PR
Category
Keyword Search
Calendar
Comments
長久手南クリニック 認知症/発達障害 新患予約サイト
施設オーナーにBVLGARI IL CICCOLATO「SAN VALENTINO 2019 "LUI E Lei"」を頂きました。高級過ぎて中々食べられない。

症例報告


デイサービスからの紹介である。既往歴:内科①フェロ・グラデュメット105mg②ガスロン4mg③ミカルディス40mg④アムロジピン5mg。物忘れ、幻聴、隣地の男性に対して被害妄想、膝組み、甘い物好き、多弁、語義失語、膝組み、使用行動を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞。以上から、レビースコア:1.5、ピックスコア:9、前頭側頭葉変性症(意味性認知症,SD)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8.5/9、改訂長谷川式:24/30、近時記憶3/6と軽度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。BP162/88。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:25/30(+1)、近時記憶6/6(+3)と軽度改善、上記周辺症状はすべて改善した。甲状腺正常。一般採血:Hb11.0,Ferritin61.4以外異常なし。VitB1=19,VitB12=318,葉酸=4.2。ビタミンB1欠乏症(目標値30)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸低下症(目標値10)を呈しており、エネーボ250mLを開始した。BP147/73。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:28/30(+3)、近時記憶6/6(+-)と更に軽度改善した。BP138/71。

筆者の書籍を読んで遠方から来院された。既往歴:アルコール中毒。妻に暴力、盗癖。措置入院。うっ血性心不全。肺気腫。麻酔科①桂枝加竜骨牡蠣湯2.5g②抑肝散6g③ルボックス④ヒルナミン5mg。物忘れ、暴言、暴力、脱抑制行為、異所排尿、夜間不眠、感情失禁、薬物依存、薬物過敏、腕組み、膝組みを呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②左>右前頭葉萎縮軽度、③左>右側頭葉萎縮k軽度、④左海馬萎縮軽度、⑤脳梗塞なし。以上から、レビースコア:5.5、ピックスコア:6、レビー・ピック複合(LPC)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:2.5/9、改訂長谷川式:22/30、近時記憶5/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2-4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:20/30(-2)、近時記憶5/6(+-)と軽度悪化、上記周辺症状はすべて改善した。フェルガード100M4錠で発疹出現、2錠に減量していた。認知機能低下にメマリー5mgを開始した。舌萎縮にプロマック150mg開始した。甲状腺正常。一般採血:Plt13.5以外異常なし。VitB1=34,VitB12=470,葉酸=3.1。ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。2か月後、中核症状は改訂長谷川式:27/30(+7)、近時記憶5/6(+-)と著明改善した。認知機能低下にメマリー2.5mgでも錯乱状態中止していた。

ケアマネからの紹介である。既往歴:AR病院神経内科①レミニール8→16mg。内科①ネキシウム②アジルバ③アダラート④バイアスピリン⑤ムコサール⑥ベルソムラ。整形外科①エディロール②ボナロン③セレコックス④ムコスタ。物忘れ、幻視、幻聴、妄想、易興奮、暴言、帰宅願望、介護抵抗、夜間不眠、夜間せん妄、徘徊、小刻み歩行、歯車様固縮を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮中等度、⑤両側基底核ラクナ梗塞数カ所。以上から、レビースコア:5、ピックスコア:2、レビー小体型認知症(DLB)として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:19/30、近時記憶2/6と軽度低下していた。易興奮にレミニール16mg中止、認知機能低下に8日目からリバスタッチパッチ4.5mgを開始、フェルガード100M粒4錠を勧めた。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:19/30(+-)、近時記憶2/6(+-)と不変ながら、上記周辺症状はすべて消失した。甲状腺正常。一般採血:TG174以外異常なし。VitB1=29,VitB12=385,葉酸=2.6。ビタミンB1低下症(目標値30)、ビタミンB12低下症(目標値500)、葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎日メコバラミン(ビタミンB12)1mg、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。

インターネット検索で来院された。既往歴:20年前脳幹梗塞、右不全片麻痺。10年前アリセプト3-5mg、嘔吐/食欲不振で中止、AK病院①アジルバ②プラビックス③リバロ④ビタメジン⑤ガスモチン⑥ウルソ⑦ガスター⑧ベルソムラ⑨マイスリー。物忘れ、被害妄想、薬物過敏を呈していた。頭部CT:①頭頂葉萎縮なし、②前頭葉萎縮なし、③側頭葉萎縮軽度、④海馬萎縮軽度、⑤両側基底核ラクナ梗塞多数、境界領域梗塞、左脳幹梗塞、⑥その他 両側淡蒼球石灰化。以上から、レビースコア:3、ピックスコア:1、レビー小体型認知症(DLB)を呈する石灰化を伴うびまん性神経原線維変化病(DNTC)類似疾患として治療を開始した。中核症状は時計描写テスト:8/9、改訂長谷川式:15.5/30、近時記憶3/6と中等度低下していた。認知機能低下にフェルガード100M粒2錠を勧めた。脳血管性認知症(VD)にプロルベインDR2Capを勧めた。BP191/82。ビタミンB1、B12、葉酸血中濃度を測定した。1か月後、中核症状は改訂長谷川式:21/30(+5.5)、近時記憶3/6(+-)と中等度改善、上記周辺症状はすべて消失した。BPP169/97。甲状腺正常。一般採血:BUN23.6,s-Cr1.00,eGFR39.3,WBC3400,Plt10.7以外異常なし。VitB1=203,VitB12=1440,葉酸=2.8。葉酸欠乏症(目標値10)を呈しており、毎週フォリアミン(葉酸)5mgを開始した。
脳の老化と栄養
Nutrition for the ageing brain: Towards evidence for an optimal diet(D. Vauzour et al. / Ageing Research Reviews 35 (2017) 222-240)を読んでみました。血管危険因子、貧血、酸化ストレス、神経炎症、細胞老化(AMPKシグナリング)により脳の病的老化が進むと考えられ、日常生活の中で注意することは、微量栄養素(ビタミン、ミネラル)、抗酸化物質(ポリフェノール、フラボノイド)、オメガ-3不飽和脂肪酸、ケトン食(Ketogenic diets)、運動が大切であると要約出来ます。
筆者の認知症治療では、血管危険因子にはプロルベインDR、ビタミンはビタミンB1,B12および葉酸(B9)、ミネラルはFe(フェロミア)/Zn(プロマック)/エネーボ、抗酸化物質はポリフェノール(フェルラ酸=フェルガード類に含まれる)、オメガ-3不飽和脂肪酸はEPA/DHAサプリ、ケトン食は低糖質・高タンパク食指導を行うことで実践できています。抗認知症薬はこれらの栄養を補充してから行うべきであると考えています。実際に、これらの栄養が不足した状態では抗認知症薬は無効であるだけでなく、BPSDの悪化を引き起こすことが多い印象を持っています。
これからも認知症患者から学ばせてもらい、より良い治療が出来るように日々進歩して参ります。
ドクターイワタの認知症ブログ2026年7月26… Jul 27, 2026
ドクターイワタの認知症ブログ2026年5月10… May 11, 2026
ドクターイワタの認知症ブログ2026年3月29… Mar 29, 2026