隊長さんの山ある記

隊長さんの山ある記

Jun 1, 2026
XML
カテゴリ: 登山・ハイキング

の追悼登山以来、半年ぶりであった。

山伏の山頂から眺めた今日の富士山





猪の段に群生して咲くズミの花は、まさに見頃だった






静岡市内の自宅から猪の段登山口まで2時間弱、距離にして約50km、カーブの多い山道なので意外に時間がかかる。林道三ツ峰落合線を快調に飛ばし、まもなく笠張峠(かさはりとうげ)という場所に立つこの丸い案内看板(ここはワラビ平)は、多分、半世紀前から変わることなく立っているはずである。この道をボクは、いったいなんど走ったのだろうか。なぜかいつも愛着を覚える看板である





西側に広く開けて聳える七つ峰、そして、東に安倍東山稜を一望できる笠張峠。今日の目的のひとつは、その絶好の地にサラの散骨をしてあげることだった。サラとなんども立ち寄ったこの地にどうしても埋めてあげたかったのだ。





サラよ、ここで安らかに眠れ~
共に登ったあの山々をいつも見られるこの地で、、





散骨を済ませ、富士見峠から大日峠(だいにちとうげ)へ、林道勘行峰線(りんどうかんぎょうみねせん)を北上し、眼下に井川湖を見下ろす





ウィンク外気温19℃。快適だ





猪の段登山口をスタート





すぐに現れるズミ(バラ科)の群生地~まるで果樹園を思わせる風景だ
花は?おおっドンピシャリまさに見頃だったすでに白い花がいっぱいだびっくり





ズミは、秋、リンゴのような果実をつけるところから、別名・コリンゴ、またはコナシとも呼ばれる。
花の咲き始めは、ピンクの蕾から始まり、完全に開くと下の写真のように白くなるびっくり






張り出した枝に開花した白い花をびっしり付けたズミ
ズミの名は、染み(シミ)の意味で、樹皮を染料に使うところからでたようだ
真っ青な空にマッチしてすてきな光景をたっぷり楽しんだ








ナツトウダイ(トウダイグサ科)がこれまた大群生





たっぷりと時間をかけて観賞後は、尾根通しに落葉樹林の中を進みます
途中、二重山稜、船窪地形などを通過、この辺りは、登山道を見失う可能性があるので、古くなって褪せて見えにくいマーキングなどのそばに、いつも用意している赤テープを巻きながら、明確な目印になるよう交換しながら歩く。さらに、ここには欲しいと思える箇所にも付けながら(ただし、付けすぎに注意して)道迷いすることのないようのないように。

この猪の段コースでハイカーに出合うことは、ほとんどないが、素敵なコースだけに、もっとより多くのハイカーに歩かれてもいいのにと残念に思う





次第に植生が変わり、

大き目の葉が二枚広げた姿を鶴の舞う姿に見立てたところからこの名がついた花
白い小さな線香花火のように見える花がいくつもついている







ミヤマハコベ(ナデシコ科)
ミヤマ(深山)の名がついているが、高山性と云うわけではなく、ふつうの山でごく自然に見られる花である。
長い柄が特徴、花弁5個は、深く切れ込んでいるので10個に見える。地味で楚々とした花ではあるが、ボクはこの花が好きだ





百畳平(ひゃくじょうだいら)までやってきた





ここからは、東河内流域の山、小河内山(こごうちやま)が姿をみせる~






サラが大好きだったここ百畳平
リードを放してあげると、この広い野原で思い切り飛び跳ねていた様子が今も目に浮かぶ
今日は、この地へも散骨するつもりでやってきた。ここは、いつも休憩していた大きな木の根元。
サラよ、ここで、仔鹿たちと一緒に遊んだらいいよ




この百畳平、かっては、腰丈ほどクマザサが生い茂り、夏になれば、クガイソウや、クルマユリ、シモツケソウなどの花々が咲き、登山者の目を楽しませてくれたものだったが、今では、山伏の山頂部と同じように裸地化してしまい、笹など一本もない。代わって、コケ類の進出が多く目立つようになっている。これもまた、味わいがあるが、やはり笹の海が懐かしいウィンク枯れだした当初は、ニホンジカによる食害だとばかり思っていたのが、そればかりではなく、何十年に一度という笹枯れ現象が始まっているというのが正しい説のようである





ダケカンバやナナカマドの新緑が眩いほどに美しい





高原ムード漂う、たおやかな稜線歩きが楽しいプロムナードコースだ





山伏小屋分岐、このあたりの自然林もたいへん美しい
中央の大きな樹は、昔、落雷で倒れたような、そんな覚えがあるなあウィンク




途中で、磐田から来たという単独の中年女性としばし立ち話に花が咲いた

オーギ崩の上部から、南方向の笹山、井川峠、そして、リバウェル井川スキー場を眺める





浸食の進むオーギ崩。静岡市内からもすぐにそれとわかるガレ場だ
これほど大きな崩れではなかった頃、ここで、シモツケソウ(バラ科)や黄色いキンレイカ(オミナエシ科)を見たものだ





オーギ崩からは、安倍東山稜の青笹山から竜爪山までを一望する





針葉樹が樹皮から出すヤニの匂いがとてもいい
深山の空気を胸いっぱいに吸い込む至福のひとときだ





西日影沢コース分岐を過ぎれば山頂は近い
ピーと一声、ニホンジカの発する警戒音を近くで聞いた





一見して、緑の苔に覆われて美しくも見えるが、かってここは、一面、笹の原だった





ミツバツチグリ(バラ科)
早春のころ、低山にいち早く咲く花が、2000mを越す山でも見られるとは、、
澄んだ上品な黄色の花で、葉が3枚。根を食用にするので土栗と云う名はここから来たそうだ





オブジェのように立ち枯れたウラジロモミに天下の名峰、凛々しい富士山が良く似合う






安倍奥の最高峰、二等三角点のある山伏(2014m)に到着。
誰もいない山頂は、我々夫婦だけ、、





山伏の山頂から見る南アルプス南部の山々。すっかり雪も融けて夏山の様相を呈している。




いつものことながら山座同定を楽しむウィンク
すっかり葉を落とした晩秋なら見える左方の光岳(てかりだけ)もこの時期は木々に隠れて見えない














昼食後、名残り惜しいが下山にかかる

大谷嶺の右を何気なく見たら、八絋嶺、さらに奥側に毛無山、大ザレの頭、隠れて見えないが、五老峰(ごろぼ)か?





おやっ、真ん中に見えるのは、篠井山(しのいさん)かな?ということは、左が、大光山(おおぴっかりやま)
右が、十枚山、下十枚山ということか






笹枯れ現象でどこもかしこも裸地化し、ゴルフ場のような山頂部
かって、腰丈よりも高い笹が繁茂して、一面の笹原だったことを知るひとは、今では少ないだろう
昼食を摂る場所もないほどだったなんて、今このありさまを見て誰が想像できようかしょんぼり

<参考>2008/12/19の山伏山頂部。登山道以外はこの通り、一面深い笹原で埋め尽くされていた




さらに、ここ数年の間に立ち枯れた針葉樹がやけに目立っていることをボクは感じる
変わって、以前は、あまり見ることのなかったコケ類の進出がやけに目立つようになった。
この現象は、百畳平でも同じだった。





今は初夏、ウラジロモミの新芽が美しい~






まだ山中の所々に咲き残るトウゴクミツバツツジ(ツツジ科)の花





濃い紫色がまだまだ新鮮です





大きなニホンジカ♀が1頭、のんびりと草を食んでいた。逃げる様子もない。
今日は、他に、立派な角を持った雄シカ1頭、雌シカ3頭、ニホンザル4頭、を目撃した





帰りは、新緑の美しいダケカンバの林を下るだけ~






市営山伏小屋(1971年秋に完成)は上から眺めただけウィンク

ずっと昔、まだ20代のころだったが、所属していた会の山行で一度だけ泊ったことがあった~ということは、半世紀以上も前のことだったか、、今もなお存在する小屋は、泊まらないにしても避難小屋としての役目は十分担っている。以前、大勢の団体さんを案内し、山伏へ登った帰りに、雷雨に会い、この小屋へ逃げ込んだことがあった。その頃に比べればかなり老朽化はしているが、一夜を明かすにはなんの問題もない。運が良ければ、ネズミくんたちの運動会が見られるかも知れない。
この小屋がいまだに当時の面影をそっくりそのまま残していることが嬉しい。

また、一時期、同じ静岡県高山植物保護指導員の仲間で、毎週のように浜松からやってきては、この小屋で寝泊まりして山伏を楽しんでいた友人がいたが、その後どうしてるのだろうか。さらに、当時、毎週、土曜部に西日影沢から通っていた友は、脊柱管狭窄症の手術後も相変わらず、この山伏へ通ってきているのだろうか。
(静岡県高山植物保護指導員は、2年前に、年齢的に南アルプス登山が難しくなってきたので残念ながら解嘱させていただいた)





下山後、笹山登山口で見かけた白い花の咲く樹は、なんだかわからず、帰宅後、図鑑で調べたら
アズキナシ(バラ科)に該当するようだが自信はない





帰路、車中から眺めた南アルプス深南部方面の山々
すっきりした三角形の黒法師岳は、たぶん前黒法師岳に隠れて見えないのだろう




帰路、口坂本温泉に寄るつもりで支度はして来たものの、山中でのんびりしすぎて、時間オーバー、たぶん札止めだろうと諦め、富士見峠経由で帰途についた。

今朝、通ってきた県道三ツ峰落合線の錦橋の先での大がかりな工事はすでに終わって人影もなかったが、このトンネルの正体がどうもよくわからない。リニア関連の工事だとは思うが、リニア中央新幹線が開通しても静岡県には何のメリットもない。南アルプスの地下トンネル工事を行うJR東海がその見返り?に全額出資して、井川の大沢戸橋から京塚橋までをトンネルで繋ぐという話は聞いているが、京塚橋はもっとずっと下なんだけど、、。クール



井川の地域振興とリニア工事関係車両の通行用という名目で作られる全長4.7kmのトンネルが開通することで、通行タイムが20分短縮され、がけ崩れなどによる通行止めもないので、安全には違いないし、便利になるのだが、、リニア新幹線不要論者としてはいまいち素直に喜べないんだな。







最近、山伏へ行く際によく歩くのは猪の段コースが多い。以前は、クラッシックコースともいえる西日影沢から入ることがほとんどだったが、加齢と共に遠ざかってしまい、最後に入山したのは、2年前のちょうど、今頃、6月14日だった。当日の記録を見ると、山頂まで3時間40分もかかっている。最後になるかも知れないが、81才の今、もう一度、体力をつけてチャレンジしてみたいと思っているウィンク




<参考コースタイム>
猪の段登山口11:15~11:20猪の段~12:10百畳平12:30~12:45山伏小屋分岐~13:20西日影沢コース分岐~13:35山伏14:20~14:25西日影沢コース分岐~14:45山伏小屋分岐~14:55百畳平~15:25猪の段15:35~15:40猪の段登山口

歩数計→11920歩  2.5万図  梅ヶ島





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  Jun 18, 2026 11:52:00 PMコメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: