習の機会を奪ってる!この本で『抜擢される人の人脈力』の「人脈スパイラル・モデル」5つのステップというものが紹介されていた。①自分にタグをつける(自分が何屋なのか訴求ポイントをはっきりさせる)②コンテンツを作る(「お、こいつは」と思わせる実績事例を作る)③仲間を広げる(コンテンツを試しあい、お互いに切磋琢磨して、次のステップを共創する)④自分情報を流通させる(何かの時に自分のことを思い出してもらうよう、種を蒔く)⑤チャンスを積極的に取りに行く(実力以上のことに挑戦し、人脈レイヤーを上げる)孫引きになるけれど、この本読んでみたいな。私、無意識にこれをやってきたと思った。そして今の会社の中では、他部署ともかなり「〇〇のノマちゃん」として認識されるようになった。中途半端であるけれど(だからこそもっと勉強したいんだけど)、他の人にアドバイスしたり、相談に乗ったり、学んだことを発揮できるようになってきた。自分の趣味的なところ(読書や英語)をもっと売り込んでいけたらいいのになあ。資料作成も、グラフィックを入れたり、視覚的にまとめるのは得意で、サラッと作ったものを絶賛されると鼻高々になって、「そうか、自分が得意で息をするように当たり前に出来ることが、他の人から見るとすごいと評価されることもあるのか」と気づく。この本では、AIがその人のキャリアや得意を評価するということも紹介していた。人から見たときのその人の「強み」って違ったりする。「弱み」もまた…。(人事評価で言われたところを今強化しようと昼休みに勉強中。)「学習履歴とスキル証明」の章では、ベネッセコーポレーションの社会人教育事業部部長(日本事業責任者)の、「最終学歴以上に最新学習歴を誇れる社会を作りたい」という言葉が紹介されていた。新型コロナの感染とともに、「Skills as a New Currency(スキルは新しい貨幣)」という言葉が広がったのだそうだ。ジョブとスキルの関連性の図解がとてもわかり易かったのだけど、ジョブ(職務)…職位、肩書、職種、給与【人事管理システム】 →ロール(役割)…目標、行動、プロジェクトチーム、アウトプット【業務】 →ケイパビリティ(能力)…日常利用 →スキル(技術)…覆われていて見えないものここで、「ジョブ」と「ロール」はまあ、明文化されていて、目に見えてわかりやすい。その下の「ケイパビリティ」と「スキル」はレベルが千差万別。この人の出来る・出来ないを見極めていく必要があるし、自分自身の「スキル」を磨いていく必要がある。本に50歳でリスキリングをした人、しなかった人のifストーリーがあって、ぞっとした。こえええええええ。リスキリングしない自分が想像できてこえええええええ。過去の遺物すぎるううううううう。というか、30代後半から40代前半あたりから市場評価は下がっていくが、リスキリングをすることで、自己評価も市場評価も上がる。しかし、リスキリングをしないと市場評価はさらに下がっていく。のですよ!まさにそこにいる私!分岐点!過渡期!!!私が最近、「やべえ」と思っているのは、まさにこの市場価値の低下を感じていたからなのか。いや、感じられてよかったよ。ここでリスキリングの方向性をどう道筋付けていくかで、将来が変わる。65歳定年まで、あと30年近くある。70歳定年か、75歳定年になるかも?(そこまで働きたくないけど)労働力不足で、死亡退職が普通になっている未来なのかも。私は「どうせ働くなら、自分の持てる能力を発揮し、それを伸ばし、楽しく働きたい」のですよ。さて、下がっていく市場評価にどう抗うか。自分のキャリアをどう形成していくか。会社の一声であっちやこっちやに流れ流れて、その部署部署で求められる知識を得て。経理に労務に、いろいろやりまして。さてここからまた、どうしたもんかな!ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.22
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本のタイトル・作者パリの空の下で、息子とぼくの3000日 [ 辻仁成 ]本の目次・あらすじまえがきに代えて 2018 息子14歳 2019 息子15歳2020 息子16歳 2021 息子17歳 2022 息子18歳あとがきに代えて引用パパはきっと期待をしなかったんだよ。期待を裏切られるのが嫌で……。でも、期待をすることの方が大事だ。たとえ裏切られても、期待し合える関係って僕は素敵だと思う(中略)むしろ、みんなに期待されたことで、自分の存在理由が、役割が、意味がわかった。期待の向こうに、ありがとう、があった。ありがとう、と言われると、またがんばろうって思える。それは、悪いことかな?人間らしい。パパ、他人に期待してもいいんだよ。期待しないだなんて、思うからうまくいかなくなるんだ。感想2023年058冊目★★★★★これ、良かったです。息子さんが14歳から18歳になるまでの4年間を綴った日記のような記録のようなエッセイ。私、辻仁成さんの小説をたぶん読んだことなくて、エッセイばかり読んでいるのだけど、「こいつぅ」と思うこともある(賛同できないこともある)けれど、息子さんへの深い愛情と彼を(時にへたりながら)見守る姿勢、そして何より、思春期を迎えた息子さんの瑞々しい感性にはっとさせられる。その中には、辻さんも「かっちーん」となるような、こちらの傷を抉るような、頭を殴るような、核心を突く発言もある。・ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー [ ブレイディ みかこ ]・ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2 [ ブレイディみかこ ]が好きな人は、絶対これも好きだと思うな。子どもたちの芽吹いていく若葉のような、新しいひとの世界への向き合い方。葛藤。その目から見えているもの。感じていること。成長。そこに親は、かつての自分を思い出す。そして、今の自分を省みる。違う人間を、違う時代に育てる。子育てって、発見の連続だ。息子さんにとっては、「ネットこそが原っぱ」なのだという。確かに今の子にとっては、ネットとリアルの差って地続きなんだろうな。うちは今、娘が小学1年生、息子が保育園の年中組。この子たちが思春期を迎えた時、その疾風怒濤の時代をどう乗り越えていくのか、また私がその時に彼らとどう向き合い、付き合っていけるのだろうかと考える。この本は、その参考になる内容だと思った。辻さんは、食事を非常に大切にしていらっしゃる。素食は粗食でなく、礎食であり蘇食なのだと言う。食べることは生きることだと。息子が健やかであるように、彼にまた笑顔が戻るように。傷ついたふたりだけの家族の、再生の一歩だった料理。彼は、手作りのごはんを、祈るようにキッチンで作り続けた。「苦しいこと、悲しいこと、辛いことがあったら、ジャンジャン炒めて、ガンガン食べるんだよ。人間は腹いっぱいになれば眠くなる。寝て起きたらもう嫌なことは消えてるからね」それは、辻さんのお母さんが教えた、人生の教訓。残さず食べたお皿が子育てのメダルなんだ、と辻さんは言う。耳が痛いなあ。忙しくて、時間がなくて、私はついついレトルトや冷凍に頼ってしまう。冷凍のコロッケ(レンジでチンするだけ)にカット済の千切りキャベツのサラダ、冷凍の海鮮丼セット(冷蔵庫で解凍しておけば、炊きたてごはんに載せるだけで晩御飯が完成する)、レトルトカレー。そういったものに助けてもらって、なんとか毎日ごはんを用意している。もちろん何かを作りもするけれど、レンチン大活躍だし、半調理品の冷凍食品を「揚げるだけ」「炒めるだけ」ということも多い。それでも、みんなが揃って「いただきます」をして、お腹いっぱい食べられたら、幸せだろう。と、信じている。辻さんは、「人生の80%は大変で、18%はまあまあで、2%は幸せ」だと言う。どうかなあ。私は、「10%が大変で、80%がまあまあで、10%が幸せ」かな。ほとんどは可もなく不可もない△の毎日。◎も○もつけられない。✕というには✕だらけになっちゃう。だから△。でも思えば、その△こそが幸福であるのかもしれない。異国の地・フランスで、離婚して父親ひとり、息子ひとり。父親は文筆業でフランス語も下手くそで、そんな中でサバイブしてきた親子。なんというか長い長いトンネルを、まだ10歳の子どもの手を握って歩き始めて、不安で心細くて仕方なかったふたりが、その手を振り払ったり、罵り合ったりしながら、それでも付かず離れず一緒に歩き続けて、8年掛けてようやく抜けたトンネルの先、という感じ。その先に見えた、目がくらむほどの、眩しい光。18歳。おとなになった息子は、手を振って駆けて行く。その先に待つ誰かの元へ。そのとき親は、どうするんだろう。大きく手を振って、元気でやれと、送り出したあとで。どこへ向かって歩き出すんだろう。「決められたコースを歩くのが旅行、自分で道を切り開くのが旅」と、辻さんは言う。行程のないその先を、どう歩こうかと思案する楽しみ。子育ても、人生も、旅のようであるのだと思う。これからの辻さんのエッセイも楽しみ。これまでの関連レビュー230.なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない [ 辻仁成 ]222.父ちゃんの料理教室 [ 辻仁成 ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.21
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本のタイトル・作者この世の喜びよ [ 井戸川 射子 ]本の目次・あらすじこの世の喜びよマイホームキャンプ引用そうかな、と彼女は言い、そうかもしれない、と荒川を正面から見つめて笑うようにした、別にここで分かってもらう必要もないんだった、私がどんなに、昔一人でいられたかを、好きな場所に物を置けた。自覚していなかったけれどそれは確かに自由だったことを、荒川はメモに一応、一人、と書き込み下線を引いている。「マイホーム」感想2023年057冊目★★★第168回芥川賞受賞作。「この世の喜びよ」は、単身赴任の夫、年頃の2人の娘がいる中年の女性が主人公。大型のショッピングモールに入る喪服店で働く彼女は、いつもフードコートにいる少女や、向かいのゲームセンターのアルバイト、そしてそこの常連といった人々と少しだけ接する。「マイホーム」は、夫の実家が持つ土地に家を建てることになった女性。双子の子供を夫に見てもらい、ハウスメーカーの家に1人で体験宿泊することになった話。「キャンプ」は、母と二人暮らしの少年が、おじが大学時代の友人たちと子連れキャンプに行く際に、子供がいないからと連れて行かれる話。(人の名前を覚えられない少年に、私も!と激しく共感。)どれもすごく大きな出来事が起こるというわけではない。けれど日常の中にある小さな起伏が、その人を変えてしまう。傍から見たら何も変わらないようなその流れの中で。井戸川射子(イドガワイコ)1987年生まれ。関西学院大学社会学部卒業。2018年、第一詩集『する、されるユートピア』を私家版にて発行。2019年、同詩集にて第24回中原中也賞受賞。2021年、小説集『ここはとても速い川』で第43回野間文芸新人賞受賞はじめ「え?」となったのは、表題作「この世の喜びよ」が二人称小説だったから。つまり、「私は〜する」の主人公の一人称でもなく、「穂賀は〜する」という三人称(神目線)でもなく、「あなたは〜する」という二人称なの。すごく奇妙な距離感。でもこれ、ある意味でこの方が主人公への没入感がある。私は、笑った。だと、「それは私じゃないこの主人公」と自分が知っていて、その人が内面の動きを外部へ放出して表明していると受け取る。ノマは、笑った。だと、描写としてドラマや映画のように映像として、それを外側から見ている。内側はわからないから、「悲しそうに笑った」や「はにかんで笑った」という推測や臆測が付く。で、だ。あなたは、笑った。と書かれたときの、自分の感情の置きどころがわからないのだ。無理やりその「役」の枠に当て嵌められていくような、ぎゅうぎゅうと押し込められていくような、そんな気持ち。だって私は笑っていないのに。「あなたは」笑った。その「あなた」は主人公であり、外側から見ているのに、その誰かは「あなた」の内側も知っている。「あなたは悲しくて笑った。」そうか、私は悲しくて笑ったのか。ああ違う、その私は私ではないのだ。書いている人は、きっとちいさなことに躓いて、些細なことに傷ついて来た人なんだろうなと思った。その、きれいなガラスについた掠り傷みたいなものを、じっと見てきた人なんだろうな。とりとめのない、流れていく感情。鈍化して、摩耗して、忘却していく日常。多くの人が過ぎ去るそれらを覚えていて、こうして書いているだろう。私がアルバイトをしていた頃、休憩室に注意書きだかの張り紙があって、その張り紙の言葉にすら傷つく自分が嫌だった。そういったことを受け入れて、痛くないふりをしないと生きていけないのだと思った。世界はそういう場所だから。でも今は、思う。私はその世界をかなしいと思い続けていいんだ、と。いやだ、やめてほしい、と願っていていいんだ。それがこの世界なのだとしても。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.20
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本のタイトル・作者編めば編むほどわたしはわたしになっていった [ 三國 万里子 ]本の目次・あらすじ三國さん/腕時計/編みものこもの/たい焼き/父/母/ひろしおじ/魔法使いごっこ/たけばば/昼寝/人形遊び/ペーパードライバー/たけじじ/佐藤くん/早退癖/うさろうさん/キャンプ/妹と銀座/ヨソジイ/23歳/ナメクジ/風邪ひきとDS/苺/ままごと/編みもの作家/キダケ採り/蛇/不幸の手紙/小さいセーターを編む話引用その答えを言おうとして、わたしが今、ここにいる。鈍感になったか、ということについては、まあそうだね、と言っておく。生きやすくなったか、という問いへの答えも同じ。そしてありがたいことに、それでも生きる意味があるか、という問いに対してわたしは「うん」と言うことができる。その理由は、ひとことでは言えない。生きてみないとわからないことばかりだったし、知らないことを知ることによって強くなった。それを鈍感と呼ぶなら呼んでもいい。でもそのおかげで今は人としっかり関わりたいと思えるし、ヒリヒリを押さえ込んで、意志の力で少しは周りの状況を変えていける。だからわたしはこれからも生きて、世界の中に入っていきたいと思う。というようなことは、言えるかもしれない。感想2023年056冊目★★★★★NHKラジオ「高橋源一郎の飛ぶ教室」で紹介されていた本。いやあ、これ良かったです。おすすめ。エッセイ好きは絶対好きだと思う。この方は、編み物作家(ハンドニットのデザイナー)。元々は、日がな一日家で編み物をしていて、夫と息子の2人だけに日常会話をする毎日。このままだと自分から言葉が消えてしまいそうだ、と友人に送っていたエッセイを友人の一人が出版社に持ち込んでくれ、今回まとまったものがこの一冊。思い出、記憶を物語にしたエッセイ集。ご本人が、「書く」ことは解放であり、「編む」ことは似ていると仰っている。編みたいもの(書きたいもの)があり、ざっくりとした計画をもって、そこへ少しずつ手を動かして進んでいく。そうして編み(書き)終えると、今までの自分とは少し違う自分になっている。うん。確かにこれ、一緒だ。読み進めているときに、妹さんが登場するのだけど、それがあの!「なかしましほ」さんだと知ってびっくり。2人めの育休中にクッキーづくりにハマり(あんまりにも暇だったのだ)、なかしましほさんのレシピも作った。特にこの頃やたらめったら作っていたのがビスコッティ。きょうの料理のなかしましほさんの「ビスコッティ」も参考に作ったなあ。ほぼ日刊イトイ新聞の「とてもくわしいおやつのレシピ」も見て、スマイルクッキーいつか作りたいと思っていたの。なかしましほさんのアイコンともいえるレシピ。で、ご姉妹なんですね。でもなんだか分かる。料理やお菓子作りって、レシピがある。それは万人に開かれていて、自分の力でその道筋をたどり、同じものを再現することができる。これってすごいこと。たとえば文章を同じように書こうとしても書けない。絵だってそうだ。でもレシピは、再現性がある。そしてそれは、楽譜や、編み物の本も同じだと思う。足跡を辿れること。自分でそれができること。三國さんも、『編みものこもの』という初の著書を出版された章で、編み図は楽譜や詩の音読のように、ご自身の体感したことを追体験してもらえるのだと書いてらした。中学生になった頃、三國さんが学校に馴染めなくなっていたところ。ステージが変わったけど新しい場所での振る舞い方が分からなかった、みんなオタマジャクシからカエルになったのに、自分だけ陸でエラ呼吸しているみたいだった、という描写。ほんとうに、ストン、と胸に落ちる。そうして自分が中学生だった頃のことを思い出して、重ね合わせる。きっとみんな本当は新しい形態に馴染めずまだうまく息ができなくて、でもまるではじめからカエルだったみたいに粋がって声を張り上げていた。なんというか、このエッセイの何が良いのかというと、「気取ってない」ところだと思う。無理にかっこつけていないし、変に「だめな自分」を見せてもいない。じんわり、良いのだ。噛みごたえのある美味しさ。それは素朴で、滋養があるもの。なかしましほさんのクッキーや、三國さんの編みものみたいに。シベリアはすごく寒くて、おしゃべりも聞こえなくて、春になるとその凍った声が原っぱで聞こえだすんだというおじいさんの話。思春期の息子に話しかけるため、うさぎのぬいぐるみを使って声をかける「うさろう爺さんの見送り」をしていた話。赤ん坊の要求に応え続ける毎日で、自分の中の個性が弱っていくような気がしたこと。「疲れた」と言ってしまえば何かを裏切るような気がした話。おばさんになったら鈍感になって生きることが簡単になるのか、それでも生きていると言えるのかと悩んだ子供時代の話。夫が家事をやってくれるときに、「こびとがやるんだ」と言ってくれる話。少女時代の文通の相手のことを時折思い出し、相手が元気であることを願う話。どれもこれも、見た目が地味な石ころが、自分にとっては宝石みたいに光る。じいっと見ているうちに、その色や形の唯一無二に魅せられる。あるいはチョコレートも何もかかっていないシンプルなクッキー。なあんだこれか、と口に入れたら驚くほど美味しい。そんなお話ばかりです。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.19
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本のタイトル・作者1日5分からの断捨離 モノが減ると、時間が増える [ やました ひでこ ]本の目次・あらすじなぜ「断捨離できない」のか1日5分から玄関の断捨離1日5分からリビングダイニングの断捨離1日5分から調理台の断捨離1日5分から食器棚の断捨離1日5分から冷蔵庫の断捨離1日5分から洗面所の断捨離1日5分からバスルームの断捨離1日5分からトイレの断捨離1日5分からクローゼットの断捨離1日5分から書斎の断捨離1日5分から寝室の断捨離1日5分から収納の断捨離1日5分から後始末&ゴミ捨ての断捨離感想2023年055冊目★★★「1日5分」とあるから、項目ごとがコンパクトで読みやすい。頭ぱかーんとして、すこーんとした部屋が見たくて、たまにミニマリスト本をめくる。でも今回は、やましたさんって結構モノをお持ちなのだと知って驚いた。雑誌やテレビに登場するお部屋はがらーんとしていて、モノがないイメージだったから。この本では引き出しの中なんかもすべて紹介されていて、結構、棚の中とか詰まってる。この本の中で、断捨離が出来ない人の思考が紹介されていたのだけれど、7つの「ないない思考」1「時間がない」…忙しい思考2「ちゃんとできない」…完璧思考3「できない自分を責める」…減点思考4「どうせリバウンドしちゃう」…あきらめ思考5「あまりに大量でどこから手をつけたらいいかわからない」…決定回避思考6「あれもこれも一人でできない」…抱え込み思考7「やり方がわからない」…マニュアル思考これ、勉強にも運動にも、とにかく習慣を変えるとき、新しいことを始めるときに共通して当てはまる。趣味も家事も仕事も同じだな。時間がないし、子育て中で仕事も忙しいからちゃんとできないし、やろうと決めたのにできない私ってなんて駄目なんだろう、どうせ新しいことにチャレンジしても挫折してもとに戻っちゃうし、試験受けようとしてもやることいっぱいありすぎて何からやったら良いかわからないし、やり方もわからないし誰も教えてくれないし…みたいな。あるある〜。身に覚えがありすぎる〜。言い訳しまくり〜。でもそこを乗り越えないと、違うステージへはいけない。時間はつくるもの。細切れの時間を活用する。無為な時間をあぶり出す。小さく始める。0か100かではなく、10でも20でも、0じゃなければ前進している。できない日もある。明日また頑張れば良い。できる自分を信じる。駄目な自分を認めた上で、その自分を手なづけてやっていく。全体像を俯瞰した上で、今目の前にある小さなことから片付ける。千里の道も一歩から。一人でやらなくても良い。一人だと速くいけるが、みんなだと遠くまで行ける。やり方がわからないことを表明し助けを求めること。「わからないことをわかる」から始める。で、断捨離の話。カトラリーは「家族の人数+1」とあるんですが、うち、「家族の人数ー1」なの。笑柳宗理のカトラリーで揃えていて、息子が生まれたあとに買い足そうと思って早…5年。いやあ、大きくなったな?あと1年で保育園卒業だぞ?笑そろそろ買おうと思います。小さいスプーンとか「家族の人数ー2」だしな。すごいなと思ったのが、保存容器の保管も冷蔵庫でしているところ。総量規制と雑菌の繁殖を防ぐためだそうだ。なるほどねえ。トイレスリッパやトイレマット断捨離して素足で、は抵抗ある。うちは昔ながらの便所スリッパが最強では?と思い、百均のサンダル(クロックスみたいな)を置いています。じゃぶじゃぶ洗えるし、消毒吹きかけることもできるし、おすすめ。やましたさんは、ペンは「黒1本、蛍光ペン(ピンク)1本、筆タッチサインペン1本」だけ。ペン立てはお気に入りのマグカップを、交代で使用しているそうな。こういう潔い感じ、好き。私も真似したくて、英語の勉強ノートを多色ペン等々複数使用から「黒ボールペン、赤えんぴつ、青えんぴつ」にしてみた。シンプルでよき。手帳などに使っていた多色ペンが壊れたのを機に、4色ボールペンも緑のない3色に変えてみた。ボールペンはどうしても使い切りで、プラスチックごみがたくさん出るのが気になる。シャープペンシルや鉛筆にシフトするか…。あと、やましたさんは家中のゴミ箱を、ネットで購入した無地のサイズ違い(大・小)紙袋で代用している。袋の有料化とともにエコバッグが普及し、紙袋も貰う機会がなくなってきた。古紙回収用の紙袋がなくて最近困っている。そうか、買うのかあ…。なんかそれもエコじゃない気がするんだけどな…。でも紙紐買うと思えば一緒か…?ひとにモノを渡す時も、最近適当な入れ物がなくて困っている。紙袋を購入してある程度ストックしておくの、ありかもなあ。「ごみ袋は8割で捨てる」は私、無理で。限界まで詰め込んで捨ててる。捨てるのが面倒だから。4人家族で、週に5Lのごみ袋が2つ。多いときで3つ。生ゴミを減らせたらもっと少なくなるのになと思う。生ゴミってゴミじゃないしな。プラスチックごみは分別して別だけど、本当にプラスチック包装が多い。日本人のプラごみ廃棄量はアメリカに次いで世界2位。さもありなん、と我が家から出るプラごみを見て思う。ちょっと料理をするだけで、すごい量のプラごみが出るのだ。なんとかならんかなあ、これ…。ごみの回収の前は、家を回って「いらないもの」を集めて回る。ちょこちょこ捨て、ちょこちょこあげ(お譲り)が家にモノを溢れさせない秘訣。なんとかシンプルにミニマムに暮らしていきたい。…物持ちの良い夫と、物が必要な子供がいると、非常に難しい。これまでの関連レビュー・シニアの断捨離・ウチ、”断捨離“しました!・1ヵ月でいらないモノ8割捨てられた!私の断捨離 [ なとみみわ ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.18
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本のタイトル・作者1週間で宅建士の基礎が学べる本 音声講義付き超入門 [ 大澤茂雄 ]本の目次・あらすじ0日目 宅建そもそも論(基礎知識)1日目 宅建試験の分析2日目 法律のしくみ3日目 法律用語の使い方・読み方4日目 民法の攻略法5日目 宅建業法の全体像6日目 広告関連の基礎知識7日目 ぶっちぎり合格法指南付録 試験によく出る重要宅建用語集感想2023年054冊目★★★仕事で土地関係を扱うこともあり(よく「ノマちゃんって何の仕事してるの…?」と言われます)、2項道路とか接道要件とかセットバック、第○種〇〇住宅、準防火地域…といった言葉をちゃんと理解しないまま仕事をしているなと思って(OJTで身につけた知識なので、体系的でないんだよね)。憧れの土地家屋調査士は取れそうにないので(平面測量と作図がある)、やはりここは一般的な宅建(宅地建物取引士)かなと。で、一冊「そもそも宅建とはどんな資格なんやろ」がよく分かる本を、と思ってこれを読んでみました。宅建の基礎というにはあまりにも基礎すぎる、そもそもの試験の内容にほぼ紙面が割かれた本。口語体で先生と生徒の対話形式で進んでいくのでわかりやすい。(LINEのふきだしのイメージ。最近ブログもこういうタイプ多いよね)私、高校時代に数学がとっても苦手で、学校から指定された参考書「チャート式」でもっと数学が嫌いになって、結局予備校講師が出している口語体の参考書(そういうものの出始めだったのだ)を読んではじめて理解できた。参考書の様式大事よね。とっかかりで蹴躓いてしまうもの。で、この本で試験の内容について知りました。以下は一般財団法人不動産適性取引推進機構の試験概要にも掲載がありました。・受験資格は特になし・試験は年1回(10月の第3日曜日)13〜15時の2時間。・7月に受験申込開始、11月下旬に合否発表。・受験料は8,200円。・試験は50問(四肢択一式筆記試験)。・合格点は35点/50点前後。・合格率は15%前後。・申込者数は28万人程度(合格者3万人程度)。・合格者の平均年齢は35歳前後。すごい数の人が受ける試験だなあ。そして、合格した後も資格登録(実務経験2年以上ですぐに登録可、実務経験がない場合は登録業務講習を受講)があり、その後「宅地建物取引士」の交付を受ける。どうしようかな、勉強しようかな。これまでふんわーり理解していたことを、ちゃんと系統立てて理解したいんだよね。法整備の背景なども含めて。しかし春から別の会社へ出向するから、また違うことをするのでその知識今後いらないかもしれないんだよね…。ともあれ今、英語を勉強している時間を減らすか、本を読んでいる時間を減らすか、こうやってブログを書いている時間を減らすかしないと、新しいことを学ぶ時間を捻出できない。この本でも、「時間がなければ、なんにもできません。とにかく時間です。」と言っている。これ真理。時間ですよ。時間。すべては時間なんですよ…。時間をかければ大概のことはある程度できるようになるんだよ…。この本の先生は、教科書を3回読んで、過去問を5回解けば良いと言う。目安は300時間。試験は年に1回だから、1日1時間勉強できれば余裕じゃん…。(取らぬ狸の皮算用)先生が紹介していたのが、「3:10:60:27」の法則。受験勉強をしている1ヶ月にこれを置き換えると、絶好調が1日。まあまあやれたな、が2〜3日。ふつうが20日。心が折れたが7日。もうやだって調子が出ない日もその7日なだけかもよ。と。英語を継続して勉強している感覚からしても、上記は当てはまると思った。自分が決めたノルマをオールクリア出来て万能感に浸れるのなんて、月に1日くらい。「自分はもうだめだ」「こんなことしていて何になるんだ」が結構ある。そうか、あれは月に7日もあるのか。笑でもあらかじめそういうものだと知っていれば、やがてまた絶好調の日もあると思える。そうして殆どの日は「ふつう」だということも。で、宅建どうしようかな。「ニュースで学ぶ現代英語」の2023年3月8日(水)の放送内容「民泊 管理事業者要件を緩和へ」JAPAN TO EASE REGULATIONS ON 'MINPAKU' LODGING(2023年2月13日のニュース)で知ったのだけど、民泊の管理事業者には、現在「宅地建物取引士の資格」か「住宅取り引きなどに関する2年以上の実務」が必要なのね(今後法改正されるけど)。それで思ったのだけど、「英語ができて、宅建持ってる」ってなったら、わりと最強じゃない?「英語ができる」×「日本の資格」ってかなり需要のある組み合わせなのでは?私、特別管理産業廃棄物管理責任者も持ってるんだけど!産廃にも詳しいよ!どうですか!!笑(「ノマちゃん何の仕事してるの?」ってよく言われます)ちょっとまた新しい職場に移って、それでもまだ勉強したい思いがあったら、宅建とってみようかな。来年の10月受験くらいのペースで。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.17
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本のタイトル・作者夏日狂想 [ 窪 美澄 ]本の目次・あらすじ広島の裕福な家庭に生まれた礼子。父親に溺愛され、人力車でキリスト教の女学校に通うお嬢様だったが、父の急死で人生が一変する。幼い頃からの夢である舞台女優になろうと、彼女は放浪の詩人と東京へ向かうがーーー。引用私はその詩を読んで、はらはらと涙を零した。彼が子どもの頃に見たサーカスと、私が子どもの頃に見たサーカスは同じものではなかったはずだ。けれど、私があのときに感じたもの悲しさ、もののあわれがその詩には凝縮されていた。彫刻を彫るように、彼は大きな石のかたまりのなかから、言葉を彫り出し、取り出して並べ、気にいらないといっては、その言葉に執着することなく、捨てた。捨てた言葉たちのほうが多かったはずだ。まるで命を懸けるような推敲の、思考の果ての、絞り出された言葉を見るたび、生きている詩人に出会えた、という喜びが私の心を満たしていった。感想2023年053冊目★★★途中まで完全なフィクションだと思っていて読んでいた。いちばんはじめに、中原中也の詩「春日狂想」が引用されていて、それがタイトルと類似していることから、実在の人物をモデルにしていることに気付くべきだったな。実在の人物をモデルにした物語だった。どうしてもその史実の出来事をなぞっていくから、飛び飛びで散らばった印象。私は前半の華やかな女学校時代と、最後の物書きとして彼女がこれまでの人生のすべての集大成を発揮していくところが好きだな。間の男性遍歴のところは「おい…おまえ…」となった。主人公である令嬢・礼子は、長谷川泰子という方がモデル。ウィキペディアで調べてみたら、この方の戦前の芸名が「陸礼子」。「中原中也、小林秀雄 (批評家)との三角関係で知られる。」。私は小説中に登場する批評家がいったい誰をモデルにしているんだろう?と思っていたのだけど、小林秀雄だったのかあ…。小説にあった回顧録も、実際に『ゆきてかへらぬ—中原中也との愛』として出版されている。恋多き女、魔性の女。というか、自分が欲しいものが分かっていて、それにまっすぐな人。その引力がまわりを引き付ける。瑞々しい感性をもった少女は、徐々にそれを失っていく。そうしてかわりに、別のものを得るのだ。礼子は、「何者かになりたかった人」なんだろうな。器量よしとして皆にちやほやされ、父親には溢れんばかりの愛を注がれて育った。文才にも恵まれ、書いたものは雑誌に掲載される。何者かになれるのだと信じていた少女。自分の中にある力を証明したくて、けれどそれを出来なくて。まわりにいる男たちの中から、「何者かである人(と自分には分かる人)」を自分の代わりに世に押し出していくような。礼子は彼らを応援し、支えている。でもそれは、自分を応援して、支えているのと同じなんだよね。小説の中でも、いろんな人と付き合ったり別れたり同棲したり結婚したり…で、「お前もうそろそろ腰を落ち着けろよ」と思った。あいつもこいつもええ奴やんけ…もうそいつでええやんか…。でもそうはいかないんだよね。戦時中をともに乗り越えた相手ですら、最後には別れてしまう。結局彼女は、中原中也がいちばんだったのかなあ。私には、どうしても最初の「姉と弟」のようなイメージが離れない。魂の双生児。存在のかたわれ。他の人と結ばれてもなお、わかちがたい繋がり。本の中に、礼子と、先輩である寿美子が広島の陳列館(原爆ドーム)で、ドイツのバームクーヘンを食べる場面がある。これ、史実だったのね。最近読んだ「怪盗フラヌールの巡回 [ 西尾維新 ]」の中に、広島から盗まれたものとして初代バームクーヘンというのが出てきたんだけど、法螺だと思っていた。美味しいですよね、バームクーヘン。本国ではそんなに有名なお菓子じゃないというのも本当なのかな。これまでの関連レビュー・夜に星を放つ [ 窪美澄 ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.16
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(もうすぐ)1年間、ニュースで学ぶ「現代英語」を継続して聴取できました。来年度も講座は継続するようなので、新たに学ぶ方の参考になれば。基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時は870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「NHKゴガク」)がメイン。英語4技能の私の到達目標・聞く(リスニング)…映画やドラマが字幕なしで分かる・話す(スピーキング)…短期旅行で意思疎通ができる・読む(リーディング)…洋書を辞書を引きながら読める・書く(ライティング)…簡潔な文で意図を伝えられるニュースで学ぶ「現代英語」について・公式ウェブサイトはこちら。・2022年4月に開講した、テキストのない完全ウェブ掲載の英語講座。・すべて無料で提供されるとは思えないボリュームとクオリティ。・週5回、1回15分(1時間15分)の放送。 本放送 月~金曜 午前9:30~9:45 再放送 月~金曜 午後3:45~4:00/日曜 午後10:00~11:15(5回分)・放送は、NHKのラジオアプリ「らじる★らじる」で聞き逃し配信を一週間分聴ける。 (語学講座に特化したNHKラジオアプリ「NHKゴガク」では配信がないので注意)・実際のニュース(NHKの英語ニュース)から題材を週に5つ採る。英語と時事ニュースが一緒に学べて一挙両得の内容。・毎週金曜日に次週1週間分のテキスト(英文スクリプト)が公開される。・ニュースの動画、日本語訳(和文スクリプト)、解説は放送後に公開される。・NHK英語講座の中では、「ラジオビジネス英語」と並び最も難易度が高い講座(CEFR B2~C1レベル=英検準1級〜1級=TOEIC785点〜)。・月〜水は米山明日香先生。木金は伊藤サム先生が担当。月〜水はリスニングの注意点などの解説、木金は反訳(英語→日本語)のトレーニングがある。ニュースで学ぶ「現代英語」の私の勉強法1 英文スクリプトを写す金曜日に公開される英文スクリプト1週間分。これを、週末にノートに写しています。1回分写すのにだいたい10分かかってます。×5回分で50分。もともと書くのが好きなのと、英文のライティングの勉強になるかなと思って書写してます。時間がない人は印刷するもよし、それをノートに貼り付けてもよし、文字列をワードなどに貼り付けて保存してもよし、PDFにしてその上に画面上でデジタルペンや何かで書き込んでもいいと思います。そのほうが時短。もちろん、ウェブサイトに掲載されているので、それを見ながら放送を聞く、というのでも良いと思います。負担にならない方法で続けられるのが一番だぜ。2 わからない単語を調べる写し終わったら、頭から読みます。単語が難しくてだいたいわからないので、青鉛筆で下線を引き、辞書で調べます。調べた意味は青ペンで書き込んでおきます。放送中はものすごいスピードで解説が進んでいくので、知らない単語で立ち止まっている暇がないのです…。「これ、どう訳すのかな?」「文法はどうなっているのかな?」とわからないところにも下線を引いておき、放送の時に確認しています。この事前調査作業に、各回5分くらいかけてます。3 放送(ニュース)を聞く平日は、週末に写しておいた英文スクリプトを見ながら、放送を聞きます。赤ペン先生のイメージで、分からなかったところ、追加情報などを赤ペンでどんどん書き込んでいきます。先生が区切ったところで、英文にも赤でスラッシュを入れています。これをやるとぐんと読みやすくなりますし、頭から英文を読めるようになってきました。4 「学習ポイント」をメモするニュースの解説が終わった後の、月〜水の「Listening Point」は、参考になることがあれば追記。木・金の「Back-Translation Training」はぼーっとしながら反訳トレーニングしてるだけなのでメモはなし。その後、月〜金の「Today’s Takeaway」の内容をメモします。ここの内容が毎回濃厚で、よくこんなにネタがあるなあと関心しきりです。ここで放送は終了。放送は1回15分。私は火〜土に、月〜金の再放送を「らじる★らじる」で1日遅れで聴いています。5 ニュースの解説を追記ウェブサイトの「英文」のところに、放送後「解説▼」というマークが登場します。ここをクリックすると、それぞれの英文の詳細な解説があり、放送では触れられなかった内容も掘り下げられているので、一通り読みます。覚えておきたいことなどはノートに追記します。これがさらに5分くらい。私はウェブサイトの「和文」は読んでません。ノートに和訳も書かない。英文をそのまま読めるように、単語や訳し方をメモする程度です。復習方法・家事をしながら、「らじる★らじる」で同じ放送を何度か聴いています。・ノートの本文と解説を見ながら、英文を読んで内容を復習しています。・ウェブサイトでニュースをシャドーイングしています。(これ、最近出来てないんですが)1年間の学習変遷放送開始時。英文を赤字で書いていたもの。1ページにぎゅっと書いていたもの。両脇に記載スペースを設けていたもの。いろいろ試して、今の「英文、1行空き(間に解説などをメモ)」に落ち着きました。1年継続してさて、かなりボリュームが多く、カロリーの高い講座。作成される先生方のご負担も大きいと思います。けど確実に力が付きました!これまでは、英文のかたまりを見ると「おえっ」となって身体が読むことを拒否していたのですが(英語大嫌いかよ)、この分量の英文を毎日読んでいると、難なく読めるようになってきました。難しい語彙も増えたし、頭から英文が読めるようになった。来年度も継続ということで、私も頑張って付いていきます!↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2023.03.15
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本のタイトル・作者社会人10年目のビジネス学び直し パフォーマンスを最大化する キーボード操作虎の巻 [ 石田かのこ ]本の目次・あらすじ第1章 パソコンキーボードの基本第2章 文字の入力と変換を制御する機能第3章 Windows11のキーによる操作第4章 Excel/Word/PowerPoint共通のキー第5章 Excelユーザーが活用すべきキー操作第6章 ブラウザーで使いたいショートカットキー感想2023年052冊目★★★私は、東日本大震災の年の春に、今の会社に入社し、社会人になった。今年で、12年目。文系大学を卒業した私は、エクセルを使ったこともなく。新入社員として任されたエクセルのデータ入力。ここに数字を入れていけばいいから、と紙を渡されて入力していった。「出来ました!」…私、直接数値を入力して、そこに入ってた関数の式、全部消しちゃってたの。当時はそんなことも分からなかった。結局、別の人がもう一度その作業をしていて、いたたまれない気持ちになった。安いエクセルの基礎の本を書い、家でそれを読みながら自分の家計簿をエクセルでつけるようにした。そうやって徐々に使えるようになって、十年超。今、基本的な操作は出来る。けれど、難しい操作は出来ない。エクセルの色んな機能を使えば、きっとあっという間に終わるであろう作業に、時間を費やしている、ような気がする。そもそもどんな機能があるのか知らんから言われへんけど。周囲の、私より30歳〜40歳ほど上のオジサマたちは、パソコン操作にとにかく時間がかかる。私もいつか、そうなるんだろうか。ここらへんでもう一度ちゃんと、学び直しをして、「リスキリング」をしていたほうがいいんじゃなかろうか。で、読んでみたこの本。ちなみにこれはキーボード操作だけど、エクセル関数版もあります。以前の上司が元SEで、基本マウスを使わない人だった。なんでもショートカットキーで操作してしまう。私の目にはそれが魔法のように映った。そして凄まじく仕事ができる人のように。著者は、マウスで操作できることであれば、わざわざあまり使わないようなキーボード操作(ショートカットキー)を覚える必要はないという。自分がよく使う機能のものを覚えて効率化をはかることが目的。たしかにそうだ。キーボード操作めっちゃ出来る人、憧れるけど。スクリーンショットを一部だけ切り取る機能(Windows+Shift+S)とか、知らんかった!いつもプリントスクリーンして、ペイントに貼り付けてリサイズしてた〜!で、早速職場で試そうとしたらWindow11じゃないから出来なかった〜!笑しかし作業効率をあげようにも、覚えるのが大変。太字(Ctrl+B)や斜体(Ctrl+I)みたいなのは、昔HTMLをテキストエディタに叩いてウェブサイト作っていた古のオタクなので頭に入るんだけど、そういうのじゃないのが入らない。備忘録。Windows+→/← ウインドウズを左右に表示Ctrl + S 上書き保存(Save、やな)Ctrl + F12 名前をつけて保存Ctrl +P 印刷(プリント)Ctrl + Z もとに戻す(「元に戻すぜ」と覚えよう)Ctrl + Y やり直す (Yarinaosu のYと思っとこう)Ctrl + L 左揃えCtrl + R 右揃えCtrl + E 中央揃えCtrl + J 両端揃えCtrl + Shift + C 書式のコピーCtrl + Shift + V 書式の貼り付けCtrl + Space 文字書式のクリアCtrl + Home 先頭(A1)セルへの移動 Ctrl + Shift + % パーセントスタイルの書式設定Ctrl + Shift + $ 通貨スタイルの書式設定Ctrl + Shift + # 日付の書式設定ちなみに私が入社当初、エクセルの本を読んで以来お気に入りのショートカットは「Ctrl+;」(今日の日付)「Ctrl+:」(時刻)。地味に便利です。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.14
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本のタイトル・作者短編宝箱 (集英社文庫(日本)) [ 朝井 リョウ ]本の目次・あらすじ小さな兵隊(伊坂幸太郎)正雄の秋(奥田英朗)ロックオンロッカー(米澤穂信)それぞれの仮面(東野圭吾)星を見ていた(桜木紫乃)きえない花の声(道尾秀介)足跡(島本理生)閨仏(西條奈加)遠くから来た手紙(荻原浩)無言歌(浅田次郎)エンドロールが始まる(朝井リョウ)引用「あっと言う間。仕事だけが人生じゃないって」「そう簡単に気持ちが切り替わらない。ずっと仕事が中心だったしな」酒が入って、少し気持ちがほぐれた。考えてみれば妻と差し向かいで飲んだのは何十年ぶりか。「船を乗り換えればいいのよ。もう少し小さくて、ゆっくり進む船」正雄の秋(奥田英朗)感想2023年051冊目★★★「小説すばる」創刊35周年を記念して集英社文庫編集部が編んだ短編アンソロジー。『残り全部バケーション』収録の「小さな兵隊(伊坂幸太郎)」、『本と鍵の季節』収録の「ロックオンロッカー(米澤穂信)」、『心淋し川』収録の「閨仏(西條奈加)」の三作は読んだことがあった。どれも素敵な作品。「きえない花の声(道尾秀介)」は、最後のトリック(?)というか、種明かしがいまいち分からなくて、もう一回最初から読んだんだけどやっぱり「うん?」となった。息子は、お父さんのために川に橋をかけてあげようとして、ロープを渡したんだよね。お父さんは、勤め先へ行こうと夜に家を出て、そのロープに引っかかったの?それで川に落ちちゃって海に流されたとか????ロープは先生が回収したの…?そして「息子がお父さんの命を間接的に奪った」と言えないまま、弔いのために彼岸花を植えた?ロープに引っかかるところがうまく想像できなかった。対岸に向けて掛けたのであれば、引っかかる要素なくない???個人的には「正雄の秋(奥田英朗)」が好き。出世競争に破れた男の鬱々とした気持ちを描いているんだけど、ライバルだった同期が、お父さんが危篤で故郷に帰ったという連絡を受けた時、「今日死んでくれれば旅行中の自分は駆けつけなくて済むのにな」と思う。思っちゃう。そんでそれを描写しちゃう。そこが良かった。なんていうか、人間ってそういうところ、ある。というか、私にはそういうところ、ある。でもそれは、その人が悪人だからそう思うんだっていったらそれはちょっと違って、日常のなかにそう思う瞬間もあるんだという話で。それを小説に描く人、好きです。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.13
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本のタイトル・作者22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる (SB新書) [ 成田悠輔 ]本の目次・あらすじ第1章 故障第2章 闘争第3章 逃走第4章 構想感想2023年050冊目★★★なかなか興味深い話。私は台湾のデジタル担当相、オードリー・タンが大好き。オードリーの民主主義×テクノロジーの話は、読んでいて本当にワクワクする。で、今回のこの本も同じような感じかと思ったら、もうちょい先に進んだ内容だった。「へえええ、そんなこと考えている人いるんだ」「なるほどぉ」「でもなあ」が味わえて大変おもしろかったです。何より自分の内側になかった発想の人の考えを読むのが楽しかった。著者は、成田悠輔(ナリタユウスケ)夜はアメリカでイェール大学助教授、昼は日本で半熟仮想株式会社代表。専門は、データ・アルゴリズム・ポエムを使ったビジネスと公共政策の想像とデザイン。ウェブビジネスから教育・医療政策まで幅広い社会課題解決に取り組み、企業や自治体と共同研究・事業を行う。混沌とした表現スタイルを求めて、報道・討論・バラエティ・お笑いなど多様なテレビ・YouTube番組の企画や出演にも関わる。東京大学卒業(最優等卒業論文に与えられる大内兵衛賞受賞)、マサチューセッツ工科大学(MIT)にてPh.D.取得。一橋大学客員准教授、スタンフォード大学客員助教授、東京大学招聘研究員、独立行政法人経済産業研究所客員研究員などを兼歴任。内閣総理大臣賞・オープンイノベーション大賞・MITテクノロジーレビュー Innovators under 35 Japan・KDDI Foundation Award貢献賞など受賞というわけで「賢こ(かしこ)」の子やった。オワコンの民主主義を、どうイノベーションするのか?という様々な提案。荒唐無稽に思えるけれど、「これが未来ならいいのに」と思う。政治家なんて猫とゴキブリでいいじゃねえか、というのは暴論かもしれないが真理だ。複雑化した政策の意思決定を担うのは、マスのビッグデータを集約したAI。人間はただそのアルゴリズムを修正していくだけ。入力データ → アルゴリズム → 出力という機械学習をモデルにした、著者が提唱する「無意識民主主義」はわかりやすかった。真の民意 → アルゴリズム → 政策で、真の民意とは一時的かつ一面的にしか意思表示できない現在の選挙制度に限らず、センサーなどで日常から拾い上げられた民意のこと。真の民意の吸い上げは、監視カメラ社会になるんじゃないかな。ちょっと映画「プラチナデータ」を思い出して怖くなった。多数の情報が集められ、その問題解決のための「政策」が出力される。人間は出てきた結果(政策)から、アルゴリズムを微調整し修正するのみ。だから政治家に必要なのはその「象徴性」。たとえば愛される、愛でられる、注目を集める存在としての猫。これは駅長でもありますしね。たま駅長。そして嫌われものとして叩かれる存在としてのG。あるいはVTuberのようなバーチャルな存在でもいいのだと。紹介されている世界の状況に、「へええ!」と関心しきりだった。日本で生まれて生きて、日本の政治制度は西洋を参考に導入したもので、民主主義が始まった国々から輸入したそれが世界のスタンダードなのだと思っていた。でも、国によってのマイナーチェンジがあって、その共通ではない部分が面白い。シンガポール政府の大臣の給料は、成果報酬型(給与の平均30〜40%はDGPなどの指標の達成度に応じたボーナス)。大臣の基本給は国の高所得者トップ1,000人の中央値から40%引いたものなんだって。決まった金額を貰うより、政策や状況によって収入が変動している労働者の所得を意識するようになるという効果を狙ったものらしい。すごい。政治家や有権者に定年を課している国があるというのも初めて知った。イランは被選挙権が75歳以下。ブータンは65歳以下。カナダやソマリアの任命上限はそれぞれ74歳と75歳以下だ。日本は年寄りのおじいさん政治家ばかりが目につくけれど、それを辞めるならそうするしかないよな。さらに、ブラジルでは70歳以下の有権者のみ投票が義務(罰則付き)で、それ以上は自由なんだって。若者が政治を変えていく方法(年配者が有権者の多くを占めるがために選挙が高齢者優遇の政策ばかりを狙ったものになる)のひとつとして、若者世代が集団移住すれば、首都の重要区の区長選すらジャックできるという話。引き合いに出されいた実話に驚愕。1980年代にアメリカ、オレゴン州で新興宗教団体が自治体を乗っ取り。各地の大量のホームレスを無料バスで生活拠点提供を謳い文句に集め、住民の過半数を握った。これ怖い。国会の答弁を見ていて、「これが我が国…」という気持ちになる。なんかこう、もう、無理なんよな、色々と。一回AI使ってみたいよ。そうしたらどんな解を「最適解」として提示してくれるん?私たちはどうすればええん?それはある種の思考放棄だろうか。いつかどこかで、AIの弾き出した答えに従い、手痛いしっぺがえしを食らう時が来るんだろう。信じてしまったがゆえに。だって入力されるデータが誤っていたなら、出来上がってくるアウトプットも間違っているんだから。ディープラーニングだってそうだ。もはや人は、その「深さ」についていけていない。投入した。答えが出た。ただその間に何があったのか、その思考のプロセスがわからない。私たちはそれを信じていけるのかな?ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.12
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本のタイトル・作者歩きながら考える (中公新書ラクレ 773) [ ヤマザキ マリ ]本の目次・あらすじ第1章 歩き始めて見えたこと第2章 コロナ禍の移動、コロナ禍の家族第3章 歩きながら人間社会を考える第4章 知性と笑いのインナートリップ第5章 心を強くするために引用例えば、親も学校も子どもに、生まれてきたからには自分を一生懸命に磨いて立派になりなさい、という人間としての理想像みたいなものをそこはかとなく押し付けてくるものです。子どもたちは皆、自分たちが生まれてきたその意味を、社会的評価という結果で立証せねばならない、という気負いを抱えながら育っていきます。そんな社会的傾向が、笑いの質の変化にも表れているのかもしれません。人間を美化することは、すなわちあらゆる社会の現実から目を逸らすことです。その結果、人間は自分を客観的に見る機会を失い、益々脆弱化していきます。感想2023年049冊目★★★ヤマザキマリさんのコロナ禍でのエッセイ。これまで読んだほかの本の内容とも重なるところが多かった。ふんふん、なるほど〜。そういうふうに考えるのね、と思うところと、え〜そうかなあ、それはちがうんじゃない?と思うところと、両方かな。モノづくりの人間は締切に追われているから契約書を隅々まで読んでる暇ないんだぜ!それなのに騙し討ちみたいな契約してくるのどうなんだよ!っていう主張はちょっと暴論だと思った。それならその専門の人を雇ったほうがいいんじゃなかろうか。イタリア人の夫が、コロナであっても何をおいても会いに来ようとするのも、日本とは違った「家族」観なんだなあ。日本だと世間体を気にして、会いに行かないと思う。それは、家族よりも世間が強いということ?「世間から後ろ指をさされない」ことが、家族を守ることでもあるから。広島で戦艦「大和」の展示を見たヤマザキさんは、「結果を生めなかったとしても尽くしてやったという価値が残ることに意義がある」という他の文化圏では通じない日本の美徳を感じたという。これ、他の国では通じないのか。日本だと「一生懸命やっていること」に意味があるというか、残業文化もそうなのだけれど、出力されたパフォーマンスではなく、「そこに至る過程にあること(場を共有すること)」に意味を見出す。西洋的な価値観に染まると、莫迦みたいと思うんだけど。子供の運動会やら、そういうのも全部、「結果より過程」を重んじる。これって教育には普通のことだと思っていたけど、他にもそういう国ってないのかなあ。教育と社会は別なんだろうか。古代ローマ人にとって、反逆者への屈辱的な制裁が「ダムナティオ・メモリアエ(記憶抹殺の刑)」だったというのは興味深かった。彫像を打ち壊し、歴史書の記述を削除する。情報の発信源と保管が限られていた時代、大本の歴史から削除されるということは、そこに存在しなかったことになること。生きた証を、成し得たことを、消されること。また、ヤマザキさんが落語について触れていた。いったいいつから、日本人は「等身大以上の何者かにならないといけない」と自分を美化して考えるようになったのかと。落語の世界に出てくる、あるがままの人間の情けなさ。子供を育てていて思う。この子はこのままでいい。この子のままで特別だ。けれど同時に、社会の基準の「特別」を期待し、誰かに評価される「特別」になってくれやしないかと、心のどこかで願っている。一番になんてならなくても良い、あなたは元々特別な、唯一の存在なのだから。一斉を風靡したその歌が、白々しく聞こえる。だってそれが真っ赤な嘘だと知っているから。自分の中でも、社会でも。だから言い聞かせて、そのまやかしを信じたふりを。それが真実であればいいのにと思いながら唱える。ある意味では本当の嘘を。コロナは、私たちに立ち止まる機会を与えた。私たちは、共通して世界を覆う未曾有の同時多発的な「死」に怯えた。けれど、どうにもコロナはこのまま曖昧に軟着陸しそうだ。インフルエンザやそんな病気のひとつとして、私たちはウイルスと共に生きていく。誰かが死に、誰かは生きる。コロナという病気は、そのひとつになる。「みんなが」死ぬわけではない病のひとつに。私たちはまた、歩き出す。あの時立ち止まったことなど、もう忘れたように。目まぐるしく変わっていく世界に置いていかれないように駆け出す。走れ走れ走れ。もっと速く、もっと遠くへ、車で、電車で、飛行機で。立ち止まった時、見えてきていたものを。大切にしなければいけないと思ったものを。気付いたはずの真理を、手に入れたはずの意味を。一時の気の迷いだったかのように、置き去りにして。澄んだ空を、誰もいない街を、夢のように忘れて。あの時、思ったはずだった。立ち止まって、すべてが一時停止したような世界で。「何をあんなに急いでいたのだろう?」。何のために生きているのかを、限りある命なら明日何をしたいかを、己に問うたのに。立ち止まって、考えて。でも今、もう一度動き出すなら、今度は自分の足で歩く速さで行きたい。永遠に止まっていることは出来ないから、歩きながら、考えよう。あの時、感じたことを、見えていたものを、胸に抱いたまま。これまでの関連レビュー・生贄探し 暴走する脳 [ 中野信子×ヤマザキマリ ]・妄想美術館 [ 原田マハ×ヤマザキマリ ]・ムスコ物語 [ ヤマザキマリ ]・たちどまって考える [ ヤマザキマリ ]・ヤマザキマリの人生談義 [ ヤマザキマリ ]・壁とともに生きる わたしと「安部公房」 [ ヤマザキマリ ]・地球、この複雑なる惑星に暮らすこと [ 養老孟司×ヤマザキマリ ]・世界の果てでも漫画描き 1〜3 [ ヤマザキマリ ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.11
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基本情報・仕事でも日常でもまったく使わない完全趣味の英語学習。・2022年6月受験時は870点(リスニング455点+リーディング415点)。・いずれ、TOEIC940点や英検1級が取れたらな。・毎朝起きてから1時間程度、勉強しています。・NHK語学講座(アプリ「NHKゴガク」)がメイン。英語4技能の私の到達目標・聞く(リスニング)…映画やドラマが字幕なしで分かる・話す(スピーキング)…短期旅行で意思疎通ができる・読む(リーディング)…洋書を辞書を引きながら読める・書く(ライティング)…簡潔な文で意図を伝えられる日々のルーチン①体操しながらNHKの英語ニュースを聴く ・NHK WORLD JAPAN Radio News On Demand②NHK英語講座をノートを取りながら聴く ・ニュースで学ぶ「現代英語」(15分×週5回) →英文は週末に写し、分からない単語を調べておく。 ・ラジオ英会話(15分×週5回) →スキットの和訳・英文を写し、ほかは聞き取りしながら書く。 ・ボキャブライダー(5分×週5回+単語テスト) →クイズの基礎と応用問題の英文のみ写す。③残された時間でプラスアルファの自主課題をやる ・②で取ったノートの復習をする(各2回) ・BBC Global News Podcastを聴く ・洋書("Red, White & Royal Blue")を読む2月のふりかえり目に痛いピンク。わりと頑張って出来たほうじゃないでしょうか(自画自賛)。ノルマ達成が出来なかった日があっても、それを他の日で頑張ってリカバリしました。ご覧いただけば分かるように、「Twitterやめたら勉強時間が増える」というわけではないことが証明されました。そして逆に、Twitter(という衆人環視状況)がなくなっても、勉強しなくなるわけではない。2月が酷いのは、ノートの復習と洋書をほぼやらなかったことですね。この2つ、どーしても気が重くて、やる気になれない。やりだしたら楽しいし出来るんだけど。ラジオ英会話のダイアログイラスト1週目2週目3週目4週目3月の目標菜の花をイメージして黄色の○にしてみました。今回は、「起床就寝時間」「今月の目標」「振り返り」「一言言い訳」コーナーを作りました。3月は、洋書読みとノートの復習を頑張りましょう。と、思ったのだけど、絶対的な英語にかける時間量のなかでは、ここまで手が回らない。いったい何がそんなに時間かかっているんだろう?と一回全部、測ってみた。そうしたら、とてもじゃないけど、新しいことが入る隙間ないの。もはや睡眠時間しか差し出せるものがないんだよこっちは…。1日がもっと長かったらなあ。働く時間がもっと短かったら。子供がもっと大きくなったら。言うてもしゃーないことで、あーでもないこーでもないと「出来ない言い訳」をこねくり回し始めたら、魔法の言葉を唱える。「まあ、いっか!」今は無理でも良い。出来ることをやる。何度挫折しても良い。何度でも起き上がる。今日が駄目でも良い。ずっと駄目じゃない。私はALL or NOTHINGの思考回路で、0か1か、BLACK or WHITEかで考えてしまう。ちょっと駄目ならもう全部が駄目になっちゃったみたいに。完璧じゃなければ何の価値もないみたいに。でもそれを止める魔法の呪文。「まあ、いっか!」駄目じゃない。駄目なのは、そうやって「駄目」に甘んじることだ。今日の駄目は、今日の駄目として。それはまあ、それとして。一部だけの駄目で、自分の全部を駄目にしない。大丈夫大丈夫。괜찮아요(ケンチャナヨ)。ไม่เป็นไร(マイペンライ)!何より、年度末で忙殺されてしまう時期。「通勤しながら聞くだけ」であっても、自分を褒めていこう。I walk slowly, but I never walk backward!さあ、両頬を叩いて気合を入れよう。昨日の駄目は、今日の芽だ。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2023.03.10
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0 はじめに2015年、私が初めて受けたTOEICは、740点(リスニング435点+リーディング305点)。そして2022年、2回め受験した時は、870点(リスニング455点+リーディング415点)。「よっしゃ本腰入れて英語やるぞ!」と勉強を始めたのが2021年1月。リーディングがぐっと伸びました。この間やっていたのが、NHKの英語講座。「ラジオ英会話」はちょうど2021年度が「文法」の年で、これまでニュアンスでふわっと理解していたあれやこれやを、正しく知識と感覚として理解した。いやあ本当に、この年度にラジオ英会話をやって良かった。2022年度のラジオ英会話は、「日常会話で頻出する基本的な英単語の習得」。これは正直あんまり私にはドンピシャではない。2021年度の文法のように、目からウロコがポロポロ落ちまくることはない。どちらかというと惰性で聞いているに近い今日この頃。ただ、2022年度の放送を聞いていると、説明がない箇所で「この文法って、去年どう習ったっけ?」を確認したくなることがある。しかし12冊を捲って探すのが面倒で放置しがち。さらにテキストが収納場所をとる。復習したいなあ、でもやらないなあ、捨てようかなあ、と悩んでいた。そんな時思ったのだ。「このNHK語学講座のテキスト1年分、合計12冊をバラバラに分解して、要らないページを抜いて合冊して、必要なところだけを1冊にまとめてしまえばよいのでは…?」イメージは、文法の索引として使える参考書。俺、天才か…?1 テキストを解体するというわけでバラバラにしよう!そうしよう!しかし力任せに千切ってはならぬ。カッターを入れてもならぬ。とりあえずインターネットの叡智を借りよう。ブックオフオンラインのこの記事を参考にしました。→【簡単】雑誌の解体方法|カッター不要!大切なページを保存しようつまり、テキストの「背」の部分に熱を加えて、接着剤をゆるめてから外せば綺麗に剥がれる、という話。我が家にはアイロンがないので、ドライヤーで温める。何冊か試して分かった「うまいやり方」は、1 ばらしたい部分を、先に思いっきり広げて「くせ」をつける2 本を閉じて、背表紙に満遍なくドライヤーの熱風を当てる3 冷めないうちに先程つけた「くせ」の部分から裂くように剥ぐこれでかなり綺麗に解体出来ました。解体後。1年分が、だいたい必要なところだけだと2/3くらいの嵩に減りました。もともと、ダイアログ以外の「読み物」部分をほぼ読まないので、広告と一緒に処分。2 分冊することにする初期構想では「1冊で辞書か参考書みたいなテキスト合冊版」を思い描いていましたが、ダイアログだけにしても結構分厚い。これを1冊にすると、かなり持ちにくいし開きにくいのでは…。分冊で上下巻にすることにしました。半年分ずつです。4〜9月分のほうがちょっと分厚いのは、ダイアログ以外の読み物「よくわかる中学英文法」も一緒に綴じることにしたから。この連載、なぜか1月に最終回を迎えました。わかりやすくて良かったのにな。3 固定するトントンして、上下左右の高さを合わせます。ぴたりと合ったら、すかさず固定。固定には、洗濯ばさみを使いました。より接着効果を高めたい場合は、背の部分に切り込みを入れておくと良いそうです。私は面倒なのでやりませんでしたが!続いて、合冊用のボンドを用意します。私はセリアで日本製大容量ボンドを新たに購入しました。ところでこの「1冊に出来ないか」を思いついた時、「2穴フォルダに穴を開けて綴じる」のも良いのでは?と考えたのです。しかし穴をあけるのが面倒だし(家の2穴パンチだと、数枚ずつしかパンチできない)、バインダーがかさばるし、そんな分厚いこのサイズのフォルダないし、で諦めました。無線綴じだと捨てる時もそのままリサイクルに出せるので便利です!4 ボンドを塗るボンドを塗ります。私は、だらだら〜とジグザグに背表紙にたっぷり塗りつけて、そのあと水を含ませた絵筆で伸ばしました。よく考えたら水でちょっと溶いてから塗ればよかった。そのままのボンドだと伸びが悪いので、隙間に入り込む感じがなくいまいちでした。ちなみに、調べていたら製本やカルトナージュをされる方は「のりボンド」を使われるようです。「のりボンド 作り方」で検索すると、いろんなものが出てきますが、これは「フエキのり」と「木工用ボンド」と「水」を加えたものが多いみたい。作ってみたかったけど、フエキのりなかったので止めました。ブレブレ。自分で製本されている方のブログを色々拝見すると、どうもボンドを塗った後に、接着効果を高めるため、ティッシュを載せる人がちらほらいたので、やってみました。ちなみにティッシュの上からもボンド塗る派の人もいて、やってみたらぐちゅぐちゅになりかけたのでやめました。ボンドを塗った上からそうっとティッシュを載せて、ぎゅっと押さえて浸透させる感じにしておきました。5 乾かす乾かします。だいたいいつも痺れを切らして触ったり動かしたりして台無しにしてしまうので、じっと我慢の子で2日間乾かしました。左右からぎゅっと圧をかけておくと、びしっと固まってくれると思います。私は、お米の袋とお米の袋の間にスペースを作って、周りを固定して乾かしてみました。6 ティッシュを剥がすしっかり乾いたら、背表紙以外の余分な部分を剥がします。ボンドでくっついていないところは、手でぺりぺりーっと剥がれます。ケバケバしたところをハサミで整えます。がっつり固まっていました。ティッシュは、固まってしまうと違和感ないですね。7 背表紙を作る荒々しい接着面そのままでもいいですか、背表紙をつけることにします。背表紙は、家にあったカラーのコピー用紙がちょうど黄色とピンクだったので、三重に重ねてのりで貼り付けて厚みを出しました。それを、背表紙の厚さ+のりしろの長さをとってカット。もっと良い紙があると素敵だと思います。笑なお、表紙+背表紙+裏表紙の長さの紙があれば、背表紙部分だけのり止めして、両面に新しい表紙をつけた「くるみ綴じ」も出来ます。8 背表紙を貼る作成した背表紙にボンドを塗り、水を含ませた絵筆で伸ばします。そしてそれをずれないように本体に貼り付けました。よく考えたら本体の背表紙にボンド塗って、紙を貼り付けたほうがズレなくて良かったのかも。出来上がり!うふふふ、いい感じ。9 おわりにそんなこんなで、構想していた「索引できる文法参考書(おまとめ分冊版)」が出来ました。パラパラめくりやすい!検索性!これで、「ん?この文法の使い方って、どういう説明だったっけ?」という時に参照しやすい。英語の勉強がはかどりますな!これからは、上部にINDEXをどんどん付けていこうと思います。「must」とか。「who」とか。収納場所も空きました!10 おまけ〜完成品もあるよちなみに2021年度の放送は、『英語文法マップ』としてコンパクトにまとまった書籍版が出ています。音声DL BOOK NHKラジオ英会話 語順でシンプル 英語文法マップ (語学シリーズ) [ 大西 泰斗 ]「ならそれ買えばいいじゃん」って思うでしょ?それがさ、書籍版はテキストそのままじゃないんだよ〜。私はあくまでも、ともに学んだこのテキストがいいの〜!!ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.09
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2023年2月に読んだ本まとめ029.特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来 [ 南原詠 ] 030.科学のカタチ [ 宮﨑徹×養老孟司 ]031.高橋源一郎の飛ぶ教室 はじまりのことば [ 高橋源一郎 ]032.財布は踊る [ 原田ひ香 ]033.71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活 [ 紫苑 ]034.31歳、夫婦2人、月13万円で、自分らしく暮らす。 [ なにおれ ]035.キラキラした80歳になりたい [ 木村盛世 ]036.もしも彼女が関ヶ原を戦ったら [ 眞邊明人 ]037.きみの人生に作戦名を。 [ 梅田悟司 ]038.外国語をつかって働きたい! [ 小島さなえ ]039.俺ではない炎上 [ 浅倉秋成 ]040.アラフォー女性のための次こそ成功させる転職マニュアル [ 山本しのぶ ]041.3スプリットメモ術 [ 大西恵子 ]042.たとえば、葡萄 [ 大島真寿美 ]043.怪盗フラヌールの巡回 [ 西尾維新 ]044.まっとうな人生 [ 絲山秋子 ]045.目の見えない白鳥さんとアートを見にいく [ 川内有緒 ]046.優等生は探偵に向かない [ ホリー・ジャクソン ]047.すごい貯蓄 最速で1000万円貯めてFIREも目指せる! [ くらま ]048.小説 映画さかなのこ [ さかなクン ]2月に読んだ本は、20冊でした。仕事も家も、何かと色々とバタバタしていたりで、ちょっと少なめ。いやあ、インフルエンザやら学級閉鎖やらねー!ハッ!と気付いたら2月が終わっていた。え、もう3月?電車で通勤する時間が主な読書タイムなので、通勤出来ないと読書も進まない。2/10に思い立ってTwitterを辞めたんですが、だからといって劇的に効率的になって時間が生まれたかというとそんなことはなく、むしろ前よりボーッとしてるかも。時間ってどこに溶けるんだろうな…?Twitterを辞めた当初こそ、Pixivで大昔にハマったカップリングの漫画をひたすら見たり、意味もなく楽天でウインドーショッピング(というのか、画面ショッピング)してみたり、スマホ端末で英語の漫画を読んでみたりしていたけど、どれも続かず。携帯を触る時間がすごく減りました。それにより、心理的な「ざわざわ」感はかなりなくなった。穏やかな「凪」みたいな状態。でもこれでいいのか?こんな閉じた毎日でいいのか?とたまに思う。世の中では誰が何をしているのか。テレビもニュースくらいしか見ないし、ドラマもアニメも面白いと思えるものが少ない。何より、十数話を見続ける気力と体力と時間がない。2時間の映画なんて、映画館にでも行かないと集中して見ることができない。年をとるってこういうことなんだろうか。妹は、「カロリーが高いコンテンツを受け付けなくなってきた」と言う。アニメやドラマも、前情報として「これはこのくらいのカロリーを消費しますよ」と表示してほしいくらいだと。わかる。で、最近はNHKのラジオアプリ「らじる★らじる」でラジオ番組をよく聞いています。おばあちゃんやん…。2月終了時点での2023年ベスト10冊1月005.87歳、古い団地で愉しむひとりの暮らし [ 多良美智子 ]006.自分が喜ぶように、働けばいい。 [ 楠木新 ]007.テヘランでロリータを読む [アーザル・ナフィーシー]014.わたしのペンは鳥の翼 [ アフガニスタンの女性作家たち ]019.それでも食べて生きてゆく 東京の台所 [ 大平一枝 ]020.人生後半、上手にくだる [ 一田憲子 ]026.自分の意見で生きていこう 「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ [ ちきりん ]2月036.もしも彼女が関ヶ原を戦ったら [ 眞邊明人 ]045.目の見えない白鳥さんとアートを見にいく [ 川内有緒 ]入れ替え制の「今年の10冊」。現在、9冊になりました。2023年の課題図書 進捗状況2023.01.03「2023年の課題図書48冊」2月に読めたのは29冊目の課題図書045.目の見えない白鳥さんとアートを見にいく [ 川内有緒 ]の1冊でした。このペースだと、本当に読み切れなさそうだな、今年のマイ課題図書。あせあせ。これから読みたい本年収443万円 安すぎる国の絶望的な生活 (講談社現代新書) [ 小林 美希 ]年収443万円あれば普通に生きていけるんじゃないの?色んな人の生活状況のルポみたいな感じ?私はミニマリスト系FIREやリタイア世代の楽しい清貧生活みたいな本が好きなんだけど、そうじゃない「絶望」のほうも読んでみたくて。日々臆測 [ ヨシタケシンスケ ]大好きヨシタケシンスケさんが雑誌に連載していた日々の「臆測」のエッセイ?集。ヨシタケさんのLINEスタンプ買おうかなってずっと思ってる(買えよ)。答えは市役所3階に 2020心の相談室 [ 辻堂ゆめ ]最近気になる作家さん、辻堂さん。今回は市役所に設置された「心の相談室」を舞台にした物語。脱ダラダラ習慣! 1日3分やめるノート [ 中島美鈴 ]だらだらすることがとっても得意×ノート好きなので読みたい。朝起きられなくて毎朝「またおきられなかった…」と自己否定に陥っていたのだけれど、「おめざ」を再開したら2日連続で起きられた。現金か。じゃむパンの日 [ 赤染晶子 ]NHKのラジオ番組「高橋源一郎の飛ぶ教室」で、この本を作った方(ひとり出版社)が登場してらして、その本を読んでみたいなと思って。赤染衛門(平安時代中期の女流歌人)とは関係ないよね…?養老先生、再び病院へ行く [ 養老 孟司 ]2020.05.07養老先生、病院へ行く [ 養老孟司×中川恵一 ]の続編?元気にしていらっしゃるかしら、お身体だいじょうぶかしら、と気になっているので。ものがわかるということ (単行本) [ 養老 孟司 ]養老先生大好きか。笑いろんな方の対談を読んだりすると、重複するところも多い。けど面白いんだよね、養老先生のものの見方。2023年に読んだ本・2023年1月に読んだ本まとめ/これから読みたい本2019年から2022年に読んだ本・2019年に読んだ本213冊まとめ/ベスト10冊・2020年に読んだ本255冊まとめ/ベスト10冊・2021年に読んだ本310冊まとめ/ベスト10冊・2022年に読んだ本336冊まとめ/ベスト10冊ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.08
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本のタイトル・作者小説 映画 さかなのこ [ 有沢 ゆう希 ]本の目次・あらすじお魚が大好きなミー坊。明けても暮れても来る日も来る日も大好きなお魚のことばかり。ミー坊はある日、魚の帽子を被った不思議なおじさんに出会う。引用「成績がいい子もいれば、悪い子もいて、それでいいじゃないですか。みんな勉強ができて同じだったら、優等生だらけでロボットみたいだわ」「お母さん、言いたいことはわかりますけどね、あとで困るのは、本人ですから」「いいじゃないですか」ミチコが、きっぱりと言う。「この子は、お魚が好きで、お魚の絵を描いて、それでいいんです」感想2023年048冊目★★NHKラジオ「高橋源一郎の飛ぶ教室」の「さかなクン 好きなことを続けてきた先に」の回で、さかなクン著『さかなクンの一魚一会 ~まいにち夢中な人生!~』が紹介されていた。ラジオを聞いていると、何よりとにかくさかなクンのお母さんがすごい。というわけで一冊本を読んでみたいな、と映画のノベライズを読んでみた。そしたらさ、これさかなクンの自伝を映画にした物語だと思ったら違ったの!笑ミー坊という名前の子供が(これは非常にさかなクンみたいな子なのだけど、別人という設定)さかなクンに会ってた。ところで私は映画を見ずに本を読んでいて、合間合間に映画のシーンの写真が挟まれているのだけれど、けっこう最後までミー坊が女の子だと思って読んでいた…。ちっちゃい女の子のこと、〇〇坊って言うやん?何より一番最初に、男か女かなんてどうでもいい、というような一文があったので、すっかりこの物語は「もしさかなクンが女の子だったら」というif設定で幼少期から大人になるまでを描いた作品なのだと思ってた。違った。相変わらず思い込み激しいな私。後半、幼馴染のモモコとその子供と、ミー坊は海に行く。そこで周りに仲睦まじい家族のお出かけだと思われる。ここで「あ、ミー坊って男の子なんだ?!」と思って、読み返してみたら小学生のときにも「お前モモコのこと好きなんだろ?」とかいう描写がありました。私、ここ「女の子同士でラブ、いいね!」と思ってた。(映画の主演をみたら、これ「のん」さんなのね!だから勘違いしてたのか、私)ラジオを聞いたとき、さかなクンのお母さんが、子供が魚が好きだと分かったら毎日水族館へ連れていき、毎日魚料理を出し、魚を家で飼育し…と、「この子の好きなこと」をとことんサポートしていることに慄いた。私、ぜったい、そこまで出来ない。私の娘(小学一年生)はお絵描きが好きで、ずーっと何かを描いている。これは私の子供の頃も同じだったから、よく分かる。私は娘にいろんな漫画やアニメを読ませて見せるようにしているし、本人が読みたがったものを制限しないようにしている。(ただ、「私はこの作品は、これこれこういう理由で好きじゃない」とは伝えている)保育園年中の息子は、今、魚とバイクに夢中。さかなクンの番組「ギョギョッとさかなスター」を食い入るように見て、魚の図鑑をずっと見ている。でも私、そこで終わり。それ以上のことをしてやれない。この本みたいに、毎晩毎晩違うタコ料理作ってやれない。笑たとえば子供が何かに夢中になって他のことが目に入らなくなっていたら、「それじゃ駄目でしょう」と、私は中道を目指すように言うだろう。好きもほどほどに。熱中するのもそこそこで。普通が一番。それって「好きなこと」にストッパーをかけて、制限してしまうことなのかな。私は、「好きなこと」というと、いつも樽の箍(たが)を想像する。縛られても、それを内側から跳ね除けて、バラバラにしてしまうくらいの力。その人の内側に生まれ持った、「好き」の種。本の中で、「ありがとう」とミー坊は言われる。ずっと好きなことを好きなままでいてくれて。たぶん一番難しいのは、それなんだろう。おとなになるほどに、好きなことをただ好きでいることは難しくなる。自分より上がいることがわかる。もっとすごい人がいることがわかる。でもそもそも、「好き」ってそういうものなのだっけ?上下を、優劣をはかるものなのだっけ?今、私はおとなになって。好きな本を読んで、好きな言葉を学ぶ。役に立つわけじゃない。使うあてもない。そうして好きな絵を描いて、好きな物語を書く。プロになるわけじゃない。とびきり上手いわけじゃない。それでも私は、とっても幸せ。「好き」はずっと、たぶん死ぬまでずっと「好き」だ。好きなことを、好きなままに。私は、子供がそれを持ったままでいられるようには、してあげたいな。あなたのその「好き」を忘れないで。その火が消えそうになる時も、大事に守って。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.07
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本のタイトル・作者すごい貯蓄 最速で1000万円貯めてFIREも目指せる! [ くらま ]本の目次・あらすじ1章 「まずは本気で100万円貯めろ!」と言い続ける理由2章 私が貯蓄マシンになるまでの屈折お金遍歴3章 貯蓄率8割の超節約術と鬼貯蓄4章 生きているだけでお金が貯まるメンタル術5章 500万円の壁を超えるには、「逃げるな、戦え」6章 死ぬ気で1000万円の壁を超えたら人生変わる!感想2023年047冊目★★夫に「もうな、そういう本に書いてあること、あらかたやってるやろ?これ以上できることないんやから、読む時間が無駄やから、やめ」と言われてます。でも読んじゃうの〜。なんかこう、目新しい斬新で有用な情報があるのかと思って!この本はFIREの本かなと思って読んだけど、違いました。メインが貯蓄の話。著者は、YouTuber。100万円の貯金がまず出来ません、という人向け。くらま(クラマ)ファイナンシャルプランナーの資格を有する会社員。東京都内で一人暮らしをしながら、社会人1年目で奨学金約300万円を完済。4年半で貯蓄2000万円を達成する。その貯蓄術やお金のノウハウを発信するYouTubeチャンネル「倹者の流儀」が大きな話題に。自身の成功・失敗体験を踏まえた本音の教訓と、分かりやすい解説で、多くの支持を得ている。『すごい貯蓄ー最速で1000万円貯めてFIREも目指せる!』が初の著書となる家賃補助がある会社に勤めて家賃が月に五千円、副業可の会社を選んで早朝や土日にアルバイトで副業、働いているか寝ているかで実家には四年帰らず、食事は自炊で1日1食。月14万円で生活できるように生活水準はあげない。いやもう突き抜けててすごいな。でもそうでもなきゃ、その勢いでお金貯まらないし、奨学金も返せないよね。私が「へ〜!すごいな〜」と言いながら読んでいると、夫に「僕らは家も賃貸で家賃は一人暮らし並みに安いし、車も持ってなくて、生活水準は下の上くらいからやで」と冷静に突っ込んできました。夫「でもその人、何が楽しくて生きてるん」うーん。いや、楽しいと思うんよ。お金が貯まるのも楽しいやろうし、お金を掛けない楽しみを知ってると言うか。夫「ほな僕らもそうやん」確かに、この土日は習い事のスイミング、地元の子供イベントへの参加、公園の鯉を見に行く、図書館に行く…で終わったな。出費、ゼロ円。でも十分満足。夫「だからもうそういう本読むのやめ。時間の無駄」と、また言われてしまいました。それに一千万円貯めても、FIREはほど遠いんだよなあ。年間最低120万円の不労所得を永続的に得るには元手が結構必要…。夫「月に10万でどうやって家賃とか払うん」私「あんた仕事辞めへんねやったら家賃補助あるやろ」夫「あのな、それ言うたら今辞めて君が専業主婦なったって一緒やろ」私「たしかに…」でも、そういうことじゃないんだよな。養ってもらうんじゃなくてさ、こう、暮らしていけるだけの余裕を持ちつつ好きなことしたいという夢物語なのだよ。夫「それに仕事辞めて毎日何するん」私「えー、色々やりたいことあるやん」夫「僕はない」私「ない…?!」ここらへん、夫婦の違いが出て面白いですね。まあふたりとも私みたいだったら家庭がえらいことになってしまうからな。コツコツ働いて、せめてちょっと早く辞めるくらいが現実的な路線なのだろうな…。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.06
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本のタイトル・作者優等生は探偵に向かない (創元推理文庫) [ ホリー・ジャクソン ]本の目次・あらすじリトル・キルトンでの事件の後、ビップは事件の詳細をポッドキャストで配信していた。見たくもなかった本性を暴き、親友の家庭を崩壊させ、家族を危険にさらした。もう二度と探偵ごっこはやらないと固く誓ったビップだったが、友人のコナーが、追悼式を最後に兄が失踪したとビップに捜索を依頼。自らの正義のため、再度ビップは捜査に乗り出すがーーー。引用「いや、きみのかわりに決断はできないな。どうすべきかわかっているのはきみだけだし、答えを出せるのもきみだけだから。でもぼくにはわかっていることはある。ビップががどう決断を下そうと、それはかならず正しいということ。きみはつねに正しい決断をする。ビップがどの道を選ぶにしろ、ぼくはね、きみのすぐ後ろにいる。いつだって。わかった?」感想2023年046冊目★★★「自由研究には向かない殺人 [ ホリー・ジャクソン ]」の続編。私は、主人公が同じでもまったく違う事件を扱うシリーズ物なんだと思っていたから、本編ががっつり前作の事件のアフターストーリーであることにちょっと驚き。けれど、今回の事件は事件で単独で存在していて、またあちこち色んな人に聞いて回るスタイル。そのたびにポッドキャストで配信したり、フィットビット(腕時計方の運動機能を測定し、記録する機器)が出てきたりするところはいかにも今どきのミステリという感じ。後半の「ええっ」という展開は、ちょっと後出し感が…。そして失踪したジェイミーが大概すぎて、「おいお前」ってなる。原題の"GOOD GIRL, BAD BLOOD"の「悪い血」のほうがよく分からなかったけど、最後まで読むとよく分かる。悪って、何なんだろうね?今回は、「正義とは何か?」というテーマ。薬物レイプの容疑で起訴されたマックス・ヘイスティングスは果たして陪審員裁判で有罪になるのか?現状の法制度で裁かれない者が出た時、それは正義がなされなかったということなのだろうか。その時、自らの手で悪を制することは、正義なのだろうか。ビップはラストに自問する。自分と「彼ら」の間にある違いは、何なのか。重たいテーマだし、前の作品の「後始末」というか、アフターストーリーも気が滅入ることが多いのだけど、ラヴィ・シンが出てくると場面が明るくなるので好きだった。めっちゃええ子やん〜。あと、ビップのステップファーザーであるリアンも。私は「余計なことを言わずにバックアップして応援してくれる人」が好きなんだな〜。笑このシリーズ、3部作らしく、次回が完結編のよう。これはあれだよねえ、今回逃げた敵との、最終決戦だろうねえ…。3作目の"As Good As Dead"は2023年に刊行予定とのこと。このDeadの文字が気になるな〜!!ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.05
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本のタイトル・作者目の見えない白鳥さんとアートを見にいく [ 川内 有緒 ]本の目次・あらすじそこに美術館があったからマッサージ屋とレオナルド・ダ・ヴィンチの意外な共通点宇宙の星だって抗えないものビルと飛行機、どこでもない風景湖に見える原っぱってなんだ鬼の目に涙は光る荒野をゆく人々読み返すことのない日記みんなどこへ行った?自宅発、オルセー美術館ゆきただ夢を見るために白い鳥がいる湖引用「白鳥さんは、『見えないひと』と『見えるひと』の境界線を飛び越えたからこそ、楽になって、心地よい場所を見つけることができたんだね」「うん、たしかに。知らない世界に行くときってちょっと怖い。でも、その怖さとワクワクはセットなんだ。そう考えると、不確かさがないところにワクワクはないのかな。確かな世界にずっといたら、居心地はよくても人生としては面白くないのかもねぇ」感想2023年045冊目★★★★2023.01.03「2023年の課題図書48冊」の29冊目に挙げていた本。本屋大賞2022年ノンフィクション本大賞、大賞作。面白かった。途中、前に読んだ「本とはたらく [ 矢萩多聞 ]」の多聞さんが出てきて、思いがけず知り合いにばったり会ってしまったような嬉しいようなちょっと気まずいような気持ちになった。美術館に勤める友人の紹介で、全盲の白鳥さんの美術鑑賞に同行することになったノンフィクション作家の著者。全盲の人が、どうして美術館に行って、どうやって作品を見るの?私もはじめはそう思った。失礼なことを言えば、「そんなことして何になるの?」とでも言って良いような。だって見えないじゃんって。でもこの本を読んで思う。見えるってそもそも、何なんだろうね?芸術って、アートって、何なんだろうね?白鳥さんに作品について説明する。説明者の数だけ、違う説明がなされる。え?そんなふうに見えたの?私はそう思わなかったよ。あ、ここにこんなものが描いてあるよ。これはどういう意味かなあ。そこにある作品を巡って、対話が生まれる。それは一人での「見る」を超えていく。著者はそれを、白鳥さんがいることで目の解像度が上がったと話す。白鳥さんに作品の説明をしているようでいて、本当にその作品を「見せて」もらっているのは、見えている私たちの方なのではないか。見える人は、普段から視覚情報を取捨選択して処理している。自分の記憶や経験が、必要なものを選び取る。だからみんな、同じものを見ているようで、違うものを見ている。ここらへんは、私は本の書評に似たものを感じた。同じものを読んでいても、違う感想を抱く。違う光景を見る。それもまた、自身の内側のフィルターに作品を通した結果。だからこそ、己の開陳としての書評は、面白い。白鳥さんとの美術鑑賞も、これと似た面白さがある。白鳥さんは、研究家が語るような作品背景などではなく、素人の解説を面白がる。それは、「わからないこと」を楽しめるからだという。この本では、障害や優生思想についても書いてある。その中で白鳥さんが言っていた『できる』と『できない』はプラスとマイナスじゃないんだなって、できなくても全然いいんだよなって気がついたというところ。私はたぶんこれが、まだ自分の中でネックになっている。持てる力で「頑張る」こと。そうして「能力を高めて」「誰かの役に立つ」こと。そうして「ここにいてもいい」と認めてもらうこと。私にとっては、それが愛されること、存在を赦されること、つまり「生きること」という認識。これねえ、駄目なんだよね。だって、自分が勝ち続けることは出来ないって、分かっているから。でも負けられない。負けた自分には価値がないから。少なくとも戦い続けなければ。頑張り続けないといけない。疲れるな、その生き方!笑そして裏返せば、この認識は他者に同じ「頑張り」を求める。私がこれだけやっているのだから、お前もやるべきだ。そのまま存在を許容されるなんてありえない。そんなことは赦されるはずがない。有益なものを作り出せないのならば、世界の役に立たないのであれば、生きている意味はない。お前に価値はない。これぞまさに、能力主義と自己責任と優勢思想そのまのではなかろうか。私は子供の頃からずーっと「赦されたい」と思っていて、その根幹はここ、なんだろう。白鳥さんは「バックする」「そのままでいる」でもいいのだと気付いた時、視野が広がったという。私はまだ、狭いなあ。激狭だなあ。いつになったら、ここから出ていけるんだろう。著者は言う。絶えず想像すること。すぐに忘れてしまうから、本を読んで旅をして美術作品を見て話す。そして知識と想像力で、世界の複雑さや自分の無力さを盾にせず、壁をぶっ壊しあるがままの存在に手を伸ばす。あまねく見る、千手観音のように。私が本を読むのも、それだ。私は知りたい。わからないことにワクワクしたい。莫迦な自分に何度も打ちのめされながらでも、「わからない」を楽しみたい。あれ、それって、「頑張る」とは違う。優劣じゃない、他者との競争でもない、これは私と世界の戦いだ。だとしたら、私はいつか、思えるんだろうか。○✕を、誰かに付けられるような気がしていた場所。優劣の天秤の片方に、自分の取り分が減らないように腐心するところから。出来なくても全然いい。別にそのままでええやんか。もうじゅうぶんに、二重丸の花丸やん。小さい子供がいると、美術館は敷居が高い場所。けれどこの本を読んで、美術館へ出かけたくなった。そうして一緒に見た人と、ああでもこうでもないと、話をしたい。私に見えて、あなたに見えなかったもの。あなたに見えて、私に見えなかったもの。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.04
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