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2006年06月08日
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カテゴリ: 小説
奥深いアンソロジーですねぇ。

月姫アンソロジーノベル(1) に掲載されている「かわいい女」は。

月姫の後日談。

秋葉中心のドタバタユーモア短編です。

が、それだけにとどまらない作品になっています。

秋葉が自信の内面を見つめるシーンと、そこで友人蒼香が語る含蓄(がんちく)あるセリフのおかげで。

人を外面と内面の2面に分ける見方に「違う」と異を唱える蒼香。

彼女は言います。

人は、何種類もの材料を煮こんだシチューのようなものだ。



考えさせられます。

本音と建前、裏と表、公とプライベート。

人は二つの面からできている、と私は素直に考えていました。

本音を押し殺して、建前をしゃべっている時は「本当の自分じゃない」などと悩んだりもしました。

しかし、建前をしゃべっている時も、気心の知れた人の前で本音をぶちまける時も、どちらも自分に変わりない。

建前をしゃべっている、といいますが、それは「ここは建前をしゃべったほうがいい」という本音からの行動とも言えます。

本音と建前、本当の自分と嘘の自分。

はっきり境界線を引くことはできないのでしょう。

外見と内面。

互いに影響しあって自分をつくっている。

両者の境界線はあいまいに溶け合っていて、一体不可分。



建前、外見、嘘の自分。

無理に取り除けば、本音、内面、本当の自分まで消えかねません。

建前も本音も外見も内面も嘘の自分も本当の自分も、すべてひっくるめて自分。

それぞれは、自分の一部、違う面。

すべてがまざって自分が成立しているのでしょう。



単純な二元論も、わかりやすいなどのメリットがありますから捨てる必要はありません。

ただ、全体を分析せずまるごと見るのも、同じくらい大事であることを、時々は思い出したいものです。

「かわいい女」を読んで、そんなことを考えたのでした。


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最終更新日  2006年06月08日 22時21分39秒
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