ドクターイワタの認知症ブログ~東海エリア最高の治療実績~

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Jan 31, 2016
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長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト​

ラグナシア3

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症例報告

20160131@6178@613
ケアマネからの紹介である。物忘れ、幻視、夢の続き、夜間せん妄、物とられ妄想、易興奮、鬱状態、夜間不眠、肘付き、真面目、語義失語を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.右側頭葉萎縮先端部、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ脳梗塞多数、境界領域梗塞、6.その他 右淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:4、ピックスコア:4、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:17/30、近時記憶2/6と中等度していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始、プロルベインDR4Capを勧めた。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:18.5/30(+1.5)、近時記憶5/6(+3)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。プロルベインDRは希望されなかった。

20160131@6180@614
特養嘱託医からの紹介である。内科 1.グラマリール25mgなど。物忘れ、暴言、暴力、外出企図、帰宅願望、他利用者とのトラブル、語義失語を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.左>右側頭葉萎縮中等度、4.左>右海馬萎縮中等度、5.両側基底核ラクナ脳梗塞数カ所、境界領域梗塞、6.その他 両側淡蒼球石灰化、左>右ピック切痕。以上から、レビースコア:2.5、ピックスコア:9、レビー・ピック複合(LPC)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:1/9、改訂長谷川式:4/30、近時記憶0/6と高度低下していた。グラマリール25mg中止、前頭葉症状にウインタミン朝4mg夕6mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。不穏時にウインタミン4mg頓用1日2回まで可とした。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:5/30(+1)、近時記憶0/6(+-)と軽度改善、暴言偶に、暴力偶に、外出企図偶に、帰宅願望偶に以外上記周辺症状はすべて消失した。前頭葉症状にウインタミン18mg(朝4mg昼4mg15時4mg夕6mg)から24mg(朝6mg昼6mg15時6mg夕6mg)へ増量した。不穏時にウインタミン4mg頓用1日2回まで可とした。

20160131@6183@615
ケアマネからの紹介である。物忘れ、昼間傾眠、夜間不眠、鬱状態、生真面目、薬物過敏、膝擦り、尿便失禁、食欲低下、金銭浪費、易転倒、振戦、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮軽度、3.側頭葉萎縮軽度、4.海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ脳梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:7、ピックスコア:0、レビー小体型認知症(DLB)/脳血管性認知症(VD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:19/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgを開始、プロルベインDR4Capを勧めた。鬱状態にジェイゾロフト25mgを開始した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:23/30(+4)、近時記憶5/6(+1)と中等度改善、易転倒以外上記周辺症状はすべて消失した。易転倒にドパコール100mgを開始した。

20160131@6187@616
知り合いからの紹介である。物忘れ、アパシー、易興奮、昼間傾眠、夜間不眠、引きこもり、甘い物好き、収集癖、うつ状態、膝組み、口ぺちゃぺちゃ、真面目を呈していた。頭部CT 1.頭頂葉萎縮なし、2.左前頭葉萎縮軽度、3.左側頭葉萎縮先端部、4.左海馬萎縮軽度、5.両側基底核ラクナ梗塞数カ所、6.その他 左ピック切痕、左脳室拡大。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:9、前頭側頭葉変性症(FTLD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:7.5/9、改訂長谷川式:20/30、近時記憶5/6と軽度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。前頭葉症状にグラマリール25mgを併用した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+8)、近時記憶5/6(+-)と著明改善、いらいら偶に以外上記周辺症状はすべて消失した。

20160131@6188@617
知り合いからの紹介である。物忘れ、甘い物好き、、収集癖、生真面目を呈していた。頭部CT:1.頭頂葉萎縮なし、2.前頭葉萎縮なし、3.左側頭葉萎縮先端部、4.海馬萎縮なし、5.両側基底核ラクナ脳梗塞多数、Binswanger型梗塞、5.その他 左大脳半球萎縮。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:4、前頭側頭葉変性症(FTLD)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DTNC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:23/30、近時記憶4/6と軽度低下していた。認知機能低下にレミニール4mg/ナウゼリン10mgを開始、NewフェルガードLA粒4錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプレタール100mgとサアミオン10mgを開始、プロルベインDR4Capを勧めた。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:29/30(+6)、近時記憶6/6(+2)と著明改善、上記周辺症状はすべて消失した。


病院で諦められても、在宅で命尽きるまであがいてみてもいいのでは?

水分や食事摂取量が低下して病院にかかると胃瘻作成を勧められます。医師から「胃瘻やCVポートはどうされますか?」と尋ねられてすぐに決断できる御家族は極僅かだと思います。胃瘻を作った場合、前記したようにNewフェルガードやプロルベインDRを摂取することで嚥下機能や認知機能が回復することも考えられます。筆者は胃瘻からNewフェルガードおよびプロルベインDRを注入することで経口摂取を再開出来るようになった在宅患者さんを多数経験しています。栄養補給をして食べる力が出る可能性も残されています。

胃瘻がなくてもグルタチオン点滴により四肢硬直および嚥下機能改善、シチコリンによる意識レベル改善、水分補給のための点滴、誤嚥性肺炎のための抗生剤点滴などを1-2週間続けながら、嚥下機能や認知機能回復を試みます。NewフェルガードLA2-3包およびプロルベインDR4-6Capを寒天に固めて投与します。嚥下機能が回復してきたら、エネーボ、エンシュア、ラコールなどの経管栄養剤を寒天で固めて投与します。最低でも1日水分量1000mLおよび800Kcalを摂取する必要があります。

海外では胃瘻は食道がんなどでのみ込めない場合、脳卒中や認知症で食べられない場合などに、栄養を補うためにつくられます。延命ではなく回復を期待してつくるので、もし効果がない場合は、医療チームと家族が話し合って胃ろうをやめることはできます。米国では、「患者の自己決定法」という法律により、患者自身の希望を記した「事前指示書」や「委任状」で示した内容が、患者の権利として保障されています。認知症などで意思表示ができなくなった場合に備え、心肺蘇生や胃ろうなどの措置をどこまで行うかや、判断を誰に委ねるかについて、これらの文書を書いておく人も少なくありません。

以前、米国では嚥下能力がないと判断された高齢の認知症患者に対して胃瘻造設をしていました。誤嚥性肺炎を防ぎ、延命につながると考えられていたためです。しかし、2000年にハーバード大医学部Muriel Gillick教授(老年科医)が「認知症が進行して口から食べられなくなった高齢者は、口渇や空腹から不快を感じることはなく、胃瘻から栄養補給や水分補給を行っても食べ物が胃から逆流するタイプの肺炎を予防できないため延命にはつながらない」「摂取できる量や質に関わらず経口摂取を優先すべきである」と報告してからは (Rethinking the role of tube feeding in patients with advanced dementia. N. Engl. J. Med. 2000; 342: 206–210.)、胃瘻造設はほとんど行わなくなっています。






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Last updated  Jun 18, 2023 05:05:27 PM
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