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南フランスのある町で中学校の講堂を建設することになったが、諸物価高騰のため建築費がたちまち予算オーバー。
さりとて中途で工事をやめる訳にもいかない。
建設委員会は大わらわで国へ陳情をしたり、卒業生に寄付を募ったりしたが、まだまだ資金は足りそうもない。
そこへいかなる天の恵みか、なんと十万ユーロ也の寄付申請者が現われた。
委員会は一瞬大喜びをしたものの、寄付の申請者があいまい屋のマダムと聞いて、甲論乙駁。
「いくらなんでも淫売屋の金で学校を建てることはできない」
「いや。背に腹はかえられぬ」
だが、委員長がおもむろに結論を下した。
「みなさん、私は気持ちよくこのご寄付を受け入れようと思います。
その理由は、先ず第一に国の援助はもはや全く期待できません。
第二に町民の寄付も頭打ちの状態であります。
あいまい屋の金と申しましても、元はといえばみんな私たち町民の懐ろから出たものであります」
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