オランダ、イギリス、アメリカ──それぞれが頂点に立った時代があり、そして必ず衰退の兆しが訪れました。この「覇権サイクル」が100〜150年の周期で繰り返されてきました。繁栄の絶頂にある国ほど、気づかぬうちにゆるやかな病に侵されていく。その姿は、どこか人間の老いにも似ています。
造船技術と教育で世界を制したオランダは、やがて「金融化」という甘い毒に浸っていきます。汗をかくより、お金でお金を増やす方が楽だ──そんな空気が国全体を覆い、チューリップバブルの崩壊へとつながりました。
産業革命で世界の工場となったイギリスも、やがてロンドンの金融取引に夢中になり、製造業の競争力を失っていきます。さらに「世界の警察」としての負担が国力を削り、二度の世界大戦でついに息切れしてしまいました。
アメリカが今まさに衰退期の後半にあります。極端な格差、政治の分断、挑戦者としての中国の台頭──歴史のカルテに並ぶ症状が、驚くほど重なって見えます。
次の覇権国はどこか?中国、インド、あるいは多極化の時代。どれも決定打に欠け、未来は霧の中にあります。ただひとつ確かなのは、「永遠に続く体制は存在しない」という冷静な事実だけです。
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